No78 Z24/元ネタ解説

Last-modified: 2023-10-08 (日) 01:13:59
所属Kriegsmarine
艦種・艦型1936A型駆逐艦
正式名称Z 24
Zerstörer Vier und zwanzig(フィーア ウント ツヴァンツィヒ 4+2x10)
起工日1939.1.2
進水日1940.3.7
就役日(竣工日)1940.10.26
除籍日(除籍理由)不明(1944.8.25沈没)
全長(身長)123.0m
基準排水量(体重)2603英t(2644.8t)
出力Wagner式重油専焼缶6基Wagner式蒸気タービン2基2軸 70000PS(69042.4shp)
最高速度37.5kt(69.44km/h)
航続距離18.0kt(33.33km/h)/3650海里(6759.8km)
乗員332名
装備15cm48口径Tbts KC/36連装砲1基単装砲2基4門
3.7cmSK C/30機関砲x4(2x2)
2cmC/30機関砲x5
53.3cm四連装魚雷発射管2基8門
爆雷投射機4基
装甲なし
建造所Deutsche Schiff- und Maschinenbau, AG Weser, Bremen
(ドイツ船舶・機械製造グループ ウェーザー社 ドイツ連邦共和国ブレーメン州ブレーメン)
  • ドイツ海軍が開発した1936(A)型駆逐艦は優勢な英仏の駆逐艦に対抗するため、基準排水量2600tという大型の強力な駆逐艦だった。
    新生ドイツ海軍はZ1型以降ずっと2000tオーバーの大型駆逐艦を建造していたが、1936(A)型からはこれを更に強力なものとするため、主砲をこれまでの127mmから150mm砲へと換装した。
    これを単装砲で前部に1基後部に3基搭載したが、このバランスの悪い配置は間に合わせで本来は前部を連装砲とする予定であった。
    (連装砲の開発が間に合わなかったのである。戦争中期まで生き残れた艦は順次連装砲に交換されていった)
    これに加え533mm4連装魚雷発射管を2基直線状に配置して8射線を確保し、主砲背面に背負式で3.7cm SK C/30連装対空機関砲を2基配置して広い射角を確保、さらに艦橋と第二煙突左右に2 cm Flak 30機銃をこれも連装で4基配置した。
    さらに爆雷投射機4基を装備し必要に応じて機雷と交換することも可能だった。
  • このようにカタログスペックは大変立派なものであるが果たしてその実態はと言うと、15cm砲は重い上に人力装填で速射力に劣った。
    カタログデータは毎分8発であるが、同時代の日米英の6インチ砲もカタログ上の発射速度の半分ぐらいがせいぜいなので、こちらも同程度と見られる。
    対空機関砲は広い射角を確保した優れた配置であるが、3.7cm砲も2cm砲も各国と比較して速射力に著しく劣り、有効な対空射撃を困難にしていた。
    戦争中盤からは飛来する敵機迎撃のため2番砲塔を撤去して2cm砲の増設が行われたほか、有力な3.7cmFlaK38連装機銃もヤケクソ気味に追加され、
    最終的に3.7cm連装機関砲10基と4連装機銃4基に単装も4基ずつなどハリネズミと化した船もいた。
  • 24は1940年の10月に就役し、主にイギリスの輸送船団を攻撃するなどして活躍した。
    1942年5月には潜水艦の攻撃を受けて曳航状態だった軽巡エディンバラに魚雷を命中させ自沈に追い込んでいる。
    しかし戦局が悪化するに連れ海軍艦艇の活動場所はどんどんと狭まっていき、封鎖突破線の護衛に失敗するなど追い詰められながらもノルウェーからフランスへ突破してブレストに再入港する。
    1944年6月9日、すでにノルマンディー上陸を果たした連合軍の輸送船団へ攻撃をかけたが多勢に無勢で大破、命からがら撤退する。
    しかし戦局が有利になることもないまま、2ヶ月後停泊中にイギリス軍の爆撃を受けて沈没した。