阿遅速雄神社

Last-modified: 2013-05-10 (金) 23:39:14
 

阿遅速雄神社
あちはやおじんじゃ
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(参拝日:平成24年4月15日)
住所:大阪府大阪市鶴見区放出東3-31-18mapionlogo.gif
主祭神:味鉏高彦根神、八劔大神
社格:郷社
主な祭礼:10月20-21日(例大祭)
関連:熱田神宮

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↑本殿↑
(由緒:パンフレットより)
阿遅鉏高日子根神は本地に降臨せられ給ひ
土地を招き民に耕耘の業をさづけ恩沢をたれ給ひ
父神 大国主命の神業を補翼し給ふ。

郷民その御神徳を忍び攝津 河内の国造神として 御神恩を お慕ひ申上げ
神いませし此の地の守護神として斎ひまつると 云ひ伝へたるものにして・・・・・
この宮を阿遅速雄神社と称す 古代は阿遅経宮又は浦明神と称され のち八劒大明神と尊称す

天智天皇(三十八代)七年十一月 新羅の僧 道行 尾張國熱田宮に鎮り座す御神劔
天叢雲劔即ち草薙御劔を盗み出し 船にて本国へ帰途 難波の津で大嵐に遇ひ流し流され
古代の大和川河口であった当地で嵐は更に激しく これ御神罰なりと御神威に恐れをなし
御劔を河中に放り出し逃げ去りたり(之が地名となり 放手 放出 今「はなてん」と云ふ)

後この地の里人 この御劔をお拾ひ申上げ 大國主命の御子
阿遅鉏高日子根神御鎮座の此の御社に合祀奉斎すること数ケ年後
草薙御神劔の御分霊は永遠に当御社に留まり座し奉斎す

御神劔は天武天皇(四十代)の皇居 飛鳥 浄見原宮に御うつし申上げ 
更に朱鳥元年六月 皇居より尾州熱田の御社に奉還し給ひ 永へに熱田神宮に鎮り座します

上御由緒あらたかな当御社に御鎮座の八劒大神に
中御門天皇(百十四代)享保八年 御神階 正一位を贈られ 八劒大明神と尊称す

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↑門↑
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↑お陰灯篭↑
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↑阿遅速雄社号標石↑
(以下、余談)
神社名:阿遅速雄神社や地名:放出の両方共読みが難しいですが、歴史のある古社です。

僧・道行が新羅まで草薙剣を盗んで帰る際、当地近くの川に投げ捨てたそうですが、現在とは地形が違ったのでしょうか。
草薙剣を奉還した熱田神宮とは縁があり、当社の例祭日には宮司・神職が参拝、神宮の祭礼時には宮司・氏子総代等が参列するらしい。

境内には、延喜式式内社を調べた江戸時代の学者・並河誠所の弟子が建てた「阿遅速雄社」の石碑もあります。
他に、「お陰灯篭」という伊勢参詣と「お陰まいり」と関係のある灯篭も残っています。