キャラクター/オルガ・イツカ

Last-modified: 2023-06-25 (日) 15:54:26

「死なねぇ!死んでたまるか…このままじゃ…!」
「こんなところじゃ…終われねぇっ!」
「だろ?…ミカァッ!!」

オルガ・イツカとは、サンライズ制作のTVアニメ『機動戦士ガンダム 鉄血のオルフェンズ』の登場人物で、本作の主人公の一人。

CV:細谷佳正

人物像

「でも、俺にも意地があるからな。カッコ悪い所見せられねぇよ」

火星の民間警備会社「CGS(クリュセ・ガード・セキュリティ)」に於いて少年兵達を集めた非正規部隊「参番組」の隊長を務める長身の少年で、三日月・オーガスとは幼馴染み。
クリュセ独立自治区の首相の娘クーデリア・藍那・バーンスタイン?の護衛任務をCGSが受け持った際に受けたギャラルホルン襲撃後、自分たちを虐げしまいには捨て駒にしたCGSの大人たちにクーデターを敢行して捕縛。
大人たちを(一部を除き)一掃した後に組織を再編し『鉄華団』を立ち上げ、CGSが引き受けたクーデリア・藍那・バーンスタインの護衛依頼を完遂するべく仲間の少年たちと共に地球を目指す旅に出た。

刃物のごとく鋭い一房の前髪を携えた銀髪と首に巻いたシュマグ(アフガンストール)がトレードマーク。
義理人情に厚く一本筋の通った性格で、リーダーシップとカリスマ性の高さを備えており仲間の少年たちから信頼を寄せられているが、それ故に自らを顧みない精神的な危うさがある。

戦闘において

仲間の少年たちと同様に阿頼耶識システム?の施術を受けており、戦場に於いては自ら最前線に出て指揮を執ることでリスクを共有というスタンスを取っている。
高い洞察力を持ち、言葉の節々から文法や真偽を読み解く事にも長けるなど特に頭の回転が早く、各メンバーの性格や長所を理解しておりそれを踏まえた作戦を立案するなど、指揮官としての才覚を戦場で発揮している。
しかしながら目先の利益や団員の感情を優先してしまい、大局的な判断ができないことも多々あり、戦略家としては今一つ。

『鉄血のオルフェンズ』作中での動向

地球への旅路

前述の通り『鉄華団』を立ち上げ地球への旅に出たが資金難と地球への案内人探しに迷走する中、木星圏の複合企業「テイワズ?」を頼る事を一行に提案。
その直後にテイワズの運送業「タービンズ?」と事を構えるが、タービンズの家長である名瀬・タービン?にその実力を認められ、彼の紹介でテイワズの傘下に加えると共に、名瀬と義兄弟の盃を交わし「御留我 威都華」の漢字名を得た。
テイワズ加入後はタービンズの案内を得て再度地球を目指すべく団長として努力を重ねるが、名瀬やテイワズから派遣されたアドバイザーのメリビット・ステープルトン?など周囲の大人たちから精神的な未熟さからくる無謀さ・危うさを窘められることもしばしば。

宇宙海賊ブルワーズ?との戦闘、ドルトコロニーでの騒乱を駆け抜け、ギャラルホルンと表立って敵対する事になりながらもついに地球へ降り立ち、クーデリアが会談を行うべき相手である蒔苗東護ノ介?と対面。
だが状況はそれだけで終わる筈は無く、蒔苗をクーデリアと共にエドモントンへ送り届ける依頼を請け負う事になるが、それと時を同じくして自らが抱く上昇志向に危機感を拭えずにいた相方のビスケット・グリフォン?とケンカしてしまう。
メリビットや整備班長ナディ・雪之丞・カッサバ?の助言を受け仲直りしようとするが、そこにギャラルホルン・地球外縁軌道統制統合艦隊が襲撃。
戦闘の中でビスケットが自身を庇って命を落としてしまう……

エドモントンでの大決戦

先の戦いでビスケットに先立たれたことで失意に陥っていたが、三日月の荒療治めいた激励によってギャラルホルンを打倒しその上で自分達の仕事を成し遂げるべく奮起する。
ビスケットという心の支えを失ったことによって躊躇する余裕を失ったより危ういものへと変化していくが、そんな姿勢の中に於いても戦闘で仲間に生きて欲しいという願いだけは強く残り、蒔苗とクーデリアをアーヴラウ議会へ送り届ける依頼を完遂すると前線で戦っている仲間達に「生きろ」と命令し、自身は三日月の下へ駆けつけその死闘を見届けた。

2期第1~9話(通算第26~34話)

エドモントンでの決戦後、アーヴラウから手に入れたハーフメタル利権を手土産にテイワズ代表マクマード・バリストンと盃を交わし、正式に鉄華団をテイワズの直系企業の座に就かせ、組織を拡充させていった。
また、その一方でビスケットの祖母である桜・プレッツェルの経営する桜農園?と提携を結び農産業へ参入しつつ、新入団員への阿頼耶識施術を禁止するなど、CGS時代の慣習から脱却しつつ、慣れないデスクワークに悪戦苦闘しながら将来的な事業改変への足がかりを作り始める。

しかし組織拡充の結果彼らを快く思わない敵も多く現れ、宇宙海賊『夜明けの地平線団?』の討伐の際にはかつて敵対したギャラルホルンと轡を並べて討伐、彼らをけしかけたアリウム・ギョウジャンを「犠牲者の賠償金が払えねえなら、向こう(あの世)に行ってあいつらに詫びてこい」とギャング同然の物腰で脅し、最後には三日月に射殺させた。
(その様は「スペースヤクザ」「指定暴力団団長」などと称される)

鉄華団地球支部がアーヴラウ?SAU?の紛争に巻き込まれた際には、三日月らを中心とした精鋭部隊を地球へ向かわせ、事態の収拾に務めた。
地球圏での終戦後、ギャラルホルンのマクギリス・ファリド?との密談で彼からギャラルホルンの全権を掌握した暁に『持ちうる火星支部全ての権利を委譲=火星の王になる』という提案を受ける。
それがクーデリアの目標や団の安定に繋がると考えマクギリスの案に乗るが、テイワズを通さない密談であった為に上層部との間に不和を生じさせる事になる。

2期第10~23話(通算第35~48話)

火星のハーフメタル採掘場で発掘された恐ろしいMA(モビルアーマー)『ハシュマル』が復活した際、マクギリス率いる地球外縁軌道統制統合艦隊や月外縁軌道統合艦隊アリアンロッド?と共闘し討伐に成功。
しかしこの一件で状況は一転し、周囲の思惑に流され続けた結果不可抗力によって周囲の人物を喪い続けることとなってしまう。
アリアンロッド艦隊との大戦で敗走し、鉄華団がいつ壊滅してもおかしくない中で『壊滅を偽装し地球へ脱出』することを決断。
秘密の通路やマクギリスの大立ち回り、蒔苗と彼の下に就職したタカキやタービンズを再結成したアジーからの助力を受けて何とか地球へ向かう算段を付けたことにより辛うじて団員たちが生きていける未来への希望を繋ぐことができたのだが……

脱出のため仲間たちの下へ急ぐ中で無防備にアドモス商会から出た直後、ノブリス・ゴルドン配下の刺客たちに見つかり襲撃を受け、団員の1人であるライド・マッス?をかばう形で銃撃を浴びてしまう。
三日月から借りた拳銃で咄嗟に反撃し刺客の1人を仕留めたが、致命傷を負ったことは明白であった。
自らの死を悟るものの心の迷いが晴れて『答え』を見つけたオルガは、団員たちに激励の言葉をかけながら前のめりに倒れてそのまま死を迎えた……

「俺は止まんねぇからよ…」
「お前らが止まんねぇ限り、その先に俺はいるぞ!」
「だからよ…止まるんじゃねぇぞ…

異世界オルガ

筆頭主人公として相方の三日月ともに行動をとりながら、その世界の主人公一行についていく。
異世界でもカリスマ性や判断力、指揮力は健在で、頼れる兄貴分やリーダーとして信頼されている。しかし原作での重い立場から解放されたせいか原作以上に生き生きしており、それ故に調子に乗ってしまい嗜められたり制裁を受ける事がしばしばある。

鉄華団のリーダーとして頑張り続けてきたオルガは、異世界で出会った者たちと触れ合いながら、たどり着くべき場所へと向かっていく——