登録日:2011-10-15 (土) 20:15:30
更新日:2024-05-11 (土) 10:40:37
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Tag: ジャンル タドルクエスト タドルファンタジー タドルレガシー ハイファンタジー ファンタジー ローファンタジー 世界観 仮面ライダーブレイブ 分類 剣 剣と魔法 剣と魔法の世界 創作 厨二 異世界 設定 非現実 魔法
ファンタジーとは、非現実的な世界観を持つ作品、あるいはそれらを扱ったジャンルのこと。
例えば魔法と妖精、好例としてはディズニーが挙げられる。
他にも非現実的要素としては超能力・錬金術・念能力・死神・死後の世界等がある。
ファンタジーがSFの対局かと言われるとそうでもなく、例えばカードキャプターさくらや魔法少女まどか☆マギカ?なんかは優れたSF作品に送られる星雲賞を受賞している。
むしろSFかどうかは表現形態の問題にすぎず、ファンタジーの中にSFがあると思っておいた方がいい(まあ、この辺はSF界隈のマーケティングの話もあるのであまり鵜呑みにもできないが)。
この定義を適用すると「じゃあドラゴンボールもファンタジー?」とか言われそうだが、
なぜか「ファンタジー=中世の西洋的な世界で、騎士とか魔法使いとかドラゴンが出てくるお話」という強い固定観念がある(あくまで傾向であり、もちろん例外はある)。広義にはドラゴンボールもファンタジーで間違いはないが、時と場合によって様々に意味を変える単語であるといえる。
特に好まれるのは「西洋ファンタジー(剣と魔法の世界観?。FFやDQ)」や「スチームパンク?(産業革命期のヨーロッパ)」等。
前者だと指輪物語?が有名かもしれない。あれはむしろ原始的だが。
西洋風ファンタジーに比べるとマイナーだが、
東洋(と言っても大抵は中国だが)や日本風の世界を舞台にしたファンタジーももちろんある(有名どころは十二国記や彩雲国物語、勾玉シリーズ、サンダーボルトファンタジー、大神、桃太郎伝説等)。
とりあえず現実とは違うオリエンタルな世界で侍とか忍者とか変な中国人とか陰陽師とか坊さんとか巫女さんが活躍したり、
妖怪が出てくるお話と言えば大体雰囲気は伝わるだろう。
これらの作品は、世界設定にもよるが西洋風ファンタジーでお馴染みの用語(横文字)が使えなかったりと制作者泣かせだが、
独特の雰囲気を確立しておりコアなファンが多い。
特にライト文芸や少女小説では一大ジャンルであり、後宮を舞台にした政治劇・恋愛劇を描いた作品が非常に多い。
さて、ファンタジー最大の魅力は、空想の産物でしかないものを自分のものとして自在に使える点だろうか。
いわば人類の夢の具現化である。
かと言って「魔法使い放題だからピンチになったらとりあえず魔法でいいじゃん」とか「ずっと無敵な主人公」とかやると面白くならない。
漫画や小説の醍醐味は、限られた情報や資源、圧倒的不利な状況の中で、いかに智恵を働かせて状況を打開するか、という点が大きい。
それはジャンルとしてのファンタジー作品にも当てはまる。
よって多くのファンタジー作品は、非現実的ながらもある程度練り込まれた世界観を持っている。
魔法の発動制限や誓約、また魔法習得までの血の滲む努力等。
あるいは読者や他ジャンルとのなんらかのつながりのようなものも、ファンタジーで描くことがある。
かなり詳細な世界観を持つファンタジー作品は、有名どころで言うと『鋼の錬金術師?』とかだろうか。
世界観もへったくれも無くいきなり魔法発動俺最強フォーなんてやるのは、もはやメアリー・スー?である。
ファンタジーは大分して「ハイファンタジー」と「ローファンタジー」の2つがある。
■ハイファンタジー
魔法や妖精といった「非現実的要素が元々存在する世界」をベースにした作品。特に現実世界に似た世界の主人公が異世界に行くものを異世界モノ?と呼ぶ。
ハイファンタジーと呼ばれる作品は魔法などの特殊能力にある程度の再現性が示唆されることが多い。
典型的なハイファンタジーとされるもの
○ゲーム
- ドラゴンクエスト
- ファイナルファンタジー
- サ・ガ
- キングダムハーツ
- ゼルダの伝説
- ダンジョンズ&ドラゴンズ
- トンネルズ&トロールズ
- ローズ・トゥ・ロード
- フォーリナー
- ルーンクエスト
- ソード・ワールド
- ウィザードリィ
- ウルティマ
- ファンタジー
- ダンジョンマスター
- ゾーク
- エルダースクロールズ
- 夢幻の心臓
- ラグナロクオンライン
- ヴァルキリープロファイル
- 世界樹の迷宮
- 幻想水滸伝
- ドルアーガの塔
- エターナルメロディ
- ハイドライド
- ブラックオニキス
- ファイティング・ファンタジー
- ブラッド・ソード
- ヒーロークエスト
- ドラゴンストライク
- プリンセスコネクト
- 原神
- グランブルーファンタジー
- ツイステッドワンダーランド
○小説
- 指輪物語
- ゲド戦記
- 英雄コナン
- 氷と炎の歌
- アルスラーン戦記
- ウィッチャー
- エルリック・サーガ
- ファファード&グレイ・マウザー
- ロードス島戦記
- ダークエルフ物語
- フォーチュンクエスト
- 異次元騎士カズマ
- グイン・サーガ
- ハウルの動く城
- バーティミアス
- デルトラクエスト
- 夢の宮シリーズ
- 十二国記
- 精霊の守り人
- 夜の写本師
- 狼と香辛料
- キノの旅
- 七つの魔剣が支配する
他、ミヒャエルエンデの小説など。
○漫画
- ベルセルク
- 魔法陣グルグル
- 葬送のフリーレン
- ダンジョン飯
○映画
- ダーククリスタル
- ロードオブザリング
- ネバーエンディングストーリー
他、ディズニー映画など
広義にハイファンタジーとされるもの
- ポケモン
- スーパーマリオブラザーズ
- ワンピース
- ドラゴンボール
- HUNTER×HUNTER
- 風の谷のナウシカ
- モンスターハンター
■ゲームファンタジー
ハイファンタジー内の小ジャンル。ゲームっぽいファンタジーのこと。
特に剣と魔法の世界?を舞台とした、RPGやTRPG?ゲームっぽいものを差す。
完全に「ゲームの世界に異世界転生?した」ような作品や、ウィザードリィ?のような迷宮を探索するもの、
あるいは単に剣と魔法の世界?を舞台にしているだけの作品まで広く含む。
下記の「なろう系」を多く含む。
「ゲームファンタジー」というジャンルは作者サイドが区別のため名乗るというよりは、なろう系に蔑称のニュアンスがあること、
「小説家になろう?」掲載作品でなくてもなろう作品と共通する世界観を持つ作品が増えたことから、より広範かつプレーンな用語として読者側のタグ付けとして使われるようになった部分がある。
■ローファンタジー
現実世界をベースに、何らかの偶発的原因によって登場した非現実的要素をめぐる作品。
○シェアードワールド
- クトゥルフ神話
- SCP foundation
- The Backrooms
○漫画
- 鬼滅の刃
- DEATH NOTE
- 神風怪盗ジャンヌ
- ポーの一族
○小説
- 女神転生
- とある魔術の禁書目録
- 不思議の国のアリス
- オズの魔法使い
○映画
- 大魔神
- ラビリンス/魔王の迷宮
- アルゴ探検隊の大冒険
- シンバッド七回目の航海
- アリス
エブリデイマジック
日常に非現実要素が混じる、ローファンタジーの一形態。日本では「ご町内もの」などとも呼ばれる。
- 奥様は魔女
- 魔法使いサリー(魔法少女?というジャンルの草分け)
- まちカドまぞく
伝奇
ファンタジー要素に神話などの明確な元ネタが存在し、ある程度それに沿って設定が作られているもの。
- 呪術廻戦
- 犬夜叉
- 吸血鬼ハンターD
- グレイル・クエスト
- fate
- 東方Project
- 吸血鬼ドラキュラ
- カーミラ
- タイタンの戦い
■ハイ・ロー両方が混じったファンタジー
ハイファンタジーとローファンタジーは「二分」できるわけではなく、交じり合っている作品も多々ある。
例えばハリー・ポッターシリーズは「現実によく似た異世界」と解釈するならハイ、「現実世界の裏に魔法世界がある」と解釈するならロー。
指輪物語?も、物語中の描写は明らかにハイだが、現実と通じる世界という設定があるため、それを適用するならロー。
異世界モノ?の作品も、「現実世界の人間」が「非現実に行く」ので、どちらとも言い切れないパターンが多くなる。
作中の描写、読み手の解釈、裏設定なども絡み、ハイ・ローの分類は難しいのである。また、そもそもファンタジーは本来超自然的なものごとをそのようなものとして語ることが少ない。
- 魔法少女まどか☆マギカ
- けものフレンズ
- BASTARD!! -暗黒の破壊神-
- ナルニア国ものがたり
- ハリー・ポッター
- クトゥルフ神話
- 魔法の国ザンス
- ダレン・シャン
■異世界モノ/なろう系
上述の異世界モノのうち、世界観や用語が共有されていて、特定の用語を用いて世界観の説明をしたり、省いたりすることが容易なもの。
小説家になろうをはじめとするWebサイトで発達したためこう呼ばれる。あくまで提喩であるのでWeb小説に限らず、それらの影響を受けた漫画やアニメなども含まれる。
多くは転移系だが、現地主人公のものも含まれる。
典型的には以下の二つのうちいずれかの特徴を持つ。
▶︎主に戦闘分野について、主人公や主人公の勢力だけが圧倒的に強かったり、強くなり続けたりする。(俺TUEEE?)
▶︎「スキル」などと呼ばれるゲーム的なシステムの異能力が存在する。(ゲームファンタジー)
これらの特徴は同じ小説家になろうで隆盛している「現代ダンジョン」などのジャンルにも当てはまり、これまでのファンタジー設定を引き継いでいるというよりは所謂「俺TUEEE」的な展開を行いやすくするためにファンタジー設定を使っているに過ぎないと言える。
- ゼロの使い魔
- 予言の経済学
- 転生したらスライムだった件
- 本好きの下剋上
- ゴブリンスレイヤー
- Re:ゼロから始める異世界生活
- オーバーロード
- この素晴らしい世界に祝福を!
- ノーゲーム・ノーライフ
- 異世界はスマートフォンとともに
- デスマーチからはじまる異世界狂想曲
- 異修羅
- 薬屋のひとりごと
- できない子は“悪魔”と呼ばれるようです
- RPG不動産
追放
なろう系の中で発達した一ジャンルのうちひとつ。主人公が何らかの集団から追放され、追放した側よりも力をつけるものである。
これはもはやジャンルがファンタジー作品に限定されることはなくなった。
悪役令嬢
乙女ゲームの中の世界の悪役に生まれ変わり、倒されないようにするもの。ゲームの主人公は元の世界で悪役令嬢に転生する前の人物を虐めていた人間の生まれ変わりである場合がしばしばある。中国宮廷モノに端を発する。
- 乙女ゲームの破滅フラグしかない悪役令嬢に転生してしまった…
F自
ファンタジー世界に自衛隊が転移するもの。『戦国自衛隊』の影響がある。
- 日本国召喚
- ゲート 自衛隊 彼の地にて、斯く戦えり
■SF?
超自然という点ではファンタジーだが、あまりファンタジーとは呼ばれない。
ファンタジー同様(またはそれ以上に)新規性を求めるジャンルではあるものの劇中の超常現象やその社会の風習といった謎は「理由が分からないのは当たり前」というようなことはなく、広く知られた科学技術や事前に与えられた伏線によって解決される場合が多い。
その意味では『夏への扉』や『ピトル・ポーウォブ課』はSFの中でもファンタジー寄りと言えるし、『異世界の名探偵』や『七つの魔剣が支配する』などはファンタジーの中でもSF寄りと言えるかもしれない。
森下一仁『思考する物語: SFの原理・歴史・主題』によればSFとファンタジーとの違いはファンタジー設定が他の設定に関与するかどうかという点にあるという。またそのような特徴を持つハイファンタジーに対しても、SFは現実の設定を用いて読者に現実感を与えるという違いがある。
○アニメ
- ワールドトリガー
- エヴァンゲリオン
- エルフェンリート
- 銀河英雄伝説
- ガールズ&パンツァー
○小説
- アーサー王宮廷のコネチカット・ヤンキー
- 宇宙船ビーグル号の冒険
科学的なアプローチ
MMORPGの世界観を用いた『ソードアート・オンライン』のように、科学技術が裏にあるものに関してもファンタジー扱いされることがある。
架空言語系
以下は架空言語に対するアプローチが人文科学に根ざしている。
- 指輪物語
- 氷と炎の歌
- ヘテロゲニアリンギスティコ: 異種族言語学入門
- 紫苑の書
- 異世界転生したけど日本語が通じなかった
- 世界のあいだ
ロボット
- 聖戦士ダンバイン
- NG騎士ラムネ&40
- ナイツ&マジック
■魔術的リアリズム
「その世界の人物が超常現象に対して、大らかに受け容れる姿勢である話」のこと。ある意味ファンタジーの本来的な姿であると言える。
- ドラえもん
- 魔女の宅急便
絵本/児童書
しばしばSFとは対局の存在として置かれる。『ゆうすげ村の小さな旅館』のように、超常現象が起こっても登場人物があまりそれを気にしない場合が多い。SFやファンタジーは読者の持つ常識や価値観を塗り替え、更新していくものだが、絵本の読者はそもそもそうした常識を持っていないからであろう。
■ダークファンタジー
「非現実的な世界観を舞台にした闇っぽい話」のこと。
先に書いておくと非常に広いジャンルである。
闇っぽいってなんだよと思われるだろうが、本当にそれくらいしか条件がない。
ウィッチャー?のような「中世ヨーロッパ風剣と魔法のファンタジーをベースに、雰囲気が暗いもの」が典型的なダークファンタジーだが、
現代やその他の世界が舞台でも、人が死んだり、闇夜で戦ったりすればダークファンタジーである。
ダークファンタジーと呼ばれたことのある作品
■エロの一部のジャンル
触手モノ、時間停止モノ、ニプルファック、尿道姦、マトリョーシ姦、ふたなり、氏賀Y太作品など
現実の通常のエロではありえないものもファンタジーものと呼ばれることがある。
ファンタジー作品ではしばしば嗜好を満たしたり、あるいはそのような展開を起こすために導入されたと思われる設定が存在する。獣耳や、『「お前ごときが魔王に勝てると思うな」とガチ勢に勇者パーティを追放されたので、王都で気ままに暮らしたい』などの設定がこれにあたる。
■恋愛モノの一部のジャンル
エロ同様、『君は春に目を醒ます』のように設定が嗜好を満たすために使われる場合がある。
『おっさんずラブ』のように同性愛が比較的一般に受容されていたりする世界観は『BLファンタジー』などと呼ばれることがある。その意味では『咲-Saki-?』の裏設定だとかオメガバース?モノも上述のものと同様広義のファンタジーである。
■純文学・神話
『天守物語』や『茨海小学校』、『蜘蛛の糸』のように、純文学には古くからファンタジー的な作品が多く存在する。海外で聖書やシェークスピアに次いで評される「キリスト教三大文学」すなわち『ファウスト』『神曲』『失楽園』はいずれもファンタジー小説である。
前衛短歌や、『鏡の中の鏡-迷宮-』に代表されるいわゆるメルヒェンのように、SFやミステリーのようなストーリーに整合性を求める考えに疑問を持ち、その結果として脈絡がなく超自然的ともとれるファンタジー的な現象を起こすものは純文学的なファンタジーと言えるかもしれない。
古典文学
- 真夏の夜の夢
- 神曲
- ファウスト
- 失楽園
- 封神演義
- 西遊記
- 竹取物語
- 源氏物語
- 南総里見八犬伝
- 天守物語
- 遠野物語
- 風の又三郎
- 自由の牢獄
神話
→神話?を参照。
よく題材になるもの
- 聖書
- 北欧神話
- ケルト神話
- ギリシャ神話
- 日本神話
■非ファンタジー作品の例
要は「現実世界をテーマにした作品」。
ピンチになっても力が覚醒したりしないので、全て自力で乗り越える必要がある。
- スポーツ漫画、料理漫画、学園もの、推理もの等
(言うまでも無く世界観は現実世界がベース)
- ハイテクな世界観
(科学が発達したファンタジーの正反対。要するにジャンルSF、スペースファンタジーやサイエンスファンタジー。BACK TO THE FUTURE、ターミネーター等。ただしこれは狭義の話であり、空想という意味ではSFも一種のファンタジーである。SFとファンタジーの違いは、読者にとってその作品内の何かが実現できそうに見えるか否かということでしかない。)
- ギャグ漫画
(定義上は限りなくファンタジーに近いはずだが、基本的に別物として扱われる)
■ファンタジー小説のレーベル
- ハヤカワ文庫FT
「ウィッチャー」シリーズなど、海外のファンタジーの翻訳を専門に行なっている。
- 富士見ファンタジア文庫
『スレイヤーズ』などのライトノベルを出版している。ただし、SFなどジャンルファンタジー以外の小説も出している。
■ファンタジーの賞
- 日本ファンタジーノベル大賞(日本)
- 国際アンデルセン賞(スイス)
- 国際幻想文学賞(イギリス)
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