MEDICINES

AGRI-MEDICINES(農漁業薬品)

　農畜産業や水産業における感染症や病気を防ぐために作られた薬剤の総称である。High Tech星系で製造され、Agriculture星系で消費されている。

BASIC MEDICINE(基礎医薬品)

　ヘルスケア業界で用いられる医薬品の総称である。予防療法、予後療法、緩和ケアで用いられるものも含む。
＜生産地＞High Tech及びIndustrial
＜消費地＞High Tech及びIndustrialを除く全ての星系

PERFORMANCE ENHANCERS(能力増強剤)

人間の肉体的および精神的、感情的能力を増強するために作られた物質である。High Tech星系で生産され、人類圏で幅広く消費されている。過剰摂取は危険が伴い、一部領域では禁制品となっている。

• テラ・マター・ブラッド・ボアー（Terra Mater Blood Bores）
  この強力な身体活性剤は、テラ・マター（Terra Mater）星系に自生する肉食植物から抽出された物質を主成分とする。同剤を血管注射することで通常の身体能力を遥かに凌駕する効果が得られるが、その一方で出血が止まらない或いは体重が減少し続ける等の副作用が慢性化するとの指摘もある。Gr8mindsで入手可能。

PROGENITOR CELLS(プロジェニター細胞)

　老化したヒト細胞のダメージ修復のために用いられる人造細胞である。これを使うことで人類の寿命は著しく延長された。一部の文化圏では倫理に反するものと考えられており、とりわけ富裕層のあいだでのみ使われる傾向にあることから一部の領域では禁制品となっている。

その他の医療品

• カチリジン・フィルター・リーチ（Kachirigin Filter Leeches）
  吸血蛭（Leech）は古代地球時代において長らく医療の現場で用いられていた。最近ではこうした原始的な手法を見かける機会はまずない。だが、それは時代の変化に伴い新しい技術が古い技術に取って代わっただけに過ぎないのだ。数千年の時を経た現代、カチリジン（Kachirigin）星系を調査していた研究者は、同星系に棲む吸血蛭がこの土地に暮らす生物にとって極めて重要な役割を果たしていることを偶然発見した。この吸血蛭は宿主に張り付くと、その血液中から有害物質を濾過する、言わばフィルターのような役目を果たしていたのである。その効果は二日酔いの改善から急性薬物中毒の治療に至るまで幅広く、体表に張り付いても全く痛みを伴わない。そのため富裕層や一部の快楽主義者のあいだでカルト的人気を博し、高値で取引されている。ノワク・オービタル（Nowak Orbital）で販売中。

• オネスティ・ピル（Honesty Pills）
  オリジナルは、ある秘密宗教団体が儀式の際に用いていた自白剤の一種とされる。その儀式とは、背教者にこの薬を飲ませて強制的に告解させ、その罪を悔い改めさせることで霊的な浄化を得るというものであったらしい。その後、この自白剤の噂を聞きつけたLP375-25星系の製薬企業が同団体に潜入捜査員を派遣、強烈な向精神作用をもたらす成分が何であるかを突き止め、製品化したものがこのオネスティ・ピルとのことだ。薬局に行けばごく普通に棚に並んでいる人気商品だが、その製法や成分は企業秘密とされ、件の宗教団体がその後どうなったのかも明らかにされていない。キング・ゲートウェイ（King Gateway）で販売中。

• パンタァ・プレイヤー・スティック（Pantaa Prayer Sticks）
  この線香には鎮静作用があり、元来は医療目的で利用されていた。しかし、タウリ39星系がいわゆる”パワースポット”星系として商業的に大成功を収めたのを皮切りに銀河系各地で”癒し”がブーム化、この線香に関しても、その香煙を吸い込めば富と繁栄がもたらされるとしていつの間にか宗教まがいのアイテムと化した。辺境宙域まで出かける際には必ず買っておくという信心深い交易パイロットもいる。繰り返しになるがあくまでも医薬品の範疇に入る品物である。ジョージ・パンタジス（George Pantazis）星系のザムカ・プラットフォーム（Zamka Platform）で販売。

• Vヘラクレス・ボディ・ラブ（V Herculis Body Rub）
  このボディ・クリームで軽くマッサージすれば、本当に何でも完全に洗い落とせる！あらゆる材質に対応したV1090 Herculis星系特産のスクラブ・クリーム。販売元のカク・プラント（Kaku Plant）は交通の便があまり良くない場所にあるためか、いつ行っても在庫は揃っているようだ。

• ヴェガ・スリムウィード（Vega Slimweed）
  ヴェガ（Vega）星系への入植が進められていた当時、入植者のあいだでは同星系に繁茂していたこの雑草（weed）を丸ごと飲み込めば痩身や過食防止の効果があると考えられていた。後の研究の結果、これは植物ではなく一種の寄生動物であり、生物毒に対する免疫効果を高める薬効があることが判明している。なお、一旦はびこってしまうと容易に駆除できないとの報告もあり、駆除対策を講じる場合は蛹化する前に徹底的に行う必要がある。テイラー・シティ（Taylor City）で入手可能。

• ウォーター・オブ・シンタラ（Waters of Shintara）
  「シンラータ（Shinrarta Dezhra）星系の聖水と呼ばれるものには何ら薬効は認められない、ただのミネラル・ウォーターである。ナンセンスだ。」多くの科学者がそのような見解を示しているにもかかわらず、この星で汲まれた聖水は万病に効き不老長寿の妙薬であるという噂は決して絶えることがない。同星系の支配勢力からすれば、噂はどうあれ、それが人々の求めるものならば輸出は大歓迎なのだ。そして、銀河系のそこかしこで暮らしている人々からすれば、噂はどうあれ、それが遥か彼の地で汲まれた本物ならば全財産を投げうってでも手に入れたい、、、そういうものなのだ。ジェイムソン・メモリアル（Jameson Memorial）で入手可能。因みに同ステーションの自動販売機で売られているミネラル・ウォーターをWaters of Shintaraとして販売すると厳しく処罰されるのでご注意。
  (訳註：　コモディティの綴りはShintaraで、星系の綴りはShinrartaである)