しんのすけとカムイ 第一話

Last-modified: 2009-05-29 (金) 02:25:12

しんのすけとカムイ 第一話「突然、空から落ちてきたゾ!」①

「来た!」
竜牙剣、天草弾、鋼轟鬼の駆るスーパーメカ、「ゲッターロボ」の見つめる先には…
ゴゴゴゴゴ!!
虚空の彼方から巨大な物体が舞い降りてくる。
「ほう…ゲッターロボか…ゲッター線がこのバグを導いたのか?
ゲッター線を追い続ける運命に私にあるのか…
……まぁいい…今やる事は一つ…『ゲッターロボの消滅』!!」
ドドドドド!!
バグはゲッターロボに対して攻撃を開始する。
その攻撃の範囲は後方のゲッターロボの基地、早乙女研究所にまで及ぶ。
「うわぁ!」
剣達は強大な謎の敵「バグ」を前にする。
「んっだぁ!!コイツはぁ!!」
「研究所の方は無事のようだ」
「植物どもの隠し玉か?」

「――いや、違う。―しかし…」
早乙女研究所の司令官で元初代ゲッターチーム「神隼人」にしてもあいての正体は分からなかった。
ガシャ!
ゲッターロボの両肩部からキャノン砲を展開し、照準をバグに向ける。
「消えて無くなれぇ!!」

‘プラズマノヴァ!!’
ズオ!!
収束した高密度のプラズマエネルギーがバグを襲う。

しかし…
ゴウン…ゴウン…
ゲッターロボの目の前に巨大なリングが出現する。
「なんだこのリングはぁ!?」
「ゲッターよ!一緒に来てもらうぞ!!どことも知れぬ時空の果てに!!」
ゴゴゴゴゴ!!
リングは膨張し、ゲッターを取り込む。
「うわあああっ!!」

早乙女研究所では…
「ゲッターロボ、ロスト!!」
「サテライトスキャンにも反応ありません!」
不可思議な現象に神隼人も驚くほかはなかった。
「ーー一体どこへ?」

…一方、ゲッターロボは…
「こ…これはぁ何だぁーー!?」
剣達が目にしたのは今まで見たことのない巨大な物体だった。
ーーそれは惑星をも喰らうほどの大きさを持った、機械の化け物だったーー

(なぜここに来た?)
突然、剣達に謎の声が聞こえた。
「だ…誰だ?ここって…ここはどこだ!?」
(幾重をも流れ進む時間を生きるものよ……ここは一つの終着点…人類がたどり着くであろう終着点!)
剣達がその言葉に呆然としていた。
「人類がたどり着く…」
「終着点…」
「見ろっ!!星が…」
轟鬼が叫んだ方向はあの巨大な物体がゲッターロボのように合体し、隣接する惑星をことごとく破壊する。
「う…宇宙を食いつぶしているのか…コイツはぁ…!?」
さすがの剣もこのおぞましさに驚愕した

しかし
「こんな未来など!!ゲッターの野望など、私が打ち砕いてくれる!!」
ガシッ!
バグはゲッターを捕まえ、握り締める。
バキ!
「プラズマ炉がっ!」
バグはゲッターロボの動力源である『プラズマ炉』を握り潰す。

「これでまた一つの未来が守られた…これでお前たちを倒し、今一度『ゾーン』を使い、ドラゴンを潰しにいく!
さらばだゲッターロボ!!」
バキ!バキ!バキ!バグはゲッターロボをとどめの一撃を喰らわそうとした。

「勝手に決めんなぁーー!!」
ズワッ!
剣が叫ぶとゲッターロボに異常なエネルギーが発生し、バグの肢体を粉々にする。
「なっ……」
ゴウン…バチ…
封印されてゲッターロボの本当の動力源『ゲッター炉』と潰された『プラズマ炉』が復活する。
「ーーゲッター炉に火が入った…」

バグが目にしたのはさっきのゲッターロボとはまた別の異形の姿に変わっていた。

ギュワ!
ゲッターロボは両手から高密度のエネルギー球をバグ目掛けて放つとあのゲッターロボを吸い込んだリングが発生した。
「こ…これは…ゾーン!?」
リングは次第に膨張し、バグを取り込む。
「ぐが…吸い込まれ…る…」
バグはリングの中に吸い込まれていった。
ーーーここは日本、埼玉県春日部市ーー
「春日部防衛隊ファイヤー!!」
「「「「ファイヤー!!」」」」

公園で元気に遊んでいる5人組の幼稚園児がいた。
「今日のリアルおままごとは…」
5人組の中の紅一点、ネネちゃんが指揮をとる。
「…………」
4人は黙りこんだ。ネネちゃんのおままごとはかなりドロドロしていて、かなり疲れるからだった。 「それより今日は惑星破壊ごっこをしよう!」
5人の中で一番のトラブルメイカーで後にとんでもないことに巻き込まれる幼稚園児、野原しんのすけがワケの分からない遊びを提案する。
「どうゆう遊びだよ!!?」
この中で一番の常識人、風間君が反論する。

「こうやって…泥でお団子を作って…『チェェェンジ!ゲッタァァァ!エンペラァァァァ!ワンッ!』」
グシャ!
泥だんごは粉々にされた
「こんな遊び!」
「これのどこが面白いんだよ!!」
「もう、リアルおままごとはどうするのよ!?」
いつもまとまりがつかないのが普通だった。

「そういえばさ…ボク最近、変な夢見るんだよね」
「ボクも……」
5人の中で一番泣き虫のマサオ君と無口だが何かかくしてそうな子、ボーちゃんが夢について話し出す。
「へえ…どんな夢?」
「なんか…巨大ロボットがボク達の街をめちゃくちゃにする夢なんだけど…」
「ボクも……同じ…」
マサオ君は何かに怯えていた。
「ほうほう…それは土偶ですなぁ~」
「…奇遇だろ…?」
「で…それからどうなったの?」
「それで夢から覚めたんけど…ボク…なんか怖くて…」

ビクビクするマサオ君にボーちゃんが話し出す。

「…大丈夫…夢は所詮、夢だから…」
「ボーちゃん…」

「けどね、正夢ってこともありえるのよ!ネネもこの前、新しいウサギの人形を買ってもらう夢を見たの!
そしたら、次の日にママがデパートで新しいウサギの人形を買ってきてもらったの」
ネネちゃんがそうゆうと風間君がくだらない顔をする。

「ふっ…そんなバカな、いくらなんでもロボットが街をめちゃくちゃにするワケな……」

ゴゴゴゴゴ!
突然、陽向が日陰になった。
「ん?」
5人は空を見上げた。
「「「「「うわぁぁ~~~っ!!!」」」」」
何と空から巨大な物体が公園目掛けて落ちてきた。

5人は一目散にその場から離れた。
そして、
ドゴオオオ!!
「「「「なっ……何だこれはぁ~~!!」」」」
「ほほ~っ」

巨大なロボットの首みたいな物が公園に墜落していた。
そう……それはあのゲッターロボと戦った謎の敵、バグの首だった。
「あわわわわ…っ」
しんのすけを覗く4人は謎の物体に怯えていた。
「これはスゴいゾっ…」
しんのすけはバグの首に近づこうとした。
「しんのすけ!!危ないだろ!戻ってこい!!」
「もう、みんな臆病なんだからぁ~!!」
しんのすけはみんなの言うことを聞かず、バグに近づく。

すると
「ウィーン…ガシュ…」
バグの口が開き、中から謎の人物が出てきた。
「ちっ…忌々しいゲッターロボめ…ここはどこだ…バグがここまで損壊したら自己修復に時間がかかるな…ん?」
すると、謎の人物はしんのすけに気づいた。しんのすけも謎の人物に気づく。
「あんた誰?」

カチャ!
「動くな!動くと撃つ!」
謎の人物は銃を取り出し、銃口をしんのすけに向ける。