ゲッターギアス(10)

Last-modified: 2013-06-11 (火) 23:00:27

コーネリアは騎士団の待ち伏せにより窮地に陥っていた。
前方には赤と白の機体。紅蓮とゲッカー2。
後ろの崖の上にはゼロ率いるKMF部隊。

 

「おのれ惰弱なイレヴンどもめ!!」
『フフフ、皇女殿下、チェックです。どうか降伏してはいただけませんか?』
「断る! キサマらに降伏するくらいなら戦いの中に死ぬ!」
『…残念だ。交渉決裂、だな』

 

コーネリアに降伏の意思がないと知ると、カレンと隼人は同時にコーネリアのグロースターへと襲いかかる。
まずはゲッカー2、異形の左腕を前面に突き出し先制攻撃を仕掛ける。

 

「私を見くびるなよ! たとえ新型といえど!」

 

コーネリアは大型ランスをそれに合わせ、その結果、槍と左腕が真正面からぶつかり合う。
激しい激突、衝突音。両機はそのまま打ち合った姿勢で停止する。

 

「く、流石は新型か、予想以上にやる…。しかし、このまま押し切る!!」
「これはこれは。聞きしに勝る勇猛ぶり。だが…、このゲッカー2の力はこの程度ではとめられぬ!」
「何!?」

 

コーネリアが驚く暇もなく、ゲッカー2の左腕が高速で回転を始める。
そして回転を始めた左腕、ドリルはいとも容易くグロースターの大型ランスを粉砕してゆく。
そのままでは機体もろともやられると踏んだコーネリアは即座に槍を手放し、距離をとる。

 

「ドリル、だと!? しかも対KMF用のランスを紙細工のように…」
「もらったぞ、コーネリアァア!!」
「しまった!?」

 

そこに、ゲッカー2との戦闘の間に後ろに回り込んでいた紅蓮の右腕が襲いかかる。
回避行動をとるものの、紅蓮の腕にしこまれた伸縮機構により、腕を掴まれる。

 
 

「はじけろ、ブリタニアァア!」
「まずいっ!」

 

掴まれた腕ごと、機体からパージし、ハーケンを岩場に発射し、そのままワイヤーを巻き取りその場を離れる。
切り離された腕は紅蓮の右腕から流された輻射波動によって、瞬時に沸騰し、爆散する。

 

「く、イレヴンめ、こんなものまで用意しているとは…」]
「チッ! もうすこしで仕留められたのに!」
「惰弱と侮りすぎたか? うっ!!」

 

今度は待ち構えていたゼロ達の無頼によるアサルトライフルの一斉射がコーネリアに襲いかかる。
機体の様々な部分に弾丸が命中し、コーネリアの駆るグロースターは中破状態にまで追い込まれてしまった。

 

「く、まさかこの私がここまで追い込まれるとは…」
『さて、コーネリア皇女殿下、これでもまだ降参してはいただけませんか?』
「くどい! 私は降伏などせぬ!! ブリタニア第二皇女として、戦って死ぬ!」
『やれやれ、やはり実力行使しかないようだな。かまわん、生かしさえすればいい。
コーネリアをなんとしても捕縛せよ!』
「「了解」」

 

各所から悲鳴を上げている機体をなんとか動かし、紅蓮とゲッカー2を迎え撃とうとする。
しかし、武器どころか、腕も失い、各部の損傷によりスラッシュハーケンもロクに使えない状況では結果は目に見えていた。

 

(フ…、こんなところで果てることになろうとは…。
ダールトン、それに我が騎士ギルフォードよ、どうか私に代わりユフィを支えてやってくれ)
「ゆくぞ! 貴様らにブリタニアの皇族がどういうものか見せてやる!! うおおおお!」
「自暴自棄と化したかコーネリア!」
「ゼロの命令があるから殺せないけど、今まで日本人が受けた屈辱、その身で購ってもらうわよ!」

 

覚悟を決めたコーネリアは我武者羅に突っ込む。
コーネリアに残された道は捕虜となるか、それとも自ら命を断つかの二つ。
だが誇り高きブリタニアの皇族の彼女は、自爆による少しでも一矢報いる方法を選んだのだった。
そして、自爆装置を起爆しようとした瞬間―――。

 

「ちょぉおおおっっと待っったぁああ!!」
「な、何事だ!?」
「この声、まさか…」
「敵の増援!?」

 

コーネリアと隼人達の横に位置していた崖の斜面が吹き飛び、その穴から白と赤のKMF、ランスロットとドラゴンがその姿を現す。

 

「お、お前達は特派の!? ナンバーズ風情が何の用があってこの場に来た!?」
「コーネリア総督! ユーフェミア副総督の命により、助太刀に参上致しました!」
「へっ、まさかヴァリスで障害物をぶっ飛ばすたあ、ナイスなアイデアだったな。
ま、そういうワケだ。新型もいるみてえだが、黒の騎士団もこれでオシマイにしてやらあ!」
『クソッ、イレギュラーか! だが白兜に赤鬼か、ちょうどいい、コーネリアもろとも片づけてやる! 紅蓮と月下試作弐号機は攻撃を開始しろ!』
「「了解!」」
「さぁ、来るぞスザク!お前はあの赤いのを、俺はあっちの白いのをやる!」
「分かりました! 皇女殿下、どうかこの場は我々に任せお引き下さい!」
「…ナンバーズごときに命を救われるとは。わかった。この場はお前達に任せよう。
見事敵を退け武勲をたてよ!」
「「イエス、ユアハイネス!」」

 

不服ながらも、状況が状況のため、コーネリアはスザクと竜馬にこの場を任せ撤退を開始する。
しかし、おれをみすみす見逃すほどゼロは馬鹿ではない。
アサルトライフルの照準をコーネリアのグロースターへと向ける。

 

『く、逃がすかコーネリア!』
「おっと、大将をとらせるワケにはいかねえ! てめえはこれでも喰らってろ!」
『な!? ぐおおお!』

 

それに気付いた竜馬はゼロ達の無頼に向かってアサルトマシンガンをぶっ放つ。
放たれた無数の弾丸は見事にゼロたちの機体に命中し、ことごとくを機能停止にまで追い込む。
機能停止まで追い込まれた機体は自動で脱出機構が作動し、コクピットブロックが戦域外へと射出される。

 

「ゼロ! クソ、ブリタニアめ、よくも!」
「落ち着けカレン! 今は目の前の敵を倒し、コーネリアを捕縛するのが先決だ!」
「了解です、神さん! この紅蓮なら白兜だろうが赤鬼だろうが不足はありません!」
「いい返事だ。 それではいくぞ!」

 

カレンの紅蓮はドラゴンに、ゲッカー2はランスロットへとその目標を定める。
だが、狙った方とは逆の相手がその前に立ちはだかる。

 

「おっと、てめえの相手はこのオレだ! 見覚えのある姿しやがって…。
手加減はしねえから覚悟しやがれ!」
「クク、何から何までゲッターにそっくりな奴だ…。操縦の癖さえな…。
いいだろう、同じゲッターもどき、遊ぼうじゃないか」

 

「これが黒の騎士団の新型…。2機がかりとは言え、コーネリア総督を窮地に追い込んだ性能か。気をつけないと」
「今までの借り、まとめて返してあげるわ!」

 

赤と白、白と赤がそれぞれぶつかり合う。
そしてその乗り手は互いに因縁を持った存在。
ドラゴンのマシンガンが火を噴き、それをゲッカー2が曲芸的ともいえる機動で回避する。
ランスロットのヴァリスから放たれた光弾を紅蓮が輻射波動にて受け止める。
この場で繰り広げられる戦闘は既にこれまでの機体の戦いのレヴェルをはるかに超え、KMFの新たな進化のステージの開幕をあらわしていた。

 

『く…、ここはどこだ? どこまでとばされたんだ?』

そのころ、脱出装置により、かなりの距離を飛ばされたルルーシュは不測の事態に頭を抱えていた。

『おそらくは見当通りの場所なんだろうが、イレギュラーのせいでこんなことになるとは…。
まずは騎士団の連中と合流するのが先決か。だが救助を待つにしてもここでは危険…。
ひとまずはこの近くにあるはずの洞窟にでも避難しておくのが得策だな』

そう考え、ルルーシュは近くにあった洞窟内に避難する。
だが、そこでルルーシュの彼自身の運命を知る人物と出会うこととなる。

「ほう、これはこれは。まさかキミにこんな所で出会うとはな」
『誰だ!!』

洞窟の奥まで行くと、何者かに声をかけられる。
すばやく銃を構え周囲を警戒する。

「なぁに、そう警戒することはない。ワシはキミのことはよぉく知っている。
そう、生まれる前からな…」
『なんだと? 一体貴様は何者だ!』

洞窟の暗闇から、件の人物が姿を現す。
ルルーシュに声をかけたのは研究者らしき老人だった。そう、ルルーシュが出会った男とは―――

「ワシの名は早乙女。世界最後の日を見るために蘇ったしがない老人だ」
『な、に…? 早乙女、だと?』

早乙女。
それは死んだはずの男。
かつてゲッター線を研究し、隼人が行方を捜している人物。
ルルーシュは早乙女と遭遇したことに驚く。だが同時に幸運に恵まれたとも感じた。

『ククク、コーネリアを逃したと思えばこんな大物が引っかかるとは。
これも神の思し召しというのかな?』
「いいや、おそらくはこれは大いなる意思により決められた宿命だ。
現にワシもキミの存在を探し求めていた」

獲物を前にし笑みを浮かべていたルルーシュに、早乙女は意味深な言葉を口にする。
まるで自分と出会ったのが運命かのような物言いに対し、ルルーシュは眉をひそめた。

『何? 一体どういうことだ? さっきから世界最後の日といい、イマイチ理解にかけるな』
「何、すぐに分かる時が来る。なぜならそれがキミの運命だからだ。ゼロ、いやルルーシュ・ヴィ・ブリタニア」
『…私の正体を知っているだと? これはただで返すワケにはいかないようだ』

早乙女が自分の正体を知っていたことに驚きを隠せない。
だが、これで早乙女を逃がすわけにはいかなくなったのは確かだった。
ルルーシュは再び銃を構え、狙いをつける。

「ほう? ワシを殺してみるかね。」
『出来れば殺さず生け捕りにしたいところだが、正体を知られているとなると話は別だ』
「フフフ、無駄だよ。ルルーシュ君。ワシは死なん。死んでも蘇る。
そう…、世界最後の日を見るまでは何度でも」

だが、銃を向けられているというのに早乙女は態度を崩さない。
その様子にルルーシュは苛立ちをおぼえていた。

『カンに触るヤツだ。一体その世界最後の日とは何なんだ!! 
これは使いたくなかったが、ルルーシュ・ヴィ・ブリタニアが命じる!
私の問いにすべて答えろ!!』

仮面の左目部分が開き、そこから覗く妖しい輝いた目から赤い光が放たれた。
態度を変えぬ早乙女に耐えかねたルルーシュが己のチカラ、絶対遵守のギアスを使ったのだ。
いつも通りであればこれでギアスはかかったはずである。
そう、いつも通りであれば。

『さあ、早乙女よ。私の質問に答えてもらおうか? 世界最後の日とは一体なんだ?』
「………」

だが早乙女は一向に質問に答えようとはしない。

『どうした。ギアスがかかっているはずだ。答えろ!』
「無駄だよルルーシュ。その男にはギアスは効かない」
『な!? C.C.!!? なぜここに!』

そこに突然C.C.が現れる。
それに驚くが、それ以上に彼女の言葉はルルーシュを驚愕させた。
早乙女にギアスが効かない。
これはルルーシュにとって想定外すぎる事態だった。

「そう、残念だったなゼロ。なぁに、安心したまえ。キミの正体を知っているからといってどうこうしようというわけではない」

微笑みすら浮かべる早乙女だが、仮面の下のルルーシュの表情は厳しいものだった。

『そんな事、簡単に信じられると思っているのか?
だが、ギアスが効かず、死んでも蘇るということは貴様は…』
「信じるしかないさ。君はな。それにギアスが効かない理由はキミの想像通りだよ。
…おや、少々おしゃべりが過ぎたようだ。ブリタニアの捜索隊がキミを探しに来たようだ」

早乙女に言われ、やっと気付いたが、確かに遠くの方でKMFの駆動音が聞こえる。
その音がだんだんと大きくなっていることから、こちらへ近づいてきているのは明白だ。
事態のさらなる悪化にルルーシュは頭を抱えるしかない。

『クソ! 脱出装置の軌道から位置を割り出したか! イレギュラーがここまで続くとは…!』
「それが実戦だよルルーシュ君」
「落ち着いているようだが、このままではお前も危ないんじゃないか博士?」
「なに、心配はいらんよ魔女殿。私にはまだとっておきがあるのでね」
『何が心配いらんだ! 神は、カレンはどうしてるんだ!! まだあの白兜達の相手をしているのか!?』

全く落ち着いている早乙女とは反対に、ルルーシュは焦りに焦っていた。
ここで捕まることは全ての終焉を意味する。
己だけではない。
愛する妹、ナナリーの身すら危ういのだ。

「いたぞ!! ゼロだ!!」
『しまった! もう嗅ぎつけられたか!?』
「こちら特捜隊、ターゲットのゼロを発見。付近に仲間と思われる研究者と女。
これより制圧を開始する」

そう思っていると、とうとうブリタニアの捜索隊に発見されてしまう。
彼らはルルーシュ達のいる洞窟内にどんどんと突入してくる。

「見つかってしまったか」
『な、何を冷静に構えている!? 貴様も捕まればただではすまんのだぞ!!?』
「ゼロ、心配はするな。我々はここでは捕まらんよ」
『だ、だから貴様はさっきから何を!?』

もう目と鼻の先といった所にまで敵は近付いている。
だが、それでもなお早乙女は冷静でありつづける。
それがルルーシュには理解できなかった。
この状況下では、目の前の捜索隊を退ける手段はない。
一体、この老人は何を考え、何を言っているのかがさっぱりだった。
だが、彼はこの時早乙女が余裕を見せていた理由をすぐに知ることとなる。

「そう、我々はここで捕まるワケにはいかんのだ…。我々にはやるべき事が残されておるからなあ。
そう! だからこそ!! 姿をあらわせぃ!!
真 ゲ ッ タ ー ロ ボ ! !」
『何ぃ!?』

ソレは突如として現れた。
轟音とともに飛来したソレはルルーシュ達の目の前、洞窟ごと捜索隊押しつぶす形で降り立った。
一瞬聞こえたブリタニア軍人の悲鳴は、ソレによってかき消された。
洞窟の崩壊とともに大量の土と瓦礫が巻き上げられる。
まるで天が落ちてきたかと錯覚するような音と衝撃だった。
舞い上がった瓦礫は当然、ルルーシュ達にもふりそそぐ。
それのよってルルーシュ達は瓦礫の山の下敷きとなる。

そして数十秒後、なんとか瓦礫の山から這い出したルルーシュ達はソレを見た。
ソレはKMFと比べるとあまりにも巨大で、その大きさに圧倒される。
だが赤いボディ、その特異なシルエットは隼人から聞いたあるものそっくりだった。
ルルーシュはソレの名を口ずさむ。

『ゲッター、ロボ…』
「これが…。大いなる意思とやらの体現者か…。ふふ、あいつらがほうっておかなかったワケだ」
「そう!! これが真のゲッターロボ!! そしてこの世界に終焉をもたらす魔神だ!!」
『な!! 早乙女、いつの間に!?』
「ほう、思いのほかすばしっこい奴だな」

真ゲッターの異様にあっけにとられていると、いつの間にやら早乙女は巨人の掌の上に立っていた。
続くイレギュラーに、突如として現れた巨人に驚きっぱなしのルルーシュだったが、C.C.はなぜか落ち着いていた。
それにルルーシュは気が付きもしていなかったが…。

「ふははははは! それではまた会う日を楽しみにしておるぞ!」
『ま、待て! まだ貴様には聞きたいことが!!』

唖然としていると、真ゲッターの胸部ハッチが開き早乙女は真ゲッターに乗り込んでしまった。
早乙女の笑い声が木霊する中、ブォン、と真ゲッターの瞳が光り輝き、その巨体が動き出す。
背中に生えた巨大な翼が大きく開き、たった一度羽ばたかせると、ごうっ、と爆風と共に遥か上空に飛翔する。

「さらばだ!」

真ゲッターが太陽のごとく光り輝くと、信じられない速度でその場から姿を消す。
空には不規則な光の軌道が描かれていた。
それは真ゲッターが通った道筋であったが、誰も真ゲッターの動きをとらえきれなかった。
それにルルーシュは唖然とする。

『なんだあの飛行は!? まるでUFOか何かじゃないか!?』
「すさまじいものだな。とても人が作ったものとは思えんな」
『早乙女…。そしてゲッターロボ…。まさかあれほどのモノが存在するとは…。
あれがあれば戦略も戦術も全て意味を成さなくなるぞ…。
ん、なんだ、今度は地震か?』

そうしていると、今度は地面が揺れだし、目の前の土が盛り上がったかと思うとそこから隼人のゲッカー2が顔を出す。

「無事だったかゼロ! カレン達、他の団員はお前の事前の指示通り撤退した。
俺達もとっととずらかるぞ!」

隼人が救出にやってきてくれたことに、ルルーシュは安堵した。

『神、助かった! 早乙女の出現といい、今回の作戦はイレギュラーが多過ぎた。
これは早急な戦力の立て直しが必要だな…』
「…そうか。早乙女博士が…。まあいい、話はアジトでゆっくりとしよう。C.C.も掴まれ。
ゲッカー2のドリルがここまで使えて助かったな」
「そうだな。たまにはモグラ気分もいいかもな」

そう言ってルルーシュとC.C.はゲッカー2に掴まった。
隼人はそれを確認すると再び機体を地面に潜らせ、撤退する。
黒の騎士団の登場、さらには謎の巨大ロボットの登場で戦場は完全に混乱していた。
それにより、ブリタニア軍の指揮系統、戦力は壊滅状態。
日本解放戦線の脱出をもみすみす見逃し、さらにはゼロも捕えることはできず、事実上ブリタニア側の敗北とも言える状況だった。
ルルーシュはゲッカーが地面を掘り進む中、今回のことについて考えていた。

(事実上、黒の騎士団の勝利と言えるが、コーネリア捕縛の目的は成し遂げられず…。
おまけに早乙女を見逃し、真ゲッターという脅威の出現。
アレが敵となればブリタニアをぶっ壊すのにはかなりの障害となるな…。
だが得たものも大きかった…。早乙女の言う世界最後の日というのが引っかかるが、あのゲッターを手に入れれば…。
ククク、それに黒の騎士団も今回の戦闘でふるいにかけることが出来た。
完全勝利をおさめはしなかったものの、ブリタニアを追い詰めた事には変わりはない。
それは奴らには相当の自信となるはず。最低限の目的は果たせた、それで今回は良しとすべきだな)

今回の作戦をルルーシュはそう評価した。
しかし、それ以上にこの戦いが重要な意味を持つことをルルーシュは知らない。
ゲッター線と自分との運命を。