【d1】ファイター

Last-modified: 2018-12-30 (日) 20:51:03

ファイターは戦闘の専門家です。重い防具に身を包んで最前線で味方を守り、強力な武器を振るって敵を倒します。
 とはいえ実際のファイターにはいろんなスタイルの戦士がいます。あなたは訓練を積んだ兵士かもしれませんし、用心深い傭兵、死線を潜り抜けた剣闘士、喧嘩っ早い用心棒かもしれません。

 

ファイターはゲーム中の4つの役割における代表的な前衛クラスです。ゲーム中において担う役割は「戦闘で敵を倒す」、「戦闘で味方を守る」の2点のみです。基本ルール以降、様々な前衛クラスやバリアントが追加させていますが、戦闘能力でファイターを越えるクラスはいまだにありません。戦闘はパスファインダーのゲーム展開の見せ場、大いに活躍できます。

 

ゲーム中の動きで最も気をつけるのは戦闘時の立ち回りです。戦闘開始の1ラウンド目から最も危険な敵に攻撃し、そのまま手を緩めずに攻撃し続けることが基本です。あなたの移動速度よりも敵との距離が離れているときには、突撃できないものか検討しましょう。それもできないときには、せめて全力移動を行って敵を君の間合いにいれておきます。こうして機会攻撃で敵を脅かせば、自然に味方を守ることができます。
 ファイターはゲーム中で危険に陥ることは多々ありますが、それでも、ひるまず前に出て攻撃し続けた方が良いでしょう。面倒なことは呪文使いや他の仲間が解決してくれるはずです。あなたが他のメンバーから信頼させる前衛ならば、呪文使いから支援呪文が集まり、戦力が更に加速しされます。一方で、頼りなければ支援呪文は薄くなって活躍はさらに遠のきます。

 

扉をあけるときは、あらかじめ必要な強化を済ませ、突撃経路の確保に気をつけておくとよいでしょう。パスファインダーRPGの公式シナリオにはトンチキな相手が頻繁に現れ、倒せばいいものか協力すればいいものか迷うケースが多々あります。そのような場合は、会話を試みながらジワジワにじり寄って攻撃範囲に収め、あるいは突撃経路の確保を済ませておきましょう。

 

ファイターが戦闘以外のときに何ができるのかはプレイヤーの腕しだいです。聞き込みのときには、軍歴があることにしたファイターなら、警備兵から話を聞き出しやすいかもしれませんし、町の重要人物と因縁を結んでおくことも役立つでしょう。色々と試してみましょう。また、移動中はローグが身軽に動けるように荷物を預かっておくことで探索がスムーズになります。危険地帯への突入は、タフなファイターが先陣を切ることでゲームがテンポよく進むようになります。

 

具体的なクラス特徴を見てみましょう。

 

【d1,e1:クラスの基本スペックと特徴】

  • メイン能力値:筋力、 サブ能力値:耐久力、敏捷力
  • ヒットダイス:d10
  • 基本攻撃ボーナス:良い(Lvごとに+1上昇)
  • 得意なセーヴィングスロー(初めに2、以降は偶数Lvごとに+1上昇):耐久セーヴ
  • 苦手なセーヴィングスロー(3Lvごとに+1上昇):反応、意思セーヴ
  • Lv上昇ごとに得られる技能ポイント:2+【知力】ボーナス
  • 武器と防具の習熟:全ての単純武器と軍用武器、軽装~重装鎧、盾、タワーシールド
  • 開始時の資産:5d6 x10gp (平均175gp)
    ――――――――――――――
  • ボーナス特技
     1Lvのときと、偶数Lvごとに追加で戦闘特技を習得できます。クラスに関わらず奇数レベルごとに修得する特技と合わせると、毎Lv特技を身に着けられます。なかにはファイター専用の特技もあり、それら特技が攻撃とダメージを底上げします。他のクラスだと修正値を少し上げるだけの特技を身につけるか否かは微妙なところですが、毎Lv特技を覚えられるファイターなら気楽に選択できます。そして、これらの累積による武器攻撃の命中/ダメージの高さが最終的に抜群の戦闘力を実現してくれます。
  • 武器修練:特定の武器グルーブでの攻撃とダメージを底上げします。ボーナス特技と合わせてファイターの戦闘力を底上げしていきます。
  • 鎧修練:鎧によるペナルティや制限を軽減します。これにより高い【敏捷】をACに生かして防御力が上がり、素早い移動が可能になります。どんなに攻撃力が高くても、敵に届かなくてはしようがありませんので、この能力は大いに役立ちます。
  • 武勇:耐[恐怖]へのセーヴにボーナスが伸びてきます。[恐怖]効果はときに深刻なものになり、高Lvキャラクターの逃走ともなれば1Rで空のかなたへ240ft駆け去ってしまう手の施しようがないものです。地味ですが、他の耐[恐怖]防御策の全てと累積しますので、まぁ無いよりは?という感じです。
     

【f1:技能】(△防具によるペナルティあり、×未修得だと判定不可)
ファイターの技能修得で優先すべきなのは、攻撃目標にたどり着く方法の確保です。そのために重要な技能が以下の3つです。

  • △<軽業>(敏捷;クラス外):移動までの穴ぼこや、グリース呪文などの障害地形を飛び越えるのに便利。クラス外技能ですが、伸ばしたいところです。能力値の都合であまり高くできませんが、高Lvでは「ブーツofエルヴンカインド」、「エリクサーofタンブリング」によって大幅に上げられます。
  • △<水泳>(筋力):水中に叩き落された時のために、多少は身につけておきたいとことです。積極的に水中戦闘を行う際には、「タッチof theシー呪文(Advanced Players Gude)」などで技能にボーナスと水中移動速度をまとめて得てしまうのが良いでしょう。
  • △<登攀>(筋力):これも断崖や大穴の昇降に必要で、能力値と噛みあっているので身に着けておきたいところ。ただ、あまりに難易度が高い状況は呪文で解決することになるケースが多くなりますので、ほどほどでも構わないでしょう。
     

状況により、以下の技能の習得も役に立ちます。

  • △<騎乗>(敏捷):野外活動が多い冒険では、馬に乗ることも多くなります。馬に乗ったまま戦うときや、素早い乗り降り、馬が殺されたときに落馬せずに着地するために役立ちます。
  • <威圧>(魅力):チンピラや敵の下っ端から話を聞き出すのに便利です。専門的に覚えなくても、ローグが脅している後ろで援護しているだけでも役立ちます。
     

【g1:特技】
ファイターにとって有用な特技は戦闘時のスタイルによって変わってきます。まず、一般的に役立つ特技を紹介した後で、スタイルごとに役立つ特技を紹介します。

 
  • 戦闘力を底上げする特技
    • 《武器熟練:~》:攻撃に命中率はとても重要。そして様々なファイター特技の前提条件になっています。
    • 《強打》:攻撃の命中率を下げる代わりにダメージを大幅に上げてくれます。元々の命中率が高いファイターの場合、基本的にいつも使いっぱなしでダメージを稼ぐことになります。
    • 《武器開眼:~》、《上級武器開眼:~》:それぞれダメージを+2、さらに+2上昇させます。
    • 《踏み込み》:6Lv以降のファイターを動かす際に最も重要なのが、「いかにして全力攻撃を行うか?」ということにつきます。この特技は間合いを伸ばすことで、全力攻撃を行えるチャンスを増やしてくれます。
    • 《上級武器熟練:~》:武器の攻撃ロールをさらに+1します。
    • 《上級武器開眼:~》:武器のダメージをさらに+2します。
       
  • 一般的に役立つ特技
    • 《追加hp》、《イニシアチブ強化》:ファイターに限らず役立ちます。
    • 《迎え撃ち》:機会攻撃を行える回数を増やしてくれるため、味方をまもり攻撃の回数を増やしてくれます。
    • 《渾身の一打》、《~強化》、《上級~》:標準アクションでの1回の攻撃のダメージを大幅に増やしてくれます。戦闘の序盤など、移動しての攻撃を行う機会は多く、その際に確実に戦局を有利に導いてくれます。
    • 《無視界戦闘》:盲目にされたときや透明の敵が現れたとき、視界を妨げられたときでも戦闘力を落とさず戦えます。また、あなたがこの特技を持っているなら、味方術者は視線を妨げる呪文をより有効に、攻撃的に使用することが可能となります。
       
  • 高Lvで役立つクリティカル系特技
    高レベルになるとクリティカル系の特技が有用になってきます。攻撃回数ともあいまって高確率でクリティカルを発生させ、それによって、目標に抵抗の余地なく状態異常に落とし込むことができます。
    • 《クリティカル強化:~》:クリティカル可能なダイス域を倍にし、クリティカル率を上げます。
    • 《クリティカル熟練:~》:クリティカル域に排他のち確定させるための命中率を上昇します。
    • 《不調化クリティカル》:対象を不調状態にします。確実に
    • 《出血化クリティカル》:対象は毎ラウンド自動で2d6ダメージを受けるようになります。
    • 《よろめき化クリティカル》:よろめき状態になった敵は全力攻撃を行えなくなるため、その脅威は大幅に減少します。
    • 《クリティカル体得》:上記のようなクリティカル特技で複数の状態異常を一度に与えられるようにします。
       
  • 片手武器&盾スタイル
    • お勧め武器:ロングソードや、バトルアックス、ウォーハンマー、トライデント、バスタードソード、ドワーヴン・ウォー・アックスなど
    • 1Lv時から取りたい特技:(使用するなら《特殊武器習熟》)、《武器熟練》、《強打》、《追加hp》
    • 2Lv以降:《迎え撃ち》、《イニシアチブ強化》、《武器開眼》、《薙ぎ払い》、《無視界戦闘》
    • 6Lv以降:《踏み込み》、《渾身の一打》
    • 8Lv以降:《上級武器熟練》、《クリティカル強化》、《クリティカル熟練》
    • 11Lv以降:《不調化クリティカル》、《上級武器開眼》、《よろめきクリティカル》、《クリティカル体得》
    • 有用な魔法アイテム:魔法の武器、魔法の鎧、魔法の盾、ベルトofジャイアント・ストレングス、クロークofレジスタンス
    • 盾で身を守りながら戦う正統派のスタイルです。ACがずば抜けて高くなるので、敵から集中攻撃をうけても平然としていられます。一方でファイターとしてはダメージが低いほうです。ダメージ向上には特殊武器の使用が考えられます。また、倒し切るまでに敵が後方に向かわないように、敵が通り抜ける隙間を塞ぐように立ち位置を調整することが必要になります。
       
  • 大業物スタイル
    • お勧め武器:グレートソード、グレートアックス、フォルシオンなど
    • 1Lv時から取りたい特技:《武器熟練》、《強打》、《追加hp》
    • 2Lv以降:《迎え撃ち》、《イニシアチブ強化》、《武器開眼》、《回避》、《無視界戦闘》、《薙ぎ払い》
    • 6Lv以降:《踏み込み》、《渾身の一打》
    • 8Lv以降:《上級武器熟練》、《クリティカル強化》、《クリティカル熟練》
    • 11Lv以降:《不調化クリティカル》、《上級武器開眼》、《よろめきクリティカル》、《クリティカル体得》
    • 有用な魔法アイテム:魔法の武器、魔法の鎧、ベルトofジャイアント・ストレングス、クロークofレジスタンス
    • 大ダメージを出せる両手武器で戦うスタイルです。これらの武器はダメージ・ダイスが大きいことに加え、ダメージに乗る筋力ボーナスが1.5倍、《強打》ダメージ上昇率が1.5倍になり、Lv上昇に伴い凄いダメージがでます。この中では、フォルシオンはクリティカルに期待する武器で、通常ダメージはやや下がります。
       防御力があまり高くないので集中攻撃を受けると、危険な状態になります。特技で補った上で可能なら挟撃を受けない立ち回りや、あらかじめ味方に防御呪文を要請をしておいた方が良いでしょう。とはいえ、どうしても持久戦に向かないスタイルです。最も危険な敵を全力で攻撃し、早々に頭数を減らしていくことが大事です。
       
  • 間合い武器スタイル
    • お勧め武器:グレイヴ、ギザーム、ランサーなど
    • 1Lv時から取りたい特技:《武器熟練》、《迎え撃ち》、《追加hp》
    • 2Lv以降:《強打》、《イニシアチブ強化》、《武器開眼》、《無視界戦闘》、《薙ぎ払い》
    • 6Lv以降:《踏み込み》、《発動妨害》、《渾身の一打》
    • 8Lv以降:《上級武器熟練》、《クリティカル強化》、《呪文潰し》、《クリティカル熟練》
    • 11Lv以降:《不調化クリティカル》、《上級武器開眼》、《よろめきクリティカル》、《クリティカル体得》
    • 足止めを重視するなら、:《攻防一体》、《足払い強化》、《上級足払い》などが有効です。
    • 有用な魔法アイテム:魔法の武器、魔法の鎧、ベルトofジャイアント・ストレングス、クロークofレジスタンス
    • 間合い武器を使って、近づいてくる敵に先に一発攻撃することで手数を稼ぎ、広い範囲を制圧するスタイルです。ギザームを使用した場合は足払いによって戦場をコントロールできます。近接武器なら呪文使いに5ftステップで逃げられてしまう《発動妨害》ですが、間合い武器なら逃がさず追い詰めることができます。
       欠点として近接マスにメイン武器で攻撃できないことです。これを補うために、間合い武器を構えた状態で近接位置にそれなりの威力で攻撃できる手段、アーマースパイクや、噛みつき攻撃などを準備しておきたいところです。
       
  • 二刀流スタイル
    • お勧め武器:ショートソード、ハンドアックス、ククリ、ツーブレーデッド・ソード、オーク・ダブル・アックス、ドワーヴン・アーグロシュなど
    • 1Lv時から取りたい特技:《特殊武器習熟》または《武器の妙技》、《武器熟練》、《二刀流》、《追加hp》
    • 2Lv以降:《二重切り》、《迎え撃ち》、《武器開眼》、《強打》、《二刀の守り》、《無視界戦闘》
    • 6Lv以降:《二刀流強化》、《踏み込み》、《渾身の一打》
    • 8Lv以降:《上級武器熟練》、《クリティカル強化》、《呪文潰し》、《クリティカル熟練》
    • 11Lv以降:《上級二刀流》、《上級武器開眼》、《二刀のかきむしり》、《出血化クリティカル》、《よろめきクリティカル》、《クリティカル体得》
    • 有用な魔法アイテム:魔法の武器、魔法の鎧、ベルトofジャイアント・ストレングス、ベルトofフィジカル・マイト、クロークofレジスタンス
    • 両手に持った武器による連続攻撃でダメージを積み重ねる二刀流もファイターで実現できます。ただ、二刀流系の特技を通常の方法で習得するには高い敏捷力が必要なため茨の道です。筋力だけだと特技を修得できず、敏捷力だけだとダメージが減ってしまいます。二刀流を実現するならレンジャーかローグの方がやりやすいでしょう。
       二刀流を生かすには、ベルトofフィジカル・マイト(肉体系能力値2つにボーナス)など、他の構築で使わないアイテムにも目を向ける必要があります。もし上手く実現できたのならファイターの命中率とダメージの高さ、攻撃回数の多さによるクリティカルによって高い攻撃力を発揮します。
       二刀流に用いる武器の選択は戦い方に大きな影響があります。双頭武器を用いるならば、全力攻撃をできないときは通常の両手武器として一撃で大きなダメージを狙えます。
       
  • 弓使いスタイル
    • お勧め武器:ロングボウ(コンポジット・ロングボウ)、ライト・クロスボウ、ヘヴィ・クロスボウ
    • 1Lv時から取りたい特技:《近距離射撃》、《精密射撃》、《速射》または《高速装填》
    • 2Lv以降:《武器熟練》、《致命的な狙い》、《武器開眼》、《イニシアチブ強化》、《機動射撃》、《クロスボウ体得*》(* Advanced Players Guide掲載の特技;クロスボウをフリーアクションで装填可能)
    • 6Lv以降:《束ね射ち》、《素早い移動》、《遠射》
    • 8Lv以降:《上級武器熟練》、《クリティカル強化》、《クリティカル熟練》
    • 11Lv以降:《精密射撃強化》、《上級武器開眼》、《出血化クリティカル》、《よろめきクリティカル》、《クリティカル体得》
    • 有用な魔法アイテム:魔法の弓、魔法の鎧、錬金術銀の矢、冷たい鉄の矢、ベルトofインクレディブル・デクスタリティ、レッサー(またはグレーター)・ブレイサーズofアーチェリー、クロークofレジスタンス、アイズofイーグル、エフィシャント・クウィヴァー
    • 弓で遠距離から一方的に攻撃するスタイルです。遠隔攻撃は攻撃判定の際にペナルティを受けやすく、遮蔽(命中-4)や近接戦闘中(-4)の累積によって命中が困難になります。これらペナルティの軽減には《近距離射撃》と《精密射撃》が必要になります。クロスボウは高Lvでのクリティカル発生率の高さを期待することになりますが、連射性が難しいという問題があります。この点は《高速装填》や《クロスボウ体得》で補うことができます。
       多くのクラスではこれら特技を揃えるのに時間がかかるため、遠距離攻撃をメインに戦うのは難しいのですが、ファイターならこれら特技は簡単に揃えられます。強力な射手は上空に留まる敵や後方の面倒な呪文使いを早々に始末することができます。
       一方でファイターでありながら、「味方を守る」役割を放棄したこのスタイルのプレイには、他に前衛がいるときに限られるでしょう。

 

最後にいくつかファイターの例をあげます。攻撃重視の人間の両手剣使いと、盾を構えた守備重視のドワーフの戦士です。

 


人間の両手剣ファイター1Lv:

 

人間の両手剣ファイター2Lv:

 

人間の両手剣ファイター4Lv:

 

人間の両手剣ファイター8Lv:

 

元のEXCELファイルの詰め合わせ:

 


ドワーフの戦斧ファイター1Lv:

 

ドワーフの戦斧ファイター2Lv:

 

ドワーフの戦斧ファイター4Lv:

 

ドワーフの戦斧ファイター8Lv:

 

元のEXCELファイルの詰め合わせ:

 
 

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