ストーリー2章15-21

Last-modified: 2016-03-22 (火) 02:32:28

+を押すと会話が表示されます

15話:『三つの秘宝』

15話:『三つの秘宝』
船旅はトップランカー、七海の意外な一面を
垣間見せてくれた…
セレカに着いた一行は「賢者の幻塔」の情報
を集める事にした…

エリア1 魔の秘境セレカ

七海「封山はその名の通り、高い山々が入山者を拒んでいるのが特徴だ」
七海「その山々を抜け、塔へ抜ける道の入り口がこのセレカの近くにあると聞いている」
エレミア「詳しいな…なぜ自分で行かないんだ?」
七海「クエストの攻略に興味が無いのでな」
七海「これ以上の事が知りたければ、ここで聞き込むといい」

エリア2 魔の秘境セレカ

エレミア「封山の南端に、森に隠されているように洞くつの入り口があるらしいぞ」
七海「意外に早く分かったな」
バニラ「簡単すぎて、拍子抜けねぇ?」
エレミア「確かに…」
エレミア「実際に行った者から聞いた訳ではないから
何か落とし穴があるかもな」
裏山★シンゴ「一度落っこちてみたら良いじゃん♪」
エレミア「まあ、行ってみないと分からない事もあるだろうからな…」
七海「落とし穴があったら、まずシンゴに落ちてもらおう」
裏山★シンゴ「落ちるのは恋だけで十分だぜ♪」

エリア3 魔の秘境セレカ

エレミア「洞くつの入り口について、気になる情報があったぞ」
バニラ「え?なになに?」
エレミア「入り口は、大岩が塞いでいるとか…」
バニラ「えー!?
それって入れないじゃないの!」
七海「落とし穴ではないが、厄介な事には変わらんか」

エリア4 セレカの城下町

エレミア「大岩だろうが、落とし穴だろうが、
行って確かめないとどうしようもないな」
バニラ「力仕事が必要なら、任せるわね~?
にひ~」
七海「そのサボり性…
弟に似ているようだな、小娘」
バニラ「えええ~!ショックかも…にひ~」

エリア5 マギオン街道

エレミア「暗くなってきたな…森に入る頃には夜かもな」
七海「洞くつに入れば昼も夜も関係ないが、
明るいうちに森を抜けたかったな」
裏山★シンゴ「…オバケが出そうってか?」
七海「……」
七海「ふん、くだらん」
エレミア「なんか、間があったケド?」

エリア6 清めの東森

七海「ほら見ろ、オバケなどナンセンスだ…」
エレミア「洞くつの入り口が岩戸で塞がれている…
大岩、とはこれの事だったか」
七海「オバケは出なかったがな…ハハ」
た ち さ れ ……
七海「ひっ!?」
バニラ「岩戸のところに、誰かいるよ~!?」
岩戸の門番「我は岩戸を守りし門番…
我は力無き者を通さぬ…」
七海「オバケじゃ…ない?」
エレミア「力無き者は通さないというなら、
示すしかないな…望むところだ!」
七海「私を謀った罪を償ってもらおうか!」

エリア7 封山の岩道[BOSS]

岩戸の門番「汝らの力、認めよう…」
プレイヤー「…」
エレミア「やったな!
では、岩戸を開けてもらおうか」
岩戸の門番「精霊の三秘宝を、三賢者の塔の扉へいちどきにかざせ…それのみが岩戸の戒めを解く…」
バニラ「あらやだ、何て事?
まだ開けてくれないの!?
ケチよねぇ」
エレミア「やっと資格を得ただけという事だな…
精霊の三秘宝、と言ったな…」
バニラ「それって、この「精霊の紅き心」の事かな?」
エレミア「間違いなさそうだな…
だがどうやら、三つの秘宝が全ているようだ」
バニラ「たしか、ぽち子ちゃんが「精霊の蒼き涙」を持って行ったハズ!」
エレミア「ぽち…ああ、ビントか
また協力してもらう必要があるな…」
エレミア「で、もうひとつは…たしか…」
バニラ「「精霊の碧眼」だよ~!
お宝は忘れないゾ!」
エレミア「で、それはどこにあるんだ…?」
バニラ「にひ~そこまでは…」
七海「…戦いの獣神クリュ・アークの事か?」
バニラ「え?」
七海「獣神クリュ・アークの怒りを鎮めたという、妖精ニュミールの詩だ…」
七海「獣神の暴走を憂いたニュミールは、その碧眼から蒼き涙をとめどなく流し、その赤く輝く魂を獣神に捧げた…」
七海「その涙で出来た湖が、妖精湖ニュミールでその傍らにクリュ・アークが祀られた神殿があるが…」
七海「参考になったか?」
エレミア「なるほど、クリュ・アーク神殿か…
詳しいな、七海?」
七海「闘技場に参戦する者は、妖精湖で武具を清め
かの神殿で勝利を祈願するからな」
荒野の狼「さすが、トップランカーだぜ!」
七海「たしなみ、だよ」
裏山★シンゴ「アネキ、いいドヤ顔だぜ♪」
七海「う、うるさい!」
バニラ「じゃあ、次は「精霊の碧眼」をゲットしに
クリュ・アーク神殿へゴーね!」
プレイヤー「コクッ!」
16話:『最後の秘宝』

16話:『最後の秘宝』
「賢者の幻塔」へ至る岩道の門番を倒し、先
へ進む資格を示した一行だが、岩戸を開くに
は、更なる試練が待っていたのだ…

エリア1 清めの東森

エレミア「さて、クリュ・アーク神殿で「精霊の碧眼」を入手するとして、誰かに協力してもらわねばな」
バニラ「協力?
どーゆー事?」
エレミア「岩戸を開くには三賢者の塔、つまり…」
エレミア「北、東、そして西の塔の扉で同時に秘宝をかざさなければいけないだろう?」
バニラ「あっ、そうか!
岩戸に入らない人達が、三か所でそのお仕事をしないといけないんだ~」

エリア2 マギオン街道

エレミア「「精霊の蒼き涙」はビント達が持っているはずだからそちらは頼んでみるか」
バニラ「じゃあ、私の「精霊の紅き心」は誰が…?」
エレミア「なんだったら、バニラが行ってくれてもいいがな?」
バニラ「やだー!
岩戸の方に行ーくーのーだー!!」
エレミア「そう言うと思ったよ…」

エリア3 境の街イサク

エレミア「じゃあ「精霊の紅き心」は誰に任せるんだ?」
荒野の狼「だったら、俺が行ってもいいぞ」
バニラ「わんわんが!?」
エレミア「それはありがたいが、自分からパーティを離れるとは、珍しいな」
荒野の狼「バ、バニラがお願いするならな!」
バニラ「オーカミにオネガイするのだ~♪」
荒野の狼「しっ、しかたねぇーなっ!
任せとけ!!」
エレミア「どっちもどっちだな…」

エリア4 マギオン街道

バニラ「最後の「精霊の碧眼」はどうするの?
まー、まだ見つけてもいないけどね♪」
エレミア「そうだな、頼れそうなのはバランシアたちか
刹那たちぐらいだが…」
バニラ「せっちゃんの方がレリーフを追っかけてたし
せっちゃん達に手伝ってもらう?」
エレミア「ふむ、情報提供も兼ねて、そうするか…」

エリア5 マギオン街道

エレミア「よし、刹那たちにはメールを送っておいたぞ」
エレミア「合流する前に「精霊の碧眼」を先に入手しておきたいところだな」
バニラ「入手できずに合流したら、
かなりこっぱずかしいもんねぇ♪」
エレミア「さらりと恐い事をいうなよ…」

エリア6 マギオン街道

エレミア「さっそく刹那から返信が来たぞ」
エレミア「期待しております、との事だ」
バニラ「期待を裏切ったら…恐いかもねぇ~?」
エレミア「そんな、バカな…はは」

エリア7 マギオン街道

ナビコ「生まれ変わったバニラさんの大好きな、
荒野が見えてきマシタヨ」
バニラ「にひ~…
あれは強がってみただけ…」
七海「ほう、貴公も荒野で鍛えるのが好きなのか
感心だな!」
バニラ「えっ、あっ…
実は、そうなのだ~…」
ナビコ「にやり、デス」
バニラ「後で憶えてなさいよ、なのだ~…」

エリア8 甲羅割り峠

七海「さて、私の勧める荒野の歩き方だが、
あえて足場の悪い、岩場を歩くのだ」
七海「これは足の柔軟性がないと、一発で足をくじいてしまう!
スリルがあるだろう?」
バニラ「足も心もくじけそうなのだ~…」
ナビコ「良い子はマネしてはイケマセン」

エリア9 甲羅割り峠

エレミア「南の封山に、うっすらと塔が見えるな」
七海「あれが賢者の幻塔だな」
バニラ「いつか、ぜったい、たどりつくわよ~
にひ~…」
七海「うむ、良い表情になってきたな!」
エレミア「悲愴感が漂っているような気もするが…」

エリア10 妖精湖ニュミール

七海「もう荒野が終わったか
貴公も物足りぬだろう?」
バニラ「そ、そうねえ~!
でも腹八分くらいが丁度いいって言うし!」
エレミア「心配しなくても岩戸に戻る時にまた通るぞ?」
バニラ「Oh…」

エリア11 妖精湖ニュミール

バニラ「この湖が妖精湖ニュミールだっけ?」
七海「そうだ、我々闘技場で闘う者たちが、
武具を清める神聖な湖だな」
エレミア「バニラも頭から水浴びしておいた方が良いんじゃないか?」
バニラ「そうねー…ってぇ
どういう意味かしらねぇ~!?」

エリア12 妖精湖ニュミール

荒野の狼「皆で水浴びするなら、楽しいんじゃないか?
きっと楽しいに違いないぞ!」
エレミア「うーむ…その案は捨て難くはあるが」
裏山★シンゴ「イイじゃん♪寄り道して行こうゼ!」
七海「貴公ら煩悩の塊を、この神聖な湖に立ち入らせる訳にはいかん!」

エリア13 妖精湖ニュミール

裏山★シンゴ「水浴びくらい、イイじゃん♪
アネキはカタいんだって~」
七海「不埒者!
特にお前は、絶対にダメだ!」
裏山★シンゴ「マジで信用されてないし♪」

エリア14 クリュ・アーク参道

ナビコ「コノ北がクリュ・アーク神殿デス」
エレミア「何度か目の前は通ったが、ついに突入だな」
七海「…待て!」
バニラ「わっ!?なになに~?」
七海「何だ、この異様な気配は…?」
エレミア「異様な気配…?
ああっ!」
エレミア「神殿の周りから…黒ネームの群れが!?」
七海「成程…
あれが巷を騒がせている黒ネームという輩か」
ナビコ「18体ほどの黒ネームを確認しまシタ!」
バニラ「こんなにたくさんいるなんて、
初めてだよ~!?」
七海「だが、見覚えのある者が数人いるな…
いずれも闘技場で手合せをした者だが…」
エレミア「闘技場に行く途中の人々が、
黒ネームに感染したのか…?」
七海「ならば、せめて我が剣にて弔ってやろう…
参る!」
ダッ…!
エレミア「あっ!
危険だ、七海!!」
荒野の狼「いや…今、すれ違いざまに2体葬ったぞ」
エレミア「囲まれる…いや、わざと集めた!?」
バニラ「速すぎて何をやってるのか分からないんだけどー!?」
エレミア「集めた5体を一瞬のうちに倒した…!」
裏山★シンゴ「アネキは、殴れないものには弱いけど…」
裏山★シンゴ「殴れるものには、無敵なンだぜ♪」
荒野の狼「これが…トップランカーの七海の本気か!!」
エレミア「見とれてる場合じゃない!
我々も、行こう!」
プレイヤー「コクッ」

エリア15 クリュ・アーク参道

黒ネーム「ヴュルルアアアアアアァァァ…」
エレミア「結局、ほとんど七海が片付けてしまったな…」
七海「闘技場の戦士の誇りを汚す者は、許さぬ」
バニラ「カ、カッコイイ…これは惚れるわ♪」
荒野の狼「ガビーン!」
七海「私はこの事を、闘技場の盟友達に報告しなければならん」
七海「ここで一先ずの別れだ…
貴公たちは見事に任務をやり遂げてくれ」
エレミア「ああ、色々と助かったよ
また会おう、七海」
荒野の狼「い、いつか俺が倒す!
うおぉ、ついに言ってしまったぜ…」
七海「では、貴公も闘技舞台に上がるがいい…
常に私はそこで待っている」
プレイヤー「コクッ」
裏山★シンゴ「俺の命が尽きるのも、もうすぐか…
俺の事を忘れないでくれよな、ハニー♪」
バニラ「シンゴちゃんは成仏してね~
なむなむ…」
裏山★シンゴ「ショック☆」
七海「さらばだ、良き闘いを!」
バニラ「あ~あ、行っちゃったわね」
エレミア「さぁ、我々は神殿へ向かうぞ!」
ナビコ「ソレではミナサマ、気をつけて参りマショウ!」
17話:『北の祠』

17話:『北の祠』
岩戸を開く鍵「精霊の三秘宝」の一つ「精霊
の碧眼」を入手するため一行はクリュ・
アーク神殿に辿り着いたが…

エリア1 クリュ・アーク神殿 1層

エレミア「神殿に入る前に思ったが、塔のように高いな」
ナビコ「30階ほどの階層に分かれているようデス」
バニラ「塔のように、というか塔だよね…はふぅ」

エリア2 クリュ・アーク神殿 2層

ナビコ「先は長いので、クリュ・アーク神殿の由来などを説明いたしマス」
ナビコ「先ほど七海様が言っておられマシタが、
クリュ・アークは戦いを司る獣神デス」
ナビコ「獣神ゆえに、怒りのあまり暴走することもしばしばあり、ソノ伝説も多く残っているそうデス」
バニラ「獣はやっぱり暴走するのねぇ…?」
荒野の狼「な、なんだよ…
そんなに見つめられると照れるぜ!」

エリア3 クリュ・アーク神殿 3層

エレミア「「精霊の蒼き涙」の事をまだビント達に頼んでいなかったな」
バニラ「ビントに頼むと忘れちゃいそうだねぇ~」
エレミア「…そうだな、頼む人選は考慮するとして、
お前も人の事はとやかく言えんぞ?」
荒野の狼「それは、俺も声を大にして言いたい!」
バニラ「あわわ、やぶへびだよ~!
にひー…」

エリア4 クリュ・アーク神殿 4層

エレミア「まあ、ベルに頼んでおけば大丈夫だろう…」
エレミア「…よし、メールしておいたぞ」
バニラ「でも「精霊の蒼き涙」はビントちゃんが持ってたのよね?」
バニラ「またビントちゃんが迷子になってないとイイわね~」
エレミア「…まさか、な」
ナビコ「何かのフラグがピコンと立った音がシマシタ」

エリア5 クリュ・アーク神殿 5層

エレミア「おっと、ベルから返信だ…ゴクリ」
バニラ「どう?
ビントちゃん見つかった?」
エレミア「迷子が前提なのか…って、ホラ!
お前のせいでやっぱり迷子じゃないか!」
バニラ「さすがビントちゃん、期待を裏切らないわね
だけど、私は濡れ衣だと思うんだけど!?」

エリア6 クリュ・アーク神殿 6層

エレミア「とにかくメールによると、ビントを見つけ次第、西の塔に向かってくれるそうだ…」
エレミア「いや、その前におしおきをしないとダメだねぇ…との事だな」
バニラ「あっちはあっちで平常運転みたいね~」

エリア7 クリュ・アーク神殿 7層

バニラ「今回はどうして迷子なのかしら?」
エレミア「ペットに逃げられて追いかけて行った、とかじゃないか?」
エレミア「街でペットを探す、みたいな事を言ってたからな」
バニラ「うわぁ…情景が思い浮かぶわね…」

エリア8 クリュ・アーク神殿 8層

エレミア「しかし、妙だな…」
バニラ「どうしたの?」
エレミア「神殿にしては、神官のNPCすらいない…
静かすぎないか?」
バニラ「そういえば、そうね…ゴクリ」
エレミア「入り口から黒ネームが出てたんだ…
用心して進むぞ」

エリア9 クリュ・アーク神殿 9層

???「ヴゥ……ゥ……」
エレミア「!?
聞こえたか?」
プレイヤー「コクコク」
バニラ「この先…上の方かしら?」
プレイヤー「コクッ」
エレミア「よし、気づかれないうちにこちらから行くぞ!」

エリア10 クリュ・アーク神殿 10層

黒ネーム「ヴゥウウゥゥ…ルアアアアァァァ……」
エレミア「やったな…」
バニラ「この上にもいそうだわね…」

エリア11 クリュ・アーク神殿 11層

バニラ「そういえば、わんわんは、独りで東の塔に向かうのよね?」
荒野の狼「どうして、独りで行く事に決まってるんだ?」
エレミア「ええっ!…独りじゃなかったのか!?」
荒野の狼「だから、なんでそんなに驚くんだ!?」

エリア12 クリュ・アーク神殿 12層

荒野の狼「ほら…ヴィクトリア…じゃない、
復讐の寅、だっけ?」
荒野の狼「アイツと行く事にするぜ…
まったく、変な名前つけやがって…」
エレミア「おい、皆が一斉に「お前が言うな!」って
突っ込みたくなるような事を言うなよ?」

エリア13 クリュ・アーク神殿 13層

荒野の狼「オッケー、ヴィクトリアのヤツを呼び出しといたぜ!」
エレミア「結局、ヴィクトリアと呼ぶんだな…」
バニラ「じゃあ、わんわん行ってらっしゃい~
そうだ「精霊の紅き心」を渡さなきゃね…」
荒野の狼「え?
まだしばらくつき合うぜ?」
エレミア「は?
今、呼び出したんじゃないのか?」
荒野の狼「おう、封山の岩戸の前で待っててもらうぜ?」
エレミア「あのな…皆がお前みたいに
辛抱強い訳じゃあ、ないんだぞ?」
バニラ「私、ちょっと反省したわ…」

エリア14 クリュ・アーク神殿 14層

エレミア「我々が岩戸に戻れそうな時間を見込んで、
その時間に待ち合わせる様にしておけよ?」
荒野の狼「お、おう!
もちろん分かってたぜ!」
バニラ「アレね…
人のふり見て、我がふり直せ…」
ナビコ「バニラさんがコレまで見た事のないような悟った顔をシテマス…」

エリア15 クリュ・アーク神殿 15層

荒野の狼「あ、ヴィクトリアから返信がきたぞ…」
エレミア「ほう、なんと?」
荒野の狼「えーっと…
「師匠と修行中だ、邪魔するな!」」
荒野の狼「「でもしょうがねーから行ってやる」
だって?」
バニラ「(清々しいほどのツンデレねぇ…)」
エレミア「(なんでこっちが恥ずかしくなってるんだ)」

エリア16 クリュ・アーク神殿 16層

荒野の狼「じゃ、邪魔するなって言われた!」
エレミア「そこに喰いつくのか…!?」
バニラ「あらやだ、波乱の予感がするわ♪」

エリア17 クリュ・アーク神殿 17層

バニラ「わんわんは、福寅ちゃんの師匠の事は知らないんでしょ?」
荒野の狼「福寅ちゃん…?」
バニラ「復讐の寅を縮めて、ちょっとメデタイ感じにしてみたのだ~」
エレミア「バニラ、それは分からないぞ…」
荒野の狼「でも可愛らしくてズルいな…
おっと、ヴィクトリアからまたメールが…」
荒野の狼「なんか、その師匠もついてくるらしいぜ?」
エレミア「良かったじゃないか、友達が増えて」
荒野の狼「な、馬鹿な?!
友達の友達は友達を奪い合う敵だぞ!?」
エレミア「ん?その理論で行くと私はお前の…?」

エリア18 クリュ・アーク神殿 18層

エレミア「まあ、あの師匠…アトラとか言ったか?
変な口調だったが、悪い人じゃなさそうだ」
バニラ「ところで、なんの師匠なのかしらねぇ?」
エレミア「言われてみれば、謎だな…」
荒野の狼「よく分からないけど、俺も弟子にしてくれるかな?」
エレミア「うん、よく知ってから弟子にしてもらうか
決めた方がいいだろうな!」

エリア19 クリュ・アーク神殿 19層

???「…ヴゥ……ァ……」
エレミア「!!
また近いぞ……」
荒野の狼「今のうちに、良い所を見せておかないと!」
バニラ「あらやだ、ガンバッてねぇ、ファルファル~」
荒野の狼「キター!」
バニラ「にやり♪」

エリア20 クリュ・アーク神殿 20層

黒ネーム「ヴアアルウゥゥ…ゥ……」
バニラ「結局、美味しい所を持っていかれたわねぇ」
荒野の狼「くっ…次こそは負けない!」
エレミア「いったい、何と戦っているんだ…?」

エリア21 クリュ・アーク神殿 21層

エレミア「やっと20階を超えたか…」
バニラ「フゥ~、それにしても高い神殿ねぇ」
エレミア「あと10階だ、行くぞ!」
バニラ「にひ~、が、がんばる~」

エリア22 クリュ・アーク神殿 22層

エレミア「おっ、ヴィルからメールだぞ」
バニラ「あらま?ベルじゃなくって?」
エレミア「ヴィル、だな…
ベルは今、ビントにおしおき中だそうだ」
バニラ「あぁ、ビント見つかったんだ」
エレミア「しかし、そうか…そうだよな」
バニラ「どうしたの?そんな落ち込んだ口調で…」
エレミア「メールだと、九州弁じゃないんだな…」
バニラ「そこ、そんなに重要なんだ…」

エリア23 クリュ・アーク神殿 23層

エレミア「ふむ、ヴィルたちは西の塔に向かってくれたみたいだ」
バニラ「やれやれねぇ
ところで何のペットを手に入れたのかしら?」
エレミア「予定通り、オオアリクイをゲットしたそうだ」
バニラ「わぁ…執念ねぇ」

エリア24 クリュ・アーク神殿 24層

バニラ「そういえば、すっかり忘れていたわ!」
エレミア「どうした!?…いや、やっぱりいい!」
バニラ「せっかく神殿に来たのに、
お宝を探すのを忘れていたのよ!」
ナビコ「エレミアさんが、とてもゲンナリしておいでデス…」

エリア25 クリュ・アーク神殿 25層

バニラ「どうせ高価な物は上の階層にあるものだし、
今からでも遅くないわよねぇ?」
エレミア「あー、まあ確かにそうかもしれんなー」
荒野の狼「あの強欲っぷりは、まさにアネゴの復活…」
ナビコ「ソレがイイ事なのかドウカ、分かりマセンヨ」

エリア26 クリュ・アーク神殿 26層

エレミア「しかし…よく見たら荒らされたような形跡もあるようだが…」
バニラ「焦りは禁物よ…
本当に高価な物は最奥にあるんだから!」
エレミア「いや、他の侵入者がいた事を指摘したつもりだったんだが…」
荒野の狼「こうなったらアネゴはもう止められないぜ!」
エレミア「なんで誇らしげなのか教えてくれないか?」

エリア27 クリュ・アーク神殿 27層

ガシャン…
バニラ「!!
上の方で音がしたわ!」
エレミア「また黒ネームが…」
バニラ「これ以上、お宝を荒らされたら
たまったもんじゃないわ!」
エレミア「いやいやいや、ちがうだろ!?」

エリア28 クリュ・アーク神殿 28層

バニラ「エレミア、遅いわよ!」
エレミア「こういう時の爆発力を、
平和利用できないものかな…」
ナビコ「ザンネンですが、全く想像デキませんネ」

エリア29 クリュ・アーク神殿 29層

???「…ヴゥォ……オ……」
バニラ「!!
えっ?黒ネームがお宝を!?」
エレミア「その心配はないと思うが…
どちらにせよ行かない訳にはいくまい!」
プレイヤー「コクッ」

エリア30 クリュ・アーク神殿 30層

黒ネーム「ヴギャアアアアァァァ!」
バニラ「出たわね!
私のお宝には指一本触れさせないから!」
バニラ「さあ、出番よ!」
プレイヤー「コクッ」
ナビコ「素直に従うのが、マスターの良いトコロデス」

エリア31 クリュ・アーク神殿[BOSS] 30層

黒ネーム「ヴギィイイイ…ィ……」
バニラ「やったわね…
で、コイツが狙っていたお宝はドコ!?」
ナビコ「本来の目的をお忘れになりやがってマスね…」
エレミア「それを狙っていたかどうか分からんが…
「精霊の碧眼」がどこかにあるはずだ」
バニラ「あ、あの女の像の目!
碧色に光ってるわ!!」
エレミア「さすがに目ざといな…
それが「精霊の碧眼」だ!」
バニラ「他の精霊のお宝と、同じくらい輝いてるわね…」
エレミア「おい、売ったらいくらか、とか
考えてたりはしないだろうな?」
エレミア「それは、非売品だからな!」
バニラ「し、知ってるわよ、もちろん!」
エレミア「よし、じゃあそれを持ってすぐに下りよう
刹那たちがそろそろ来る頃だ」
プレイヤー「コクッ」
18話:『三つの柱』

18話:『三つの柱』
ついに最後の鍵「精霊の碧眼」を入手した一
行は、岩戸を開くため、仲間たちの協力と共
に最後の行動に移る。

エリア1 クリュ・アーク参道

刹那「お疲れ様です、皆様」
すぅれん「よっ!
おひさ…って程でもないか?」
かりん「キャハ!
すーちゃん、お茶目!」
エレミア「こちらこそ御足労いただき、申し訳ない」
エレミア「これが例の「精霊の碧眼」だ」
刹那「拝見します…成程、美しい碧色の宝玉ですね」
エレミア「連絡した通り、貴方がたにこれをお預けする
そして――」
刹那「北の賢者の塔“シュナの北塔”の扉にかざす
…それでよろしいのですね?」
エレミア「ああ…他にも西と東の塔で同時に行う必要があるので、タイミングは連絡させてもらう」
刹那「承知しました…それではまたいずれ」
エレミア「別の機会に、借りは返させてもらうよ」
刹那「期待させていただきますわ…ふふふ」
すぅれん「んじゃな~!」
かりん「またねぇ~」
バニラ「な、なんか緊張するわね
あのお姫様と会うと…」

エリア2 クリュ・アーク参道

荒野の狼「あのお姫さんとデュエルしたら…
勝てるかな?」
バニラ「デュエルしたいとすら思わないわよ…
あんた本当に恐いもの知らずねぇ?」
荒野の狼「へへ…」
エレミア「ホメテないぞ?」

エリア3 妖精湖ニュミール

荒野の狼「七海もいないし、湖で水浴びとか…」
エレミア「刹那たちに頼みごとをしてる時に、
我々だけで寄り道か?」
バニラ「バレたら、恐すぎるわ…」
荒野の狼「うっ…さすがにダメだな」

エリア4 妖精湖ニュミール

エレミア「そろそろ狼だけ先行して東の塔に行ってもらった方が良さそうだな」
バニラ「そうね、じゃあ「精霊の紅き心」を渡しておくからね」
荒野の狼「分かった…
これをバニラだと思って大切にするぜ!」
バニラ「後でちゃんと返してね!」
荒野の狼「クッ!
じゃ、じゃあ、また後でなっ!」
ダッ!
エレミア「泣きながら去って行ったな…」

エリア5 妖精湖ニュミール

エレミア「しかし、急に人が少なくなったな」
バニラ「最近、人の出入りが多かったわよね…」
ナビコ「ここで回想シーンに突入デス」

エリア6 妖精湖ニュミール

エレミア「私がお前達に助けられた時の事を思い出すよ」
バニラ「それって私がこいつと出会って
スグの事よね~」
プレイヤー「コクコク」
ナビコ「再び回想シーンに突入デス」

エリア7 甲羅割り峠

バニラ「このまま思い出に浸っていたいけど…」
エレミア「そうはいくか、と荒野が横たわるわけだ」
バニラ「気づかなければ幸せだったのに…」

エリア8 甲羅割り峠

バニラ「無理やり思い出に浸ったら、帰ってこれなくなりそうだったわ」
エレミア「そいつは死ぬ直前の走馬燈って奴だぞ?」

エリア9 マギオン街道

エレミア「ん?
…七海からメール?」
バニラ「あらま、闘技舞台に着いた連絡かしらね?」
エレミア「…着いた早々、シンゴが逃げたらしいぞ
見つけたら、地獄を見せて良いそうだ」

エリア10 マギオン街道

バニラ「シンゴちゃんにお仕置きしたら、
報酬は出ないのかしら~♪」
エレミア「自分で交渉してみるか?」
バニラ「遠慮させていただきますわ…」

エリア11 マギオン街道

バニラ「あ、わんわんからメールだよっと…」
エレミア「もう合流できたのか?」
バニラ「塔の前の長い坂を上ってる途中だって」
エレミア「早…はりきってるな、狼」

エリア12 マギオン街道

バニラ「わんわんがはりきってる、というより…」
バニラ「なんか、あのアトラって師匠のペースがスゴイらしいわねぇ…」
エレミア「で、できる…」

エリア13 境の街イサク

バニラ「あれれ?
あそこにいるのは…」
轟雷(サンダー)「おっ?
お嬢ちゃん、また会ったな」
エレミア「と、言う事は…」
バランシア「はい、私もおります」
逆影「ニャハ♪
元気しとった?」
エレミア「また急ににぎやかになりそうだな」

エリア14 マギオン街道

バランシア「おかげさまでギルドを設立する事ができました」
エレミア「そいつはめでたいな」
轟雷(サンダー)「とは言っても、まだこの3人だけだがな」
逆影「あんたらは何しとんの?」
エレミア「この前も言った通り、レリーフ集めさ」
バランシア「そうでしたか…
しばらくご一緒してもよろしいでしょうか?」
エレミア「ああ、私はかまわないぞ」
プレイヤー「コクコク」

エリア15 清めの東森

バニラ「やーっと岩戸まで戻ってきたわね!
長かったわ~」
岩戸の門番「精霊の三秘宝を、三賢者の塔の扉へかざせ…
それのみが岩戸の戒めを解く…」
バランシア「謎かけ、ですか?」
エレミア「ああ、この仕掛けを解く準備に時間がかかってな」
バニラ「じゃあ、さっそくわんわん達に連絡を取りましょ!」
エレミア「刹那とベルにも連絡を…」
荒野の狼「「東塔、いつでもいいぜ!」」
ベル「「西塔、準備OKだよ」」
刹那「「北塔、待機しております」」
エレミア「よし、準備は整ったな…
皆、精霊の三秘宝をかざしてくれ!」
ベル「「愛よ!」」
荒野の狼「「勇気よ!」」
刹那「「希望よ!」」
キィィイイイイイィィィン…
バニラ「岩戸をふさいでた大岩に、
紋様が浮かんできたわ!」
バニラ「って何なのよその掛け声は…」
荒野の狼「「え?だってベルからこの呪文が必要だって…」」
ベル「「シシシシシw お約束でしょ~」」
エレミア「ベル…やはり侮れないなw」
ナビコ「エレミアさん…何故うれしそうなんですか?」
バランシア「大岩が消滅していきます…!」
岩戸の門番「岩戸の戒めは解かれた…
資格ある者たちよ、先へ進むがよい…」
バニラ「にひ~!
門番も消えていくわよ!」
エレミア「一先ず、ミッション達成だな…
先へ進むぞ!」
19話:『皆を信じて』

19話:『皆を信じて』
岩戸へ向かう道中、バランシア達と再会した
一行は、ついに岩戸の封印を解き、「賢者の
幻塔」を目指して先へと進む!

エリア1 封山の岩道 岩戸 1層

バニラ「かなり深い洞穴みたいねぇ…
リリカ好みかも?」
エレミア「封山の真ん中まで続いてる洞穴だからな
息詰まる感じがするぞ…」
逆影「なかなかオモロそうやねぇ♪」
轟雷(サンダー)「お前は暗いとテンション上がるよなぁ?」
逆影「ニャハ♪」

エリア2 封山の岩道 2層

エレミア「おっと、刹那たちにお礼を言っておかないと」
バニラ「じゃあ、私はわんわんに連絡しておくわね」
バランシア「意外と大掛かりなイベントだったようですね」
轟雷(サンダー)「途中から参加なんて、何か申し訳ないな…」
プレイヤー「フルフル」
バニラ「そうそう、気にしないでイイのだ~♪」

エリア3 封山の岩道 3層

エレミア「早速返信がきたぞ
ベルからだな」
エレミア「「困った時はお互いさまだよー」だとさ
借りは返さないとな」
プレイヤー「コクッ」

エリア4 封山の岩道 4層

バニラ「わんわんからも返信が来たのだ~
あ…」
エレミア「どうした?」
バニラ「「連れて行ってくれると思ったのに、
 置いて行くなんて…」だって」
エレミア「ああ…テンションが上がってたから、
つい先に進んでしまったな」

エリア5 封山の岩道 5層

バニラ「わんわんからも続報来たわ
えぇと…」
バニラ「「アトラさんから修行のお誘いを受けたので今回はこちらで頑張ります」
だってさ」
エレミア「アトラにも借りが出来てしまったようだな…」

エリア6 封山の岩道 6層

エレミア「おっ今度は刹那から返信が来たぞ」
エレミア「「無事にレリーフを見つける事ができますよう、くれぐれもお気を付け下さい」」
エレミア「「もし無事に済まなかった場合、ご一報下さい」って…」
バニラ「にひ~、縁起でもないのだ…」
ナビコ「アナタという前例がアリマスので」

エリア7 封山の岩道 7層

エレミア「ところでバランシアたちは、ギルドを設立したばかりなんだろう?」
バランシア「はい、まだこれからどう運営していくかも決めてないんです」
轟雷(サンダー)「人を増やす前に、やる事を決めないとな」

エリア8 封山の岩道 8層

バランシア「このゲームのイリーガルな要素を無くして、
本来のゲームの姿に戻したい…」
バランシア「それだけは決めているのですが、手段がまだ思い浮かばないんです」
エレミア「下手に騒いでも見向きされないし、何よりCC社の隠ぺい技術は神がかっているしな」

エリア9 封山の岩道 9層

逆影「んんん?
噂をしたら何とやらっちゅう話かいな?」
エレミア「どうしたんだ?」
???「……ヴァァ……」
逆影「な?」
バニラ「良い耳してるわねぇ…」

エリア10 封山の岩道 10層

黒ネーム「ヴョエエエェェアアアァァ……」
逆影「はぁ~、
相変わらずつきまとわれとるんやねぇ」
バニラ「もう、勘弁してほしいんだけどね?」
エレミア「レリーフに近づく程、多く出て来るのは仕方ないかもしれないな」
バランシア「……」

エリア11 封山の岩道 11層

バランシア「黒ネーム、というのでしたね…
あれは、やはりレリーフと関係が?」
エレミア「そうだな、貴女には説明しておいた方が良いかもしれない」
プレイヤー「コクリ」

エリア12 封山の岩道 12層

エレミア「これまでの状況から考察した結論だが…」
エレミア「「適合者」の資格が無い者がレリーフに触れると、その者は黒ネームになってしまう」
エレミア「そして「適合者」の資格を持つかどうかは、
レリーフに触れてみなければ分からない」
バランシア「そんな…」

エリア13 封山の岩道 13層

バランシア「なぜ、これが問題にならないのでしょうか…」
エレミア「一つはこのクエスト自体の難易度の高さゆえ
直接被害に遭った者が少ないからだろう」
エレミア「一つはCC社自体が問題自体が起きていないとしているから、かもな」
轟雷(サンダー)「そんなもの、いつまでも隠し通せるはずないだろうに…」
エレミア「そういう事の情報操作は得意なんだろうな
昔から…」

エリア14 封山の岩道 14層

バニラ「直接被害にあった私が言うのもなんだけど、
みんな暗すぎ~!」
逆影「あんた被害におぉたん?」
バニラ「そうなのよ~
実はこのキャラは二人目なのだ~」
ナビコ「以前はココレさんというワガママなお方だったのデスが、バニラさんになって…」
ナビコ「…おや、アマリ変わってマセンね?」
バニラ「あらやだ、失礼な事ばかりいうナビは消しちゃってもイイのよ?」
ナビコ「ドウモスミマセンデシタ」
バニラ「出たわね、突然のシステムボイス…」
バランシア「…」

エリア15 封山の岩道 15層

バニラ「もっと楽しく行きましょうよ~
ねぇ?」
バランシア「そう…ですね、これはゲームなんですから」
逆影「そやね、アンタはいつも真面目に考え過ぎやし?」
バランシア「そうですね…
すみません、逆影さん」
逆影「さん、はいらんかったやろ?」
バランシア「あっ、つい…ごめんなさい、逆影」

エリア16 封山の岩道 16層

エレミア「バランシアは落ち着いてるし、
しっかりしてるよな」
バランシア「えっ?
そんな事はないですよ!」
バニラ「そんな事、あるでしょ~
高校生?
もしかして大学生とか…?」
エレミア「お前は相変わらずスゴい勢いでプライバシーに踏み込むなぁ…」

エリア17 封山の岩道 17層

バランシア「私、中学2年生です」
バニラ「えっ…」
バランシア「中学2年生…です」
バニラ「あらやだ、そうなのね…」
バランシア「えっ…ど、どうされたんでしょうか?」

エリア18 封山の岩道 18層

エレミア「バニラ…お前、高二だよな?」
バニラ「え、あ、はい…」
エレミア「いや、スマン
他人の事は言えなかった…」
バニラ「私、もうちょっと落ち着こうかな…」
ナビコ「今さら無理ではナイかと…」

エリア19 封山の岩道 19層

轟雷(サンダー)「ちなみに俺はお嬢ちゃんより年上だ
安心しな!」
バニラ「まぁ、サンサンはどう考えても年上っぽいわね~」
轟雷(サンダー)「それはそれで、ちょっと傷つくなぁ…」

エリア20 封山の岩道 20層

逆影「したら、あたしはヒミツにしとこぉかな♪」
逆影「その方がオモロそうやし?」
轟雷(サンダー)「というか、俺も知らんぞ?」
逆影「あたしは轟雷の中身、聞いたけどなぁ♪」
バニラ「あー、ずるい!」
轟雷(サンダー)「だろう?」

エリア21 封山の岩道 21層

逆影「おやおや?
何か、におうてきたし?」
エレミア「なにっ?」
???「……ヴゥゥ……」
バニラ「ゲームの中なのに、臭いまで…
恐ろしい子!」
逆影「ニャハ♪
言葉のあや、やんか~」
エレミア「よし、気をつけて行こう…」
轟雷(サンダー)「おう、わかった!」

エリア22 封山の岩道 22層

エレミア「見えた…奥に扉があるぞ」
バニラ「あれが、賢者の幻塔への扉かしら?」
逆影「扉の前に、例の黒いヤツも見えるし?」
轟雷(サンダー)「倒さねぇと、先へ行けないようだな!」
プレイヤー「コクッ」

エリア23 封山の岩道[BOSS] 23層

黒ネーム「ヴォオオオオオアアアアアァァァ…」
エレミア「やったな…」
バランシア「これが…
元はプレイヤーのキャラクターだった…」
轟雷(サンダー)「バラさん…」
エレミア「今の我々には、これ以上なにも出来ない…
前に進むしかないんだ」
バランシア「すみません…」
バランシア「あのキャラも昔はプレイヤーの思いが込められていたのかと思うと…」
プレイヤー「…」
バランシア「しっかりと、この状況を心に刻んでおきます」
バランシア「それが私達のやらねばならない事に繋がる…
そう、思います」
バニラ「ココレも…ううん、なんでもないわ
塔に入りましょ!」
20話:『大陸のへそ』

20話:『大陸のへそ』
「賢者の幻塔」を目指しながら、バランシア
達と情報を交換し、交流を深める一同。彼ら
に再び汚されし存在が、襲いかかる!

エリア1 賢者の幻塔 1層

エレミア「ついに賢者の幻塔へやってきたな」
バニラ「ここの最上階に、ゲートがあるのかしら?」
ナビコ「賢者の幻塔に関する情報が更新されマシタ!」
バニラ「あら、気が利くわね
…で、何階が最上階なの?」
ナビコ「コノ塔の最上階は25階デス…」
バニラ「にひ~、気合い入れて行くわよ!」

エリア2 賢者の幻塔 2層

エレミア「珍しく気合いが入ってるじゃないか?」
バニラ「ゴニョゴニョ…」
エレミア「…年下にカッコ悪いところは見せられないって?」
バニラ「コラ♪
おクチに、チャックしちゃうぞ!」

エリア3 賢者の幻塔 3層

バランシア「バニラさん、とても聞き辛いのですが…」
バニラ「ん?なになに?
お姉さんに何でも聞いて♪」
バランシア「…以前のキャラが消えた時の事について
お聞きしてもよろしいですか?」
轟雷(サンダー)「!
バラさん、ちょっとそれは…」

エリア4 賢者の幻塔 4層

バニラ「別にイイよ?
バラにゃんのお役に立てるなら♪」
轟雷(サンダー)「!!
バラにゃん!?」
逆影「あまりの事に、ツッコミどこを見誤ってもうたなぁ♪」
バランシア「え…と、私は何を聞こうと…」
逆影「めっちゃ動揺しとるなぁ♪」

エリア5 賢者の幻塔 5層

バニラ「ココレ…って前のキャラね」
バニラ「エレミアが言ったみたいにレリーフを触って黒ネーム化しちゃったのよ」
バランシア「黒ネーム化…いったいどうなるんですか?」
バニラ「うーん…急にココレが言う事聞かなくなって
…ぷちんって感じ」

エリア6 賢者の幻塔 6層

バランシア「ぷちん…ですか」
バニラ「うん、なんかね…」
バニラ「私とココレとの間にあった何かが、
ぷちんと切れた…そんな感じ、かな…
うん…」
轟雷(サンダー)「悪かったな、お嬢ちゃん
もういいよ…」
バニラ「あらやだ、
ちょっと悲しくなってきたのかな、なんて
アハハ…」
バランシア「あ、あの…
私、ごめんなさい」
バニラ「いいの、いいの
やっぱ悲しいって分かって良かったわ♪」
エレミア「…さぁ、どんどん行くぞ!」

エリア7 賢者の幻塔 7層

逆影「あ…この感じ、おるなぁ」
エレミア「やっぱりいたか…この上か?」
逆影「そやなぁ、うん
おるよ」
バニラ「にひ~!
景気づけにガンガンいくわよ~♪」

エリア8 賢者の幻塔 8層

黒ネーム「ヴォオオオオオアアアアアァァァ…」
バニラ「にひ~、成仏してね~?」
バランシア「黒ネームを操っているのは…
なんなのでしょうね…?」
轟雷(サンダー)「バラさん…先に行こうか」
バランシア「はい…」

エリア9 賢者の幻塔 9層

バニラ「うーん…」
バニラ「賢者が研究してた塔なら、もっとお宝があっても良さそうなのにねぇ?」
ナビコ「安定のバニラさんで、安心シマシタ…」
バニラ「あらやだ、ソレって褒めてないのよね?」
ナビコ「ホメテますヨ?」

エリア10 賢者の幻塔 10層

轟雷(サンダー)「さっきはお嬢ちゃんに悪い事をしたな」
エレミア「いや、大丈夫だろう」
轟雷(サンダー)「無理して弾けてるようにも見えるが…」
エレミア「切り替えの早さが、あいつの長所だと認識しているぞ」
轟雷(サンダー)「大物なんだな…」

エリア11 賢者の幻塔 11層

バランシア「あの、バニラさん…」
バニラ「なに?バラにゃん?」
エレミア「バニラとバラにゃんは、ややこしい!
修正を求める!」
バニラ「え~っ!?」
バランシア「(ほっ)」

エリア12 賢者の幻塔 12層

バニラ「じゃあ…バラバラ?」
エレミア「却下だ」
バニラ「バランバランとか?」
エレミア「大却下!
どうしてさっきから木端微塵なんだ…」
バランシア「(おろおろ)」

エリア13 賢者の幻塔 13層

バランシア「あの、できればバランシアと呼んでいただく訳にはいけませんか…」
バニラ「そっか…その発想はなかったわ~♪」
轟雷(サンダー)「おお、バラさんが泣きそうだ
ハッハッハ!」
バランシア「もう…笑い事じゃありません!」
逆影「ニャハ、怒られよった♪」

エリア14 賢者の幻塔 14層

バランシア「あの…バニラさん
話の腰を折られてしまいましたが御相談が…」
バニラ「あらやだ、ゴメンね~?」
バランシア「では、歩きながらでも…」

エリア15 賢者の幻塔 15層

バランシア「以前もお話させていただきましたが…」
逆影「ちょお待ちぃ…
また上にヤツがおるねんけど?」
轟雷(サンダー)「バラさん、話は後だ」
エレミア「よし、行くぞ!」

エリア16 賢者の幻塔 16層

黒ネーム「ヴァァアアアアオオオォオオ…」
逆影「ん、消えたなぁ…」
エレミア「こんなところまで来て、黒ネーム化する
なんて、無念だっただろうな」
バランシア「このキャラクターのプレイヤーの方は、
どうしていらっしゃるんでしょうか…」
エレミア「バニラの様に作り直すのは
まだ良い方だろうな」

エリア17 賢者の幻塔 17層

バニラ「そうだ、さっきの話って…
やっぱりギルドの勧誘だったりする?」
バランシア「えっ?
…ええ、よく分かりましたね」
バニラ「まぁ、あきらめずに参ります~って
言ってたしねぇ?」
ナビコ「バニラさんにしては、ヨク憶えてましたネ」
バニラ「アンタねぇ…」
エレミア「いや、私も激しくナビコに同意するぞ」
バニラ「ちょっとヒドすぎないかしらぁ~?」

エリア18 賢者の幻塔 18層

バランシア「ギルド入団の件、いかがですか?」
バランシア「実際に被害にあったバニラさんがギルドで
相談に乗っていただければ心強いのですが…」
バニラ「相談にはいつでも乗ってあげるけど…
うん…まぁ、今は考えておくって事で」
バランシア「ええ、構いません…有難うございます
少し前進しましたね、ふふふ」

エリア19 賢者の幻塔 19層

轟雷(サンダー)「意外とあっさり引いたんだな?
もっと喰い下がるかと思ったぜ」
バランシア「いつでも相談に乗って下さるなら、
今はそれで十分と思いましたから…」
轟雷(サンダー)「ハハ、そうだな」

エリア20 賢者の幻塔 20層

エレミア「ふぅ…やっと20階か
あと少しだな」
逆影「なあ、最上階のゲートからどこに行くん?」
エレミア「そうか、説明してなかったか?」
エレミア「海の底に沈んでしまった西の魔都、
ゼル・マギオンだ」
逆影「ゼル・マギオン?
そんなん地図にのってへんし」
バランシア「このレリーフのイベントを追いかけないと行けない、特別な場所なんですね?」
エレミア「恐らく、ね…
胸が躍るだろ?」

エリア21 賢者の幻塔 21層

バランシア「魔都ゼル・マギオン…
どんな所なんでしょうね?」
エレミア「おや、ちょっと乗り気だな」
バランシア「分かりますか?」
バランシア「もともと未知の場所へ冒険するのは大好きなんです!
ワクワクしますね…」
バニラ「にひ~♪
今ちょっと年下の女の子だなって気がした~」
バランシア「や、やめて下さい…」

エリア22 賢者の幻塔 22層

轟雷(サンダー)「久しぶりに楽しそうなバラさんを見た気がするな」
逆影「そぉやな~」
エレミア「気負い過ぎてるんだろうな」
轟雷(サンダー)「出来ればバラさんには、いつも楽しくこのゲームを遊んでいて欲しいんだ」
轟雷(サンダー)「ギルドの事なんか忘れて…おっと、
こいつは失言だな、ハッハッハ」

エリア23 賢者の幻塔 23層

轟雷(サンダー)「エレミア、さっきの話はバラさんには内緒でな?」
エレミア「私は、何も聞いてない…ん?
最近、そう言う事が多いな」
プレイヤー「ニコリ」

エリア24 賢者の幻塔 24層

???「……ヴゥォ……」
逆影「…うん、やっぱりすぐ上におるねぇ」
バランシア「黒ネーム…」
エレミア「また、怖い顔に戻ってしまったな」
バランシア「え?」
プレイヤー「…」
エレミア「いや…行こうか」

エリア25 賢者の幻塔 25層

バニラ「にひ~!ゲートがあるよ~♪」
黒ネーム「ヴォアアアアアッ!!」
逆影「黒ネームちゃんもなぁ?」
バランシア「早く…
あの無念の塊を、消してあげて下さい!」
エレミア「分かった…行くぞ!」
プレイヤー「コクッ!」

エリア26 賢者の幻塔[BOSS] 25層

黒ネーム「ヴォォオオオォォ…」
バランシア「この断末魔…
無機質で胸が痛みます」
バニラ「このゲートをくぐればゼル・マギオンだよ!
にひ~♪」
バランシア「はい…」
バランシア「すみません、また暗くしてしまいました…」
轟雷(サンダー)「…さ、元気だして行こうかバラさん!」
バランシア「ええ…!」
エレミア「じゃあ、準備はいいか?
いざ、魔都ゼル・マギオンへ!」
バニラ「GOなのだぁ!」
プレイヤー「コクッ!」
ブゥウン…ブゥウウウウウン…!!
最終話:『発見!海底魔法都市』

最終話:『発見!海底魔法都市』
「賢者の幻塔」を攻略し、ついに海底に沈ん
だ「魔都ゼル・マギオン」に辿り着いた一
同。最後に彼らを待つ運命とは一体!?
エリア1 海底死都ゼル・マギオン 1層

バニラ「うぅ~ん…
転送画面がビヨンビヨンしてクラクラするぅ」
エレミア「私もちょっと酔ったぞ…」
バランシア「あっ!
上を見て下さい!」
轟雷(サンダー)「こいつは…水の底なのか?」
エレミア「水の底の街を、巨大な泡が包んでるのか…」
逆影「ゆらゆら水が張ってる空かぁ
オモロいなぁ♪」
ナビコ「ぴこーん!
現在地の情報を更新シマシタ!」
ナビコ「現在地はダックの大鍋の底…
海底死都ゼル・マギオンの遺跡デス」
バランシア「海底死都…
それが今のこの街の名前なんですね」

エリア2 海底死都ゼル・マギオン 2層

バランシア「すごい…
本当に水の底の街にいるんですね」
轟雷(サンダー)「なんとも不思議な感じだな…」
エレミア「刹那に聞いた話によると、この街の中央祭壇
にレリーフがあるらしい」
ナビコ「ココが中央祭壇のある神殿のようデス」
バニラ「じゃあ、このままどんどん行っちゃうのだ♪」

エリア3 海底死都ゼル・マギオン 3層

バニラ「あの泡で包まれた空を見てると、
イケない想像をしちゃうのよね」
轟雷(サンダー)「そうか…実は俺もなんだ」
バニラ「あの泡に針をチクっと刺したら…
どうなるのかしら♪」
轟雷(サンダー)「恐い!
恐すぎる!!」
エレミア「どうせ無理だと思うが…絶対にするなよ?」

エリア4 海底死都ゼル・マギオン 4層

エレミア「ちゃんと見た訳じゃないが、街全体の造りが
セレカと同じなのかもしれないな」
バニラ「せっちゃんがセレカの中央祭壇と見間違えた
らしいから、そうかもしれないわね」
バランシア「双子の様な街だったんでしょうね…」

エリア5 海底死都ゼル・マギオン 5層

バランシア「ただのゲームの背景なのに、こうやって
歴史的な背景を想像するのって
本当に楽しいんですよね…」
エレミア「“TheWorld”は、昔からそうだったよ」
バランシア「エレミアさんは、プレイ歴が長いんですね?」
エレミア「ん!?
あぁ、まぁ、そこそこ…かな」

エリア6 海底死都ゼル・マギオン 6層

轟雷(サンダー)「薄々感じてたが、アンタ…
思ったよりも先輩なのかな?」
エレミア「さあな…ここはとぼけさせてもらうぞ」
轟雷(サンダー)「まぁ、野暮な詮索はせんよ?
ハッハッハ!」

エリア7 海底死都ゼル・マギオン 7層

エレミア「おっと、無事にゼル・マギオンに着いた事を
報告しないとな…」
逆影「今、ゴマカシよんの?」
エレミア「ノーコメント!」

エリア8 海底死都ゼル・マギオン 8層

バニラ「じゃあ、わんわんにも報告しないといけない
じゃないの…」
エレミア「こら、すぐに面倒くさがるんじゃない!」
ナビコ「地味にクズっぷりをかもし出してマスね…」

エリア9 海底死都ゼル・マギオン 9層

???「……ヴォォ……」
逆影「聞いた?」
エレミア「あぁ…聞こえた」
バランシア「こんなところにもいるなんて…」

エリア10 海底死都ゼル・マギオン 10層

黒ネーム「ヴゥウオオオオォォ…」
エレミア「もしかすると、かりんか、すぅれんの
黒ネーム化したものがいるかもな」
バニラ「そっか…
二人もここで黒ネームになったんだっけ」
エレミア「仮に今のがそのうちの一体だとすると…」
バニラ「確実にもう一体いるってことよね~うう…」

エリア11 海底死都ゼル・マギオン 11層

エレミア「刹那には黒ネームと会った事も報告しておく
か」
バニラ「あの二人の反応なら、なんとなく分かる気が
するわ…」

エリア12 海底死都ゼル・マギオン 12層

エレミア「かりんと、すぅれんからだな」
エレミア「気にせずボッコボコにしてやってくれ、とさ」
バニラ「やっぱりねぇ~」

エリア13 海底死都ゼル・マギオン 13層

バランシア「エレミアさんはいつから“TheWorld”を?」
エレミア「まだ引きずるのか?
そうだな…最初のやつから、だよ」
バランシア「すごい!
うらやましいです…!」

エリア14 海底死都ゼル・マギオン 14層

バランシア「最初の“TheWorld”ってどうでした?」
エレミア「そうだな…
あえて言うなら、今より詩的だったな」
バランシア「詩的…ですか」

エリア15 海底死都ゼル・マギオン 15層

エレミア「色んな解釈ができる、謎があふれてた感
じ…かな」
バランシア「そいうのも嫌いじゃありません」
エレミア「だと思ったよ、はは」

エリア16 海底死都ゼル・マギオン 16層

ちゃり~ん!メールだよっ!
バニラ「あ、わんわんから返信だ」
バニラ「アトラ師匠との冒険は過酷です
また強くなってしまいそうです…?」
バニラ「どんな感じに育ってるのかしら?」
エレミア「少しはデュエルの勝率が上がってくれるん
じゃないか?」
バニラ「それなら、強さとかじゃなくて、
無茶なデュエルを止めればいいんじゃない?」
エレミア「真理だな…」

エリア17 海底死都ゼル・マギオン 17層

エレミア「ベルからだな…
ダックの大鍋の近くにいるらしい」
バニラ「ある意味すぐ近くだね~」
エレミア「海に飛び込んで、相当潜ればな…」

エリア18 海底死都ゼル・マギオン 18層

バニラ「もし、みんなこの場所に来る予定ならちゃん
と情報を集めないと!」
エレミア「来る手段以外に、集める程の情報があった
か?」
バニラ「お宝情報とか…」
エレミア「お宝情報なんか、あったか?」
バニラ「ないから、探したいなぁ…なんて♪」
ナビコ「完全に自分のためデスよね…」

エリア19 海底死都ゼル・マギオン 19層

逆影「あ…おるよ?」
???「……ヴァァ……」
エレミア「やっぱりいたか…
かりんか、すぅれんのどっちか」
轟雷(サンダー)「弔い合戦みたいなもんなのか?」
バニラ「当の本人たちは、あまり気にしてなかった
みたいだけどね~?」
プレイヤー「コクリ」

エリア20 海底死都ゼル・マギオン 20層

黒ネーム「ヴェァアアアアアンンン…」
エレミア「いちおう、仇打ちはできたのかな」
バニラ「今度会った時に、教えてあげましょうか?」
バランシア「…」

エリア21 海底死都ゼル・マギオン 21層

バランシア「黒ネームが消えて行くのは、
やはり辛いですね…」
バニラ「自分のキャラじゃなくても、良い気分はしな
いよね」
エレミア「自分を襲って来た時には容赦ないだろ、お前」
バニラ「台無しでしてよ、エレミアさん?」

エリア22 海底死都ゼル・マギオン 22層

エレミア「私もゲームのセーブデータはどうしても
消せなくてな…」
エレミア「セーブデータを入れたカードが、
どんどん増えて困るんだ」
バランシア「あぁ…ある意味、同じようなものかもしれま
せんね、フフ」
バニラ「無理に話を合わせなくてイイのよ?」

エリア23 海底死都ゼル・マギオン 23層

エレミア「かなり上まで来たな…」
バニラ「黒ネームも出てこなくなったし、
ここまで来た人って他にいないんじゃない?」
轟雷(サンダー)「前人未到か…いい響きだな!」

エリア24 海底死都ゼル・マギオン 24層

逆影「うーん、もやもやするなぁ…」
轟雷(サンダー)「どうした?
黒ネームか?」
逆影「ちゃうなぁ…
でもなぁんか見られとぉ気ぃするやんか?」
エレミア「すごいセンサー能力だな……」

エリア25 海底死都ゼル・マギオン 25層

バランシア「内装が厳かになってきましたね…」
エレミア「中央祭壇が近くなってきたんだろうな」
バニラ「少し緊張してきたわ…これってトラウマなの
かしら」

エリア26 海底死都ゼル・マギオン 26層

バランシア「窓の外から見える、空の天井が近づいてます
ね」
バニラ「なんですって!?
針でプスっと…」
轟雷(サンダー)「うおっ恐え!!」
エレミア「やめとけって…」
逆影「ええかげんにしとき?」

エリア27 海底死都ゼル・マギオン 27層

バニラ「ここまでお宝らしいお宝が
ほとんどなかったわね…」
エレミア「目的を完全に忘れてるな…」
ナビコ「強欲さもココまで来ると尊敬に…
いえ、やはり無理デス」

エリア28 海底死都ゼル・マギオン 28層

<海底死都ゼル・マギオン>
~中央祭壇~
バニラ「とうとう、来たわね!」
エレミア「レリーフのかけらはどこだ?」
バランシア「祭壇の中央に、なにかあるようですが…」
エレミア「分かった、バランシア達は待っていてくれ」
逆影「…ちょお待って…
この感じ、いつもとちゃうよ…!」
???「フレルナ…」
プレイヤー「!!」
シュウウウウゥゥ
エレミア「奴はまさか…赤いファントム!?」
赤い影「フレルモノ…サクジョ…スル!」

エリア29 海底死都ゼル・マギオン 29層

赤い影「ウ、ウウゥ…」
プレイヤー「…」
エレミア「しぶといな…」
赤い影「カケラ…ハカイ…!」
エレミア「なにっ!?
レリーフのかけらを狙ってたのか!」
プレイヤー「!!」
バランシア「させない!!」
逆影「あかん!
バランシア!」
轟雷(サンダー)「それに触れるな!!」
赤い影「フレルモノ…サクジョ…!」
バシィッ!
バランシア「ああっ!?
…わ、私………」
轟雷(サンダー)「バランシアーッ!!」
エレミア「よくもバランシアを!」
プレイヤー「!!」

エリア30 海底死都ゼル・マギオン 30層

赤い影「ウ…ゥ…」
プレイヤー「…」
バニラ「消えたわ…」
轟雷(サンダー)「バランシアッ!
大丈夫か!?」
バランシア「あ…なに、コレ…ア…ウラ……!?」
バランシア「いや…バランシアが…
ワタシのバランシアがっ!?」
バランシア「イヤアアアアアアアッ!!
いかないでーーっ!!」
轟雷(サンダー)「バラさん!
落ち着いてっ!!」
逆影「どしたん!?
いやや!!」
逆影「バランシアが…
黒ぉなってく…!」
エレミア「クッ…」
バニラ「同じだわ…私の時と…」
エレミア「やるしか…ないのか!?」
プレイヤー「……」
バランシア「ヴァルアアアアアアアアアッ!!」

エリア31 海底死都ゼル・マギオン 31層

バランシア「…ヴァ…ァァ……」
轟雷(サンダー)「バランシアが…」
逆影「消えてもぉた…」
ナビコ「バランシアさんのデータ、消去されマシタ…」
ナビコ「ドコにも存在シテおりまセン」
轟雷(サンダー)「直接連絡してみる…」
轟雷(サンダー)「……」
轟雷(サンダー)「………ダメ、出ないよ…」
逆影「轟雷…しゃべり方、戻っとぉし」
轟雷(サンダー)「ごめん…ちょっと今、余裕ない…」
エレミア「…すまなかった
我々がもっと気をつけていれば…」
轟雷(サンダー)「ううん、そんな事ないよ…
悪いのは貴方達じゃない」
逆影「今日は、もう落ちるわ…
あたしもあの子に連絡とってみるし」
轟雷(サンダー)「ん…わかった
……さて、と!」
轟雷(サンダー)「あんたらもそんなに
落ちこまねぇでくれよ…な?」
バニラ「私…
同じ思い、させてくなかったな…」
轟雷(サンダー)「優しいな、お嬢ちゃん…
じゃあ、また」
エレミア「ああ…また」
プレイヤー「……」
バニラ「アンタは、まだ仕事があるでしょ…?」
バニラ「バランシアが守ったレリーフのかけらを、
お願いするわ…」
プレイヤー「……コクリ」
<海底死都ゼル・マギオン>
~どこかの塔の屋根の上~
???「二つ目のかけらが
解き放たれてしまったわ、ルナ」
ルナ「二つ目のかけらが
解き放たれてしまったね、マリア」
マリア「世界はまた、次の朝を迎える…」
ルナ「どんなお天気になるのかな?
ねぇ、マリア?」
マリア「ふふふ…」
ルナ「くすくす…」
第二章 完
第三章へ続く…

※以下に意見・コメント・情報を書き込んでください