100スレ/仮面の下

Last-modified: 2014-05-05 (月) 06:37:52
616 名前: ◆HOMUMADOj61K [sage] 投稿日:2014/04/30(水) 15:59:01.74 ID:FxhE8Yes0
>>610
「うぅ・・・・・ぐすっえぐっ・・・・・」

「よしよし、大丈夫だからね」

ずっと膝の上で泣いているほむらちゃんをわたしはあやし続けていた。
これまでわたしなんかのためにいっぱいつらい思いをして頑張ってきたほむらちゃん。
いつもの強くてカッコイイほむらちゃんは、心に鎧と仮面を纏って、ずっと強がってたんだって思い知らされる。
普段ならほむらちゃんは、きっとこんな弱みを見せてくれることはない。
強くあろうとして、歯を食いしばって、泣き方まで忘れちゃって。

そうやって身につけた心の鎧を、魔女の攻撃で剥がされちゃったほむらちゃん。
わたしに縋り付くように、ずっと泣き続けてる。
……こんな優しくて、傷つきやすい子に、『わたし』はあんな重荷を背負わせたんだ。
そんなわたしじゃない『わたし』に対する怒りが、わたしの中に渦巻いていた。
そして、この子がわたしの全てを守ろうとしてくれるのなら、わたしはせめて、この子の心を癒して、守ってあげたい。
そんな風に思って。

ぴたりと、ほむらちゃんが泣き止んだ。
直後にメールの受信を伝える音がする。差出人はさやかちゃん。
『例の魔女は仕留めた』って、それだけの本文で今の状況を理解する。

ギギギ、と軋む音がするんじゃないかってぐらい、ほむらちゃんが硬くゆっくりと顔を上げる。
怖いものを見る目で。ひどいよほむらちゃん。
だからわたしはほむらちゃんに出来る限りの優しい気持ちを込めて微笑みかける。
すると、あっという間に真っ赤になって

「ちちちちちがうのまどか!これは、違くてっ!魔女の呪いがっ!私は別に、そのっ!」

そんなほむらちゃんが可愛くて、わたしはそっと抱きしめる。
いいんだよって、そんなに強がらなくてもいいんだよって。もう怖いものはないよって伝えたくて。
抱きしめて、そっと頭を撫でて、背中を軽く叩く。
とん、とん、って。心臓のリズムに合わせるように。ほむらちゃんの心が落ち着くように。
そうしていると、だんだんほむらちゃんの身体から力が抜けて、代わりに腕がわたしの背中に回ってくる。
そして、迷子の子供のようにおずおずとした様子で聞いてくる。

「その、もう少しお願いしても、いいかしら」

それに対するわたしの答えは決まっていて。

「もちろん、いつでも」

そうやって、また笑いかける。






という回答でよろしいでしょうか

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