970 : 1/2 : 2012/01/19(木) 19:16:36.29 一緒にお風呂と聞いてこんな電波を受信した
◆脱衣場にて
ほむらちゃんが纏っていた服を脱いで、その肢体が露わになりました。 細くて引き締まった身体から伸びる白魚のような手足。 まるで黒檀のような、艶のある長い髪。 そのコントラストに、わたしの目は釘付けになってしまいます。
「ほむらちゃん、綺麗」
気付けば、自然に感想が漏れていました。
「えっ……そ、そうかしら」
ほむらちゃんは驚いた様子で、少し顔を赤らめながらこちらを見ます。
「うん、肌まっ白だし、すらっとしてて。モデルさんみたい」
本心からの言葉でした。 ううん、違う。 今までに見たどんなモデルさんよりも、ほむらちゃんは綺麗に見えました。 だけど、その美しさを言い表せる言葉は、わたしの辞書には載っていなくて。
「そんな事……やつれているだけよ。それに、まどかの方が」 「わ、わたし!?」
急に名前を出されて、素っ頓狂な声を上げてしまいました。
「ええ、とても素敵よ」 「あ、あんまり見ないでっ……恥ずかしいよ……」
971 : 2/2 : 2012/01/19(木) 19:17:02.38 ついさっきまで自分もほむらちゃんの身体を見ていたのに、そんな事を口走ってしまいます。 だけど、ほむらちゃんの視線を意識した途端、顔が熱くなって。 お世辞でも、ほむらちゃんが褒めてくれたのに。素直にありがとうって言えなくて。
「わ、わたしなんて、幼児体型だし、髪だってこんな癖っ毛で……」
早口でまくし立てながら、ちらと鏡を見ると、言った通りの容姿が映っていて。 ほむらちゃんと比べるまでもなく、わたしなんて――
「いいえ、まどか」
そんなネガティブな考えは、ほむらちゃんの呼び声に遮られました。
「誰がなんと言おうと、たとえあなた自身が認めなくても」
すっ、と。 ほむらちゃんの細い腕が、こちらに伸ばされて。 大切な宝物を扱うように優しい手つきで、頭を撫でられます。
「私にとってのあなたは、世界で一番の女の子よ」
魔法の鏡のような事を言いながら、ふわりと微笑んだほむらちゃんは、やっぱり綺麗で。 熱かった顔が、もっと熱くなって。
「……きゅう」 「ま、まどかっ!?」
力が抜けて、がくりと、頽れかけるわたしを支えてくれた、ほむらちゃんの顔を視界が、捉えて――
お恥ずかしながら。 わたしは、お風呂に入る前に“あてられて”しまったのでした。
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