1話 ある日の出来事 その1
『分別』
キャラ名 | セリフ |
(バタンッ)本を閉じる音 | |
チョロ松 | ふう、さてと・・・。 |
(チラッ) | |
おそ松 | ん? |
(チラッ) | |
カラ松 | ん~? |
(チラッ) | |
一松 | あ。 |
十四松 | あ。 |
(クルッ!) | |
トド松 | どうしたの? チョロ松兄さん。 |
チョロ松 | あー。ねえ、トド松。 |
トド松 | はい。なにっ? |
チョロ松 | 僕は今から、 本屋まで行くんだけど・・・ |
トド松 | うん、いってらっしゃーい。 |
チョロ松 | 開店前には店の前についていたいんだよねー。 予約期間をうっかり逃しちゃってさ。 店頭用の入荷分を真っ先に買いたいんだよね。 |
トド松 | がんばってー。 |
チョロ松 | うん、がんばるよ。 少ない入荷分を逃したら 今度はいつ入荷するかわからないからね。 |
チョロ松 | ・・・・・・。それでね? |
トド松 | ん?もしダメだった時、 フリマアプリで探したい? |
チョロ松 | いや、フリマアプリって 一度誰かが買ったものだったりすると ちょっと抵抗があるからね。 |
トド松 | うん、まあそうだよね。 |
チョロ松 | 今、洗濯機が稼働中なんだけどさ |
トド松 | は? ああ、母さんがさっき洗濯してたね。 もしかして、干すの頼まれた? |
チョロ松 | 洗い上がるの待ってると、 本屋開く前に間に合わないんだよねー。 |
チョロ松 | 悪いっ! 畳むのは僕がやるから頼んでいいっ? |
トド松 | えー!?・・・ (じろっ)こんなに色々いるのに どうして僕ッ!? |
チョロ松 | 信用してるから! 誰か手伝ってもいいんだけど! お前にメインを頼みたいのッ! |
チョロ松 | わわわ、間に合わなくなっちゃう! お願い!!(ダッ・・・) |
トド松 | あー、わかったよ~! 早く行って行って!もうっ。 メインってなんだよ。 |
(・・・ピーッ・・・)洗濯機の音 | |
おそ松 | ・・・あ。・・・いやあ。 あ、かゆい!!(ボリボリッ) かゆいなー・・・。 |
カラ松 | ・・・う~ん。・・・・・・ |
一松 | ・・・・・・。 |
十四松 | ・・・・・・あ。 なんか鳴ったよね。 |
トド松 | (・・・スタスタスタ) (・・・ガラッ) |
トド松 | おそ松兄さん! はい、立って部屋から出る! 手伝って! |
おそ松 | えー!?やだよ! めんどくさいなあ! なんで、俺!?色々いるじゃないっ? |
トド松 | なんかムカついたから。 ほら!! |
トド松 | 今、手伝った既成事実作らないと 後で畳むの手伝わされるよっ! 今やれば、おとがめなしだよ! |
おそ松 | えー! |
トド松 | ほら!はいはい!! |
―数時間後・・・ | |
チョロ松 | (ガラッ)ただいまー。 |
チョロ松 | いやー!最初の本屋に一冊だけ入荷した分、 一瞬の差で買われちゃってさー! 隣町の本屋までハシゴしちゃったよー! |
チョロ松 | でも無事変えたー。良かったー! あー、良かったー! |
十四松 | 無事手に入ったんだ。 良かったねー! |
チョロ松 | さーってと! 朝は洗濯物ありがとうねー、トド松! |
トド松 | うん。どういたしましてー。 今日は天気がいいから、もう乾いてるかも。 |
チョロ松 | そうだね。 ちょっと見てくるよ。 |
(トントン、トントン・・・) 階段を下りる音 | |
ぎええええええ・・・・・・ (チョロ松の悲鳴が聞こえる) | |
一松 | ・・・どうしたんだろう。 |
カラ松 | 行ってみるか。 お~い!!ブラザーッ!? どうしたんだー!? |
―つづく― |
2話 ある日の出来事 その2
『分別2』
キャラ名 | セリフ |
チョロ松 | ちょっと!! これを見ろ!! |
一松 | 靴下だね。 |
十四松 | 靴下だね。一松兄さん。 |
カラ松 | ん~?どうした、チョロ松。 靴下がどうかしたのか? |
十四松 | どうしたの、チョロ松兄さん。 片方しか無い靴下でもあったー? |
トド松 | あ、ごめん。 靴下を干したのはね・・・ |
チョロ松 | (つかつかつか!) |
おそ松 | んっ!? |
チョロ松 | おい!このいい加減なクソ長男!! お前か!! |
おそ松 | ええ~?せっかく手伝ったのに どうして怒られてるの? |
チョロ松 | やっぱりお前かッ!! どういうこと!!これ!! |
おそ松 | んっ? ・・・あー、よく乾いてるじゃん。 畳むのは、お前がやるんだよね? |
チョロ松 | ・・・ああ、僕がやるよ。 でも、畳む人の手間って考えた事ある? |
チョロ松 | 見て!これ!(ジャラッ・・・!) |
一松 | 靴下だね。 |
十四松 | 靴下だね。 |
チョロ松 | 靴下は2足セットで 洗濯バサミに留めるのが・・・ |
チョロ松 | 常識だろうがあーーー!! |
おそ松 | 2足セットになってるじゃん。 |
チョロ松 | どこが2足セットだ! 2足ずつ留めてあるだけで、 バラッバラだろ!組み合わせが! |
おそ松 | えー!干す時にいちいち組にするのっ? わざわざ別の同士、組み合わせてないし! |
おそ松 | 干す時はちゃちゃーって干して、 後で組み合わせればいいだろっ? |
チョロ松 | 洗濯したての方が、 微妙な色の差とかが良くわかって 組み合わせがしやすいんだよ! |
おそ松 | うそぉ!? |
チョロ松 | じゃあ、組み合わせてみろよ!! 乾いた後じゃわかりにくいんだよ! |
おそ松 | いや、わかるだろっ? ほら、これはトド松のだろ? |
チョロ松 | トド松のは形が違うから!! なめてんのッ? |
おそ松 | ええ~~?こわい~・・・ |
カラ松 | そうか、トド松のだけは間違わないな。 いつの間にか違う靴下を 履くようになっていたと思ったら・・・ |
トド松 | いや、こういう時の為じゃないけどねッ!? |
チョロ松 | よし、じゃあこれは誰のだ!! |
おそ松 | うん?貸してみな。 これはねぇ。カラ松のだね。 |
カラ松 | え?どうしてわかるんだ。 |
おそ松 | お前、時々なんかゴツイ靴履くじゃん。 革のヤツ!ここ、薄くなってる。 親指の付け根の当たりが。 |
カラ松 | あ。 |
十四松 | ねえねえ、じゃあこれは? |
チョロ松 | これは、お前のだろ。十四松!? ほら、すみに泥のシミがうっすら残ってる。 |
チョロ松 | 日常的に靴下に泥のシミつけてくるの お前位だろ。 |
十四松 | そうだよね。僕も自分で目印にしてた! じゃあ、これは? |
おそ松 | 割と真新しいな。 |
トド松 | 几帳面なチョロ松兄さんの? 早めに新しいのおろしてそう。 |
おそ松 | いや、違うな。 |
チョロ松 | え!僕のじゃない? |
おそ松 | これは一松だ!だって、ほら。 |
一松 | ん? |
おそ松 | 裸足の事が多いから。 あんまり履いてない。本当まっさら。 |
チョロ松 | そ、そうか・・・! |
おそ松 | チョロ松のは・・・あ、これじゃね? この裏の前の方がポイント。 |
一松 | ああ・・・。一見ビシッとしてるけど 底が意外と薄くなってきてる。 今日みたいに、趣味関係で結構歩くからか。 |
カラ松 | フッ!ブラザー・・・百発百中! 靴下のソムリエみたいじゃないか! |
チョロ松 | なんだよ、靴下のソムリエって。 変態っぽいよ。その呼び名。 |
おそ松 | それにしてもチョロ松は 履いた靴下にも、 几帳面さと勤勉さがにじみ出てる! |
チョロ松 | え、そう? |
トド松 | うれしいんだ、そう言われて。 |
カラ松 | 靴下ソムリエの兄弟から これだけ指南があったんだ・・・! |
カラ松 | 几帳面なお前なら、 乾いた靴下だって見分けはつく! もう大丈夫だろう!ん~? |
十四松 | チョロ松兄さん、がんばってー! |
チョロ松 | う、うん!やってみる! |
トド松 | 良かった。 じゃあ、頼むねー! みんな上に戻ろー。 |
(ドタドタ、ドタドタ) (トントントントン・・・) | |
チョロ松 | ・・・・・・。 |
チョロ松 | えーと・・・、これは・・・ |
チョロ松 | ・・・・・・。 |
チョロ松 | ・・・・・・。 |
チョロ松 | わかるかーーーーッ!? わからないよねッ!!ちょっとーッ!? |
―おわり― |