No76 Z21/元ネタ解説

Last-modified: 2022-06-24 (金) 16:22:23
所属Kriegsmarine
艦種・艦型1936型駆逐艦
正式名称Z 21 Wilhelm Heidkamp
Zerstörer Ein und zwanzig(アイン ウント ツヴァンツィヒ 1+2x10)
名前の由来Wilhelm Heidkamp(1883-1931) ドイツ帝国海軍水兵 第一次世界大戦のドッガー・バンク海戦で被弾した巡洋戦艦ザイドリッツの弾薬庫でやけどしながらも消火活動を行い沈没の危機から救った。
起工日1936.12.15
進水日1938.8.20
就役日(竣工日)1939.6.20
除籍日(除籍理由)不明(独Schlacht um Narvik/英Battles of Narvik(第1次ナルヴィク海戦)1940.4.13沈没)
全長(身長)123.0m
基準排水量(体重)2411英t(2449.7t)
出力Wagner式重油専焼缶6基Wagner式蒸気タービン2基2軸 70000PS(69042.4shp)
最高速度38.5kt(71.30km/h)
航続距離19.0kt(35.19km/h)/2050海里(3796.6km)
乗員323名
装備(建造時)12.7cm45口径SK C/34単装砲5門
3.7cmSK C/30対空機関砲x4(2x2)
2cmC/30対空機関砲x7
53.3cm四連装魚雷発射管2基8門
爆雷投射機4基
爆雷投下軌条6基
装甲なし
建造所Deutsche Schiff- und Maschinenbau, AG Weser, Bremen
(ドイツ船舶・機械製造グループ ウェーザー社 ドイツ連邦共和国ブレーメン州ブレーメン)
  • ドイツ海軍の1936型駆逐艦の5番艦。Z22と同じく1937年12月15日にブレーメンのドイツ・シェルフ社で起工、38年8月に進水、第二次大戦勃発前夜の39年6月10日に就役した。
  • 船名は第一次世界大戦時のドイツ海軍水兵、ヴィルヘルム・ハイドカンプ(1883~1931)に因む。
    第一次世界大戦時、イギリス海軍とドイツ海軍が交戦したドッガー・バンク海戦の際に巡洋戦艦ザイドリッツに乗船していたハイドカンプは、イギリス海軍の戦艦ライオン(初代)から放たれた砲弾により被弾炎上したザイドリッツの弾薬庫で、自らの手が火傷するのも厭わずに注水バルブを回して弾薬庫の火災を消火、ザイドリッツを沈没の危機から救ったという英雄的活動で知られている。
    代償として肺と両手を火傷したハイドカンプは、Z21の起工前である31年に肺の病気が起因で亡くなった。
  • Z21は就役後の第二次世界大戦初期には機雷の敷設作業に従事。計4回にわたり北海やイギリス近海などに機雷を敷設し、イギリス海軍を牽制した。
    通常機雷の他に、新兵器の磁気信管付き機雷も敷設しており、多数のイギリス船舶や特設巡洋艦、駆逐艦を葬っている。
  • 1940年4月にはドイツ軍のノルウェー侵攻作戦に参加。Z21にはボンテ代将が座乗し、駆逐艦10隻で編成されたナルヴィク攻略部隊の旗艦として出撃した。
    4月9日にはナルヴィクに侵入し、ノルウェー海軍の海防戦艦アイツヴォルを雷撃、撃沈するという華々しい戦果を挙げている。
  • だが、Z21の栄光はそれまでだった。
    4月10日、ナルヴィク港に停泊中であったドイツ海軍艦隊をイギリス海軍艦隊が奇襲。
    後に第一次ナルヴィク海戦と呼ばれたこの戦いで、イギリス海軍の駆逐艦ハーディが発射した魚雷がZ21に命中。
    被弾箇所が悪く、艦尾に命中した魚雷によって弾薬庫が誘爆。Z21は翌朝4月11日、北海に沈んでいった。