ストーリー2章1-10

Last-modified: 2013-08-15 (木) 12:23:27

+を押すと会話が表示されます

1話:『白いPC』

1話:『白いPC』
ココレ喪失から一ヶ月後――
ある人物から一通のメールが。
物語が再び動き出す…
エリア 1 巡礼商都チャルタン

ココレ喪失から一か月後――
エレミア達はココレの消息を追ったが手掛かりは無かった
ゲームにも姿を現さず…
メールの返信も無かった…
そんなある日
荒野の狼から一通のメールが届いた
荒野の狼「拝啓、親愛なる皆様へ
皆様へ折り入ってお話がございます」
荒野の狼「つきましては、商都チャルタン前の十字路までお越し頂いてもよろしいでしょうか?」
荒野の狼「荒野の狼より かしこ」
ナビコ「一体オーカミさんのオハナシってなんなんでしょうね?」
プレイヤー「…」
ナビコ「…」
ナビコ「とりあえずこのままでは会話が成立シマセンので、はやいとこミナサンに合流しましょう」
プレイヤー「コクッ」

エリア 2 南チャルエズ街道

エレミア「おっ、きたきた」
ナビコ「オマタセ致しマシタ」
プレイヤー「ペコッ」
荒野の狼「来たか…」
荒野の狼「集まって貰ったのは他でもない
アネゴの消息についてなんだ」
エレミア「!」
ナビコ「!」
プレイヤー「…」
荒野の狼「ま、先は長いから歩きながら話そうか」

エリア 3 南チャルエズ街道

荒野の狼「実はアネゴの消息捜査をフラットレーに依頼してたんだが…」
荒野の狼「先日、南のガリュ・メル大陸に居るという情報を貰ったんだ」
荒野の狼「そんなわけでガリュ・メルへ行こうと思う
お前らはどうする?」
プレイヤー「コクコクコク」
ナビコ「「アイツが居ないと色々と困る!」と言ってマスね」
エレミア「わかるのかよ…」
エレミア「私も別に構わんぞ
ちょうど暇してたしな」
荒野の狼「流石アネゴ!
人望が厚いぜ!」
エレミア「呼んだのはこれだけか?」
荒野の狼「他の奴らはアドレス知らないからな…」
エレミア「そ、そうか…」

エリア 4 南チャルエズ街道

エレミア「お前はもう少し他の人間との関わりを増やした方がいいんじゃないのか?」
荒野の狼「お前は漫画読むのを止めて他の趣味に没頭できるのか?」
エレミア「くっ、狼にそこを突かれるとは…」

エリア 5 森守の郷

エレミア「お前らはガリュ・メルに行った事はあるのか?」
荒野の狼「無いな」
プレイヤー「フルフル」
エレミア「そうか、元々山脈地帯なので道は険しいが魔の秘境セレカもあって中々に楽しい所だぞ」
荒野の狼「荒野はあるのか?」
エレミア「南に大きな荒野があるぞ
そこには遺跡も――」
ナビコ「南にあるのはマル・グド遺跡といって
古代文明の名残が残ってマス」
ナビコ「中央には甲羅割り峠といって、山脈を割るように流れているのが特徴デス」
エレミア「…何か知らんがスマン」
ナビコ「ヒトの仕事を取らないでとあれほど言ってるではないデスか!」

エリア 6 森守の郷

エレミア「しかし何でまたフラットレーに依頼したんだ?」
荒野の狼「以前、色々な所を調査していると言っていたからな
捜索範囲は広い方がイイと思って」
荒野の狼「最初は全財産はたいて懸賞金かけようと思ってたんだ…」
エレミア「そ…そんなに依存してたのか…」

エリア 7 森守の郷

ナビコ「ココからは森守の郷デスね」
ナビコ「ココレさんが御存命の時にお正月イベントがありましたネ」
荒野の狼「アネゴは死んでねぇよ!
喧嘩売ってんのかよ!」
エレミア「ドウドウドウ…
ナビコも煽るんじゃない」

エリア 8 森守の郷

エレミア「で、フラットレーは何だって?」
荒野の狼「ガリュ・メル大陸の大辻市場で検索した時にアネゴのフレンドIDがヒットしたって言うんだ」
ナビコ「それは確かな情報ですネ
フレンドIDは普通被りませんから」
エレミア「でも無事なら何で連絡してこないんだろうな」
エレミア「狼のストーキングから逃れる為…か?」
荒野の狼「あ?」
エレミア「いや、なんでもない!」

エリア 9 ルゥ・エリユ南関門

黒ネーム「ブモモモモオオオオオ!」
エレミア「黒ネームか…
最近また増えてるな」
ナビコ「せめて一撃で供養してあげましょう
ヤッテおしまい!」
荒野の狼「何様だよ…」

エリア 10 ガリュ・メル北関門[BOSS]

黒ネーム「ブモルアアアルルルゥ…」
荒野の狼「楽勝だな!」
エレミア「我々も大分強くなってきたからな」
ナビコ「さて、ココからガリュ・メル大陸デスね」
荒野の狼「おおおお!
スゲェな、アネゴ!
アネ…」
エレミア「うっ…
何だかいたたまれない気持ちになるな…」

エリア 11 ガリュ・メル北関門

ナビコ「この先をススムと大辻市場デスよ」
エレミア「意外と早く来れたな
もっとかかると思っていたんだが」
荒野の狼「あそこにアネゴが…
待ってろよ…
今助けてやるからな…」
エレミア「とらえられている訳ではないと思うぞ…」

エリア 12 リィルの中道

荒野の狼「あっ!
そろそろアネゴにメールを送る時間だ!」
エレミア「毎日送ってんのか?」
荒野の狼「毎日?
いや、6時間毎に送ってるぞ?」
ナビコ「誇らしげに言わないでクダサイ
ストーカー一歩手前デスよ…」

エリア 13 リィルの中道

エレミア「おーい!
置いて行くぞー?」
荒野の狼「もう少しゆっくり歩いてくれよ
メール打ちながらだとあまり早く歩けないんだよ」
エレミア「(結構な早さで打ってるように見えるが…
ココレ宛だとスゴイ長文なんだろうな…)」

エリア 14 大辻市場

ナビコ「大辻市場に到着デス!」
エレミア「結構でかい街だろ?」
ナビコ「行商人が交差する街デスからね
それなりに発展してマスよ」
バニラ「待ちな!」
バニラ「オイ、お前達!
伝説のレリーフ持ってんだってな
ぐへへ…こっちによこしな!」
バニラ「おとなしく出せば命だけは助けてやるぜ?」
プレイヤー「!?」
エレミア「何故レリーフの事を!?
貴様は一体何者だ!?」
バニラ「そんなことはど~でもいいんだよ
出すのか?出さねぇのか?」
バニラ「何なら全財産で見逃してやらねぇこともねぇぜ?」
荒野の狼「ハァハァ…やっと追いついた…
何だ?何かモメてんのか?
こっちはやっとメール出来たぞ」
荒野の狼「送信っと
ピッ…」
ちゃり~ん!メールだよっ!
バニラ「あっ…」
エレミア「…」
荒野の狼「…」
ナビコ「…」
プレイヤー「…」
バニラ「…」
バニラ「……」
バニラ「………」
バニラ「みんな、おひさ!」
ナビコ「開き直りマシタね…」
2話:『魔の秘境セレカ』

2話:『魔の秘境セレカ』
大辻市場で突然現れたキャラ、バニラ。
彼女はココレが作り直したキャラだった。
波乱の予感が一同を襲う…
エリア 1 大辻市場

エレミア「さぁ、説明して貰おうか」
バニラ「いやーあはははは
あの後キャラ作り直してさぁ~」
バニラ「そのまま会うのもなんだから
ちょっと…
びっくりさせちゃおうかなぁ~っと…」
ナビコ「…」
エレミア「…」
プレイヤー「…」
バニラ「ああんw
そんな目で見ないでっ!」
バニラ「ちょうどレリーフの情報を手に入れたから、そろそろ合流しようかと思ってたのよ」
バニラ「そんな時フラットレーさんから「皆さんがお探しでしたよ^^」と連絡が来たので…」
ナビコ「ので?」
バニラ「場所を教えたら来るかなぁ~と思って…」
エレミア「思って?」
バニラ「「この場所を教えといて~><」と連絡を…
やだ…みんな顔怖いよ?」
荒野の狼「アネゴオオオオオオオ!」
荒野の狼「アネゴオオオオオオオ!」
荒野の狼「アネゴオオオオオオオ!」
荒野の狼「アネゴオオオオオオオ!」
荒野の狼「アネゴオオオオオオオ!」
荒野の狼「アネゴオオオオオオオ!」
ササッ
バニラ「さぁ!みんな、こっちよ!」
ナビコ「オーカミさん…アワレ…」

エリア 2 クリュ・アーク参道

エレミア「しかし前とずいぶん違うアバターだな」
バニラ「にひ~
カワイイっしょ?うさうさだよぉ~」
荒野の狼「なんだかアネゴって感じがしないな…
どちらかと言うと妹キャラだ…」
ナビコ「しかもムカツク事に、何気に前と違うキャラ作りしてマスね…」
ナビコ「ナンデスか「にひ~」って、あざとスギですよ」
バニラ「ムカツクってナビコさん…
まぁ折角だし今度はカワイイ系で攻めてみようかと」
エレミア「何所を攻めるんだよ…」

エリア 3 クリュ・アーク参道

ナビコ「ココから北に行くとクリュ・アーク神殿」
ナビコ「ココから西に行くと敗者の穴ぐらになりマス」
ナビコ「この洞窟はさらに西にあるフェイの狩村と繋がっていますヨ!」
バニラ「残念、私達が向かうのは魔の秘境セレカよ!」
ナビコ「クッ…」

エリア 4 クリュ・アーク参道

エレミア「それで?
そのセレカにレリーフがあるのか?」
バニラ「そうなのよぉ~
こっちで知り合った冒険者に聞いた話なんだけど」
バニラ「なんでもセレカでレリーフをめぐる争いが過去にあったみたいなの」
ナビコ「「そうなのよ~」ってオバサンくさい口調は隠せないみたいデスね」
バニラ「に、にひ~
そんなことないよ~」
エレミア「無理してないか…?
辛かったらやめてもいいんだぞ?」

エリア 5 妖精湖ニュミール

バニラ「どーしたのよオーカミちゃん
さっきから黙っちゃって」
荒野の狼「いや…
これからアネゴの事をなんて呼ぼうかなと考えてて…」
エレミア「そのままアネゴでいいんじゃないのか?」
荒野の狼「なんか違う!」

エリア 6 妖精湖ニュミール

ナビコ「この大きな湖は妖精湖ニュミールと言いまシテ」
エレミア「姉御がダメなら妹御はどうだ?」
バニラ「語呂わるっ!
イモウトゴオオオ!とか言って突っ込んでくるの?勘弁してよ…」
ナビコ「以前この湖にいたヌシを倒すと言うイベントもありました」
荒野の狼「流石にそれはやらない…」
エレミア「もう普通にバニラでいいんじゃないか?」
ナビコ「しかしヌシの実装が間に合わず、あり合わせのモンスターを用意して…」
荒野の狼「名前で呼び捨てだと!?」
荒野の狼「親友みたいでイイな!
そう言うの憧れてたんだ!」
ナビコ「あの…聞いてます」

エリア 7 妖精湖ニュミール

荒野の狼「バ、バニラっ!」
バニラ「ん?」
荒野の狼「呼んでみただけっ!」
バニラ「ウザイ…」

エリア 8 妖精湖ニュミール

ナビコ「フフフ…ここからはバニラさんの大好きな荒野ですが…」
バニラ「くくく…舐めてもらっては困るよナビコさん」
バニラ「新生ココレさんことバニラさんは荒野なんてへっちゃらなのだよ」
エレミア「なんだと!?」
バニラ「この一カ月、チマチマレベル上げに専念した成果を見よ!」
ナビコ「クッ、バニラさんのクセに…」

エリア 9 甲羅割り峠

バニラ「ははははは!険しい道のりが心地いいねぇ!」
エレミア「私は夢でも見ているのだろうか…」
荒野の狼「やっぱりバ、バニラはかっこいいな!」
バニラ「名前呼ぶのにいちいち緊張しないの…
こっちが恥ずかしくなるじゃない」

エリア 10 甲羅割り峠

バニラ「ふ、ふぅ…
なんてこと無かったわ!」
エレミア「流石にレベル上げに専念したと言っても作って一カ月のキャラだな…」
ナビコ「結構ギリでしたネ…
一カ月のキャラよりもダメダメだったココレさんって一体…」

エリア 11 マギオン街道

ナビコ「実を言うとスキルカットインはタップで飛ばせるのダ!」
エレミア「な、何だってー!?」

エリア 12 マギオン街道

ナビコ「ココから西に見える海はダックの大鍋デス
突然深くなりますので、泳ぐ際は気をつけて下さい」
エレミア「水着装備は夏にならないとな…
寒くて」
バニラ「私なんかアイテムデータも全て天に召されたわ!」
荒野の狼「バニラ!俺の装備をやるよ!
サイズ違うけど!」
エレミア「サイズ違いをどうしろと…?」

エリア 13 マギオン街道

エレミア「そう言えばコ…バニラはまた魔装キャラにしたんだな」
バニラ「まぁ慣れていたしねぇ~
今度作り替える機会があったら軽装キャラにしてみようかしら」
ナビコ「前回もそういって
死亡フラグ立てていましたネ…」

エリア 14 マギオン街道

ナビコ「この先はイサクという街デス」
バニラ「街といってもずいぶんと寂れた所ね…」
ナビコ「以前はもう少し大きかったのですが、戦争に巻き込まれて今では町人の残党のみデス」
バニラ「残党言うな…」
ナビコ「とりあえず飲み物も分けてもらいましたノデ
ガンバッテ進みまショウ」

エリア 15 境の街イサク

バニラ「ねぇ自分でセレカにあるとか言っといて何だけど…」
バニラ「まだ遠い…の?」
ナビコ「モウスグですヨ
このまま道なりに進むと森から抜けて都市が見えるようになりマス」
バニラ「ざっくり安心だわ」

エリア 16 マギオン街道

バニラ「おっ、こんな所に洞窟が」
ナビコ「ソコは封山の岩道と言って…
アレ?名前しかデータが無いですネ」
バニラ「役に立たないなぁあ~
ん?あなたの仕事ってなんでしたっけ?ん?」
ナビコ「クッ…
ココゾとばかりに鬼の首を取ったかの如く…」

エリア 17 マギオン街道

バニラ「おおお!みえた!
スゴイ!デカイ!」
エレミア「これは確かにでかいな!」
ナビコ「フフフン」
バニラ「なんであんたが得意気なのよ…」

エリア 18 セレカの城下町

バニラ「と・お・ちゃ・くっ!っと
さて、中央に急ぎましょう」
ナビコ「ナゼ中央なのでショウか?」
エレミア「RPGのお約束だな」

エリア 19 セレカの城下町

街人「きゃああああ!
ファントムよぉ!」
街人「こんな街中に出るなんて!」
赤い影「サク…サクジョ…」
バニラ「な!?
行くわよ!あんた達!」
エレミア「久々の大仕事だな!」
荒野の狼「バニラはもう殺らせない!」
プレイヤー「コクッ」

エリア 20 魔の秘境セレカ

ナビコ「あの男が消えていきマス…」
プレイヤー「…」
バニラ「あんたをにらんでたような気もするけど…?」
???「お見事ですね
あの“ファントム”を退けるとは…」
エレミア「ん?
…あんたは一体どちら様かな?」
バランシア「失礼しました
私は、バランシアという者です
そして、こっちが――」
轟雷(サンダー)「俺は轟雷(サンダー)…轟く雷と書いて、「サンダー」と読んでくれ!はっはっは!!」
逆影「ちょお轟雷どいて、邪魔やし…あたしは逆影
逆さの影で「ぎゃくえい」や…ハ、まんまやな」
エレミア「そうか…私はエレミアだ、よろしく
…で、さっき気になる事を言ってたな
“ファントム”…だって?」
バランシア「ええ、貴方がたが先ほど退けたあの赤い男を最近ではそう呼んでいるようです」
エレミア「幽霊か、はたまた幻か、という所か…なるほどね」
バランシア「ファントムに襲われた者は、最悪の場合
キャラクターが破壊されると聞きます
許されない事です…!」
バニラ「たしかに…たしかに、そうよね!」
ナビコ「実感がこもってマスね…」

エリア 21 魔の秘境セレカ

バニラ「それで、あなた達は何してたの?」
バランシア「この事態に対抗できるように仲間を募ろうと思い、まずはギルドを設立しようかと」
轟雷(サンダー)「俺はこのバラさんに賛同して、メンバーに加えてもらおうとお供をしてるとこさ」
逆影「あたしも同じく、やな」
バランシア「今はギルドを設立するためのアイテム「結束のエンブレム」を取りに、西の塔へ向かう所ですが…」
バランシア「…どうでしょう、貴方がたもご一緒に来ていただければとても心強いのですが」
エレミア「我々も?いや、しかし…」
バニラ「私は、行ってもイイよ?」
エレミア「レリーフはいいのか?
この街にあるという話なんだろう?」
バニラ「ある、という「噂」程度のものだしね
それに共感できるとこもあるし、手伝いたいじゃない?」
プレイヤー「コクッ」
バニラ「にひ~
ありがと~」
エレミア「お前たちがそう言うなら、問題ないさ
喜んで御同道させてもらうよ」
バランシア「感謝します…では、西の塔「残されし魔塔」へ向かいましょう」
3話:『復讐の寅』

3話:『復讐の寅』
魔の秘境セレカで、再び謎の赤衣の男――
ファントムを退けた一行は、そこで出会った
バランシアら三人と共に、西の塔へ向かう…
エリア 1 魔の秘境セレカ

バランシア「ご一緒していただく事になったばかりですが
申し訳ございませんでした
何か別の目的があったようでしたのに…」
エレミア「ああ、レリーフのことか
いや、さっきも言ったが所詮噂話さ」
バニラ「そうそう、気にしなくていいよ~」
エレミア「そもそもコ…バニラが手に入れた情報だしな
あてにする方がおかしい」
バニラ「そうそう、おかしいおかしい…ん?
エレミアさん?」

エリア 2 魔の秘境セレカ

轟雷(サンダー)レリーフねえ…最近俺もたまに聞くイベントだな
流行ってんのか?」
エレミア「難易度が高く、最後まで行くのが困難だから
敬遠されていたと思っていたんだが…
ライバルが増えるのは困るな」
逆影「ここ最近やね、レリーフ手に入れたヤツが
出てきたーっちゅう話が広まってんのは
何か知っとんの?」
バニラ「えーと…?」
バニラ「まあ、噂は…ね」
プレーヤー「…?」
バニラ「(私たちが持っている事は、しばらく黙っていた方が良いかもな…)」

エリア 3 セレカの城下町

バニラ「ところでCC社にはファントムの件について
報告してないの?」
バランシア「もしろんしました…
これは致命的な不具合ではないか、と…」
バニラ「それで、返答は?」
バランシア「ゲームの内容について返答することはできないとの一点張りで…
悔しいです」
バニラ「ヒドイ!
私だってキャラクター、壊されているのに!」

エリア 4 マギオン街道

バランシア「貴方もキャラクター破壊の被害に?」
バニラ「うーん、私がやられたのは黒ネームに…
というか、私が黒ネームになって、というか」
逆影「その黒ネームっちゅうのも、よお聞くなぁ…
ちゅうことは、あんた作り直したんか!?
よぉやるなぁ~」
バニラ「なんか、久しぶりに普通に同情されたかも…」
荒野の狼「わ…俺も心配したぞおぉぉ!」
バニラ「あぁ、なんかゴメン
あんたのはちょっと重くて…」
荒野の狼「おぉぉ…」

エリア 5 マギオン街道

???「みつけたぞ!
†ファルデリア・N・ファルデリック†!」
荒野の狼「この声はヴィクトリア!?」
???「ヴィクトリア?
違うな
俺様は復讐に燃える寅…」
復讐の寅「復讐の寅だ!」
バニラ「そのまんまだね…」
エレミア「そのまんまだな…」
荒野の狼「お前…
あの名前変更イベントをクリアしたのか…?」
復讐の寅「そうだ!お前に復讐する為になっ!」
ナビコ「忘れる方の為に解説しますと、クリアに20時間、経験値ナシと言う地獄の暇人イベントです」
バニラ「アンタまた何かやったの?
さっさと謝りなさいよ」
荒野の狼「俺は何もしていないぞ…」
エレミア「ヴィクトリア…ヴィクトリア…
ああ、ずっと前に話していたパシリのヴィクトリアか!」
復讐の寅「パシリって言うな!
俺と勝負しろ!」

エリア 6 マギオン街道[BOSS]

復讐の寅「うぐぐぐぐ…強い…」
荒野の狼「どうだ、強いだろう!
俺のト、トモダチは!」
ナビコ「見て下さい、このオーカミさんの「俺友達居るんだぜ!」的なドヤ顔…」
復讐の寅「友達…だと!?」
復讐の寅「…」
復讐の寅「ちっくしょおおおおおおお!」
バニラ「あ、逃げた…」
エレミア「お前アイツと友達になれば良かったんじゃないのか?」
荒野の狼「フッ…
ファルデリアとヴィクトリアは相いれない存在なのだ…」
ナビコ「解説しますとアニメ「飛翔の翼」で――」
30分後――
ナビコ「――と言う訳でファルデリアとヴィクトリアは、相いれない存在なのデス」
エレミア「趣味も似た物同士でいい友達になれると思うのだが…」
バランシア「あの…恐縮ですが、この話はまだ長くかかるのでしょうか?」
轟雷(サンダー)「…先に進みながらでも良いんじゃねぇかな?」

エリア 7 マギオン街道

轟雷(サンダー)「しかし、そうか
あんたがデュエルで有名な、荒野の…」
荒野の狼「へへ…そうさ」
轟雷(サンダー)「狂犬?」
荒野の狼「狼だっ!」

エリア 8 境の街イサク

バニラ「狂犬www
プププ」
エレミア「バニラ!
人をプププ笑うのはプププ良くないぞップ!」
荒野の狼「狼だっ!」

エリア 9 マギオン街道

荒野の狼「と言うかあんた強そうだな…
デュエルしようぜ!」
轟雷(サンダー)「おお…これが噂の…」
荒野の狼「んん?」
轟雷「狂犬のムダ吠えか…」
荒野の狼「なにっ!?」
バニラ「アンタ無駄に色んな噂が立ってるわね…」

エリア 10 マギオン街道

ナビコ「この「ダックの大鍋」と呼ばれる海はその昔大きな魔法実験で出来たクレーターという伝説があるのデス…」
バランシア「あの…ところで、なぜナビが起動しているんでしょうか?」
バニラ「不愉快なら消しちゃいますけど?」
ナビコ「NO~!?」

エリア 11 マギオン街道

バランシア「私は別に気にしてませんよ、ただ…」
ナビコ「ただ…なんでございマショウか?」
バランシア「その…個性的に成長されてます、よね…?」
バニラ「かなり、言葉を選びましたね?」

エリア 12 清めの森

ナビコ「私がワルイわけじゃないのデス
環境がイケナイのデス!」
バニラ「環境って私のことじゃないでしょうねぇ?」
エレミア「キャラがブレてるぞ」
バニラ「に、にひ~…」
エレミア「やっぱり、無理してるだろ?」

エリア 13 清めの森

エレミア「ギルドなんて面倒で、作ろうと思った事ないな…」
バランシア「正直、自分でもギルドを作るつもりはありませんでしたけどね…
フフフ」
バニラ「私も、面倒だからいやだなぁ~」
エレミア「うん、お前はそうだろうな」

エリア 14 旧マギオン街道

バランシア「ゲームをゲームとして楽しめなくなったら、嫌じゃないですか?
そんな状況を少しでも変えたくて…」
エレミア「いいんじゃないか、応援するよ」
プレイヤー「コクッ」

エリア 15 西の裾村ゼルカ

轟雷(サンダー)「…」
プレイヤー「?」
轟雷(サンダー)「あんた…無口だな?」
プレイヤー「コクッ」
ナビコ「これはちょっとテレている感じデスね」
轟雷(サンダー)「分かるのかよ!」

エリア 16 西の裾村ゼルカ

荒野の狼「あんたも強そうだな…」
逆影「あたし?そんなでもないよ~?」
轟雷(サンダー)「逆影は強いぞ、俺くらいにはな」
逆影「アカンやん、先にバラしたら~
…暗い所の方がトクイかな~?ヒャハハ!」
エレミア「厄介そうなのは、あんたの方ってことは分かったよ…」

エリア 17 清めの西森

逆影「逆に外はアカンねん…灰になってまうし」
プレイヤー「!!」
逆影「じょ、冗談やん…自分だいじょうぶか~?」
バニラ「私たちもちょっと
読めないところあるのよねぇ…」

エリア 18 旧マギオン街道

バニラ「な、なんかすごく登りが激しそうな圧迫感があるんだけど!」
轟雷(サンダー)「なんだ?
もっと体を鍛えた方が良いんじゃないか?」
バニラ「いや、サンサンみたいなマッチョと比べられても…」
轟雷(サンダー)「サ、サンサン?」
バニラ「サンダーさんでしょ?
だからサンサン」
轟雷(サンダー)「サンサンなんて呼ばれたのは初めてだぜ…なぁ、バラさん?」
バランシア「…バラさんと呼んで下さるのも貴方だけですけどね」

エリア 19 旧マギオン街道

バニラ「な、なんであんな高い所に塔を作っちゃったのよ~!」
バランシア「…それ故に、ダックの大鍋が出来た時、
その被害を逃れたという伝説があるんですよね?」
ナビコ「ソノ通りでございマスが…またワタシの仕事を取る人が増えましたカ?」

エリア 20 西の盾ゼル・ヴァンド

バニラ「みえたぁっ!
だけど何なのこの坂はぁっ!」
ナビコ「さぁ、いつものドウゾ」
バニラ「にひ~
また強くなっちゃうね!」

エリア 21 西の盾ゼル・ヴァンド

黒ネーム「オオオオォォォ…」
バランシア「党の前にいるあのキャラは一体!?」
エレミア「あれが黒ネームさ…みんな気をつけるんだ!」
黒ネーム「バアアアアアッ!!」

エリア 22 残されし魔塔[BOSS]

黒ネーム「ゴオオオアァァァ…」
バランシア「なんとおぞましい…
こんな事も起きているなんて!」
バニラ「私はちょっとトラウマぎみかも…」
エレミア「ファントムほどじゃないが…
あれもここに居てはいけないものだな」
轟雷(サンダー)「大丈夫かい、バラさん?」
バランシア「はい…
ますます使命感が湧いてきたところです
早く塔を登りましょう!」
4話:『西の塔』

4話:『西の塔』
「残されし魔塔」に辿り着く一同
そこで黒ネームに襲われた一同は、それぞれ
の思いを胸に塔の頂上を目指す…
エリア 1 残されし魔塔 1階層

エレミア「気をつけた方が良いな…
中にも黒ネームがいるかもしれない」
バニラ「や、やめてよぉ~!」
バランシア「皆さんが一緒に来て下さって
本当に良かったです…」
轟雷(サンダー)「だな、感謝するぜ!」
逆影「うんうん」
エレミア「礼は「結束のエンブレム」を手に入れるまでお預けにしておくよ」
バランシア「はい…では、登りましょう!」

エリア 2 残されし魔塔 2階層

バニラ「暗いところは任せるよ~…」
ナビコ「超ビビられてマスね…」

エリア 3 残されし魔塔 3階層

バランシア「…」
エレミア「ん?
どうかしたか?」
バランシア「いえ…先に進みましょう」

エリア 4 残されし魔塔 4階層

バランシア「あの…少しご相談が」
エレミア「進みながらでも良いかな?」
バランシア「はい、結構です」
轟雷(サンダー)「…」

エリア 5 残されし魔塔 5階層

バニラ「そろそろ出そうな感じだけど…」
逆影「かも、しれんねぇ…ヒャハ!」
荒野の狼「バ、バニラは俺が守るからな!」
バニラ「物凄く頼り無いわね…」

エリア 6 残されし魔塔 6階層

エレミア「やっぱり、いたな…」
轟雷(サンダー)「そうだな…バラさん、大丈夫か?」
バランシア「ええ、有難う
先へ進みましょう」

エリア 7 残されし魔塔 7階層

バランシア「あの…先ほどのご相談なのですが」
エレミア「ああ、なんだい?」
バランシア「よろしければ、貴方がたにギルドのメンバーに加わっていただければと思いまして…」
エレミア「ギルドメンバーに、か…」

エリア 8 残されし魔塔 8階層

轟雷(サンダー)「はっはっは、やっぱりそうだったか
いや、俺からも是非頼みたいがな」
エレミア「うーむ…」
バニラ「確かにお手伝いはしたいけど…ねぇ?」
荒野の狼「バニラが入るなら…
お、俺も…ごにょごにょ」

エリア 9 残されし魔塔 9階層

逆影「バランシアが入って欲しいんなら、あたしはかまへんし?」
プレイヤー「…」
バニラ「あんたはどう?」
バランシア「即答はいただなくても大丈夫です…お考えください」

エリア 10 残されし魔塔 10階層

エレミア「今は、塔を登る事に専念した方が良さそうだな」
バランシア「はい…おっしゃる通りですね」
バニラ「そろそろ出そうだしね…黒いの」

エリア 11 残されし魔塔 11階層

バニラ「にひ~!
強くなってる気がするねぇ」
バランシア「もう何度もあの者たちと
戦っているのですか?」
エレミア「腐れ縁、なのかね?はは…」

エリア 12 残されし魔塔 12階層

バランシア「やはりこんな事は間違っていると思います私は…」
バニラ「どうしたの?」
バランシア「ゲームは楽しむものです…
デザインされたスリルは楽しめます…
でもこれは…」
エレミア「そう、だな…」

エリア 13 残されし魔塔 13階層

バニラ「まぁまぁ、暗くなってもしょうがないよ~?せっかくだし、楽しもうよ!」
バランシア「はい…すみません…
いえ、有難うございます」

エリア 14 残されし魔塔 14階層

エレミア「…たまに良い事を言うな、お前は」
荒野の狼「何だと!?
バニラはいつも優しいぞ!」
エレミア「うっ!すまん…ってなんで謝っているんだ私は…」

エリア 15 残されし魔塔 15階層

逆影「気を抜かない方がイイよぉ~?
なんか臭うし」
エレミア「もう気配を嗅ぎつけられるようになったのか?」
逆影「暗いトコは得意なんよ…ニャハ!」
エレミア「感覚が研ぎ澄まされてきたのか…」

エリア 16 残されし魔塔 16階層

荒野の狼「ほ、本当にいたな…」
逆影「ニャハハ…いたねぇ」
荒野の狼「(逆影さんにばかりいい所は見せられませんこちらも…」

エリア 17 残されし魔塔 17階層

エレミア「ギルドの件だが…」
バランシア「はい…」
エレミア「私は遠慮させてもらうよ」
バランシア「…」

エリア 18 残されし魔塔 18階層

バニラ「私も、レリーフ集めをやらなきゃいけないしね~ゴメンね?」
バランシア「お言葉ですが、レリーフ集めよりもこの状況をどうにかする方が、重要ではないですか?」
バニラ「う、うん…言いたい事は分かるけど…」
エレミア「ああ、そうだな」
プレイヤー「…」

エリア 19 残されし魔塔 19階層

エレミア「レリーフ集めがこの状況をどうにか出来るかもしれない…と思っているんだ」
バランシア「レリーフ集めが、ですか?
クリア特典の事を言っているのならそれは無意味ではないですか?」
バニラ「詳しくは言えないけど、この状況はレリーフが関係しているみたいなのよ」
エレミア「その事が広まれば、逆に被害が…
黒ネームが増えるかもしれない」
バランシア「そんな…」

エリア 20 残されし魔塔 20階層

エレミア「来たな、最上階…」
バランシア「はい…」
バニラ「あ、あの壁にかかっているのが
エンブレムじゃない?」
ナビコ「はい、ソノ通りデス!」
エレミア「どうぞ、取ってくれ」
バランシア「はい…」
エレミア「!待った!!
黒ネームが潜んでる!」
バニラ「にひ~!
盛り上げてくれちゃって~!行くわよ!」

エリア 21 残されし魔塔[BOSS] 20階層

黒ネーム「ゴオオオアァァァ…」
エレミア「よし、もう大丈夫だな…」
バランシア「これは…
エンブレムと一緒に別のアイテムがあるようです」
エレミア「ん?
ナビコ、これは?」
ナビコ「タタタターン!
パーティー一行は「結束のエンブレム」と「精霊の赤き心」を手に入れた!」
エレミア「精霊の赤き心?
なんだ、これは…」
バランシア「それは、貴方がたがお持ち下さい
我々は結束のエンブレムを持って
ギルドを設立して参ります」
バニラ「にひ~!応援してるよ~」
バランシア「でも、またあきらめずに参ります…
それまでお互いに、力をつけなければ」
逆影「ニャハハ…そうやね」
荒野の狼「力を…つける!」
轟雷(サンダー)「おお、それまではしばしお別れだ!
達者でな!はっはっは!」
バランシア「では、改めてお礼を…有難うございました」
プレイヤー「コクッ」
5話:『バニラさん猛る!』

5話:『バニラさん猛る!』
目的を果たしたバランシア達と別れた一行。
塔で手に入れた「精霊の紅き心」を高く売るべく、
バニラが再び荒ぶる…
エリア 1 西の盾ゼル・ヴァンド

バニラ「それはそうと…」
エレミア「?」
バニラ「さっき見つけたこの「精霊の紅き心」ってお
高く売れそうじゃない?」
ナビコ「バニラさんはキャラが可愛くなっても、ココ
ロは汚いままデスね…」
バニラ「汚いとは何だ!
って言うかAIが心を語らないでもらえない
ですかね?」
ナビコ「フフフ…」

エリア 2 西の盾セル・ヴァンド

バニラ「とりあえずレリーフは後回しにして売ってきましょうよ!」
エレミア「あーはい、わかったわかった」
バニラ「にひ~
だからエレミア好きぃ~」
エレミア「クッ!あざとさを通り越してカワイイ!」

エリア 3 旧マギオン街道 

バニラ「いくらになるのかしら?
こんなにピカピカしているんだもの、きっと大金だわ!」
エレミア「どうでもいいがお金は山分けだぞ?」
プレーヤー「コクッ」
ナビコ「当然デスよ」
バニラ「今一匹余計な奴が発言したぞ!」
ナビコ「チッ」
荒野の狼「わた、俺はバニラにプレゼントを買うよ?
そのお金で…」
バニラ「やめて!そんなキラキラした目で私を見ないで!
汚い心が浄化されちゃうっ!」

エリア 4 旧マギオン街道

バニラ「で?これいくらで売れるのよ?
ナビコさん!」
ナビコ「そのアイテムはレアリティ★★★以上なので私は知らない設定…あっ」
バニラ「キタわ!
高レアリティアイテム!
これで私も億万長者ね!」
ナビコ「レアリティ★★★以上は大きな町で売る必要がありマスよ」
エレミア「あと、流通量でも変わってくるから、売るなら大辻市場だな」
バニラ「テンション上がってきたわ!
さっそく大辻市場へれっつごー!」

エリア 5 清めの西森

バニラ「戻ってきたわよ!ゼルカ!」
ナビコ「それではワタクシ
お茶を分けてもらいに行ってきます」

エリア 6 西の禍村ゼルカ

黒ネーム「ヴルスファアアアオオオオオ!」
バニラ「かつて私もあんな風に消滅したのね…」
ナビコ「いやぁ~
あの時はスバラシイ散り様でしたネ!」
バニラ「ナビコさんも今ここで散ってみる?」
ナビコ「のーせんきゅーでございマス…」

エリア 7 西の禍村ゼルカ

ナビコ「おや?誰かいますヨ
こっちに近づいてきますネ」
???「やぁやぁやぁやぁ、こんにちは」
ベル「ボクはベル、こっちの無愛想なのがヴィル
どうぞよろしゅう」
ヴィル「…
よろしく」
バニラ「やっほーこんにちは~」
ベル「突然で悪いんだけどさぁ~
君達この辺りでぇ~ちっちゃい女の子PC見なかったかなぁ?」
ベル「薄い青髪でプニプニしたくなる可愛い感じで
ビントって言うんだけどさ?」
エレミア「こちらの方向では会ってないな」
ベル「そっかぁ~やっぱり北かねぇ~?
ヴィルちゃん別れて探す?」
ヴィル「…」
メェルだぜこの野郎!
ベル「あ、ビントからだね
ピッ」
ぽち子「鳥を追っかけてたら道に迷っちゃった!」
ぽち子「すんごいでっかい鳥なんだよ!
顔がヴィルそっくりなのw
写真とったから後で見せるね!」
ぽち子「いまどこにいるか全然分かんないからナビに
誘導されて大辻市場にむかってるよ!」
ぽち子「二時間までなら待っててあげるから早く来てね!
びんとより」
ヴィル「…」
ベル「う~ん、こいつは後で罰ゲームだね~」
エレミア「大辻市場なら我々も行くが
一緒に行くかい?」

エリア 8 旧マギオン街道

ベル「改めましてぇ、ボクがベルだよ」
ベル「この無愛想なのがヴィルちゃんでぇ~
さっきのアホっぽい奴がビントね」
ベル「三人で「きゃたぴら~ず」と言うギルドを組んでます~
よろしゅうに」
バニラ「こちらこそ改めまして、バニラです」
バニラ「この無愛想なのが私の相棒で、後ろのアホが
荒野の狼です」
エレミア「「アホっぽい」じゃな「アホ」と言い切ったな」
バニラ「そしてこのエロいのがエレミア」
エレミア「誰がエロだ誰が」

エリア 9 清めの森

ベルうちのヴィルちゃんも人前では寡黙だけど、
君の相棒も負けじと寡黙じゃん?
プレイヤー「…」
ヴィル「…」
プレイヤー「…」
ヴィル「…」
プレイヤー「コクッ」
ヴィル「コクッ」
バニラ「瞳で通じあっちゃってるわ…」

エリア 10 清めの森

ナビコ「どうしましたエレミアさん?
何だかウキウキしている様デスが?」
エレミア「いやぁ~ビントって子に会うのがたのしみでな
どんなに可愛いかと」
ベル「性格的には犬だねぇ~
チワワとブルドックを合成したみたいな?」
エレミア「ほ、ほぉ~」
(ブルドック娘?可愛いのかそれは?)
ベル「落ち着きが無くてぇ、行動が豪快といいますかねぇ」

エリア 11 マギオン街道

ナビコ「大辻市場はココから荒野を抜けた先ですネ」
バニラ「ちょっとナビコさん
荒野のナビゲーションが早すぎや
しませんか?」
ナビコ「ソウデスカ?普通だと思いマスが」
ベル「あはははは
君たちは楽しいねぇ」

エリア 12 マギオン街道

荒野の狼「あの、お前達三人は...と、友達なのか?」
ヴィル「...」
ベル「友達っていうかぁ、親友突っ切って姉妹みたいなもんじゃん?」
ヴィル「そうね...」
荒野の狼「(親友の先は姉妹!?
わたしもいつかバニラさんと姉妹!?)」
バニラ「アンタが何考えてるか大体想像つくけど無いからね」
荒野の狼「!?」

エリア 13 マギオン街道

バニラ「こ、荒野ね
ドンと来いだわ!」
ベル「荒野苦手なの~?」
バニラ「に、苦手なんかじゃないわよ、得意じゃないだけなんだからっ!」
エレミア「何処のツンデレだお前は...」
ベル「とあるえらい方が言ってたんですけどぉ
辛いことを克服する考え方があるのよ~」
エレミア「ほぉ、それは?」
ベル「辛いときはこう考えればいいらしいのよ~」
ベル「「また強くなっちゃうね...」って」

エリア 14 甲羅割り峠

バニラ「にひ~また強くなっちゃった!」
エレミア「そんなひきつった顔で言われてもあまり可愛くないな...
やり直し!」
荒野の狼「バニラはいつも可愛いぞ!」
ナビコ「オーカミさんは流石荒野を根城にしていたダケあって余裕ですネ」
ヴィル「!
あなたが...」
ベル「あー君かぁ~
「荒野の狂犬」と言う有名人は」
荒野の狼「狼だっ!」
エレミア「やっぱり世間様では「狂犬」で通ってるみたいだぞ?」
荒野の狼「ぐぬぬ...」

エリア 15 甲羅割り峠

ベル「そう言えば君達はなんで大辻市場に?」
バニラ「よくぞ聞いてくれました!
コレですよコレ!
コレを売りに行くんです!」
ベル「なにそれぇ~綺麗やねぇ」
バニラ「精霊の紅き心!レアリティ★★★★★!」
ベル「お~すごいねぇ~」
バニラ「いくらで売れるか今から楽しみですわ
ぐひひ…」
エレミア「お前は性格が見た目を裏切っている…」

エリア 16 妖精湖ニュミール

ベル「あ~ぽち子がいれば価値がわかんだけどねぇ
ああ、ぽち子ってビントね」
エレミア「ほぉ、鑑定スキルでも持ってるのか?」
ベル「いやぁ~あの子は光物に目が無くってさぁ~
大抵の光物なら値段わかるんじゃね?的な」
ヴィル「カラス…」
ベル「あはははは!いいねそれぇ~
さっきの表現に追加しておくか
チワワ+ブルドック+カラスってね」
ヴィル「そうね」
エレミア「あははは…」
(ドンドン想像出来なくなってくるな…)

エリア 17 妖精湖ニュミール

バニラ「そちらのヴィルさんもそうだけど、寡黙キャラがいると会話が困るでしょう?」
ヴィル「ヴィルでいい…」
ベル「あーヴィルちゃんは違うんよ~
ボクら三人の時は結構しゃべるからさ~」
ベル「しゃべらないのは――」
ヴィル「ベル!」
ベル「あ~ごめんごめーん」
バニラ「なんだかとっても酷く気になる…」

エリア 18 妖精湖ニュミール

荒野の狼「三人はリアルでも友達なのか?」
ベル「お、いい事聞くねぇ~
そうだよ~ボクとビントが家隣同士で幼馴染なんよ」
ベル「中学の時にヴィルが転校してきてからはずっと一緒だねぇ」
荒野の狼「家が隣同士の幼馴染で友達!?
何だそれ!反則だろ!?」
ベル「反則?」
バニラ「あーごめんなさい、この子頭の病気なの
気にしないで^^」
荒野の狼「いや、俺は生まれた環境による格差社会と言う物をだな!」
バニラ「あーはいはい、お薬の時間ですよぉ~」
ベル「あはははは
君達はやっぱり面白いねぇ」

エリア 19 妖精湖ニュミール

荒野の狼「幼馴染ってどういう感じなんだ?
やっぱりイイモンか!?」
ベル「いいよ!最高だよ!
幼馴染居ない奴は
人生の17.5%損してるね!」
荒野の狼「そんなにっ!?
やはり格差か…」
バニラ「ベル…
オーカミの性格わかって言ってるでしょ…?」
ベル「あ、わかるぅ~?」

エリア 20 クリュ・アーク参道

ベル「まぁ実際の所、幼馴染はいい時もあれば悪い時もあるね」
荒野の狼「悪い時なんて無い!」
ベル「これがあるんだなぁ~」
荒野の狼「無い!絶対ない!
幼馴染はイイ物だ!
そうだと言ってくれ!頼むよ!」
エレミア「あれか、妹いない奴が妹に幻想を抱くのと同じか」
バニラ「エレミア…
話をややこしくしないの…」

エリア 21 クリュ・アーク参道

メェルだぜこの野郎!
ベル「お、またビントからじゃん
ピッ」
ぽち子「あと30分なんだけどさwww」
ベル「…
よし、合流したらすぐ殴ろう」

エリア 22 クリュ・アーク参道

黒ネーム「フオオオオシャアアアアアアオ!」
ベル「最近増えてきたね~
何なんかねぇ?この黒いの」
エレミア「我々はこいつらの事を黒ネームと呼んでいるな」
エレミア「元々はPCだった者がこうなってしまって、
黒ネームになったらキャラが削除されるらしい」
ベル「なにそれぇ~怖い怖い」

エリア 23 大辻市場

ベル「さて、ほんじゃぽち子でも探しますか~」
ヴィル「アクセサリーショップ…」
ベル「だよねぇ~」
バニラ「私達もこれを売りに行くし、一緒に行きますか」
アクセサリーショップ
ビント「あーっ
やっときたぁ~
おーそーいー」
ベル「おーそーいーじゃないよ~まったく
あれほど勝手に離れるなって言ったのにさ」
ビント「だってすごかったんだよ!
ちょ~でかいの!
ヴィルにそっくりで――」
ボコ!
ビント「ひーん!ベルちゃんぶったぁ!
ヴィルちゃーん!」
ヴィル「ベル、暴力はようなかよ
ちゃんと言い聞かせんと」
ベル「ヴィルちゃんいつも言ってるでしょう?」
ベル「言ってわからない奴には殴って教育しなきゃだめなんよ?
それが世界のためなんよ」
ヴィル「そげな事言わんと…
うちの方からも良うゆうとくけん、今回は許しとかんね」
エレミア「あ…ヴィルが普段話さない理由って…」
バニラ「そう言う事ね…」
ヴィル「!?」
ヴィル「ああ!みんなおると忘れとった…」
ベル「あははははヴィルちゃんは可愛いなぁ」
バニラ「んじゃちょっとこれ売ってくるね!」
ビント「あ、それ精霊の紅き心だ!」
バニラ「にひ~
高そうでしょう?」
ビント「それ非売品だよ?」
バニラ「…」
バニラ「えっ?」
6話:『復讐の寅、再び』

6話:『復讐の寅、再び』
新たに出会った三人の少女達。
彼女らに宝物の価値を知らされ、
落胆するバニラだったが…
エリア 1 大辻市場

バニラ「あーもーバニラさんちょーテンション下がっちゃったー」
エレミア「まぁ非売品だったものはしょうがないじゃないか」
ビント「あーねーでもねー
その宝石には似たのが二種類あってね」
ビント「「精霊の紅き涙」「精霊の蒼き涙」「精霊の碧眼」の三つを集めると、イイ事が起こるんだよ」
エレミア「イイ事?」
バニラ「お宝!?」
ビント「知らない!」
バニラ「…おい」
ビント「でも現物を見たら気になっちゃうよね!
行っちゃう!?集めちゃう!?」
ベル「コラ~ぽち子ぉ~ボクらの目的忘れちゃったわけ~?」
ビント「何だっけ?
あっ、ヴィルちゃんに似た鳥を捕まえるんだっけ!?」
ベル「駄目だわコイツ」

エリア 2 クリュ・アーク参道

ベル「ボクらは強盗ギルドを退治しようとしてたんでしょうが~」
バニラ「強盗ギルド?」
エレミア「へーそいつを討伐しようってことか」
ベル「話し合ってさ、それでもダメなら実力行使だよね~」

エリア 3 クリュ・アーク参道

エレミア「何でまた討伐しようと?」
ベル「ボクらのギルド「きゃたぴら~ず」の信念は「ゆるめの正義」じゃん?」
バニラ「じゃん?と言われましても…
ってかゆるいんだ…」
ビント「ベルベルベルちゃん!
リスだよリス!ちょう可愛い!
捕まえてうちでも飼おうよ!」
ヴィル「…」
エレミア「たしかにゆるいな…」
ベル「でしょぉ~?あはははは」

エリア 4 クリュ・アーク参道

エレミア「ヴィルさんは九州の人?」
ヴィル「今は横浜…」
エレミア「学生さん?部活とかは何やってる?」
ヴィル「高三…剣道…」
エレミア「いま一番楽しい時は何してる時?」
ヴィル「…」
ビント「あーダメダメ、ヴィルちゃんそうなったらテコでもしゃべらないよ」
エレミア「ちっ、九州弁聞きたかったのに…」

エリア 5 妖精湖ニュミール

バニラ「わかるわー!
方言ってグッと来る物があるよね!」
ビント「だよね!ヴィルちゃんこっち引っ越してきた時は100%方言でちょー萌えたよ!」
ビント「「ビントは子猫すいとーと?」って言われた時は萌え死ぬかと!」
エレミア「いい!それはいい!」
ヴィル「頼むけんやめてっちゃ…」
ビント「掃除の時「ホウキなおしとくね」って言って」
ビント「「壊れてないよ?」と返された時のヴィルちゃんのポカーンとした顔!
アレは萌える!」
ヴィル「もうよかけん…」
エレミア「スバラシイ!素晴らしいぞ!」
ナビコ「エレミアさん…」

エリア 6 妖精湖ニュミール

バニラ「そんで、倒しに行くのは強盗ギルドだっけ?
そんなに酷いの?」
ベル「まー大手ユニオンのひとつじゃん?
やっかみから来る噂かもね」
ビント「それを確かめに行くと言う重大な使命だよ!」
バニラ「重大な使命の割にでっかい鳥に上書きされてたな…」
バニラ「ってかユニオンって?」
エレミア「ギルドが個人の集合体
そのギルドの集合体がユニオンだ」
エレミア「ま、同盟みたいなもんだな」

エリア 7 妖精湖ニュミール

ベル「君たちはギルドじゃないのかな?」
バニラ「ギルドじゃないわね
私が一方的に三人と一匹へ依存しているだけよ!」
ナビコ「威張れる事じゃないデスよ…」

エリア 8 妖精湖ニュミール

ビント「あっ!あの鳥だよ!
ヴィル鳥!
まってええ!」
スッ
ビント「ヘブシ!」
バニラ「盛大にコケたわね…」
ビント「誰!?足引っ掛けたの!?」
ベル「ぽち子、あまり勝手するとコケるだけじゃ済まないよ~?
ピキピキ」
ビント「ヒィ!ごめんなさいごめんなさい!」
ビント「あっ!?リスだ!
ベルちゃんリスリス!
やった!わ~い」
ベル「こいつは…」

エリア 9 甲羅割り峠

エレミア「ビントは生き物すいとーと?」
バニラ「何故九州弁…」
ビント「大好きだよ!
特にモフモフしてる犬とか猫とか!」
ベル「ぽち子の家はすごいよぉ~
もうペットショップ状態だし」
エレミア「それは素晴らしいな!
うちも猫を飼いたいのだがマンションだからな」
エレミア「実家では飼っているのだが、これが可愛くてな…」
エレミア「私が実家に帰る一番の理由となっている」
エレミア「ちなみに名前は白子と黒子で名前の通り真っ黒と真っ白だ、カワイイだろう?」
エレミア「二人の子供は灰色なのか今から楽しみにしている」
ナビコ「何か語りだしましたよコイツ…」

エリア 10 甲羅割り峠

ビント「多分子猫は白が多いよ?」
ビント「猫の柄色は単色型と縞型と斑点型があるんだけど、それらは遺伝子で決定されるんだよ」
ビント「単色は劣勢遺伝子だから両方そろわないと発現しないんだよね」
ビント「つまり両方とも単色遺伝子なので生まれる子供は必ず単色決定!」
ビント「次に色を決定する遺伝子が…」
ベル「はいはい、そこまでぇ~
全く…ぽち子は生き物を語り出すと止まらないんだから」
ビント「あうぅ~もっと喋るう!」
エレミア「あの…ビントさん?」
ベル「ああ、ぽち子は こう見えて生き物関係の専門家」
ベル「つまりプロフェッショナル、天才」
ベル「この前生き物関係の論文書いて賞貰ってたよね、確か」
ベル「脳の大部分をそっちに使っちゃったから他がアレなんだろうねぇ~」
エレミア「アレか…」

エリア 11 マギオン街道

バニラ「ビントがねぇ~
意外な一面ね」
バニラ「こっちのアホは何もないと言うのに…
シクシク…」
荒野の狼「ボソボソ
(なぁ?こっちのアホと言うのは誰の事だろうか?)」
エレミア「お前だお前…」

エリア 12 マギオン街道

バニラ「ねぇビント
ちょっとアホだけど狼飼う気ない?」
荒野の狼「えっ!?」

エリア 13 マギオン街道

エレミア「そうなると他の二人も何かすごい能力持ってそうだな」
ヴィル「…」
ベル「ヴィルちゃんは居合いの達人だね~」
ベル「私はなーんもないけどさ」
ヴィル「そんなこと無い…」
ビント「ベルはね!とってもすごいんだよ!
なんてったって…」
ベル「はいはい、そこまでぇ~」
エレミア「そこで止められると気になる…」

エリア 14 マギオン街道

ナビコ「では例のごとく飲み物を貰ってきますネ」
ビント「ビントも行く~!」
バニラ「あの若さがうらやましいわ…」
エレミア「花の女子校生が何言ってるんだ…」

エリア 15 境の街イサク

ベル「そう言う君らもなんかすごい事出来そうだけどなぁ?」
バニラ「ニンニクの茎炒め!」
荒野の狼「お留守番!」
エレミア「漫画の名セリフ暗記!」
ナビコ「ナビ!」
プレイヤー「…」
ベル「うわぁ~それはすごい事なのかなぁ?」

エリア 16 マギオン街道

バニラ「と言うかオーカミさん…お留守番って…」
荒野の狼「うちは両親が共働きだからな」
エレミア「カギっ子か?」
荒野の狼「カギっ子だ!」
ガシッ
ナビコ「なんだかわかりあっちゃいましたヨ
コイツら…」

エリア 17 清めの東森

バニラ「私はカギっ子に憧れてたなぁ
そう言うのない?」
ビント「確かにカギとかハンコとか大人のアイテムっぽくて憧れるよね!」
ベル「そうだな、シリアルコードとか、パスワードとか、プロダクトキーとかな」
バニラ「ベルさん?」

エリア 18 清めの東森

復讐の寅「待ちな!ファルデリック!」
荒野の狼「またお前かよヴィクトリア…」
復讐の寅「私はヴィクトリアじゃない!
復讐の寅だ!」
エレミア「虎じゃなくて寅か…
良く見たらおめでたい感じの名前だな」
復讐の寅「!?」
復讐の寅「…」
復讐の寅「……」
復讐の寅「………」
ナビコ「もしかして間違えたんですかネ?
ワザトだと思ってマシタが…」
バニラ「あちゃー
やっちゃったか…」
復讐の寅「プルプルプルプル…」
ビント「寅すぎるwww
ビントだってそんな間違いはしないよ?」
復讐の寅「うう…」
ナビコ「涙目になっちゃいましたよ…」
荒野の狼「泣くなよ、また20時間の暇人イベントやって変えればいいじゃないか」
復讐の寅「お前にだけは言われたくない!
積年の恨み晴らしてくれる!」
荒野の狼「逆切れすんな…」

エリア 19 清めの東森

復讐の寅「また負けた…
うう…うわ~ん」
バニラ「本格的に泣き出した…」
ナビコ「あーあ、泣かせちゃいましたネ…」
エレミア「いじめるなよ」
荒野の狼「ああ、もう、ほらほら泣くな
ヴィクトリアは強い子だろ?」
復讐の寅「ぐす…ぐす…
おぼえてろ…」
ナビコ「オーカミさんがお姉さんに見えます…」
荒野の狼「う、うるさい!」

エリア 20 清めの東森

エレミア「しかしお姉さんっぽい狼もいいな」
荒野の狼「よくねぇよ!うるさいよ!」
バニラ「ねーねー
オーカミのお姉ちゃーん」
荒野の狼「なんだい?バニラ
うふふ」
エレミア「こいつは…」

エリア 21 清めの東森

エレミア「しかしバニラの猫かぶりが大分板に付いてきたな」
バニラ「にひ~
うまいもんでしょう?」
ナビコ「ウサギのクセに…」
ビント「ベルもたいがい猫かぶってるよね!
にゃー!」
ベル「そんなこと無いよ?
普通だよ~」
ビント「そうだねぇ~
猫かぶりと言うよりは~」
ヴィル「豹変…」
ビント「そうそう、豹変するよね!
がおー!」
ベル「しないしない^^;」

エリア 22 東の盾ウル・ヴァンド

バニラ「ゼーハーゼーハー
何なのこの坂道は!?
死ぬの!?」
ナビコ「ガリュ・メル名物、ウル・ヴァングの坂です」
バニラ「こんな地形を作った奴は隕石で頭打って死ねばいいのに!」
エレミア「バニラ、言動が可愛くないぞ!」
バニラ「にひ~
ちょっとこの地形厳しすぎるゾ!」

エリア 23 東の盾ウル・ヴァンド

黒ネーム「ブォオオオロオロロロロン!」
バニラ「ただでさえ坂道でキッツイのにこんな所で出てこないでよ!」
エレミア「バニラ、顔がひきつってるぞ!」
バニラ「にひ~
こんな所で出てきちゃダメだゾ!」
荒野の狼「バニラが壊れていく…」

エリア 24 ラルヴァの東塔 入口

バニラ「やっと着いたわね…」
ベル「んじゃぁとっとと終わらせますかぁ~」
ビント「正義執行!だね!」
ヴィル「コクッ」
7話:『ニセモノ』

7話:『ニセモノ』
三人の少女たちの強盗ギルド退治に、
何となく付き合う事になった一同。
その目的地「ラルヴァの東塔」に向かうが…
エリア 1 ラルヴァの東塔 1層

バニラ「ナビコ!最初に聞いておくわ!」
ナビコ「この塔は20階デス」
バニラ「なんで聞きたい事がわかったの…?」
エレミア「バレバレだろ…」

エリア 2 ラルヴァの東塔 2層

ビント「なんだかワクワクするね!
暴れるの久しぶりだよ!」
ヴィル「殺す前にまずは話ば聞かんと…」
ビント「キャハハハハ!
喧嘩上等!唯我独尊!
気合入れます喧嘩道!」
ベル「あはははは、何処のヤンキーだよそれ~」
プレイヤー「…」
エレミア「テンション高いな…」
バニラ「ちょっと怖いかも…」

エリア 3 ラルヴァの東塔 3層

バニラ「そう言えば何でここはラルヴァの東塔って言うの?
人名っぽいけど」
ナビコ「かつて偉大な三賢者のひとりが魔法の研究をしていた事からその名前になっています」
バニラ「他の二人の塔もあるって事?」
ナビコ「そうデスね
先日バランシアさん達と登った残されし魔塔もその一つです」
バニラ「ふーん」

エリア 4 ラルヴァの東塔 4層

バニラ「魔法の研究所だったって事はすごい魔法アイテムとか落ちてないかな?」
バニラ「にひ~大儲けの予感!
ぐひひ」
エレミア「コラコラ
可愛い顔で生っぽい事を言うんじゃない」

エリア 5 ラルヴァの東塔 5層

バニラ「そう言えばあんたたちのバトル見た事無いけど強いの?」
ヴィル「ベルが一番…」
ベル「ぽち子は強いよ?」
ビント「ヴィルちゃん最強!」
エレミア「あれか!
この中で一人嘘をついていますとか言うアレか」
バニラ「論理パズルかい!」

エリア 6 ラルヴァの東塔 6層

ベル「まぁみんなそれなりに強いんじゃん?」
ベル「強くなきゃ正義は貫けないし」
ビント「ヴィルちゃんはあの七海様と互角の勝負をしたぐらいなんだから!」
バニラ「七海様?」
荒野の狼「七海を知らない!?」
荒野の狼「一年に一度行われる武道会クロス・アリーナで何度も優勝している最強プレイヤーだぞ!」
荒野の狼「俺が最後に倒すべき最強の相手だ…」
バニラ「向こうからすれば最初に倒すべき最弱の相手でしょうね」
荒野の狼「!?」

エリア 7 ラルヴァの東塔 7層

ベル「まぁ強さと言っても色々あるかんね~」
バニラ「経済的な?」
荒野の狼「人脈的な?」
エレミア「精神的な?」
ナビコ「アナタ達は一体何を言ってるんデスか…」

エリア 8 ラルヴァの東塔 8層

バニラ「そう言えば強盗ギルドの情報を聞いて無かったわね」
エレミア「そう言えばそうだな、戦うかもしれない相手の事はしっておかないとな」
ベル「はいはい
ギルド名は「unHapplyChoice」」
ベル「リーダーは「刹那」
物凄い切れ者で慈愛に満ちていると聞いていたけど…」
バニラ「そこに今回の噂ってわけね」
ベル「そうなんだねぇ~
だから信じられないんだよなぁ~」
バニラ「まぁキャラ作っててメッキがはがれたんじゃない?」
エレミア「お前が言うな!」

エリア 9 ラルヴァの東塔 9層

ベル「後は「かりん」と「すぅれん」の双子コンビかな」
ベル「武闘派の姉かりんと、智謀派の弟すぅれんで刹那を狂信しているらしいよ」
エレミア「バニラに対する狼みたいなもんか」
荒野の狼「!?」

エリア 10 ラルヴァの東塔 10層

???「いらっしゃいませぇ~ようこそ我らがアジトへ」
エレミア「誰だ!?」
???「あれれぇ~うちらを探しにきたんでしょ?」
バニラ「という事は…
unHappyChoiceのメンバー!?」
カリン「はじめまして、わたしがカリンだ
そしてさようなら」

エリア 11 ラルヴァの東塔[BOSS] 10層

カリン「うぅ…強い…
ここまでとは」
ナビコ「アレほど最初は話し合いと言っていたのに…」
バニラ「あいつがいきなり喧嘩売って来るのが悪いんでしょ!」

エリア 12 ラルヴァの東塔 11層

エレミア「それにしてもなぜあいつらは私達が来るのを知っていたんだ?」
バニラ「情報をリークしているわね
残念ながら…
私達に裏切り者がいるわ…」
バニラ「犯人は…」
ビント「あれ?私達周りに公言してるよ?
退治するって」
エレミア「…」
ナビコ「…」
プレイヤー「…」
バニラ「にひ~
そうだと思ってたわ」
荒野の狼「さすがバニラだな!」
ナビコ「…」
ナビコ「ソレはそうと何故指先がワタクシを指しているんデスか?」

エリア 13 ラルヴァの東塔 12層

バニラ「あれ?今何階だっけ?」
ナビコ「ワタクシ犯人なのでワカリマセン」
エレミア「すねたな…」

エリア 14 ラルヴァの東塔 13層

ベル「そのナビゲーションコミュニケーター…
誰のだい?」
バニラ「あいつよあいつ」
プレイヤー「コクッ」
ベル「ふ~ん」

エリア 15 ラルヴァの東塔 14層

荒野の狼「ナビゲーションコミュニケーター?」
バニラ「ナビコの正式名称よ、略してナビコ」
荒野の狼「なにっ!?
そうだったのか…」
エレミア「なんだと!?」
ビント「なんですと!?」
ヴィル「えっ…!?」
ナビコ「そうなんデスか!?」
バニラ「なんであんたが知らないのよ…」

エリア 16 ラルヴァの東塔 15層

???「やぁやぁようやくここまで来たね
待ちくたびれちゃったよ」
ビント「待ってたって事はもうやるき十分ってことなのかな?」
カリン「うぅ…スゥレン…助けて…」
スゥレン「やだなぁ…
姉さんみたいな役立たずの為に何で頑張らなきゃいけないのさ」
ベル「!」
カリン「そんな…」
スゥレン「ボクはボクの快楽の為に闘うのさ!
ヒヒヒ」
ベル「ハハン、そう言う事だったんだねぇ~」

エリア 17 ラルヴァの東塔[BOSS] 15層

スゥレン「そんな…ボクより強いなんて…」
ベル「さようなら、偽物くん」
バニラ「偽物?」
ビント「そっかーそうだよねー!
なんで気付かなかったんだろう!」
エレミア「どう言う事だ?」
ヴィル「ブラコンとシスコン…」
ベル「そうなんだねぇ~
噂ではこの二人「かりんとすぅれん」は双子」
ベル「あまつさえブラコンとシスコンの間柄で有名なんだよね~」
ベル「それなのにこいつらはお互いに毛嫌いしてる所がある」
バニラ「つまりは偽物って事ね…」

エリア 18 ラルヴァの東塔 16層

エレミア「それじゃぁ強盗の噂も…」
ベル「偽物のやらかした事って可能性が高いね」
荒野の狼「悪事を働くのに人の名前を使うなんて…
許せない!」
ベル「それじゃぁ~え~っと
あの二人のデータ削除しておくね~」
バニラ「うん削除して…って、はいぃ!?」

エリア 19 ラルヴァの東塔 17層

バニラ「あの…
ベルさんはGM(ゲームマスター)か…何かで…?」
ベル「いやーちがうよ~?
ただの善良なおせっかいプレイヤーだよ~」
バニラ「今、データ削除って…」
ビント「ベルちゃんはスーパー…」
ベル「ビントちゃんちょっと黙ろうか^^」
ビント「はいはい」
ベル「はいは一回!」
ビント「は~い!」
ベル「はいは短く元気よく!」
ビント「イェァ!」

エリア 20 ラルヴァの東塔 18層

バニラ「しかしキャラデリとは何と危険な力…」
ベル「あははは!
力なんて使う者の意思次第さ
銃や包丁もそうだろう?」
ベル「ボクはこの世界が好きだ!」
ベル「だからこの世界に悪影響を及ぼす奴らを許せない!」
ベル「ルールのスキマを突いたチート行為、略奪!」
ベル「そんなのが横行するっていうのならさぁ!?
簡単な話なんだよ!」
ベル「ボクらがそいつらを消して回ればいいんじゃん!」
ベル「あはははははは!」
ビント「ああ…またベルちゃんの病気が…」
エレミア「む~ん
色々と考えさせられるな…」

エリア 21 ラルヴァの東塔 19層

ベル「ちょっと取り乱しちゃったねぇ~
面目ない」
ビント「ベルちゃんスイッチ入るといつもそうなんだから…」
バニラ「かなり本気で怖かったわ…」
エレミア「まぁベルの意識が正義に向いているうちは大丈夫だ…」
エレミア「と思いたい…」
ベル「まぁでも…
喋ったらわかってるよねぇ~?」
エレミア「イェァ!」

エリア 22 ラルヴァの東塔 20層

セツナ「来たわね」
バニラ「出たわね」
バニラ「さぁ、ベル!デリっておしまい!」
ナビコ「…」
ナビコ「ワタクシ、バニラさんにだけは力を与えてはいけないと再認識しましたヨ」
エレミア「同感だ…
独裁者にミサイルのスイッチを持たせているようなもんだな」
セツナ「何をゴチャゴチャと!
わたくしがお相手してあげます事よ!」
ベル「う~ん…」
ベル「キャラデータにフィルタリングかけてるね~」
ベル「まぁ当然といっちゃ当然だよね~」
ヴィル「いったん、撲殺…」
ビント「そっか!一度シバけばよかったよね!?
やっちゃう!?やっちゃうの!?」
バニラ「やだ…この人たち怖いわ」
エレミア「お前も別の意味でこええよ」

エリア 23 ラルヴァの東塔[BOSS] 20層

セツナ「ううう…強い…」
ベル「うーんキャラデータ丸見えだね~」
エレミア「丸見えとはエロいな!」
ナビコ「エロいのはアナタの頭の中ですよエレミアさん」
ベル「ほい、デリデリっと」
5分後――
ビント「奪われたアイテムも所有者IDがそのままだね!」
ベル「おっ、そー言う事なら話が早いじゃん」
ベル「ほい、転送っと」
バニラ「ああっ!私のお宝達がっ!?」
エレミア「お前もう一回キャラデリされた方がいいんじゃないのか…?」
ビント「あれ?一個残ったよ?」
ビント「ってこれ「精霊の蒼き涙」じゃん!
超レアじゃん!」
バニラ「それって非売品の奴?
そんなの残ってもなぁ~」
ビント「じゃぁさ、じゃぁさ、ビントに頂戴よ!」
バニラ「あんた達どぉ?」
ナビコ「私はナビですし」
エレミア「私は構わんぞ」
プレイヤー「コクッ」
荒野の狼「俺はバニラにプレゼントしたい!」
バニラ「はい、全員一致ね!
それじゃぁこれはビントにあげちゃうわ」
ビント「やったぁ!ぴかぴかだぁ!きれぇ~」
荒野の狼「バニラ…」
エレミア「狼…哀れ…」

※以下に意見・コメント・情報を書き込んでください

  • 第2章はエリア毎の+がなくなって読みやすいです -- 2013-03-25 (月) 17:34:49