第3話「激震!荒廃した地球!!」

Last-modified: 2009-03-02 (月) 16:10:58

第3話「激震!荒廃した地球!!」

……………………………
重陽子ミサイルが爆発した際、日本の地形はかなり変わってしまった。
ミサイルが真ドラゴンに直撃したことにより、真ドラゴンに蓄積していた膨大な量のゲッター線が一気に放出した。
その結果、地球規模のゲッター線汚染(一種の放射線汚染)が引き起こされ、人々は地上に住むことが出来なくなった。
また、ゲッター線汚染が原因でついにインベーダーが地球に侵略を開始、地球上はインベーダーで覆い尽くされ、人類は絶対絶命の危機に立たされていた。
しかし、それでも希望を捨てない人間達がいた……。

重陽子ミサイルが直撃してから13年後……
「神司令、ポイント258にインベーダーが出現」
「ポイント258…あそこか…よし!タワーをポイント258に向け前進させろ!!」

タワー…
人類が開発したゲッター線駆動の巨大な地上戦艦。タワー状のフォルムが印象的で戦艦というより、司令要塞の意味合いが強い。
タワーには大型ミサイル、機関砲が数十門装備されていて、多数のスーパーロボットを格納していた。
タワーの艦長を勤めるのが、元ゲッター2及び、ジャガー号のパイロット、そしてあの13年前の事件の要因となった男、「神隼人」だった。

「司令…少し休まれたらいかがですか?」
秘書のヤマザキが心配そうに作りたてのコーヒーを差し出す。
「いや…心配することはない…我々は今、背水の陣なんだ。皆、頑張ってるのに私だけ休むわけにもいかん…。
私が蒔いた種だ、私がしっかりしなければ…」
「司令……」
隼人はどうやら地球がこうなったのは自分のせいと思い込んでいるらしく、いつも余裕な顔をしてなかった。

「ポイント258にもうすぐ到着します!」
オペレーターの声に乗員達は戦闘態勢に入る。
「来たか…来たくはなかったんだが…そんなことを言ってる暇じゃないな…」
ポイント258…
それは13年前の事件の舞台でもあり、全ての元凶となった所…そう、早乙女研究所エリアだった。
「キシャアアアア!!」
早乙女研究所付近にインベーダーの大群が徘徊していた。

「インベーダー多数!早乙女研究所付近に固まっています」
「やはり研究所内に「アレ」が…ロボット軍、出撃スタンバイ!!」

同時刻…
インベーダーが徘徊している中、早乙女研究所に向かっている二人がいた。
「親父!急いで!!」
「渓!そんなに早く走るな!!」
元ゲッターチームの一員、「車弁慶」とその娘「渓」だった。
弁慶達は地上調査として早乙女研究所にやってきたが途中でインベーダーに襲われて、早乙女研究所に逃げてきた。
「もう…なんなのよ一体…」
渓達は早乙女研究所に侵入した。
「…暗くてわかんない…親父、どこ?」
「渓…離れるじゃない!ここはかなり危険な所だ!一人で行動するな!」
すると暗闇の中に赤く光ったものがあった。
「……なんなのこれ…」
渓は赤い光を頼りにゆっくり向かっていった。

突然
「ガァァァ!!!!」
それはインベーダーだった。
「インベーダー!!!なんでこんな所に!!」
バン!バン!
渓は携帯していたハンドガンをインベーダーに撃ち込む。が
「キシャアアアア!」
インベーダーは平気だった。
「しまった!物理的な攻撃は効かないんだっけ!!」
インベーダーは渓に跳び襲い掛かった。
「やられる……」
渓は目をつぶった。
「渓ぃぃ!!」
弁慶は叫ぶが、暗くてどこかわからなかった。

突然
バキィ!!!!
「ミギャアアアア!!」
インベーダーは何かに当たって吹き飛んだ
「う…なっ…何…?」
渓は目を開けると辺りは明るくなっていた。
「な…何なのこれ……?」
弁慶は渓を見つけ、駆け寄る。
「渓、大丈夫か…ん…これは………!!」
弁慶達の目の前にあったものは想像を超えるものだった。
あの「月面十年戦争」に活躍した伝説のメカ「ゲッターロボ」だった…が明らかに違う形をしていた。
真紅の色で包まれて、そして悪魔と思わせるフォルム、そして意思を持つかのような目をしていて、弁慶が見たことのない新型のゲッターだった。

「お…俺の知らない…ゲッターだと!?」
弁慶の顔は汗だくだった。
「親父!!」

ウィーン…プシュ…
ゲッターの胸部のハッチが開き、中から誰かがでてきた。
全身、赤いタイツをつけた美青年だった。
「あ…あいつは……一体…?」

しかし渓は
(なっ何…?なんか懐かしい感じがするけど…誰なの…?)
「お前は一体誰だ!!?」
弁慶は叫んだ。しかし、
「……………」
青年は無言だった。しかも弁慶達を見つめていた。
「な…何なんだあいつは……」
「あんたは一体、誰なの?」
すると青年の重い口が開いた
「……號……」
「ごっ…號…?」
青年は後ろを向いた。
「ゲッターに乗れ………」
青年はボソっと言うとまたハッチに入っていった。
渓達は呆然としていた。
「な…何よあいつ、感じ悪い!!」
「號とかいったな…あいつは一体…」
弁慶達はとりあえず安全という形でゲッターの中に入り、渓は2号機、弁慶は3号機に搭乗した。

「親父どうやって動かすの…?」
「渓!お前はレバーを握っているだけでいい!」
全モニターに號と名乗る青年が写し出された。
「行くぞ…」
「「え…?」
次の瞬間
ドギャアアアオ!!
ゲッターは信じられないスピードで研究所から外に出た。
「きゃああああ!!」
「ぐはあ!!!」
弁慶達はゲッターのスピードについていけてない。弁慶達には今まで体験したことのない衝撃が襲った。
ゲッターは空中で停止すると背中から蝙蝠のような翼を展開した。
「ゲッタァァァァサイト!!」
パシュ!!
號が叫ぶと肩から巨大な大鎌が出現した。死に神の鎌を連想させるような不気味なフォルムだった。
研究所付近にいたインベーダーは一斉にゲッターに気付き、襲い掛かる。

タワーでは…
「司令、早乙女研究所内から何かが出現しました」
隼人はすぐにモニターを見る
「これは……真…ゲッター……」
隼人は知っていた。なぜなら13年前のミサイル攻撃の阻止をするため、竜馬、謎の青年「號」と一緒に乗り込んだ機体だったからだ。
「まだ研究所にあったとは……しかし、誰が動かしているんだ…」?

大量のインベーダーは真ゲッターに襲いかかる。
しかし
ザシュ!
ゲッターサイトはインベーダー達を一撃で両断する。
「な…なに…この力…」
渓達は驚いていた。

あまりにも強力なパワーに渓達のみならず、タワーの乗員達も驚いていた。

そして
「ゲッタァァァビィィム!」
ゲッターの額から細いビームを放出した。
バシュ!!
ビームはインベーダー達の体を貫通、インベーダー達は必要以上のゲッター線に耐え切れず、崩壊した。

そして研究所からインベーダーはいなくなった。
「おい!ゲッター!今すぐタワーの中にこい!!」
タワーから隼人の声が聞こえた
「その声は……隼人か!!」
「お前は弁慶……?」
隼人と弁慶はどっちも驚く。
「じゃあ、1号機に乗っているのは…」
隼人はモニターを変えると13年前のあのままの姿の號がいた
「……お前は…生きていたのか……」
隼人は驚いた。

3話完