しんのすけとカムイ 第六話

Last-modified: 2009-05-29 (金) 02:37:04

“オカマ喫茶へ行くゾ!”

……カムイが野原家に居候して一週間くらいたった。カムイは居候の身として、手伝える事は全て手伝っていて、野原家にとってはかなり高評価だった。
近所でもカムイの存在は知られていて、「クールで誠実な青年」として、なかなかの評判だそうだ………

「みさえさん、今からしんのすけと一緒にシロの散歩に行ってきます。」
「あら、ありがとう!カムイ君いつも悪いわね」
「いえ、居候の身ですから手伝いぐらいはしないと」
するとシロはカムイの声に反応して起きた。
「くかぁぁ…」
「シロ、散歩に行くか?」
「アン!!(うん!)」

カムイとしんのすけはシロの散歩に出かけた。
「ねえカムイ君、そんなにオラんちに気を使わなくていいゾぉ」
しんのすけはそう言うもカムイは首を振る。
「いや、居候の身で気を使わない方が失礼だよ」
「ふぅん…オラ達家族はカムイ君のことは好きだゾ!ひまもカムイ君から離れないし」
「ひまわりちゃんは本当に凄いな…あそこまで男が好きなんてな…」
「もしかしたら…将来はひまわりの花婿になるかもしれないですぞ…」
「それはないな!俺よりいい男はいっぱいいるぞ!」
「またまたそんなこと言って…本当はひまわりに好かれて嬉しいんでしょ?」
「ち…違うわ!!」
カムイの顔が赤くなった。
「ウソだゾ!U・SO!」
「くっ…」
しんのすけとカムイは冗談まじりの話で笑いながら散歩していた。

すると、
「Oh~、チンノスケ、カユイクン!」
前から白人のアメリカ人男性がやってきた。
「おお、ロベルト君!よっ!」
「ロベルトさん!」

~~彼の名はロベルト・マクガイヤー。野原家の隣に住む北本さんの姉とアメリカ人の間で生まれた息子。
日本の大ファンで北本さんを頼って日本に来日した。
日本人でしんのすけと初めて親切(というより勘違い)された経緯からしんのすけと仲がいい。
しかししんのすけの勘違いのあまり、ロベルト君の日本への探求心はいつも間違った方向にいってしまうため、ロベルトの日本の知識はズレた知識として認識してしまう。~~

「今日は二人ともどこに行かれるんですか(英語で喋ってます)」
(やべぇ…俺、英語分かんねえ…)
カムイは英語教養がないため、英語を理解出来なかった。
「ほほ~、今から喫茶店に行きたくて場所がわかんないだな!」

しんのすけはデタラメにロベルト君の英語を訳した。
「しんのすけ、英語を訳せるのか?」
「んん…ただ何となく」
「……だと思ったよ…」

とりあえずこのまま帰るのも気まずかった。
「散歩の途中だけどな…どうしよう…」
「もしかしてあなた達はシロ君と散歩ですか?(英語で話してます)」

「やっぱり喫茶店に行きたいのかぁ!よ~し、オラが案内するゾ!」
ガクっ(カムイの肩が崩れる音)
「おい…どうなっても知らねえぞ!」

「おお、僕についてこいと言っているんですか?分かりました!(英語で話してます)」

そして…
「ここがいいゾ!」
「うっ……なんだここは…」
しんのすけが案内した喫茶店は普通の喫茶店ではなかった。
喫茶店の名は「ニューハーフ喫茶 男たちの挽歌」
つまり、オカマ喫茶だったのだ。

カムイは呆然としていた。
「ニューハーフ喫茶…オカマのいる喫茶か…」
「Oh~、ナイスカフェテリアネ!」
「ここにオラの知り合いがいるゾ!」
「う…うそ…」
カランカラン…
しんのすけ達は喫茶店の中に入った。
するとカウンターにゴツい顔にゴツい体、厚化粧した顔のオカマがいた。
「あらぁん、しんちゃん!いらっしゃい!」
「スーザンお元気?」
「すっスーザン?お前、この人知っているのか?」
「日本人は散歩の時、ここの喫茶店に立ち寄るのか…(英語で話してます)」

…スーザン小雪……
本名は玄武岩男。ニューハーフでまたずれ荘というアパートに住んでいる、喫茶店「男たちの挽歌」のマスター。
野原家とはまたずれ荘で暮らしていた時からの知り合い。
実は様々な過去を持っていて、本人曰わく「過去は捨てた」らしい…………

「今日はどうしたの?」
「ロベルト君が喫茶店に行きたいといってここに来ちゃった」
「へえ。あらぁ!アメリカ人なの?」
「うん!」
するとスーザンはロベルトの方へ向いた。
「アンタが望む喫茶店はここなの?(英語で喋ってます)」
「なっ…あの人、英語を喋れるのか!?」
カムイはスーザンが英語を話せることに驚いた。

「おお!英語を話せる人がいたとは驚きです(英語で喋ってます)」

「アンタはどこの喫茶店に行きたいの?(英語で喋ってます)」
「喫茶店?なんのことですか?(英語で喋ってます)」
「えっ?」

スーザンはロベルト君から詳しく聞いた………………………
「わはははは!。ロベルト君はただアンタ達の散歩に付き添いたいだけだったのよ!」
「だからしんのすけ!、お前が適当なことゆうから!!」
「もう…だからオラ言ったゾ!散歩に行こうって…」
「そんなこと言ってねえだろ!」

「スーザンさんは英語を喋れるなんて凄いですね。」
カムイがそういうとスーザンは恥ずかしがった。
「いやん!誉めても何も出てこないわよぅ!」
「スーザンさんは英語が得意ってことは何かやっていたのですか?(英語で喋ってます)」
ロベルト君がそう聞くとスーザンは恥ずかし笑いをした。
「実は…私は元グリーンベレー隊員だったの(英語で喋ってます)」
「ええ!!?あのグリーンベレー隊員!!?(英語で喋ってます)」
ロベルト君はかなり驚いた。

しかし、カムイ達は何を話しているのかさっぱり分からなかった。
「どんな話をしてるの?」
「さあ…」

4人は話をしている内にもう夕方になっていた。
「もう夕方だし、帰ろうか?」
「うん!早く帰らないと母ちゃんにやられるゾ!」
「あらん?もう行くの?」
「はい!元々シロの散………あ―――っ!!!!」
「カムイ君どうしたの?」
「シロの散歩を忘れてた……」
カムイ達は喫茶店に行っている内にシロの散歩を忘れていた。

その頃、野原家では
「クゥ~ン」
シロは一人で家に戻っていた。
「あのおバカ達…帰ってきたらタダじゃおかないわよ!!」
みさえの怒りゲージを半分以上を超えていた。

話は戻って喫茶店。
「…シロがいない…どうしよう…」
不安になったカムイにしんのすけは肩を叩いた。
「そんなに心配しなくもいいよ!、シロは賢いから家に帰っているゾ。」
「えっ…?そうなのか?」
「うん。シロはほとんど一人で散歩にいくゾ!」
「お前…それってシロの散歩をサボってないか…?」
「あっ…そうともいう…」
ガクっ…(肩が崩れる音)
「あのなぁ…」

…そして
「じゃあまたね!」
「バイバぁイ!」
「今日はありがとうごさいました」
「ベリィセンキュウネ、クソヤロウ!」カムイ達はスーザンにお礼を言って、帰っていった。
「ふふ…本当に仲がいいわね♪あの3人…」

スーザンは羨ましそうに帰っていく3人を見ていた。