98スレ/深夜の電話

Last-modified: 2014-04-11 (金) 20:10:10

89 名前:名無しさん@お腹いっぱい。[sage] 投稿日:2014/04/04(金) 00:32:55.16 ID:TKgUL3Tt0

怖い夢見て目が覚めて眠れなくなって、

我慢できずにほむほむにメールしたらほむほむがすっ飛んで来てくれて

抱きしめられて安心して寝ちゃうまどっち

そんなまどほむください

どこかにありそうだけど

94 名前:名無しさん@お腹いっぱい。[sage] 投稿日:2014/04/04(金) 01:02:16.62 ID:VZGaRjZ40
>>89
目が覚めた時、わたしの体は嫌な汗でびっしょりでした
心臓が張り裂けそうなぐらい胸がドキドキして、痛くて
嫌な気分を洗い流そうとシャワーを浴びても落ち着かなくて
布団に入っても、目を閉じても、怖くて仕方ありませんでした
とても怖くて、寂しくて、誰かにそばに居て欲しくて仕方ありませんでした
そして私は、ひとつの番号に電話をかけ始めていました
ある意味では、わたしが見た夢よりも怖くて仕方のない子
だけど今、一番会いたくて仕方のない子でした
だって今日、わたしは、保健室に付き添ったと思ったら、あんな事、されて……
「もしもし、まどか?どうしたの、こんな時間に?」
繋がった。繋がってくれた
それだけで嬉しくて、少し安心するのを感じました
「ご、ごめんねほむらちゃん。こんな遅くに……」
「あなたの電話ならいつでも歓迎よ。だけど何かあったのかしら?あなたがこんな遅くに電話するなんて余程のことだと思って」
電話越しでもわたしの事を気にかけてくれるのがわかります
それだけでわたしは安心して、なのにこみ上げてくる何かがわたしの目に涙を浮かばせます
「あのね、ほむらちゃん。怖い夢を見たの。とても怖い夢」
わたしは少しずつ、夢のお話をします
「夢の中でわたしにはすごく会いたかった人がいて、その人はなにかに追い詰められてて、わたしはその人を助けたいって、すごく思ってて」
「だけどわたしはその人を助けられないの。それどころか、その人はわたしを助けようとして死んじゃって」
「そうしてそれが悲しくて泣いてるうちに、気がついたらわたしは一人になってて、少し前までいた人達も皆いなくなって」
「誰もわたしの事を見なくて、誰にもわたしの声が届かなくて、ずっと一人になって」
「その人を助けられたら、その人だけはずっといてくれたんだと思うと、助けられなかったことが悔しくて、悲しくて、一人でいるのが寂しくて、怖くて」
「目が覚めてからもその気持ちが消えなくて、ほむらちゃんに、会いたくなって……!」
気がついたらわたしは思いっきり泣き出してしまいました
こんな事を言っても、ほむらちゃんを困らせるだけなのに
なのにほむらちゃんは
「わかった、すぐ行くわ。あなたの家の住所を教えて」
とても真剣な声で、一番聞きたかった言葉を言ってくれたのでした
夜遅くに悪いと断ろうとしましたが、ほむらちゃんは聞いてくれませんでした
「あなた以上に大切なことなんて、この宇宙には存在しないわ」
とても大げさな事を言うほむらちゃんに、また一つ、わたしの心が軽くなりました


95 名前:名無しさん@お腹いっぱい。[sage] 投稿日:2014/04/04(金) 01:03:35.12 ID:VZGaRjZ40
「まどか、まどか」
窓の外から呼ぶ声が聞こえてすぐ、わたしは窓を開け放ちます
来てくれた、ほんとうに来てくれた
窓からほむらちゃんが入ってすぐに、わたしはほむらちゃんを抱きしめていました
「大丈夫、もう大丈夫よ。私がついているから」
そう言って頭を撫でてくれる手はとても優しくて、夢の中で会いたかった人はもしかしたらほむらちゃんなのかもしれないと思いました
ううん、そうであってほしいと思ったんです
「さぁ、もう寝ましょう?今日は私が一緒にいてあげるから」
そう言ってほむらちゃんはわたしのおでこにキスをしました
それだけで、わたしはすごく安心して、そう思ったら、なんだか眠くなってきて
ほむらちゃんはわたしをベッドに運ぶと、隣に寝そべって、わたしを抱きしめてくれました
その内、わたしの意識はだんだん落ちていって
その日はもう、怖い夢は見ませんでした
ほむらちゃんと手を繋いで、どこかを目指して一緒に歩く
そんな夢を見て、幸せな気分で眠れたのでした

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