948 名前:名無しさん@お腹いっぱい。[sage] 投稿日:2013/12/09(月) 02:49:27.01 ID:v06uf2n60
「まどか」
ほむらちゃんはごく稀に、声色が変わることがある
かつての私ともよく似た、弱気でおどおどとしてた頃のものとも
もう馴染みになった、冷静でかっこよくて想いを秘めたものとも
あの時から魅せた、蠱惑的で堕とされかねない怖くなるものとも
そのどれとも違う声
感情的で、泣きそうで、痛々しくて、ひどく優しい
そんな、声
今になって気付いたのは、それがほむらちゃんの心のままの声だって事
挑めばどうなるかわかっていて制止を振り切る時
共にソウルジェムを濁らせてしまった時
ほんとうのことを聞かされた時
離れ離れになる間際の時
そして、二人の弓を重ねた時にも
幾度となく、私はほむらちゃんの声を聴いていた
でも、その心を理解なんてしていなかった
ほむらちゃんが私の事を
どれだけ守ってくれていたか
どれだけ望んでくれていたか
どれだけ想ってくれていたか
分かろうとは考えた
何があったか知った
いつかの時に言っていた
私は優しすぎる、その優しさが、もっと大きな悲しみを呼び寄せる、と
まさにその通りだった
考え抜いたつもりになってた
知って分かった気になってた
949 名前:名無しさん@お腹いっぱい。[sage] 投稿日:2013/12/09(月) 02:50:30.86 ID:v06uf2n60
その代償が叛逆
もうこれは優しさなんかじゃなくて
いたずらに人を傷つけるただの甘え
私は私のしたいことのために
ほむらちゃんに甘えてただけだった
守る意志の強さに
望む業の深さに
想いの正体に
そんな私が気付ける訳がなかった
そんな私が招いた結末だった
ほむらちゃんの心をわからないままに
ただ救おうとしかしないなら
それは救済の魔女の私と
どこが違うのだろう
だから、今度こそわからなきゃいけない
そこからもう一度はじめよう
私とほむらちゃん
二人で選択しよう
わたしたちはきっといっぱい間違ってきて
これからも間違いを重ねるのかもしれない
でも、これだけはもう間違えない
きちんと、あなたに、向き合うよ
「どうしたの、ほむらちゃん」
http://hello.2ch.net/test/read.cgi/anichara2/1386042328/948-949