第1話「月面上に遭遇!!その名は流竜馬!!」

Last-modified: 2009-03-02 (月) 16:08:06

第1話「月面上に遭遇!!その名は流竜馬!!」

…ここは月面
地球から少し離れた地球の周りを一日かけて回っている衛星。
昔からかぐや姫の話や兎の話などで神秘的な扱いをうける星でもある

月面研究基地
ここでは高度な化学技術が扱われていたが…今は誰一人もいなかった。
その片隅であのサイヤ人、バーダックが気を失っていた。
(起きろ…バーダック…)
(ん…誰だ…?)
突然バーダックに声がした。
バーダックは目を覚めた。目に見えるのは今までみたことのない光景だった
「…なんだここは…?」
今まで見たことのない機械、ここの重力…そしてなにより気になったのは、
「あ…そういえばフリーザは!俺は…死んだんじゃ…」
フリーザはどこにもいなかった。
バーダックは少し頭を傾げる
「俺は…一体何があったんだ…?フリーザの攻撃くらったまでしか覚えてねえ…」
バーダックはとりあえずその周辺を歩くことにした。
長い通路、広いロビー、そして窓から見えるのは果てしなく月面が広がり、上には青き星、地球が見えていた。
バーダックは色々な場所を周ってみた。すると
「…な…なんじゃこりゃあ……」
バーダックの目の前には見たことのないものがあった。
太い足に三枚の刃がついた腕、さらに鋭く尖った角…日本古来より伝わる伝説の鬼の形をしたロボットが棄てられていた。
バーダックは呆然としていたが気を取り直した。
「ロボット…なんでこんな所に……」
バーダックはロボットに触ろうとした。
「誰だ!?」
後ろから声がしたのでバーダックは振り向いた。
そこには見たことのない大男が立っていた。
ボロボロの服とジャケットを身につけ、腰に鎖をつけている。両手には包帯が巻かれて、首には真紅のマフラーが月の重力に影響してか、立っていた。
顔は男らしく、今にも暴発しそうな目をしていた。
「お前はインベーダーか!?」
男はバーダックに向かって質問した
「はぁ…?インベーダー…?何のことだ?」
バーダックはインベーダーなど分かるはずがなかった。
「とぼけんな!!お前はインベーダーて分かってんだ!覚悟しやがれ!!」
そうゆうと男はバーダックに襲い掛かる。
「!?」
バーダックは男の攻撃を高速は避ける。
「そっちがその気ならオレだってやってやんよぉ!!」
バーダックは超高速で男を殴りつけた
「があ……」
ドガッ!!
男を吹き飛ばされ、壁に激突した。男は倒れた。
「ふん、こんなもんかよ!弱えぇくせして調子に乗んじゃねえよ!」
バーダックは少し呆れた。
しかし
「俺が弱えぇだって…?ふざけんじゃねえぞ!!」
男は立ち上がった。バーダックは無言で男を見ていた。
「うおりゃあぁ!!」
また男はバーダックに襲いかかった。バーダックは呆れた顔で片手だけ出した。
パシッ…
本気と思わせる男の拳はバーダックの片手の中で静止した。
「何だとぉ!!?」
バーダックは少し笑った。
「殴るってのはなぁ、こうやるんだよ!!」
ドガア!!
バーダックは男の腹に一撃くらわした
「ぐはぁ!!」
男は腹を抱えて膝をついた
「だから弱えって!何回も言わすんじゃねえ!!」
バーダックは男を見下した。
次の瞬間
ガーン!!
男はバーダックの頭に頭突きをくらわした
「がっ……」
「バーカ!!油断すっからこうなんだ!」
バーダックはついにキレた。
「てめえ!殺してやらぁ!!」
「てめぇこそだ!!」
バーダックと男は同時に拳を突き出した
バキッ!!
「あが……」
「ぐえ……」
バーダックは立っているも、男は倒れた。気を失ったようだ。
バーダックは赤くなった頬を撫でながら男を見た。
「こいつ……」

「ん……」
男は目が覚めた。
すると男の前にバーダックが座っていた。
「よっ…気がついたか…」
男はびっくりして立ち上がる
「あっ…てんめぇ…今度こそは…」
しかしバーダックは笑いながら
「あれはオレが悪かった!弱いっていって悪かった!お前は強いよ!」
男は少し顔が赤くなった。
「お前、俺をおちょくってんのかぁ!」
バーダックは笑った。
「オレの名はバーダック!お前は?」
「…俺は流竜馬だ…」
「竜馬かぁ…よろしくな!」
「よ…よろしく…バーダック」
バーダックは竜馬に聞いた
「竜馬、あのロボットは一体何なんだ?」
竜馬は少し驚いた
「ああ?お前、ゲッターロボを知らないのか?」
「ゲッター…ロボ…?なんじゃそりゃあ?」
竜馬は疑問を持った。ゲッターを知らない人間は地球上にはいないはずだと思っていた。
何故なら、ゲッターは地球上を震撼させたあの戦争の勝利の要因となり、その功績から英雄と呼ばれたロボットだったからだ。
「お前…記憶喪失…てことはないよな…?」
「つかオレはここはどこかもわかんねえ…ここは惑星ベジータ付近の惑星じゃねえみてえだし」
竜馬は聞き慣れない言葉に疑問をもった
「わ…惑星ベジータぁ?なんだそりゃあ!?」
バーダックは竜馬の反応に驚いた。
「お前、惑星ベジータを知らないのか?よほどの辺境の星だな…」
「バーダック、お前の言い方だと、俺は人間じゃねえみたいな言い方だな」
「人間?オレはサイヤ人だけどな」
竜馬はまた頭を傾げる。
「サイヤ人?全く訳がわからんな…ひょっとしてお前、宇宙人か?」
バーダックも頭を傾げる。
「…どうやらオレ達、知らない異星人同士で会ってしまったらしいな…」

とりあえずバーダックは竜馬に知ってることだけを教えた。自分は宇宙一の戦闘民族「サイヤ人」であること、自分は惑星ベジータ出身であること、そしてこれまでのいきさつについて話した。

「…馬鹿げた話だけど、どうやら話は本当のようだな…お前、本当に強いし、変な服来てるしな
しかしお前が宇宙人だなんてなあ…見るからに俺達人類の姿にしか見えねえ…」
竜馬は納得しつつもどこか半信半疑な気持ちだった
「これがサイヤ人の証だ」
ニュ
バーダックは腰に巻いていた尻尾を動かした。
「う…うわぁぁ!!尻尾だ…しかも動いてやがる…」
竜馬は半信半疑の気持ちがなくなった。バーダックを宇宙人だと認めたのだった
「宇宙人なんて初めてみたな…インベーダーは腐るほど見たけどな…」
「なあ…お前がさっきから言うインベーダーってなんだ?」
バーダックは竜馬に聞くと竜馬はとりあえず分かる範囲で今までのことを教えた

……………………………
月から見える青き星は地球。自然と動物たちであふれ、太陽系で一番、化学技術が発達した星で、竜馬達、人類の生まれ故郷でもある。
近年、エネルギーの枯渇化により、人類は新しいエネルギーを探そうとした。そしてある日、ある科学者が宇宙から飛来する新しいエネルギーを発見した。
それは微量で膨大なエネルギーになり、さらに身体には無害で無限に降り注ぐ、魔法の光体だった。
そして、その科学者はそのエネルギーをこう名付けた。「ゲッター線」と…。

しかし、そのゲッター線の発見が後に地球上を激震させる大厄災を引き起こすこととなった。
ゲッター線の研究により、化学技術も今までとは比較にもならないほど進歩を遂げ、いつしか宇宙開発をも行えるようになった。

しかし、それと同時にゲッター線を餌とし、人類の脅威になる生物が現れた。それが「インベーダー」である。
ある日、月面でゲッター線開発をしていた時、突然インベーダーが出現し、そこにいた人々を襲い掛かった。
インベーダーは元々、宇宙空間を漂う不形型生命体で、あらゆる動物や、なんと機械までも寄生して成長を遂げる生物であった。
知能は低いが、攻撃的な性格でゲッター線を糧としているため、ゲッター線を膨大に使用している人類と地球はまさに、インベーダーにとって餌の宝庫だったのだ。
最初は月面でインベーダーは発生したが、いつしか地球を住み処にしようといつしか地球に侵略しようとしていた。
しかし、人類も黙ってやられる訳ではなかった。地球上の各国がインベーダー対策として「世界機密連合」を急遽発足した。
そして各国はあらゆる化学の粋を集めて開発された超兵器「スーパーロボット」を建造し、対インベーダー用兵器として、月面でインベーダーとの未知の大戦争が幕を切って落とされた。
この約10年続いた大戦争を後に「月面十年戦争」と呼ばれた。
しかし、インベーダーは物理的に攻撃を吸収し、さらに無限の再生能力を持つため、インベーダー側が圧倒的に有利で人類に危険が迫っていた。

しかしある日、ゲッター線第一人発見者である科学者、早乙女博士は「インベーダーは必要以上のゲッター線を取り込むと崩壊する」ことを突き止めた。
早乙女博士は急遽、ゲッター線を動力とし、さらにゲッター線で攻撃する究極の兵器「ゲッターロボ」を建造した。
「ゲッターロボ」は三機の戦闘機「ゲットマシン」から構成し、ゲットマシン同士が後ろから合体することにより、ゲッターロボになる。
さらに、ゲッターは三形態あり、合体する順で攻撃力が高い空戦用「ゲッター1」、高速戦闘を得意とする陸戦用「ゲッター2」、パワー、装甲が高い海戦用「ゲッター3」となる。
しかしゲッターロボはかなりの操縦技術と並外れた体力、気力が必要になるため、誰もゲッターのパイロットになる人間はいなかった。

早乙女博士は何とかしてついにパイロットを捜し当てた。
それが後に「伝説の英雄」と呼ばれる「流竜馬」「神隼人」「巴武蔵」「車弁慶」の四人だった。
この四人は体力、気力が異常に高かったため、パイロットに抜粋された。
弁慶は予備パイロットとして、この三人でゲッターを駆り、月面上で鬼神のごとく、強さを発揮した。
そしてゲッターロボの活躍により、インベーダーは全滅、永い戦争で人類が勝利を収めたのであった。………………………………

「…そうか…そんなことがあったのか…じゃああのロボットが「ゲッターロボ」だったのか…」
「ああ…俺がゲッター1及び、イーグル号のパイロットだった」
竜馬は目を閉じながら言った
「そうか…お前が地球の英雄…けどお前、なんでこんな所に一人でいたんだ?」
バーダックは疑問になっていた
「それは……」
竜馬はそのことについて説明した。

……………………………
それは「月面十年戦争」が終結して、しばらくのことだった。
竜馬達は新型ゲッター「ゲッターロボG」のテストパイロットを担当していた時のことだ。
いつものように、竜馬達はゲットマシンを合体しようとした。しかし、事故により合体は失敗し、2号機に乗っていた早乙女博士の愛娘「早乙女ミチル」が事故で死亡した。
その時から竜馬達と早乙女博士に深い溝ができてしまった。
そしてあの日、竜馬は嫌な感じがして、早乙女研究所に近くにある教会に向かった。どしゃ降りで夜だったためかなり視界が悪かった。
そこで竜馬は見たものは力なく倒れ、死んでいた早乙女博士の姿があった。
竜馬は早乙女博士に近付くと突然何者かに襲われる。雷が辺りを照らし、そこで見たものは、あのゲッター2及び、ジャガー号のパイロット「神隼人」だった…。
竜馬は隼人に問い詰めるべく、追ったが逃げられてしまった。
そこで偶然そのやり取りを見てしまった者がいた。それは早乙女博士の娘であり、早乙女ミチルの妹である「早乙女元気」だった。
元気は父である早乙女博士は竜馬に殺されたと思い込み、元気はそのトラウマにより、心を閉ざしてしまった。
竜馬もそのやり取りにより、自分は無実にもかからわず、「早乙女博士を殺した殺人犯」というレッテルをはられ、A級犯罪人として永久刑務所に連行された…。

その事件から三年後…、死んだはずの早乙女博士が復活し、ゲッターロボG軍団を率いて人類に対し、反乱を起こした。
日本政府はそのことに対し、竜馬を「早乙女博士をもう一度殺害する」という名目で仮釈放させ、竜馬の愛機であるゲッター1を使わせた。
竜馬は復讐鬼となり、ゲッターを駆り、早乙女博士の所まで辿りついた。
しかし竜馬はそこで絶滅させたはずのインベーダーの復活、新たな脅威「真ドラゴン」の出現を知る。
さらに竜馬は突如現れた、謎の人間「號」という青年を追いかけている内に、究極のゲッターロボ「真ゲッターロボ」を発見する。
そして、竜馬に罪を着せた張本人「神隼人」と遭遇し、複雑な関係になる。
しかしその頃、世界機密連合が対インベーダー用に封印していた、水爆以上の威力をもつ大量破壊兵器「重陽子ミサイル」が何者かによって早乙女研究所に向け、発射された。
竜馬達は、別の所にいた弁慶を通じて、それを知り、ミサイルを止めるべく、究極のゲッター「真ゲッター」を駆り、ミサイルの軌道上に向かった。
しかし竜馬達は結局ミサイルを止めることは出来ず、重陽子ミサイルは真ドラゴンに直撃した。
その瞬間、竜馬が乗るイーグル号に強烈な衝撃が襲い、吹き飛ばされ気がついたらここにいたという………………………

「そうか…お前も酷い目にあったんだな…オレみたいだな…」
バーダックは少し苦笑いした。
「お前も俺より酷い目にあったみてえから俺は何も言えねえよ…」
竜馬も苦笑いした。
バーダックは突然
「なあ…オレ達なんか同じ境遇だな」
「そうだな、気が合いそうだな!ハハハ!」
バーダック達は笑った。ここにきて一番の笑いだった
「なあ、オレ達と手を組まねえか?お前となら面白そうだな」
「手を組む…おもしれえ!わかった!!」
バーダックと竜馬は互いに握手した
それは後に最強タッグと謳われる二人の姿があった。