第八話「制止しそうにもない闇の中で」

Last-modified: 2008-11-09 (日) 19:58:34

551 :名無しが氏んでも代わりはいるもの:2008/10/26(日) 01:44:58 ID:???
竜馬・弁慶・武蔵の話については3~4話以内に作中に出ますので今回はご勘弁を
なお武蔵坊弁慶は本場所休場となっております。またの虚無をお待ちくださいますようお願い申し上げます

552 :名無しが氏んでも代わりはいるもの:2008/10/26(日) 02:00:11 ID:???

546
ていうかその火力偏中サイボーグにパワーアップしても結局死んだじゃねえかw

553 :名無しが氏んでも代わりはいるもの:2008/10/26(日) 07:54:53 ID:???

550
いや、誰でも良い。あのヒゲめがねに首輪を付けてつないでおけ。

554 :名無しが氏んでも代わりはいるもの:2008/10/26(日) 14:39:44 ID:???
あーよかった
弁慶の出番はネオゲ並かと思ったよ

555 :名無しが氏んでも代わりはいるもの:2008/10/27(月) 17:36:21 ID:???
ここは燃えたり萌えたり笑い死んだりドワオしたり
忙しすぎるスレですね><

556 :名無しが氏んでも代わりはいるもの:2008/10/27(月) 18:14:44 ID:???
なあにかえって予算不足になる

557 :第八話:静止しそうにもない闇の中で:2008/10/27(月) 20:32:38 ID:???
 闇の中に七体の石柱が浮かぶ…。
『資金源については一考しよう。現地マフィアと手を結び米国首脳<ホワイトハウス>への道は確保しつつある』
『南極での一件が効いたな。米国政府はネルフ本部と日本に嫌疑を抱きつつある』
『ネルフ米国支部取り込みも近い』
『まあその分、苦労も増えたがね』
『左様。もう抗争にも飽き飽きだよ』
 見れば石柱達の足元には血の池が出来ていた。石柱…ゼーレらを狙った暗殺者達……で、あったモノらである。
『マフィア共は年がら年中抗争しかおらぬからな』
『打ちのめし合わねば力量も理解できぬとは。全く罪深く愚かな者共も居たものだ』
『だが地にうごめく者には仕方の無き事でもある』
『害は無論我らにも来よう。問題は使えぬ護衛共のコトだ』
 言ったその時、石柱の一体へと無数の投げナイフが飛来する。
 しかし石柱からも「ぬっ…」とバルカン砲が顔を出したものだから、ナイフは投げた本人もろとも粉微塵となる。
 別の石柱へはマシンガンが差し向けられたが、やはり石柱は無言でドワオドワオと砲火を放って先手必勝の言葉を実行する。
 しばらくは爆音が轟いていたが唐突に静寂が落ち、そして硝煙と血のニオイだけが場に残った。
『このアジトも、もう使えぬか』
『全く。無駄でいかんね』
 頭目と思しき石柱が一言発する。するとガタンと音がして石柱達が沈み込んでいくではないか。
 沈む床から死体が弾かれ血は洗い流されてゆき、次のアジトへの移動が始まる。
 神隼人とネルフに潰されたゼーレは、こうして地下を生き延び、
 いつしかそれが日常となっていた…。

『さて諸君。依然、第8使徒サンダルフォンの発生は確認できぬ』
『ネルフ側が極秘裏に処理した可能性は?』
『場が問題だ。日本にはあの地がある』
『浅間山かね? だがあの地にまだ何が残っているというのか』
『やはりタブリスの調整を急がねばならぬか』

558 :第八話2:2008/10/27(月) 20:34:45 ID:???
 それは少し前のコトだ。彼らが保有する人型使徒「タブリス」。彼に対して質問を投げかけた時の事だ…
『タブリス。君に聞きたいことがある』
『歌はいい……ねえ…』
『それは聞いておらん。聞きたいのは…』
『サンダルフォン……第8使徒……浅間山……喰わ……』
『何?』
『未だ出現しないのでは……ない………サンダルフォンは……触れてはならぬ……場所…へ…』
『何だ、何を言いたいタブリス?』
 タブリスと呼ばれた少年は、瞑目するように瞳を閉じたまま、ただ壊れたラジオのように繰り返した。
『喰われた……!』

『喰われた、か』
『タブリスの調整はまだ終わらぬのか?』
『十五年がかりの調整だ。一朝一夕に終わるものでもなかろう』
『とにかく碇につけた鈴は未だ鳴っておらぬ』
『左様。ならば戦争だ』
『しかし裏死海文書に書かれた使徒が現れぬなどありえるのかね?』
『シナリオの修正が必要か』
『否。出ぬならばそれは越したことは無かろう』
『左様。もはや戦争しかあるまい』
『まずは鈴の音を確認する事より始めよう』
 議員たちは口々に疑問を投げるが決着は付かぬ。議場たる石柱「キール・ローレンツ」は締め括るように発言した。
 すると円をなす石柱達の中央に、立体映像がゆらゆらと浮かびだしたではないか。
『君が賢い男である事は我々も知っているつもりだ。では報告を聞こう』
 会議が招聘した男。「鈴」と呼ばれている男は、呆れたように口を開く。
「ハハハそれがですね……」

559 :第八話3:2008/10/27(月) 20:36:34 ID:???
 やあ皆元気かな?
 僕は日向マコト二尉。ネルフの発令区オペレーターの一人さ。
 え? 誰だかわからないって? ええとほら、眼鏡のオペレータで「パターン青、使徒です」の人だよ。ハハハ。
 ああたまに勘違いしてる人もいるけど「パターン青」は僕の台詞だよ。
 もう一人の彼は名前が青○ってだけで、台詞は違うんだ。プルルル
「電話?」
『もしもし。パターン青葉シゲル。俺です』
「ハハハ黙ってろロン毛」
 笑って携帯を切る。今日は久々に平和だったんだよ。でもまあネルフだものね。
 当然だけど使徒が来た。
 問題は停電の時にソイツが来たってコトだね。
 これは豆知識だけど、ネルフ本部のシステムは上層の第三新東京市に至るまでカバーしてるんだ。
 僕は丁度「上」に用事に出てたんだけど、本部が停電を起こしたから帰れなくなってしまったという訳。困ったよね。
 そこに、使徒が来た。
 いやあ凄い騒ぎだったよ。だって使徒を追いかけて国連軍が突入してきてさあ
『ネルフの連中はどしたァ!』
『やっぱり返事がありませんぜ!』
『なら俺たちがふっとばしてやるしかないよなあ~』
 とかスピーカー鳴らしっぱなしの爆撃しっぱなしで突っ込んでくるんだもの。
 おかげで街のあちこちは吹っ飛ぶし、人も蜘蛛の子を散らすように逃げていった。まあ当然だね。
 まあ例によって使徒のフィールドの前には無力。でもあいかわらずネルフは停電で沈黙したまま。こりゃ気付いてないね。
 放っておいたら使徒と国連軍のダブルパンチというか、国連軍に街が吹き飛ばされかねない。

 だから慌てた僕は、丁度近くを走っていた選挙カーをとっつかまえたんだ。
 知ってるかい? ネルフの権限を使えば選挙カーの一台くらいならラクに徴発できるんだ。
 でも良い子はまねしちゃダメだよ? 悪い子ならまねしていいけど、やりすぎると碇司令みたいになっちゃうからね?
 まあ僕の場合も、結論から言っちゃうとこれがいけなかったんだ。
 後はネルフ発令区まで突っ走るだけ。ってアクセル吹かしたら、いきなり横手からはねられてね……。
 あれ、もしかしてアレって作戦部の…

560 :第八話4:2008/10/27(月) 20:37:41 ID:???
『……ではこちら側の工作員がしかけるより先に、ネルフ側のシステムが勝手に落ちたと?』
『正・副・予備の3電源がいっぺんにかね!?』
「はい。どうも施設運用に回す予算が不足しているようです」
 鈴は飄々とした顔で応える。
 ヒトとしての感情が妙によみがえるのを感じた。久々の事だ。心底呆れたコトなど久方ぶりだ……。
『感心している場合かね。だが復旧ルートから本部の構造を解析する手はずはどうなった?』
 男はいつもの軽い調子で、しかしやや疲れた顔で答えた。
「それがですね……」

 日向二尉が気絶してしまったので後を引き継ぎます。
 私は綾波レイ。特務機関ネルフ、汎用人型決戦兵器試作実験型改実戦仕様エヴァンゲリオン零号機パイロット。
 年齢は……。
 そう。そういう記録じゃ、ないのね。
 突然学校へ迎えが来た。私、碇君、セカンドの3人。迎えに来たのは神隼人大佐。
 神隼人。強い人。とても強い人。とてもとても強い人。この人が何故私たちを直に迎えに着たのか。
 それはネルフ本部施設に通じるルートが全て不通になっていたから。そして外に使徒が近づいてきていたから。
 だから、まずパイロットの保護を優先したのだという。
 端的で正確だと思った。
 そんなヒトだからてきぱきと行動していた。
 学校前にさっそうとロボット兵器<ビィートT32>で現れ、拳銃を空へ向けて数発発砲。
 驚いて窓から顔を出した私たちの間近へ発砲。携帯でいいじゃないですかって碇君が言ったら「このほうが早い」って返していた。
 そう。早いのね。
 てきぱきと私たちをビィートT32に乗せてハンドルを握り、最短ルートでネルフへ直行する。
 逆さまにしたお椀に、4つ足が付いたようなビィートT32だけど、走るスピードはそれなりに速い。
 途中何台か車をはねとばしたって碇君が言ってたけど「この程度の事で死ぬなら今死なせてやった方が親切だ」って。
 そう。親切なのね。

561 :第八話5:2008/10/27(月) 20:39:51 ID:???
「でもハヤトさん、この機体でどうやってエヴァのところまで行くんですか?」
 碇君が不安そうに聞いた。だから私は答えた。
「神大佐。私が道を知っています」
「なんでそんな道しってんのよ!」
 セカンドがつっかかってきたけど。なんでつっかかってくるのかが解らない。
「体が覚えているもの」
 セカンドは「そりゃあたしはこっちにきて日が浅いけどさぁ……」とか呟いてるけど気にしない。
「そういえば神さんって、なんでネルフで働いているんですか?」
 セカンドの話題が変わった。彼女の話はよく切り替わる。彼女の表情と同じくらい。
「聞きたいか? 聞きたいならその内話してやろう。…だが今は口を閉じろ」
 舌をかむぞ、と神大佐が言った途端、ガクンとビィートが揺れた。
 工作機械用の開口だから急傾斜。むしろ直滑降。四足のビィートは風のように走ってゆく。でも途中いくつか隔壁があった。
「ど、どうするんですかぁ~!?」
 壁があっという間に近づいてくる。神大佐が笑う。
「このビィートT32には、たった一つ。とんでもないとりえがあってな」
 言うなりレバーを引き上げる。ビィートの四足と頭部が胴体に格納され、半円上の形態に変わる。
 でも中の私達には判らない。でも何かが起こるのはわかる。
「適当なトコロに掴まっていろ!」
 私とセカンドが碇君にしがみつく。碇君の顔が何故か青くなった。
「行くぜ地獄行きのエレベーターだ!」
 ビィートが回転を始める。勿論中の私達も一緒に。それからのコトはちょっと記憶が途切れている。
 おぼろげに憶えているのは、高速回転するビィートが次々と隔壁を突き破り、地下へと下っていったコト。
 そして運転中の神さんがとても楽しそうだったコト。
 そう。楽しいのね。
 楽しいのね。
 楽し…

562 :第八話6(終):2008/10/27(月) 20:42:18 ID:???
『使徒か』
「ええ。ですがネルフ側も既にエヴァが3機稼動状態。バッテリーもありましたから出撃後は苦も無く殲滅したようです」
『だが君がネルフの構造を探れなかった理由とはならんぞ』
『左様。使徒迎撃が終了すれば後は復旧に移ったハズ』
「それがそうはならなかったんですよ」

 当時のネルフ発令区
「使徒の殲滅、完了した模様です」
「よし。安全が確保され次第ダメコン(施設補修)部隊を回せ」
「それが……」

 再びゼーレ
『今何と言った?』
「システムトラブルではなく、電気供給元の第二東京電力から電力を切られていたようです』
『…………』
「電気料金の滞納が原因だそうで」
 思わず沈黙する石柱達。
 確かにゼーレとネルフが袂を分けたのは発電施設の実装前であったが。
「対策として、次から第二東京電力、中部電力、中国電力で、正・副・予備の3電源を別途に……」
『それはもう良い。ならば電源復旧を待って再度諜報員を』
「難しいでしょう。今回送り込んだ諜報員の大半を捕らえられました」
『今、なんと言った?』
「停電後、間を空けたのが致命的でした。連中もバカじゃありません。網を張っていたんですよ」
『また奴か』
「ええ。神隼人。あの男です」
 まったく。電力会社もまともに懐柔できん組織の癖に…。しかしキールの頭には疑問が残る。
 そんなに予算が不足することなどありえるのか? と。
「裏切り者を処理するのは大得意だとは言ってましたよ」
 そう言って、ゼーレの諜報員は……加持リョウジは、疲れた笑いを浮かべるのだった。
『まったく…どうしたもんだかな。葛城』

本日これまで。なお筆者が途中で虚無ったら、それは多分ゼーレに暗殺されたも…え、誰だこんな夜更ドワオ!

563 :名無しが氏んでも代わりはいるもの:2008/10/27(月) 20:45:20 ID:???
乙w
今回も面白かったwあと個人的にビィートが好きなんで活躍してくれたのは嬉しい

虚無ったら転生仏すればいいじゃない

564 :名無しが氏んでも代わりはいるもの:2008/10/27(月) 20:50:43 ID:???
正直「ビィート大回転で地獄へのエレベーター」がやりたくてビィートを用意した。今は転生している

565 :名無しが氏んでも代わりはいるもの:2008/10/27(月) 23:18:00 ID:???
GJ! なんでこのネルフはこんなに予算がないのか気になってきた。
しかしそれが判る前に水道とガスも止まるなw

566 :名無しが氏んでも代わりはいるもの:2008/10/27(月) 23:48:21 ID:???
ああそうか、携帯もいつ止められるかわからないから緊急時は使わないんだな
納得

567 :名無しが氏んでも代わりはいるもの:2008/10/28(火) 00:18:40 ID:???
今回も笑い過ぎて腹筋が死に掛けたwww

しかし、サンダルフォンを喰ったのは……まさか真ドr(ドワオ!

568 :名無しが氏んでも代わりはいるもの:2008/10/28(火) 07:52:52 ID:???
ビィートの手足が格納されたとき、UFO軌道で空を飛ぶのかと思った

569 :名無しが氏んでも代わりはいるもの:2008/10/28(火) 19:20:56 ID:???
そして天井で頭を打ってどこともしれず落ちていく訳ですね。解ります

570 :名無しが氏んでも代わりはいるもの:2008/10/28(火) 22:04:17 ID:???
誰も突っ込まないのであえて言おう。
ゼーレのマフィア抱込み計画=ゼーレのデス・ドロップマフィア化=極道兵器参戦フラグか?

571 :名無しが氏んでも代わりはいるもの:2008/10/28(火) 22:42:26 ID:???
あっちまで参入してきたら本当に全部壊れちゃうビクンビクン
しかしゼーレと将造の仁義なき戦い日本死闘篇エヴァが
勝手に歩けるいうなら歩いてみいやはちょっと見てみたい。