富士見二丁目交響楽団コロムビア盤 雨の歌をきみに
- 原作: 秋月こお イラスト: 後藤星?
- キャスト: (桐ノ院圭) 安井邦彦×堀川亮 (守村悠季)/ 森一馬? / 岡田円?
- 発売日: 2001年01月20日 3,150 円
- 収録時間: 63分18秒 トークなし
- 発売元: コロムビアミュージックエンタテインメント COCX-31275 / マガジン・マガジン 角川書店ルビー文庫
- 関連:
- 関連画像(Amazon.co.jp)
収録リスト: チェコ・フィルハーモニー管弦楽団
- 1. 交響曲第7番イ長調 作品92 第2楽章
- 演奏:チェコ・フィルハーモニー管弦楽団 / 作曲:ベートーヴェン
- 2. The Master&The ServantI
- 3. バイオリン・ソナタ第1番ト長調Op.78「雨の歌」第1楽章
- バイオリン:松田洋子 / ピアノ:本荘玲子 / 作曲:ブラームス
- 4. The Master&The ServantII
- 5. スカボロー・フェア
- バイオリン:篠崎正嗣 / ピアノ:美野春樹 / 作曲:ポール・サイモン / 作曲:アート・ガーファンクル
- 6. Scissors KING
- 7. ラデツキー行進曲
- 演奏:東京佼成ウィンド・オーケストラ / 作曲:J.シュトラウス(1世)
- 1. 交響曲第7番イ長調 作品92 第2楽章
感想
- 月刊「小説JUNE」連載中の人気耽美小説「富士見二丁目交響楽団」シリーズ・ドラマCD第2弾リリース!!いわゆる"耽美系"の中でも最も安定した人気を誇る作品。第1弾から新しいキャストも加え、ビジュアルも人気イラストレーターの作品を起用して、更にパワーアップ。
- 悠季が日コンに入賞して、ガラコンサートに出演するために、ブラームスの『雨の歌』を練習している頃のエピソードが三つ。まず、圭がM響の定演で振ったベートーベンが流れます。鼻歌でメロディを歌う悠季がいるのは帝国ホテル。二日目の演奏を終えて、眠ってしまった圭のそばについています。夜遅くに起きた圭と悠季の会話が、原作のいろいろなエピソードを思い出させます。それから、富士見の家で朝ごはんを作る圭。いろいろな効果音が入って朝の台所の雰囲気が出ています。そしてこの二人は召使ごっこを始めるわけでーいやー聞いていて何度「ばかもの~!」と突っ込みたくなったことか。このCDは表現はとてもソフトなんですが、いろんなエピソードに、そのあとのことを連想させるネタが仕込んであって上手です。原作ファンなら思わず笑ってしまうでしょう。それと音楽の使い方も気がきいてる。鼻歌でベートーベンと『雨の歌』が使ってあるしBGMにサティが流れたりする。しかし何より私が感動したのは、S&Gの『スカボローフェア』でした。これはまず、悠季の夢の中で出てきます。麦わらを被ってトラクターを運転する圭とその横に座る悠季が、ふたりでスカボロー・フェアを歌っている。夢から醒めたあとにBGMでピアノとバイオリンで曲が流れる。ああ、もっと聞きたいと思ったら、ピアノとバイオリンの『スカボロ・フェア』は全曲収録されていました。二声の部分をちゃんと分けて演奏しています。まるであの家のピアノ室にいるような・・・そんな感じ。そして最後のエピソードは完全にオリジナルの話。海外留学の準備のためにパスポートを取りに行くついでに、新宿の圭の行きつけの床屋さんで、二人そろって髪を切る話。床屋の主人「キング」はかつて圭の恋人だった男で、今は良い友人という関係です。悠季をからかうキングに悠季は、はっきりと言い返す。「圭はボクのパートナーです。おあいにくさま。」それを聞いてにやける圭。キングを演じる森一馬さんがものすごく上手い。声が渋い。ネットで調べたら声優さんというよりは俳優さんなんですね。このエピソードは最近の『センシティブな暴君の愛し方』の中で触れられていました。元ネタはこのCDの脚本です。・・それにしちゃ、演奏下手すぎだろ。
- 堀川安井、両氏スカボローフェアの歌入りです。掛け算内容はお出かけキスの場面がある程度。音楽トラックありのイメージアルバム。森一馬(KING)理容師店長、元彼。岡田円(コージ)理容院オネエ店員。