真!エヴァンゲリオン ~人類補完の日~ 03

Last-modified: 2009-05-30 (土) 00:19:54

第3話 「日本壊滅!! さらばエヴァンゲリオン」

「なら、すべてを聞かせてあげるわ。けれどもう後戻りは出来ない。
 後はこの最後のエヴァ―――真エヴァンゲリオンとともに、人類の補完へまっしぐらよ!フフフフフ、ハハハハハハッ!」

「見えます、ナオコさん。あれこそが我々の求めていたもの」
「え、ええ。見えるわ、キョウコさん。あれこそが我々の夢見てきたもの」
”世界安全システム作動  レベル5に達しました 危険除去モードに移行します”
「けれど、連中はそれを無きものにしようとしている――――」
「い、異議があるのかね。だが、方法はこれしか―――――っ!?」
『チ、チ、チ、チ、チ、チ』
「な、なんだ君たちは――――、いったい何者―――」
『我々ハ、アダムトトモニ生キルモノ。ソシテアレハ誰ニ手ニモ触レサセテハナラナイモノ』  グァバアァァァァァ!!
「ウ、ウアァァァァァァッ!!??」

「そう、これこそが私の夢だった。けどすべては――――いえ、言い訳はしないわ。
 アスカちゃん、洗いざらい喋ってあげなさい。私たちの過ちをね」
「ええ、考えてみればアタシもバカだった。おば様の口車に乗ったばっかりに―――
 いえ、正確にはおば様じゃないけど・・・・・・」
「どういう意味!?アスカ!私の分かるように説明して!!」
「フフフ、レイ。あなたも人のことばかりは言えないわよ」
「なんですって!?」
「いいこと。すべてはあの日、あなた達二人が私のシンジを殺したあの日に始ったのよ!」
「「うぅ・・・・・」」
「忘れもしない、あの日のことよ!!」

「まったくね。人間という輩は、すぐに銃を突きつけることしかしない」
「そんなことだから人としてのなんたるかも分からずにいる―――」
『進化――!進化――!進化なし!!」

「私はね、愛する息子をあなた達に奪われたのよ。
 レイ!アスカちゃん!あなた達はあのとき、初号機のシンクロ率に以上があるにも関わらず、
 無理にトリプルユニゾンを決行しようとした!!―――っ!?」

 オオオオォォォォォォォ  ォォォォ

「そ、そんなバカな・・・・・カヲル!何が、何があったの!」
「来る・・・・・・・・・敵が来る」
「いけない、早すぎる!真リリスのS2機関の稼働率はまだ不十分よ!!」
『綾波!いるんだろ!俺だ、ケンスケだ!お前はエヴァに乗っているんだろ!?』
「!相田君!」
『国連が世界安全システムを作動させた!危険除去モード―――ハイパーN2ミサイルが発射されたんだ!』
「なんですってぇ!!??」
「それでいつ!?いつミサイルは落ちるのよ!!」
『え!?お前、惣流か!?そこで何してるんだ!?』
「そんなことはどうだっていいのよ!それよりいつ落ちるの!!」
『あ、ああ、もう全域で避難体制に入った。あと5分―――あと5分でミサイルが落ちる!』
「そ、そんな!そんなものをここに落としてみなさい。今の真リリスに火をつけるようなものよ!」
「今さら何を!!博士、すべては貴女が招いたことでしょ!!」
「な、なんとかならないの・・・・・」
「む、無理よ・・・・今のコイツは自動操縦みたいなもんよ。コイツには3人で乗らないと―――」
「じゃ、じゃあアイツらはそのために!?」
「そうよ・・・・・けど、何かが狂った。本当ならアタシとアンタが――――そのためにアタシはあの日―――」
「なんですって―――っ!?」  ドドドドドドドド!!!
「!鈴原くん、鈴原君なの!?」
「何しとるんや。はよ、ソイツに乗ってまえ。ケンスケの通信は聞いたんやろ。
 博士はワシが収容した。はよ、ミサイルをなんとかせぇ」
「わ、わかったわ。カヲル!お願い!―――――っ!?」
「アタシの銃よ。アタシを殺りたいんなら、好きにさせてやるわ。
 けどそれはすべて終わったときにしなさい。そのときまで逃げはしないわ」
「エヴェンゲリオンセラフィムウィィィングッ!!」
「よし、エントリープラグに変わりはない!」
「フィフス、アンタはレバーを握ってなさい。それだけでいいわ」
『真エヴァンゲリオン!発進!!』

「な、なんてパワー・・・・・カヲル、死んじゃいないでしょうね」
「ハンッ、コイツに心配は無用ね。どうやらアタシたちが歳くっただけみたいね」
「その分は慣れと勘よ」
「来た!ミサイルよ!!」
「スマァァァァッシュ、ホゥゥゥゥゥク!!」

「――ん?な、なんや!?――っ!?あ、あいつら―――!!」
「フフ、ごめんなさいね。どうやら私が受けるべき天罰に、あなたまで巻き込んでしまったようね」
「ごめんやて―――あんたから今さらそんな言葉聞くなんてな。
 せやったら、綾波らに謝ってやったらどないです」
「フフフ、今さら許してなんかくれないわ――――――ごめんなさいね・・・・・本当なら、
 本当ならば、この私が自分の手でやらなければならないのに・・・・!!
 あのとき私がちゃんと見ていてやれば――――なのに私は、私は―――私は本当の敵が誰なのかも気付かず―――
 そう、私がもっと早くあの二人の企みに気付いていれば――――」

「人・・・・人間なの――――!?」
「ク・・・・・・・アイツらぁぁぁ!!」
「あぁ・・・・・ァァ・・ァァ・・・『ファースト!早くして!アイツら諸共ミサイルを落とすのよ!聞こえてんのっ!!』
「ゥアア・・・アァァ・・・・・ア『ファースト、早くして!』ァァ・・・ウ・・・ウアァァアアァァァッッッ!!!」
「私たちがこれをなんとかしてあげようというのにぃ―――!」
「そんなにミサイルに・・・落ちてほしい訳ぇぇぇっっ!!」

『む・・・・・・くぅ・・・・・・・・・・・
 私はたった今決意した!!これが補完計画に関わる者の宿命なら、例え神の領域に触れることさえ、恐れはしないわ!!』
「なんやてっ!?」
「私は奴らの拠り所―――アダムを破棄するために、真リリスに賭けるしかなかったのよ」

「コ、コレは―――!?」
「使徒よ・・・・いい、ファースト?アタシとおば様はコイツらに対抗するために・・・・・
 そう、コイツらに対抗するためにカヲルを――――」

「そ、そんならカヲルは!?」
「そうよ・・・・・カヲルこそが本当の、本当の――――」
「な、なんちゅうこっちゃ。せやったらコイツらは、コイツらは――――――っ!?
 ウワァァァァァァッッ!!(ドガァッ!)」

「・・・・・・・・・・・(ギン!)」
「な、なに!?」
「クッ!下がりなさい、ナオコさん!」
「とんでもない、とんでもないことになるのね、キョウコさん」
「ハハハハハハ!さようなら、あなた達は取り返しのつかないことをした!」
「その報いを自らのものとするがいいわ!」
『さようなら!もう会うこともないでしょう!エヴェンゲリオン!』

「さようなら、カヲル!  ァハハハハハハハッ!!!」

「何をするの、アスカ!?」
「邪魔者はもういないわ!ミサイルを忘れないで!遅れた分、コイツのスピードに賭ける!!」

「オオオオオオオオッッッ!!!」
「ウアアアアアアアッッッ!!!」
「・・・・・・・何もかも昔のままだ」

『オオオオオオオオオッッッ!!!!!』

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