UIDIGI設定 - UI-View32

Last-modified: 2017-08-18 (金) 16:51:42
UIDIGI設定 - UI-View32
UI-View32はソフト機能としてUIデジピーターを運用可能です。
KISSモードで動作するTNCである必要はありますが、SSデジパスを上手く計算して構築したエリアであれば
RFのみで とても効率的なネットワーク形成も可能です。

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 ワンポイント・メモ

ワンポイント・メモ
◆GUI(画面表示)だけでは完全な設定が出来ない点に注意。
 UI-View32設定データ(Uiview32.INI)を直接触る必要があります。
◆周辺各局との協調性と役割分担をハッキリさせる。
◆I-Gate兼デジピーターで動作させる場合は運用指針の変化に注意下さい。
 2010年6月以降SSID仕様が変更になっています。



 設定方法

UI-View32のメイン画面、メニューから  Setup  →  Digipeater Setup  を開く。
Digipeater Setup という下のようなウィンドウが表示される。

UIDIGI設定画面

画面説明

  • Enable digi デジ機能の ON/OFF
  • UI Only UIフレームを使うビーコンのみ中継
  • Alias substitution
    デジしたらコールサイン置き換えを行い中継経路を明らかにする
  • WIDEn-n UIFLOOD扱い。最終中継点のみ記載する形で中継
  • TRACEn-n UITRACE扱い。全ての中継点を追記する形で中継
  • Alias(es) 個別に 対応するデジパス を設定
  • Sub Alias 中継後に置き換える文字(自局コールサイン)を設定
  • Dupe secs
    全く同じビーコンを複数回中継しない為の秒数設定。(輻輳対策)
  • Digi routes
    マルチポートTNCの場合クロスバンドDigiのような事が出来る設定箇所

    詳細解説

  • UI Only
    APRSで使うなら入れていても良いと思います。
    パケット通信のデジ役割も兼ねている場合は別ですが、現在日本では周波数住み分けが行われているので、
    意固地になってデジ機能を動かしておく利点は少ないと思われます。(^_^;;
  • Alias substitution
    これは入れておく事必須。デジ経路が分からなくなります。
    Aさん発信地点  →  Bデジ  →  Cデジ  →  I-Gate  という構造が分かる為にも必要です。
  • WIDEn-n
    上の説明通りUIFLOOD扱いです。
    昔は『広くビーコンを中継する場合はデジ経路は不要!』という概念があったのですが、今の運用方針は若干違います。
    I-Gateや低地デジでこの部分をONにする事は絶対ありません。
    SSn-nデジパスの各エリア規模の超ウルトラ広域デジ等で使われている場合があります。
    また、最近では特定低地のメッセージパケット拡散用として、本来のSSコード(3桁)の定義を用い、
    都道府県を方位四分割し、SSNn-N,SSEn-N,SSSn-N,SSWn-Nをそれぞれの地域で適切に設定している場合もあります。
  • TRACEn-n
    上の説明通りUITRACE扱いです。
    全ての中継点を追記する形で中継していきます。あらゆる場所でMSG経路なども分かり、とても実用的。
    SSn-nデジパスの都道府県規模のデジで使われます。
    ここの設定を書き換えるには .INI ファイルを直接触る必要があります。詳細は下記してあります。

    The new WIDEn-N PARADIGM 運用を行う場合、山岳でWIDEを設定されている所がココです。

  • Alias(es)
    個別対応デジパス文字の設定です。
    The new WIDEn-N PARADIGM 運用を行う場合にも山岳デジでも WIDE1-1で使用されています。

    TRACEn-n等でWIDEを使用するのがThe new WIDEn-N PARADIGM の運用ですが、この場合、移動局が
    WIDE1-1 というデジパスを設定してビーコンを出した場合、I-Gateに入る際には、
    JN4OQT*,WIDE1 というような書かれ方をして中継されます。
    一時期主流とされていた WIDE1-1,WIDE2-1 のデジパスを設定して出した場合、
    JN4OQT*,JE4YYY-3*,WIDE1,WIDE2 として中継されて変な感じになります。

    この現象を避ける為だと筆者は認識していますが、Alias設定に WIDE1-1 を設定している事で
    JN4OQT* で終わる形でI-Gateまで中継される事になります。
    UI-TraceやUI-Floodで多段対応をさせる場合は、1-1になる言葉をAliasに設定するのが無難という事だと思います。

    画像では『HS1-1,HS7-3,HS6-2,JN4OQT-10』に対応するようにしています。
    HS1-1をスマートに片付け、JN4OQT-10は自局コール対応の意味で設定。
    HS7-3とHS6-2の部分は多段デジパス設定抑止として設定しています。

    広島の場合は最大でも5段ホップまでと、とりあえず規定を提言しておりますので、
    故意に HS7-7を設定されても、
    HS7-7,HS7-6,HS7-5,HS7-4,HS7-3 と5段中継した所で当デジピーターが受信すれば、
    HS7-3を減算したHS7-2を吐かず、そのままJN4OQT* のように中継し、その後の中継を止めます。
    HS6-2側も同じ原理です。

     これが多段デジパス抑止の対応デジパス設定です。 デジピーター構築者は、これらの点を熟知して設定を行うようにして下さい。

    I-Gate局でデジ機能も動かす場合、
    使用するシンボルマークは『+I 』です。また、コールサインは SSID-10(2010年改定)です。
    UIDIGIに設定する Alias Sub Alias のコールも同様に SSID-10です。
    また、I-Gateでデジ機能を動作させる場合は Alias WIDE1-1入れないで下さい。電波輻輳状態が起き易くなります。
    I-Gateでデジしなくともネット側には流れます。 MY POSITIONの音と画面が見たくて設定するという浅はか行為は止めましょう。
    I-Gate局はインターネットが途絶した際を考慮し、都道府県規模のSSn-Nに極力対応下さい。
    RFのみでの運用を補助する目的でも最低限、自局コールのデジパスには対応しましょう。
    対応デジパスは分かり易く短縮型をビーコンのPHG直後に記載しましょう。
    【こちらも参照しましょう】 シンボルインフォメーション (対応デジパスの短縮記載について)

    時々通常ビーコンを SSID-10で出しつつデジ機能だけSSID-1で運用されている方もおられますが、
    従来のパケット通信とは運用方法が異なりますので適切な設定をお願いします。
    通常のMYCALL以外にMYMCALLを設定するようなメールボックスとは違いますので、ビーコンを出しているコールと同じ物を設定するべきです。

    因みに、 SSID-1 は低地のFill-inデジですが、UIDIGIのような純デジピーターのようにI-Gate機能の無いデジとして運用する場合に使用します。
    広島で言えば、 JH4GJR-1 のような運用の場合に使用出来ます。
    詳しくはSSIDインフォメーションを参照する事。

  • Sub Alias
    中継後に置き換える文字(自局コールサイン)を設定。
    始め、SSID無しで運用設定を行い、後でインターネット無し(I-Gate機能無し)のデジに
    機能移行した場合 SSID-1やSSID-3等適切なSSIDに変更しましょう。
  • Dupe secs
    全く同じビーコンを複数回中継しない為の秒数設定。(輻輳対策)
    通常はこのままでOKです。移動局が定点でビーコンを出したとしても、2度ビーコンを出して
    全く同じビーコンが送出される事はUIフレームとしてありえないからです。
    全く同じビーコンがRFを飛ぶのはデジされた場合であり、輻輳対策を視野に入れれば、
    ここの数値は28秒でも十分という事です。
  • Digi routes
    マルチポートTNCの場合クロスバンドDigiのような事が出来る設定箇所
    普通のTNCを接続して設定した場合は 2=? の項目が表示されません。

    例えば、2ポートのTNCを繋げている場合は
    Digi routes動作結果
    1=1
    2=2
    そのままオウム返しする設定です。
    1=2
    2=1
    クロスバンドデジピーターのように動作します。
    1=1,2
    2=1,2
    オウム返し+クロスバンドデジピーターとして動作します。


TRACEn-n をSSコードデジパスに対応させる方法

APRS運用で、 UIFLOOD UITRACE の違いに関しては熟知されている前提で進めます。

デジ経路が分かるUITRACEを主に使う事が多いので、低地デジやI-Gate(デジ機能付)では
都道府県規模でのSSコードデジパスが通るように設定しておきたいものです。

まず、UI-View32で Digipeater Setup の設定を1度開いて OK で動かしておきます。
その状態で UI-View32を1度止め、設定ファイルに書き込まれます。
※ DIGI設定画面を一度保存しないと.INI設定ファイルにDigi項目が存在しません。

続いて UI-View32をインストールしてあるフォルダを開きます。標準では
『 C:\Program Files\Peak Systems\UI-View32 』
にインストールされています。

対象フォルダーを開いたら、その中のファイルから 『 Uiview32.INI 』を探し開きます。

メモ帳とかで開けるので、以下の部分を探します。

[DIGI_OPTIONS]
DIGI_ENABLED=TRUE
UI_ONLY=TRUE
ALIAS_SUBSTITUTION=TRUE
DUPE_SUPPESS_SECONDS=28
ALIAS=HS1-1,HS7-3,HS6-2,JN4OQT-10
UIFLOOD=WIDE
UITRACE=TRACE
WIDEN-N=FALSE
TRACEN-N=TRUE
SUBST_ALIAS=JN4OQT-10
EXCLUDED=""

デジ設定部分を見つけたら、
UITRACE=TRACE の部分を UITRACE=SS に書き換えます。
SS部は SS-Alias の記事を参考に運用地の都道府県コード2桁を入力します。

設定を書き換えたら上書き保存して閉じ、UI-View32を起動します。
念の為、 TRACEn-nが SSn-nに変わっているか確認してみましょう。



ページ作者: JN4OQT *1     Twitterでつぶやく


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