エンツォフェラーリとは、イタリアの自動車メーカー・フェラーリが399+1台限定で生産していたスーパーカーである。
概要
フェラーリが創立55周年を記念して2002年から2004年まで製造・販売していた車。
同社が21世紀に突入してから最初に発売した車両であり、288GTO、F40、F50などといったスペチアーレ(限定生産車)*1シリーズの第4弾にあたる。
車名の由来となったのはフェラーリの創業者であるエンツォ・フェラーリ。当初の報道では「F60」という名前になるのではないかと予想されていたが、2002年4月にプロトタイプとなる「FX」の原寸大モックアップが東京都現代美術館で展示され、同年6月に「エンツォフェラーリ」という車名であることを公表した。
これまでのスペチアーレ車と同様に、大出力のエンジンをミッドシップマウントするという伝統を受け継いでいる。
当初は349台のみ生産される予定であったが、世界中のフェラーリファンの要望に応える形で50台の追加生産が決まり、最終的に399台が生産された。
2005年に突如400台目のエンツォが製造され、オークションに出品されるが、これは当時のローマ教皇がチャリティー目的でオーダーしたものである。
最終的に95万ユーロ*2で落札し、その使い道はインド洋大津波の義援金として使われたという説が有力とされている。
デザイン
デザインは当時ピニンファリーナに在籍していた日本人デザイナー・奥山清行氏*3によるもの。
それまでフェラーリの車はイタリア人デザイナーが手掛けていたのだが、同社史上初となる外国人デザイナーの起用だったという。
F1マシンを明らかに意識したフロントや、前後に大きく張り出したフェンダー、そして削り出したかのようなテールエンドが特徴的で、その姿はまるでF1マシンやレーシングカーを思わせる。
後年の奥山氏の証言によれば、RX-78-2 ガンダムをインスパイアしたというらしい。
元々はこれよりも保守的なデザインであったが、この案を持って行ったところ当時のフェラーリの会長であるルカ・ディ・モンテゼーモロにダメ出しを喰らい、ピニンファリーナの上司が「15分だけ時間をくれ」とモンテゼーモロ会長に頼み、ひそかに用意していた手持ちのデザインを時間内に仕上げ、それを提出したところ、GOサインが下りたという逸話がある。
ドアの開き方はバタフライドアと呼ばれる、天井とドアが一体化した斜め上に開くドア*4を採用している。
天井ごと開くため、乗り降りが非常に容易になっている。(ただしそれなりのスペースを取ってしまうのが難点。)
スペック
型式番号(日本国内) | GH-ENZO |
---|---|
エンジン名 | F140B |
エンジン形式 | 水冷V型12気筒DOHC |
吸気方式 | NA(自然吸気) |
馬力 | 660馬力 |
排気量 | 5998cc |
最高速度 | 350km/h |
回転数 | 7800rpm |
最大トルク | 5500rpm |
駆動方式 | MR |
トランスミッション | 6速セミAT |
サスペンション | 前後共にダブルウィッシュボーン |
乗車定員 | 2名 |
全長 | 4702mm |
全幅 | 2035mm |
全高 | 1147mm |
重量 | 1255kg(乾燥時)/1365kg |
カオスバトルでの扱い・性能
初出は四季島モルガン氏制作の「カオスバトル(自作)」。
氏曰く「この世で一番愛しているクルマ」かつ、「推しキャラ以上に愛している存在」らしく、カオスバトルに出場させたのもそういう理由だからとのこと。
これまでの参戦回数は5回と少ないが、なんと2回優勝経験があるのだとか。
なお「第二回Morgan's CUP」に出場した際には、画像が氏がゲーム「グランツーリスモ7」で実際に使用している仕様に変更されている。
性能は中堅だが、氏のカオスバトルでは最後まで(ほとんど何もせずに)生き残ってることが多い。
主に空ぶかしをしたり、V12のエンジン音を響かせて攻撃するが、車であるが故にそれしか攻撃手段はない。
技一覧
・空ぶかし
空ぶかしして攻撃する技。
・オーバーテイク
暴れ馬の如く相手を轢く技。
・エンジン音
V12エンジンのサウンドを響かせる技。