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34スレ/ガール・ミーツ・ガール-mdhmください

Last-modified: 2014-04-25 (金) 07:19:03
667 名前:名無しさん@お腹いっぱい。[sage] 投稿日:2012/10/24(水) 14:23:00.71 ID:fkEX2lIW0
螺旋状に束ねてしまったいくつもの並行世界を解き解すmdhmください。


病室で最後に着ていたパジャマと、最後に読んでいた1冊の本だけを詰めたキャリーバッグは軽く、それだけの荷物を運ぶにしては仰々しいと言えた。

しかしそれでも、引いて歩く私の眼鏡越しの視界は涙で滲み、度々立ち止まって小休止を入れなければ、今日から住まう部屋までの道のりを歩き切ることが出来ないのだった。

(こんな事で、学校に通うなんてできるのかな…)

医師からは完治の太鼓判。

しかし私の体力とソーシャルスキルが長い入院生活の中でしっかりと削ぎ落とされているということを、歩き疲れた現状と乗り間違えてしまったバスが如実に物語っていた。

(ちゃんと乗れてれば…今頃部屋に着いてたのに…っ)

春を迎えて汗ばむ陽気も、私の横をすり抜けて楽しそうに歩く同い年くらいの女の子たちも、恨めしい。そして、周囲全てを呪ってしまう 自分がいちばん恨めしい。

卑屈で、矮小で、脆弱で。病気を治す意味なんてあったのかな。これからもずっとこんな風に生きていくくらいなら…

「大丈夫ですか?」

隣から唐突に掛けられた声にびっくりして立ち竦む。足元に向けていた視線を巡らせると、髪を2つに束ねた、少し気の弱そうな、でも優しそうな女の子が居た。
見覚えのあるデザインの制服。これから、私も着ることになるものだ。

「あ、」

あの時の私が、素直に差し伸べられた手を握ったことが、今でも不思議に思う。優しそうな雰囲気だったからだろうか。
髪を束ねる赤いリボンが、とても似合って見えたからだろうか。でもきっと、全部ひっくるめて、これが運命だったのだ。

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「こういうガール・ミーツ・ガール素敵だよね!」

「私がこっちに来てから、G21109-33319の平行世界の私達の出会いを再現するのは記憶が確かなら4398回目よ」

「次! 次はY49880-116の私が酔っ払っちゃった時の」

「あれはもう勘弁してちょうだい! あの時のまどか絶対シラフだったのに私を無理矢理」

「シーンスタート!」

「いやぁぁぁぁ…」


暇を持て余した神々のmdhm(レンタルDVD感覚)ください。

http://ikura.2ch.net/test/read.cgi/anichara2/1350547976/667