Lotus79ビギナーズガイド

Last-modified: 2011-01-28 (金) 13:50:22

このガイドはオフィシャルフォーラムに投稿された、Frank Herfjord氏による『in-depth BEGINNER*S GUIDE TO THE LOTUS』を翻訳したものです。
誤訳などもあると思いますので、正確な情報が知りたい方は原文を参照してください。


iRacingで最も難しく最も楽しいLotus79にようこそ!

1978年のF1で伝説となったLotus79は、iRacingにおいてもその存在は際立っています。
あなたは既にStar Mazda、Williams FW31を経験していることでしょう。FW31も強大なダウンフォースを持っていますが、Lotus79の場合はパワー・ダウンフォース比が小さいためそれを顕著に感じることができます。
心配しないでください、Lotus79のパワーが小さいというわけではありません。コーナーの立ち上がりでオーバーパワーでスピンしウォールに激突するのは簡単です。しかしFW31で体験するドライビングフィールとは大きな違いがあります。

Lotus79をドライブする上で知っておくべき重要な事項を以降に述べます。

1: 高速コーナリング

強烈なグラウンドエフェクトと低い最高速の組み合わせが意味するところは、コーナーをハイスピードで駆け抜けられるという事です。そのため、他の車の場合に効果的な”スローイン・ファストアウト”は忘れてください。Lotus79の細いフロントタイヤではその走り方は効果的ではありません。
グリップを得るためにはスピードが必要です!この事はLotus79を走らせる上で重要なポイントです。
Lotus79の走らせ方を学ぶためには、フォーラムに投稿されるトラックガイドを参考にしてください。
”全開で行ける”、”ノーブレーキ”、”ちょっとだけアクセルを閉じる”と言われているコーナーがポイントです。
全開で駆け抜けるコーナーの良い例としては、SilverstoneのT1、ViRのOak Treeの前の左コーナー、Road AmericaのCarousel、Philip Islandの丘の前の左コーナー、SebringのT1、そして最も良いのがSpaのexhilarating Pouhonです。
”グリップが限界で全開は無理”と本能的に感じるかもしれませんが、大丈夫です。車を信じてください。

2: 低速コーナリング

低速コーナーでは頭を掻き毟りたくなるでしょう。ダウンフォースも無く、小さなフロントタイヤによるアンダーステアのため曲がりくねった低速コーナーがLotus79は苦手です。Silverstoneの最終区間が良い例でしょう。
良いニュースとしては、小さなフロントタイヤ/大きなリアタイヤの組み合わせでの少々のパワースライドは、それほどタイムをロスしないということです。速く走るためにパワースライドが絶対的に必要とは言いませんが、アンダーステアを解消する手段としてはスロットルを抜くより多少足す方が良いでしょう。
そして、コーナリング速度を稼ぐことに気を取られていると簡単にオーバーシュートすることも覚えておいてください。
低速コーナーの練習スポットとしてはWatkins Glenのブーツを抜けた先の登り左コーナーをお勧めします。

3: シフト

クラッチは必須ではありません。シフトアップするためには、シフトチェンジ操作をしつつスロットルを少し抜いてください。
シフトダウンの場合は、シフトチェンジ操作をしつつ少しブリッピングしてください。実際のLotus79と同じくHパターンシフトを使用することをお勧めします。シフトダウン時にギアをスキップすることでエンジンブレーキを活用できるからです。ただし回転が合っていないと車が不安定になることは覚えておいてください。
タコメーターは12時の位置で11,000回転です。シフトチェンジのベストタイミングは10,600回転付近です。レブリミッターにあたらないように注意してください。
ギアが5速しかないため、回転数を合わせ適切なトルクを得るためにはシフトチェンジをし過ぎないことが重要になります。トラック上で、速いドライバーがあなたよりも上のギアを選択していることに気づくでしょう。
トラックガイドで推奨されているギアに特に注意してください。
1速はスタート以外では使いません。2速も他の車ほど使わないぐらい稀です。
高いギアで走行する練習にはOliver氏のセットアップでMid Ohioを走ってみてください。2速が必要ないことが理解できます。

4: スロットル

Star Mazdaに比べれば、Lotus79は特にコーナー出口でのスロットルの開けすぎによるスピンを経験しやすいでしょう。
メカニカルグリップが低いことが意味するところは、より注意を払う必要がある、ということです。簡単に言ってしまいますが、数時間練習すればグリップの限界で立ち上がれるようにはなります。
不安定な車をコントロールする練習スポットとしては、Mosportの最終2つのコーナーの間、ViRのT1出口です。
高速コーナーでオーバーステアをコントロールする練習には、すでに述べた全開コーナーのいくつかをお勧めします。
オーバーステアになった時は、スロットルを抜いて細心の注意を払いながらカウンターを当ててください。Brands Hatchの高速コーナーでこれが出来ると、脳汁が出るのは間違いありません。

5: ブレーキング

いくつかセットアップをダウンロードすると、ブレーキバイアスが38%程度に小さく設定されているのに気づくでしょう。これは前後のタイヤサイズの違いが主な理由ですが、もうひとつはブレーキング中にスロットルを開け車を安定させるのが理由です。38%が小さすぎると感じるのなら42%程度まで上げてください。
しかしこのセッティングとテクニックは高速コーナーで重要です。良い例はPhilip Islandの最初の左コーナーでしょう。このコーナーは4速で走るべきです。そして非常に長いコーナーですが、スロットルを抜いて惰性で走ることはしてはいけません。スロットルを残しつつ慎重にブレーキを踏み、クリッピングを抜けたらすぐスロットルを開けてください。

ブレーキは強すぎても遅すぎてもいけません。グリップを得るためにはスピードが必要です。

6: ステアリング

Lotus79のステアリングは独特です。非常に繊細かつ時には大胆な操作が必要です。
最近の車と違い、ステアリングレシオは1:1です。ステアリングコントローラのロックtoロックを小さく設定している場合、車の反応がクイックになり緻密なステアリングは難しくなるでしょう。
ステアリングレシオを1:1に合わせるためには、セッティング画面のステアリングロックの値を52.5倍した数字をステアリングコントローラのロックtoロックとしてください。例えば、ステアリングロックを12:0に設定しているのなら、ロックtoロックは630度に設定する必要があります。ドライバーによってはトラックごとにレシオを変えるので、760度ぐらいに設定しておけば事足りるでしょう。
ロックtoロックを大きくすれば、それだけ低速コーナーでのフルロックが難しくなります。リアルさ・正確なステアリングと引き換えになりますが、ロックtoロックを小さくすればフルロックは簡単に・速くできるようになります。
270度までしかないような古めのステアリングコントローラを使っている場合は、iRacingの設定で”270度以上あるように”認識させれば1:1のセッティングは可能です。900度以上設定できるコントローラの場合でも、Lotus79のハンドリングがクイックに感じているのならこのテクニックで解消することが出来ます。

7: セットアップ

速いセットアップが毎週フォーラムに投稿されているので、それを参考にするとよいでしょう。
初心者にとっては難しいセットアップかもしれませんが、その場合はフロント/リアのダウンフォースを1、2クリック分足したり、タイヤの空気圧を調整すれば乗りやすくなります。フロントのアンチロールバーを少し固くするのもいいかもしれません。
投稿されているセットはどれも似ていることに気づくかもしれません。ウィング以外でドライバーによって変わるのはスプリングでしょう。スプリングは、加速のタイミングやトレイルブレーキング等のドライビングスタイルに依存します。

詳しいセットアップガイドはこのページを参照してください。
http://www.teamredline.co.uk/news/article/39/
(翻訳したものはこちら→Lotus79セットアップガイド

もちろんこのガイドに付属しているセットアップファイルも参考になるでしょう。

8: レース

レースは大体50分以下の長さで、ピットストップも必要ありません。
SkipやStar Mazdaと同じくあなたの実力と近い者同士でレースを楽しむことができるでしょう。
オープンホイールかつウィングも簡単に壊れることから、接近戦は十分に注意してください。タイヤの温まりも悪いので1周目から全力で行くべきではありません。慎重な運転を心がけてください。

8.1: 周回遅れ

下位ライセンスの車のレースと比較すると、速いドライバーと遅いドライバーのタイム差が大きい傾向があります。
このガイドをよく読んで練習した後でもあなたはポールシッターから5秒程度遅いかもしれませんし、あなたより5秒遅いドライバーもいれば10秒以上遅いドライバーもいるかもしれません。
幸運なことにLotus79のシリーズに参戦するドライバーは経験豊富な人が多いので、”mazda-n00bs”のように急にブレーキをかけたりするドライバーはいません。抜かれる時は、少しスロットルを抜いてラインをゆずりましょう。
もしあなたが速いドライバーになった場合:遅いドライバーとの速度差が大きいのはコーナー中間です。なのでコーナリング中に彼らに近づき過ぎないでください!その次のストレートで抜きましょう。
Lotus79を愛する私達は、ブルーフラッグに上手く対応しお互いを尊重している環境を誇りに思っています。
周回遅れに関してレース後に苦情や言い合いが起こることは稀です。ぜひこのすばらしい傾向を維持してください。相手のスキルに関わらずお互いのレースを尊重しましょう。

8.2: レーススケジュール

多くの人が「なかなかオフィシャルが成立しない」という理由でLotus79を敬遠しています。
ルーキーやクラスDのシリーズのように”気が向いた時にすぐレース!”という状況でないのは間違いありません。しかし私達はこの状況を、リーグ戦に似たものと捉え、ライバルを見つけるのも容易でシーズンを通して彼らと競い合えるものと思っています。
ひとつ大切な事は、レーススケジューラを使うということです。メンバーサイトのダッシュボードの右側にあります。あなたがスケジュール登録すれば、他のドライバーも人が集まるレースをチェックしやすくなります。
18:30GMTが主なレース時間になりますが、日曜日なら16:30、20:30も比較的オフィシャルが成立します。
SOFが高いのは水曜日か金曜日のレースです。
アメリカやアジア圏のドライバーにとっては18:30GMTは参加しやすい時間帯ではありません。彼らとレースをするチャンスを得るために、金曜2:30GMTのレースに参加したり(アメリカでは木曜の18:30~21:30)、金曜10:30GMTのレース(日本では土曜19:30、シドニーは21:30)に参加しましょう。

最後に

幸運を祈ります。そして”グリップを得るにはスピードが必要!”なことをお忘れなく。