No352 モスクワ/元ネタ解説

Last-modified: 2024-04-30 (火) 01:18:48
所属Военно-морской флот СССР
艦種・艦型66型計画巡洋艦
正式名称名称未定
計画年1947~1954
起工日未起工
進水日未進水
就役日(竣工日)未就役
全長(身長)252.5m
基準排水量(体重)25815.7英t(26230t)
出力КГВ式ボイラー9基蒸気タービン3基3軸 210000PS(207127.2shp)
最高速度34.5kt(63.89km/h)
航続距離18kt(33.33km/h)/5000海里(9260km)
乗員1428名
装備220mm65口径СМ-40三連装砲3基9門
130mmБЛ-109А連装両用砲4基8門
45mmСМ-20-ЗИФ四連装高角砲6基24門
25mmБЛ-120機関砲x24(6x4)
装甲舷側:155mm 甲板:50+70~90mm 砲塔:135~300mm 艦橋:30~210mm
  • 第二次世界大戦後から1950年代初頭にかけて計画されたソ連の巡洋艦。
  • 1930年代後半より、ソ連海軍は巡洋艦戦力を69型計画艦(クロンシュタット級重巡洋艦)(実質巡洋戦艦)、68型計画艦(チャパエフ級の原形となる巡洋艦)で賄う算段だったが、第二次世界大戦勃発によりオシャカに。
  • 戦後半分出来上がっていた68型計画艦の船体を改造してチャパエフ級(スヴェルドロフ級の前級)を開発するのだが、超大型重巡洋艦のクロンシュタット級に未練があったのか実質的な後継である82型計画艦の開発が開始される。
  • 82型重巡洋艦は220mm砲を搭載する案と、クロンシュタット級と同じ305mm砲を搭載する案があったが、結局305mm砲を搭載する案が採用、スターリングラード級と命名される。ただしクロンシュタット級に搭載予定だった305mm砲の流用ではなく、より砲身が長い新型砲を搭載する計画だった。
    • 残った220mm砲案はちょうどその頃スターリングラード級とチャパエフ級の中間サイズの重巡洋艦を開発する計画が持ち上がっていたためそちらに流用された。これこそが66型計画艦こと本艦である。
  • サイズや排水量を見れば分かるがデモインの1.2倍ほどの巨体であり、排水量はなんとアラスカ級にも匹敵する。スターリングラード級はほぼ戦艦と言っていいほどの巨体だがこちらも大概である。標準的な重巡が203mm砲を搭載するのに対して220mm砲を搭載し火力アドバンテージを得ようとした。
    • アメリカのデモイン級に対するカウンターパートとして期待されたがFCSの能力不足により大口径主砲の射程を活かせず、また接近されれば発射速度で劣るため有利な点はほぼないと判断された。
  • 更に対空兵装が不十分と考えられ、増設するにはさらなる排水量の増加が必要だと考えられた。
  • それらに加え1950年代には対艦ミサイルが実用化され始め、上層部が砲戦巡洋艦への興味を失ったことから計画は中止された。
     
  • 非常に紛らわしいが未完成のスターリングラード級(82型重巡洋艦)の2番艦ではない。本艦は未完成に終わったため名前自体が本来存在していない。が、66型重巡洋艦自体が82型重巡洋艦ことスターリングラード級の設計案の一つを独立させたものなので実質姉妹艦とも言える。その経緯から外見も酷似しているためなおのこと紛らわしい。