報告集・第3集

Last-modified: 2016-07-12 (火) 23:18:14

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記事No.11:無名世界観における事件収束を目指す方向性への提言

無名世界観における事件収束を目指す方向性への提言

 

仮説提示・監修:10-00366-01:あんぐら2
文章編纂   :42-00537-01:吾妻 勲

 

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経緯:

 

現在、無名世界観は継続中のアイドレスシーズン2を表舞台として、
7つの世界での事件が入り乱れ、あらゆる事態が干渉し合った結果、
事態が極めて複雑な構図となり、問題の方向性が見失われかねない状態となっています。

 

これに対し、黒天の羅針盤では問題を局限し、
無名世界観全体、即ち7つの世界を通した根本的な命題として、
“全ての物語が正常に紡がれる”状態へと是正する一つの回答を模索する事と定めました。

 

この方向性を指針として、現在までに提示された情報を分析、仮定の構築を行います。

 

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命題:

 

“全ての物語が正常に紡がれる状態とはどのような状態か”
“また、そこへ至るにはどのような方策が必要か”

 

まず、ここで言う“正常な状態”についての考察を行います。

 

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無名世界観作品群は、公式編纂資料と呼ばれる資料を元に構築される、
歴史叙事詩の形態をとっている事が確認されています。

 

公式編纂資料とは、ヒストリー(=歴史)と戦史によって構成されており、
これらは“既に確定した事実”として扱われます。
そして、これらの資料を元とした“原作”から、
芝村氏は数々の無名世界観作品を制作しているとされます。

 

即ち、本来的に“原作”…芝村氏の制作されるゲームを始めとする作品群の原設定は、
“確定した歴史的事実”を元に作られた物語であり、
その“事実そのもの”を変える事は根本的に不可能であると言えます。

 

これは、かつてGPM23において提示された論理トラップ群の解答である、

 

“ゲーム、ガンパレード・マーチにプレイヤーは介入していない”

 

…という解答によって、説明が為されるものとなります。

 

即ち、プレイステーションのゲームとして市場に出回った“ガンパレード・マーチ”という作品は、
“ガンパレード世界”で起こった“人類対幻獣の戦争”における諸事象、
及び“5121小隊”の人物を題材としたシュミレーター作品である、という構図となります。

 

これは、世間一般的に見られる歴史に範を取った創作物語等と、
原理的に同じ構造であると考える事が出来ます。
故に、これらの物語を書き換えても“実際の事象として起こった歴史”に介入や、
出来事の改ざんが出来ない事と同様に、本来的には介入等の行為は“不可能”となります。

 

しかし、この結論は同じく論理トラップ群の解答として出された、

 

“介入者はゲームのガンパレード・マーチではなく、『現実』に介入を行っている”

 

という解答と符合しない事となります。
前述の論旨では、一見すると“介入”そのものを否定しかねない事になる為です。

 

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ここで提示されるのが、“史実”及び“原作”の存在となります。

 

“史実”とは、一般的な語彙として“歴史的事実”という意味を持つ一方、
無名世界観においてはもう一つ、“セプテントリオンの行動計画書”という意味を併せ持ちます。

 

一例としては“ガンパレード・マーチ”における“速水厚志”が、
“ガンパレード世界時間1999年4月22日”に発生するとされる“熊本城攻防戦”において、
“芝村舞”が死亡する事に端を発し、後に“魔王”と呼ばれる人物へ成長を遂げる…、
とされた事例が挙げられます。

 

これはセプテントリオン“竜計画”として進めていたプロジェクトのシナリオであり、
“ガンパレード世界”においては、これが当初の“史実”となっていたとされています。

 

しかし現実には、歴史物語としてその“史実”の一端を垣間見られるはずのゲーム
“ガンパレード・マーチ”において、そのような描写を見る事はありません。
ヒーロー“芝村舞”と、それに感化されるヒロイン“速水厚志”を中心に、
織り成される5121小隊の群像劇が繰り広げられるものとなっています。

 

ここから推察されるのは、
史実セプテントリオンの行動計画”が何らかの事由によって改変されたという事になります。
それを示す傍証となるのが、ゲーム“ガンパレード・マーチ”において見られる“介入者”の存在や、
“Sランクの5分後トラップ”と呼ばれる、セプテントリオン幹部会の模様となります。

 

いずれも、ゲーム“ガンパレード・マーチ”が“ヒストリー”或いは“戦史”を題材とし、
題材から著しく逸脱しない、という意味において忠実なシュミレーターである事を前提とすると、
“それらの事態は、ヒストリー或いは戦史の上で実際に観測する事が出来た事態である”
つまり、事実と位置付ける事が出来ると言えます。

 

その上で、ゲーム“ガンパレード・マーチ”の題材となった時点及び場所には、
複数の介入者が存在し
その後、結果としてセプテントリオンが描いたシナリオが失敗に終わった、という事実を踏まえ、
ゲーム“ガンパレード・マーチ”は作られたと考えられます。

 

この“セプテントリオンが描いたシナリオが失敗に終わる”、
という“ヒストリー”を作った要素として考えられるのが、
ゲーム“ガンパレード・マーチ”の“原作”であり、“原作ゲーム”の存在となります。

 

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“原作ゲーム”、或いは“エースゲーム”と呼ばれるこのゲームは、
その名が示す通り“原作”を構築する為のゲームであると共に、
“エース”と呼ばれるトップレベルプレイヤーによって、
開催されるゲームである事が示唆されています。

 

ここで重要となるのは、“原作ゲーム”或いは“エースゲーム”において、

“このゲームの結果だけがヒストリーだ。(後略)”(芝村氏の発言より)

という説明が為されているように、
本来起こるとされる無名世界観上の事象(=史実)に対し、
“エース”と呼ばれるプレイヤーが介入し、その結果が“ヒストリー(=原作)”となる、
“史実の改変手段”を指している点となります。(註1)

 

これが先に述べた2つの論理トラップ

 

“ゲーム、ガンパレード・マーチにプレイヤーは介入していない”
“介入者はゲームのガンパレード・マーチではなく、『現実』に介入を行っている”

 

この2つを矛盾無く説明する回答となります。
ゲーム“ガンパレード・マーチ”とは“原作”に基づく物語であり、
介入者は現実…即ち“原作”へゲームの形を取って介入した、という構図と考えられます。

 

これにより、“セプテントリオン竜計画魔王速水を誕生させる”という“原作”は改変され、
竜計画の頓挫=青の厚志が誕生する”という“原作”
そして、それに基づく“ガンパレード・マーチ”が完成したと考えられます。

 

この仮説を説明し得る芝村氏の発言とされる一部を、傍証として抜粋します。

 

“あなた方は無名世界観における破壊者であり、”
“あなた方は運命を叩き潰すためにここにいます。”
“ここで言う運命とは小島航は幻獣共生派として処刑される。”
“このことを言います。”

(中略)

“そう言う意味ではお話的には小島航というキャラクターは苦い味のするなにかだ。”
“谷口は青を活躍させるための哀れな存在だ。”

(以下省略。二重点筆者)

 

この発言は、あるエースゲーム開始直前に、
芝村氏が介入者へ向けて発した警告とされる発言の一部を抜粋したものとなります。

 

この発言が意図する所を推察すると、

 

無名世界観では、小島航が処刑されるまでの経緯や、谷口竜馬の行動は既に定まっている。
(それが、物語の筋書きである)
それに介入するという事は、物語の筋書きを書き換える要求をしている事である。

 

…となります。(註2)

 

そして、幾つかの介入を経た結果として、
ここでの発言で示された小島航谷口竜馬の歴史は覆され、
小島航は幻獣共生派となる事が無くなり、谷口竜馬“深い青の竜馬”となる事も無い、
現在の状況が作られる事となりました。

 

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“公式編纂資料”“ヒストリー”“史実”“原作”“原作ゲームエースゲーム)”、
これらの情報を整理し、俯瞰的に眺める事で浮かび上がった事とは、

 

1.無名世界観は、“史実”或いは“原作”の元となる“前提となる歴史”と仮定される歴史を持つ。

2.何らかの形で“前提となる歴史”を先んじて知る事の出来る存在は、“介入”という形を取る事で“前提となる歴史”の書き換え(=原作ゲームエースゲーム等)を行う事が出来る。

3.公開された“ヒストリー”“原作”には、上記2の手続きを経たと見られるケースが存在する。

=現在の無名世界観は、“前提となる歴史の書き換え”を前提とした歴史が形成されている。
(註3)

となります。
つまり、現在の無名世界観は既にいくつかの“歴史の書き換え”が起こった世界であり、
“前提となる歴史”から逸脱した“異なる歴史を刻みつつある世界”であると言えます。

 

ここで問題となるのが、歴史を改変する事により何が起こるのか、という点となります。
例えば先にも例示したように、“魔王厚志”⇔“青の厚志”のように、
歴史改変によって、後の世界の有り様にまで影響を与えるケースが有ります。

 

このような大規模な変動の場合、
現象としてワールドタイムゲート(以下、WTG)による情報補完が始まります。
これは、ある世界に異常な規模の情報集積或いは失陥が発生した際、
その差異が均一化される形で情報の移動が発生するとされる現象であり、
無名世界観が持つ復原力であるとされます。

 

この現象に伴う情報補完の発生原因の一つが“同一存在の死”となります。

 

無名世界観は、7つの世界とも呼ばれる複数の世界が、
相互に情報を補完し合う事によって形成された構造とされます。
即ち、7つの世界はそれぞれ独自の法則(=物理域)に則った世界を構成していますが、
部分的に“類似した情報要素”を持ち合わせる事が予見されています。

 

この“類似した情報要素”となる一例が、同一存在と呼ばれる現象です。

 

同一存在とは、特定の人物において発生する現象とされ、
ある世界において、世界に正負問わず大きな影響を与えた人物が、
別世界において、同様の歴史的影響を与え得る(≒同程度の可能性を持つ)
人物として歴史上に現れるとされる現象、もしくは該当人物を指します。

 

そのような同一存在を持つ人物が死亡する、
もしくは世界移動(可能性移動に限る?)を行った場合、
同一存在死亡する、可能性を失いただの人になる、等の現象が起こるとされます。

 

この現象を前提とする事で、以下の問題が提示される事となります。

 

“同一存在が死亡(もしくは世界移動)した人物が、”
“その影響によって死亡する歴史を書き換えるとどうなるか”

 

この問題の考察に適する事例と考えられるのが、芝村舞にまつわる歴史改変となります。

 

芝村舞は、竜計画の一環にあって、
魔王厚志”誕生の引き金として、ガンパレード世界時間1999年4月22日、
熊本城攻防戦において死亡する事が予見されていました。

 

しかし、原作を元にしたと考えられるゲーム“ガンパレード・マーチ”において、
竜計画の頓挫、“魔王厚志”の覚醒失敗と連なる形で、
芝村舞死は回避された事が確認されています。

 

そして、同ゲーム内“Sランクの5分後トラップ”において、
上述の事態に伴う形でガンパレード世界のWTG閉鎖が告げられます。
ここから推察される事態として、
竜計画頓挫による“魔王厚志”の覚醒失敗、及び芝村舞の生存が、
世界の復原力を越えた歴史改変となり、
WTGによる情報補完を振り切る形で世界軌道を改変したと考えられます。

 

これによって、情報補完によって補完される予定であった“運命”が対象を失い、
別の補完先へと振り替えられるまで、宙に浮いた状態となった事が予想されます。

 

この“ガンプ(オーマ?)としての素養を持つ戦士が、”
“愛する人を失う事で魔王(所属世界最強の戦力≒ワールドオーダー?)として覚醒する”

という一連の悲劇が再現されると予見されたのが、
儀式魔術白いオーケストラの発端である“深い青の竜馬”であり、
頂天のレムーリアで予見された“誰もが鼻白む恐怖の世界を作り上げる男”千葉昇だと考えられます。

 

ここで情報を一度整理すると、
ガンパレード事件において観測された事態は、
竜計画の頓挫に伴う歴史改変の結果、セプテントリオンの介入ルートであるWTGが閉鎖、
その影響による世界軌道の改変となっています。

 

WTGの情報補完とは、原則的に高位情報(情報量が多い)から、
下位情報(情報量が少ない)
方向へと流れるとされます。
魔王厚志”とは、7つの世界にその名を知らしめるとされる事から、
その情報量は極めて大きいと考えられ、
ガンパレード事件におけるWTG開放は、高位情報からの補完であったと考えられます。

 

即ち、構造としては、

 

補完元(詳細不明。魔王とその恋人の死に匹敵する巨大情報)
補完先(青の厚志芝村舞谷口竜馬と石田咲良or千葉昇と千葉奈穂)

 

…という関係性が想定されます。

 

そしてWTGによる情報補完とは、情報の均衡が崩れた際に発生する現象であり、
この構造においては、補完元が補完先に情報を伝播し、
情報量の均一化が達成されるまで、補完元からの情報流出が待機状態にある事が考えられます。

 

即ち、ここでの“愛する人の死”と“その喪失による覚醒”という対の運命は、
情報補完が確定するか、その根源となっている運命を改変する、
もしくは無名世界観が崩壊するまで、情報補完先を求め続けると予想されます。

 

そしてこの対の運命は、無名世界観において絶対戦力となる“魔王”誕生を示唆する物であり、
その補完先は常に物語の中心となり得る可能性となります。
同時に、それは紛れも無い悲劇であり、
その阻止はプレイヤー陣営にとっての命題となる可能性が高いと言えます。

 

以上の事から、“魔王”にまつわる運命=高位情報からの補完が完成されていない現在、
類似の事象が繰り返される=補完先を求めて閉じた時間の環が形成され、
物語が前に進まない事態が展開され、次の歴史が刻まれない状態となっている事が想定されます。

 

また、今回の事例は無名世界観を取り巻く情勢の中でも中心的事案と考えられる例ですが、
他の同一存在を例として同じ問題提起を行った場合についても、
同一存在を形成し得る人物=歴史に大きな影響を与え得る可能性があり、
場合によっては規模の大小こそあれ、今回の事例同様、閉じた時間の環を形成する事で、
歴史に悪影響を及ぼす事が考えられます。

 

以上の予測からここでの結論としては、

“歴史の書き換え”によって起こる問題とは、
“閉じた時間の環”が形成される事で歴史が停滞する可能性がある、

という事になります。

 

更に、歴史の停滞は“情報補完”という無名世界観が持つ、
歴史恒常性を保つ為の機能が正常に稼働出来ていない事態が原因となって発生する現象であり、
歴史の停滞が長期間(主観時間に基づく)続く事によって、
情報補完元(=情報保持量が多過ぎ、情報の均一化を図ろうとしている世界)が、
異常量の情報を保持し続ける事による変質、世界軌道の変化、
CWTGへの落下等の現象が予想されます。

 

以上の考察から、特に特定人物の生死に関わる“介入”は情報補完機能に対し、
“閉じた時間の環の形成”に代表される深刻な悪影響を来たす恐れがあると言えます。

 

加えて詳細は後述に譲りますが、状況如何では、
小規模な“介入”が連鎖的に発生する事で深刻な悪影響へと伝播する可能性も否定出来ない事から、
“全ての物語が正常に紡がれる状態”の最も単純な解答と言えるのが、
“全く介入が行われていない世界”=“前提となる歴史”(註4)をなぞる世界となります。

 

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しかし、この“全く介入が行われていない世界”は絢爛世界の星間戦争で濫用されたN.E.Pや、
歴史保安警察の存在など、世界間や時間の移動が常態化している現状を踏まえると、
既に失われて久しい世界となっていると見られます。

 

その為、“全く介入が行われていない世界”へと後戻りする事は現実的に不可能として、
“介入”を否定せず、この存在を踏まえた“全ての物語が正常に紡がれる状態”を考察します。

 

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ここで浮上するのが、“介入者”達の世界においても、
“セプテントリオン”を筆頭とする複数の世界移動組織が対立しているという情勢です。
現状はほぼ、セプテントリオンと神聖同盟の一騎打ち状態となっているとされますが、
内部分裂等の情勢も確認されている事から、ここでは便宜上、乱立情勢として考えます。

 

一般的には、プレイヤー側と“セプテントリオン”は対立関係にあるとされ、
“セプテントリオン”が各世界に行っている介入を阻止、
或いは介入によって発生した状況へ介入し、改変する構図が常態化しています。

 

しかし、事実として“セプテントリオン(特に旧主派)”が何を目的として行動しているかが、
完全に白日の下にさらされた事は、現在に至るまで確認されていません。

 

確かに、彼らの行動は人を兵器に仕立てる“竜計画”や、
絢爛舞踏祭における火星独立戦線の敵対者としての性格、
その他にも兵器を供与し、戦乱を激化させるなど、
一見してその性質が悪質と見られる要素で占められており、そこに容認の余地は無いと見られます。

 

ところが他方、ガンパレード世界において芝村一族を通じてクローン技術を供与し、
人口の減少と人類側の勢力維持に一役買うなど、
目的の一致を見た際には、利益の供与を行う姿勢を見せる存在でもあります。

 

“死の商人”としての商魂であると言い切ってしまえばそれまでの事ではありますが、
逆説的に彼らは“セプテントリオンにとっての至上命題”を達成する為の手段として、
各世界に展開し、世界の操作=彼らにとってのビジネスを行わんとしていると考えられます。
ビジネスとは、本来的に至上命題を得る為のリソースを稼ぐ行為であり、
その行為が果たして彼らの至上命題と直結するものであるのかは、疑問符を付けざるを得ません。

 

重ねてセプテントリオンを容認、或いは擁護する意図は全くありませんが、
彼らが至上命題とするものが何なのかが今以て不明である以上、
その存在自体を否定するような行動や思考は、危険であると言う事が出来ると考えられます。

 

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これは同時に、神聖同盟についても問題提起をするものとなります。
現状、プレイヤー側は利害の一致を見るという事を以て、
神聖同盟側として行動し、セプテントリオンを敵対者とする構造が一般化しています。

 

しかし神聖同盟側が、
必ずしもプレイヤーから全幅の信頼を以て接する事の出来る組織であるかどうかは、
やはりその至上命題が不明である事から、疑問符を付けざるを得ません。

 

例えば精霊機導弾事件は、
セプテントリオンと神聖同盟においてもその名を連ねる千人委員会による代理戦争であり、
結果的にベルカインが治める小王国を滅亡へ追いやる事となったのは、
千人委員会の工作による結果であるとする事が出来ます。

 

他にも、絢爛舞踏祭において37名の絢爛舞踏の一人となるスイトピーを巡り、
結果的に神聖同盟側(ヤガミ=アリアン)が彼女の殺害を
セプテントリオン側が彼女の防衛をそれぞれ画策したとされる“純潔のスイトピー”事件など、
セプテントリオンと敵対する=神聖同盟の支持をするという現状が、
必ずしもプレイヤーの思惑に沿うものではない可能性は確実に考えられるものであります。

 

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これらの観点から、現在の無名世界観において介入を主導するそれぞれの世界移動組織は、
あくまでそれぞれの組織が主張する世界、或いは未来を巡って介入を行っている存在であり、
プレイヤー陣営もまた、その間で介入という形を取って主張をしている勢力の一つであると言えます。

 

この対立構造にあって問題となるのが、
“介入は次の介入を呼ぶ”という構造(註5)です。

 

先の事例に挙げた“精霊機導弾事件”においては、
“セプテントリオン”が“介入”によって小王国との接触を図り、
小王国への技術供与の見返りとして、
小王国内での調査活動等を容認させる取引を行っていたとされます。

 

これと対抗する形で、世界調査局情報武官であったS.Tagamiは、
結果として2丁の“聖銃”をセプテントリオンへの対抗措置として供与する“介入”を行います。
この事態は、後に小王国の滅亡、それに伴う精霊世界での“ウスタリ・WTG”の消失、
小王国王子ベルカインの他世界漂流、聖銃“天照”・“月読”の漂流…等の、
多くの事象を関連して引き起こし、その内の幾つかは新たな“介入”の火種となります。

 

先にも述べた通り、“介入”という行為それ自体が、
無名世界観に対して大きな影響を与え得るものである以上、
世界移動組織それぞれの思惑が食い違い、状況に応じて“介入に介入を以て対抗する”現状は、
無名世界観が進む方向性に悪影響を及ぼすと考えられます。
(註6)

 

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このように、無名世界観の現状は、

“誰かが納得しない物語には必ず介入が行われる”という情勢に置かれており、

“介入者”それぞれの納得する条件が共有されていない為、

“物語が正常に紡がれない=手直し(介入)ばかりで前へ進まない”状態であると言えます。

 

確かに、これまでの状況において“介入”とは混沌の同義語であると言えるほど、
緊迫した状況に置かれ、まして仮想敵と見なし合う組織同士の接敵がほとんどである為、
悠長に敵情視察などと言える状況は無かったと言えます。

 

しかし事ここに至り、無名世界観において最も大きな問題の一つと考えられるのが、
他ならぬ“介入”の存在であり、無統制に観測された状況へ“介入”を行うだけでは
無名世界観の未来へ悪影響を及ぼす恐れがある事が考えられます。

 

よって、黒天の羅針盤から提言させて頂く、
“全ての物語が正常に紡がれる”状態へと是正する一つの方向性として、
“各介入者の至上命題を知り、利害が衝突している箇所を明確にする”事を挙げます。

 

これは、直接的な手法による情報収集に限らず、
現時点までで積み上げられた情報を分析、統合する事によって、
それぞれの組織にとって“介入を必要とする”状況とは何か、
またその状況がそれぞれの組織にとってどう不都合であるか、
という問題点を読み解く事によって、
次回遭遇した際に取る行動の指針を明確化する事なども含まれます。

 

この方向性は、究極的にはアイドレスSランクエンドの指針である、

“全ての勢力が和解して銃を置く”を最終目標として、

“全ての介入勢力が利害の衝突する条件を明確化し”、

“その妥協点を見出す事で”、

“介入を最小限に抑える事を共通認識とし”、

“それを以て和解とする”

事を目指すものです。

 

即ち“介入”の存在そのものは否定しませんが互いの努力と協調によって、
“介入”を必要とする状況を局限する事を狙いとした方針となります。

 

これは、かつて先代のシオネ・アラダが全ての神々と締結したとされる、
“盟約”(古の盟約、古き盟約とも)に類すると考えられます。

 

・種族自決(その種族のことは自分で決めよう)

・互尊共和(みんななかよく)

・神族平等(神々に上下差なし)

・英雄特例(英雄族のみは種族自決の範囲に含めない)

 

以上の4つの条項からなるとされる“盟約”ですが、
これを今回提示した方向性と照らし合わせると…

 

・種族自決→各世界への原則介入禁止。各世界は、それぞれの範疇において事態を解決する。

・互尊協和→全ての勢力は原則的に敵対行動を取らない事で、和解とする。

・神族平等→各勢力は等しく発言力を持つ。

・英雄特例→介入が認められる特例規定。

 

このようになります。
詰まる所、かつてシオネ・アラダによって提唱され、
現在は空文となった“盟約”を再構築し、
シオネ・アラダがそうしたように、全ての勢力との和議を成立させる事が、
今回提示させて頂いた方向性が最終目標とする状態となります。

 

/*/

 

“介入による歴史改変は、その内容を問わず、無名世界観へ多大な影響を与え得る”

“無名世界観を保つには、介入の局限が必要”

“介入の局限には、世界移動組織の利害を分析、調整する事での調停が必要”

“最終的には、Sランクエンドに介入の局限が不可欠である可能性が高い”

 

以上が、今回の仮定によって提示させて頂いた方向性の要旨となります。

 

/*/

 

これに加え、この項において例示させて頂いた各勢力の政治的主張について、
現在の所、対立構造の最も中心的な位置を構築していると見られる、

 

“セプテントリオン”

“ガンプオーマ”

“プレイヤー陣営”

 

…の3勢力に絞って、黒天の羅針盤による見解を提示致します。

 

/*/

 

“セプテントリオン”は、現在でこそ崩壊が示唆されていますが、
世界移動組織としては最大規模であったとされ、
介入能力や人員数、技術力などにおいて、他の組織と一線を画す勢力を持っています。

 

以下に過去の動向を簡単にまとめます。

 

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精霊機導弾事件…
精霊世界小王国王子、ベルカインと接触。技術供与の代償に、遺跡調査権を得る。
精霊世界、ウスタリ・WTG閉鎖に伴い、本格介入は失敗。

 

ガンパレード事件…
芝村家を介し、生命技術を中心とした大規模技術供与。
クーラ・ベルカルド率いる幻獣軍との戦争状態を継続・激化させる事による軍事技術研究、増強。
(クローン技術による世代交代、ウォードレス、人型戦車、竜計画等)
Aの裏切りにより、一時ガンパレード世界との接続を失陥するも、後に復旧した模様。

 

絢爛舞踏祭…
火星水資源会社のシェア拡大、地球政府を介し、火星への影響力拡大。

 

/*/

 

これらのように、セプテントリオンは持ち前の技術力や介入能力を最大限に行使し、
各世界を政治・経済、基幹技術等、マクロレベルから掌握する事を主眼においた行動が見られます。

 

これは、世界の主導権を掌握するに都合の良い行動であり、
世界の自主性を損なうという観点において明確な介入であると捉える事が出来る一方、
セプテントリオン自身からの技術、経済、軍事力その他といった出資無くしては、
そもそも起こせない行動であり、出資規模も決して小さいものではない
事が見受けられます。

 

即ち、セプテントリオンの他世界に対する介入行動は、
組織として明確な理念、或いは方針に則る行動であり、
加えて、政治や経済というマクロレベルでの主導権掌握を見越している
と見られる事から、
セプテントリオンは不法、不当な主導権掌握ではなく、
その世界における法規、政治倫理、社会通念に則った掌握を目指している事が伺えます。

 

これは言い換えれば、セプテントリオンは他世界に介入し、
その主導権を掌握する事で世界の動向を管理する事を目的としていると考えられます。

 

以上より、セプテントリオンの政治的主張とは、

“目的は世界の徹底した管理と戦力を始めとするリソースの確保”

“管理する為に介入する以上、世界が崩壊しない持続的な管理を至上命題とする”

“管理上、世界の住人に不都合が発生する可能性はあるが、それについては原則黙認とする”

 

というものである事が考えられます。

 

/*/

 

他方“ガンプ・オーマ”は、ガンパレード事件における中心人物“速水厚志”が、
“青の厚志”へと覚醒、伝播する影響力によって再編が進んでいるとされる新興組織です。

 

こちらはまだ組織というよりは、
長である“青の厚志”の思想に同調する者の集団という傾向が強いとされます。よって、その思想的柱となるのは中核に位置する“青の厚志”及び“芝村舞”の主張である、

 

“身内と認定した全て=守ると決めたものを全力で守る”

 

に集約されると考えられます。

 

原則的には必ずしもセプテントリオンと対立する思想とは言えませんが、
“守ると決めたもの”が、
セプテントリオンにとって“管理の都合上、排斥する必要があるもの”となった場合
両者の衝突が発生するものと考えられます。

 

/*/

 

“プレイヤー陣営”は、文字通り無名世界観に基づいて開催される、
原作ゲームの参加者=プレイヤーとなります。

 

ここでは便宜上、プレイヤー“陣営”として記述しておりますが、
これは即ち現実において“アイドレス”等のゲームに参加するプレイヤーの集合であり、
本質的に組織とは言い難い状態にあると言えます。

 

その為、共通項となる明確な政治的主張…スローガンとなるような主題が無く
状況的に常時意思疎通を図る事も困難である為、
常に場当たり的な行動とならざるを得ない状況にあると言えます。

 

この状況を改善する措置として、

“ゲーム発生の背景の探索”

“ゲームの成否に伴う状況推移の推測”

“以上を踏まえた戦略目標及び行動計画の指針となる情報の収集・解析”

 

これら3点を担当する謎ゲームと呼ばれる前哨戦が開催されますが、
過去の戦績が必ずしも芳しいものではないという結果が見られます。

 

結果として、プレイヤー陣営の行動は開催が宣言されるゲームの方向性に強く規定され、
そのゲームがどのような戦況にあって、どのような結果へと繋がるのか、
そして、それがプレイヤー陣営の求める結果と言えるのかが不明確なまま、
戦わねばならない状況にあると言えます。

 

結果的に“一つ一つのゲームをハッピーエンドでクリアする”
という場当たり的対応へ帰結する事で状況の悪化に歯止めが掛かっていないのが現状である、
と言わざるを得ないのが、プレイヤー陣営の政治的動向であるとして結論と致します。

 

/*/

 

最後に、この方向性が導くと考えられる無名世界観の行く末を仮定し、
この項のまとめと代えさせて頂きます。

 

この方向性に基づき、世界移動組織を始めとする世界移動能力を有する全ての勢力が、
原則として他世界介入を禁止する事で、
無名世界観は基本法則による情報流入や世界移動を除いて全ての世界移動が停止します。

 

これにより、各世界はそれぞれが辿る歴史に準じる軌道に戻り、
その世界において決定される選択によって盛衰する事となります。

 

全ての世界はその選択の結果を受け入れる事が求められます。
その結果が認められないのであれば、全ての世界移動者には英雄特例が認められます。
英雄特例は盟約の一文に明記されたものであり、基本法則の一部であると認められる為です。
但しそれは全ての後ろ盾を放棄し、その結果に反する者となる事が許されるのみです。
英雄特例が行使された結果如何についても、全ての世界は結果を受け入れる事が求められます。

 

即ち、世界がただありのままの姿である事を受け入れ、

その枠の中で努力する事だけが許容され、

誰もが当たり前の生と死を受け入れる世界であると言えます。

 

/註/

 

註1:
“エースゲーム”の一部に、“オールドゲーム”と呼称される分野があるとされます。
この分野は、既に固定されたヒストリーを用いて構成される事から、
厳密に言うと“原作ゲーム”とは意味を異にする場合が有り得ますが、
ここでは一般的に紹介・認知されている“エースゲーム”を参考として、
“原作ゲーム”と併記する形を取らせて頂いております。

 

註2:
ここでは、論点を抽出する為に芝村氏の発言を一部抜粋し、
当方の見解を説明する為に、当方の判断に基づいて整理を行っております。
芝村氏は本来的に無名世界観に対しての介入を否定されておらず、
正当な手続き=ルールに基づく限りにおいて、それをプレイヤーの権利であるとされております。
(→介入する=物語の一部として、組み込まれる事を許容すると考えられます)

当方は、その方針に基づいた上で、
エース各位を始めとするプレイヤーの皆様が行われた介入について、
それらを否定、ないし批判する意図は全く無く、
プレイヤーの皆様の御尽力に対して最大限の敬意を表し、
表現には最大限の配慮を払うよう留意致しております。

それでもなお、ご不快な思いを抱かれました場合は、
執筆者である吾妻に全ての責任が帰属するものであり、深くお詫び申し上げる次第であります。

 

註3:
補足的説明として、ここで提示した“前提となる歴史”は、
リアルタイムに準じる不可逆性=一定の時間的制約を持ち、起きた出来事は“基本的に”覆らない
という現実世界とほぼ同等の条件を以て構築されていると考えられます。
そして、この“基本”に対する“例外”となり得るのが、ループ及び“時間犯罪”と考えられます。
なお、“前提となる歴史”を改変する事も広義の“時間犯罪”と考えられますが、
ここでは“一旦確定とされた歴史”を“遡って改変する”行為を狭義の“時間犯罪”と捉え、
これを指すものとして扱います。

 

註4:
ここでの“前提となる歴史”は、
プレイヤーの認識如何を問わず、全ての世界で一切の介入が行われなかったと仮定する歴史であり、
セプテントリオン“史実”や、その他大小の介入を経た“歴史”とは異なる物であり、
現状では当考察における仮定の中にのみ存在する歴史となります。

 

註5:
この構造については、“歴史改変の後攻絶対有利原則”に基づく構造であるとして、
黒天の羅針盤より別項記事“N.E.Pと聖銃の仕組みに基づく、歴史改変にまつわる諸問題の考察”
において簡単に解説させて頂いております。
お時間がございましたら、ご一読下さい。

 

註6:
補足的な解説となりますが、類似例として“N.E.P”の機能から、
介入問題の構造をある程度解説する事が出来る為、提示致します。
“N.E.P”とは、
非エリンコゲート空間追跡機(Null Erinco-Gate-Point Pursuer)の略称であり、
照射対象の存在を

“照射したN.E.Pが存在する時空間(=第○世界の過去~照射時点)”で追跡、


“該当する存在”が、“元からその世界に存在していなかった”ように、


“存在の根拠となる時点”まで遡り、該当する存在を“異世界へ排除する”

…というシステムです。
即ち、これを使用する事は、その存在が“異世界へ排除”される時点から使用された時点の間、
“そこには何も存在しなかった”事となり、使用された世界の歴史に影響を与える上、
その存在が“排除された先”に、
言わば廃棄物の形で他世界の時系列が全く異なるものが送り込まれる事となります。
これは、ある種の“過去介入による歴史改変”と置き換える事が出来ます。
即ち、“N.E.P”によって存在を否定されたものは、
“その世界にそもそも存在していなかった”ものとなり歴史に甚大な影響を与える、
或いは過去へ廃棄された“現在(送られた世界の視点から見ると未来や異世界)の存在”が、
廃棄された世界に多大な影響を及ぼし、結果別世界にまで可能性転写が起きる可能性等が考えられます。

 

/*/

 

参考:

 

公式編纂資料
ヒストリー
戦記

 

戦史
史実
原作
原作ゲーム
エースゲーム

 

GPM23
論理トラップ

 

速水厚志
青の厚志
芝村舞

 

熊本城攻防戦
竜計画

 

介入者
エース

 

小島航
谷口竜馬
深い青の竜馬

 

ワールドタイムゲート

 

同一存在
Sランクの5分後トラップ

 

儀式魔術白いオーケストラ

 

千葉昇

 

魔王

 

セプテントリオン
世界移動組織

 

精霊機導弾事件
純潔のスイトピー

 

ウスタリ・ワールドタイムゲート
月読(聖銃)

 

N.E.P

 

ルールブックオブアイドレス2 0729(1)
ルールブックVer.0.8
(t:エンディングランク を参照)

 

盟約

 

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記事No.12:第5世界への介入に関するレポート(通称:田神レポート)の記述内容検証による仮説提起と考察

第5世界への介入に関するレポート(通称:田神レポート)の記述内容検証による仮説提起と考察

 

仮説提示・参考図作成・監修:10-00366-01:岸根 了
文章編纂         :42-00537-01:吾妻 勲

 

/*/

 

現在“無名世界観”と一般に呼称される多世界構造を構築する各世界の物語群にあって、
一般公開のタイミングが現実の時系列上最古となるのが、
コンシューマーゲームである“幻世虚構 精霊機導弾”となります。

 

兼ねてより当、黒天の羅針盤ではこの物語を中心として語られる事象を重要視した分析を行って参りましたが、
今回はその中にあって一種の“資料”として提示される、通称“田神レポート”と呼ばれる一連の報告に主眼を置いて、
その内容と報告形態を今一度精査したものとなります。

 

/1.レポート解題/

 

1-1.田神レポート全文

 

以下は原典“幻世虚構 精霊機導弾・EDムービー”より引用したものであり、
鍵括弧(「」)、山括弧(<>)、及び改行は全て原典の記載を模しております。

また、原典表記がスライドショー形式となっている事を考慮し、表示切替部分を空行として記述の上、
当方による解釈として表示切替前、同画面中に全て収まる部分を“節”と独自定義した上で、
後の解説に用いる目的として“節”毎に番号を振っております。

 

/ここよりレポート本文/

/ここよりレポート本文/

 

1.
「第5世界への介入に関するレポート
世界調査局 情報武官 S・タガミ」

2.
「第5世界への<セプテントリオン>介入の兆候あり。」

3.
「<小王国>での発掘及び実験を確認」
「神殿都市地下、及び嘆きの平原地下」
「実験内容を確認:
<討論型ネットワーク>及び<変容風被爆実験>」

4.
「TL5.0クラスの遺跡をゴウト山脈で発見。
<悲しみの聖戦>の遺物である可能性大。
人型のGigu。
セプテントリオンの介入を確信し、本文を送る。」

5.
「こちらでも不活性の<彼>がいることを確認。
嘆きの平原が荒野である理由を知る。」
「<セプテントリオン>は<彼>を解き放つつもりか。」

6.
「<セプテントリオン>は
<小王国>の王子に介入している。」

7.
「本官は、世界自立法 第208条
<未開世界での世界保全のための最小介入>
に従い、<セプテントリオン>の介入に対抗す。
<討論型ネットワーク>に2丁の聖銃を供与。」

8.
「<討論型ネットワーク>は、
予想通り<聖銃>による自己破壊を選択。
銃の移動体として肉体を持った仲間を選び、
そこに<聖銃>を転移させた。」

9.
「銃移動体の予測寿命は24時間。
それだけあれば十分だろう。
本官の出来うる事は、すべて行った。」
「これより隣国である<共和国>へ脱出する。」

10.
「目的の達成を確認。聖銃の帰還機能が働いた模様。
聖銃は、今回の戦闘記録のすべてと
移動体の思いを学習して、さらに進化している。
これが本当に<聖なる武器>なのか、
私には分からない。」

11.
「本日、<共和国軍>が<小王国>に進軍を開始。
他の近隣諸国も同様であろう。
<小王国>の滅亡は確定した。」
「任務完了。」

12.
「ウスタリ・ワールドゲートに異変。
帰還は絶望的になった。」
これより、冷凍睡眠に入る。
これが最後の通信になろう。
私信:さようなら、ユーリ。愛しているわ。

13.
今日、古びたペンダントを拾った。

/ここまで引用/

 

1-2.レポート解題

 

前項において引用したレポートは、その表題から判断すると、
“世界調査局 情報武官 S・タガミ”という人物が“レポート”…即ち“報告”という形式にて、
“第5世界”への第三者の介入を報せるものとなっている事が読み取られます。

 

しかし、これが“一編の報告書”であると捉え、報告者が“世界調査局 情報武官 S・タガミ”、
即ち現地派遣要員であり、報告内容に記された行動を“実働した者”である事を考慮した場合、
“報告書であるなら最終的な結果としてまとめた報告を記せば良い”にも関わらず、
あたかも定時報告を連ねたかのような“状況が経過する様子”が記述された内容となっています。
特に“第11節”には「本日~」とあり、状況の推移がリアルタイムに観測されていた事が明確に示唆されています。

 

更に、報告者が“S・タガミ”となっているにも関わらず、
通説となっている呼称“田神レポート”では“田神”という漢字が疑念無しに充てられており、
日本語において考慮される“田上”という同音異字や、本来の報告者に由来する“タガミ”と記述しない不自然さが指摘され得るものとなっています。

 

よって当方は、この一連の報告を“田神レポート”として編纂、公開した者が居るという仮定の下、
一連の報告が“不自然とはならない状況”の解題を試みます。

 

/*/

 

まず問題となるのが正式な表題である「第5世界への介入に関するレポート」です。

 

現在の無名世界観において、一般的に“第5世界”との呼称が浸透しているのは、
“ガンパレード・マーチ”等において語られる世界“ガンパレード”が該当します。

 

ところが、このレポートにおいて指摘されているのは、
“世界調査局 情報武官 S・タガミ”が、
“世界自立法 第208条”に基づく介入を決行し、
その結果“<討論型ネットワーク>”が“聖銃移動体”による自己破壊を選択、
“<共和国>”が“<小王国>”を滅亡させるに至った、という一連の事象であり、
所謂“幻世虚構 精霊機導弾”に語られる物語、或いはその元とされる“精霊機導弾事件”の事象に符合する内容となっています。

 

即ちこのレポートは、現在の無名世界観では一般的に“第4世界”として浸透している、
“エレメンタルギアボルト”…通称“精霊世界”での事象を報告するものとなっています。

 

つまり

 

“第5世界”=“エレメンタルギアボルト(EGB…精霊世界)”≠“第4世界”

 

…という構造が、この表題によって示されています。

 

/*/

 

これは本文冒頭となる第2節

 

“「第5世界への<セプテントリオン>介入の兆候あり。」”

 

によっても指摘されます。

 

“幻世虚構 精霊機導弾”が、現実にコンシューマーゲームとしてリリースされた1997年12月、
それと開発時期を同じくする…即ち、同時期に“原作”が成立過程にあった作品が、
“高機動幻想 ガンパレード・マーチ”となっています。
この時期は公式回答によると設定構築段階であったとされ、この時点では同作のテストバージョンとなる“ガンパレード・マーチテストエディション”
その“原作”となる“南の島のガンパレード”が進行中であった事が関係資料から示唆(註2)されています。

 

同作は、既に“黒い月”を背景とした状況が進行中の喜界島を描いており、
その背景たる“セプテントリオンによる介入”が“ガンパレード”へ行われている事となっています。

 

一方でこのレポートは“完全なる青”の元に送還された聖銃“NP-16セラフ”に添付され、
更に私信の宛先として“ユーリ”…即ち“ガンパレード”における大規模介入である“竜計画”を主導している、
“ユーリ・A・田神”と思しき人物名が指名されている事から、

 

“「第5世界への<セプテントリオン>介入の兆候あり。」”

 

…という文面を“ガンパレードへのセプテントリオン介入”とするなら、“ユーリ・A・田神”にとっては、単なる既成事実を指摘されただけに過ぎないと言えます。

 

しかしこのレポートはそれを指摘した上で、報告者“S・タガミ”が自身の属する法規上における、裁量権の限界と見られる“対抗措置”を講じている事も鑑みると、
少なくとも報告者“S・タガミ”の観点から、「第5世界への<セプテントリオン>介入(略)」とは、
所謂“精霊機導弾事件”における“<小王国>の王子に対する一連の介入”を指すものであり、
よってこの「第5世界」とは、EGB世界を指すものである事が指摘されます。

 

/*/

 

かくして、第7節に至るまでの調査及び対抗介入の決定(までの不明確な時間経過を経た後に)、
“精霊機導弾事件”の中核事象となる聖銃の供与から、銃移動体による目的の達成、並びに聖銃帰還機能の稼動確認、
(その後不明確な時間経過を経た)結末として、<共和国>による<小王国>への軍事侵攻に伴う滅亡確定の確認が報告として列挙されています。

 

これらの報告は、いずれも節によって“不定の時間経過を含む”、
即ち本来これらの“報告”は“経過報告”に類する性格を帯びたものであった事を改めて前提として提起します。

 

ここで第12節、報告者“S・タガミ”が任務完了後、帰還ルートとしていた“ウスタリ・ワールドゲート”に異変が起き、
帰還はおろか、ごく短期間の間に通信すら不可能となる状況が記述された部分に着目します。

 

ここで“ウスタリ・ワールドゲート”と呼称されているのは、後に“ウスタリ消失点”等と記述する資料が見られる事から、
現在“ウスタリ・ワールドタイムゲート(WTG)”と呼称されるWTGであるとします。

 

 

このWTGは、規模の大きいWTGとして紹介されており、その接続先が“3、4、5、7”各世界であると規定されています。
このWTG接続関係が正確であれば、レポートの提示する“第5世界”、
或いは従来定説とされたEGB世界の属する“第4世界”いずれの場合についても、
通信途絶、及びコールドスリープを要する“閉鎖状況”に追い込まれるものではないと言えます。

 

従来の観点からこの状況を生み出し得ると考えられる状況の内、一つがEGB世界が完全な世界閉鎖へ追い込まれる事でWTGの接続そのものが消失する状況となります。
しかしこの場合、精霊機導弾事件の発生した世界そのものが完全消滅するものであり、
後に“ガンパレード事件”の要因となる“黒い月”、及びそれに伴う“幻獣の侵攻”も存在しなくなると考えられる為、成立しません。

 

もう一つが、WTGの不活性化です。
しかし、これは報告者“S・タガミ”が“世界の壁を越えて移動する事が出来る”という稀有な性質の持ち主である事から、
“帰還不可能”とまで言わしめる理由とはならず、これも成立しないと考えられます。

 

以上を踏まえ、レポートに記された報告が行われた時点において起こっていた状況を説明するものとして、

 

“レポートの示す時期において、EGB世界は『第7世界』から『第6世界』へ移行しつつあった”

 

という説が成立する事となります。

 

この説であれば、レポートに記された“S・タガミ”の動向について不自然な点が無くなるだけでなく、
後に“第7世界で拾われた”とされるベルカインの行方についての説明、
“第7世界方向へ向けて帰還する”とされる聖銃の機能、
更に“幻世虚構 精霊機導弾”において語られる“最終決戦時に見える黒い月”についても問題無く説明する事が可能となり、
これら不可解な事象が“一義的な事象によって無理無く成立する構造”であったと説明する事が可能になります。

 

そして、ベルカインという巨大な可能性を標的として開放していた(情報流入方向から見ると“アンカー”のような役割となっていたと言える)ウスタリ・WTGは、
“ベルカイン”の死亡、或いは世界移動による可能性の消失によってその存在が不安定となり、
“ウスタリ・WTGが開くような事象が存在しない世界(この場合、時代区分のような意味合いを含む)=第6物理域”へ移行を完了した、という説明が可能になります。

 

/2.総括と発展的考察/

 

2-1.総括

 

以上から、この“世界調査局 情報武官 S・タガミ”による一連のレポート一編によって、
少なくともこのレポートが報告者によって記述された時点では“第5世界とはEGB世界を指す”事が指摘される一方、
報告者である“S・タガミ”の視点から“最後の通信”となった時点で、
EGB世界は、現在の無名世界観における“第6世界”と言うべき位置にあった事が示され、
レポートの表題、並びにその主旨となる“第5世界=EGB世界(への介入報告)”という記述が、
表記上“二重の意味で歪んでいる”事が指摘されます。

 

“第5世界”という非常に明示的な記述が第1、2節の2箇所にしか用いられて居らず、
第1、2節は存在しなくても報告としての性質に問題が無い”という点を鑑みて、
この“田神レポート”と通称される一連の文章は、現地報告者である“世界調査局 情報武官 S・タガミ”以外の“何者か”を介して完成されたものであり、
“何者か”は“世界調査局 情報武官 S・タガミ”による最終報告が行われた以後、状況の変容を加味して、
レポートタイトル等を付けたとする論旨が成立します。

 

以上が、所謂“田神レポート”単独から考察される事となりますが、
これに“田神レポート以後に提示された資料(ガンパレード・マーチ以降の物等)”を並立して参照する事で、
(例.精霊機導弾事件を発端とする幻獣の第5世界侵攻が第4世界…精霊世界から行われた、等)
副次的に“EGB世界は第5→第4世界という軌跡で移動する”事が確認される事となり、
“田神レポート”が世界番号、プロダクトネーム、物理域の相関性や変遷を示す資料としても機能するものとなる事が指摘されます。

 

2-2.発展的考察の一:S・タガミの記述意図と、その周辺動向について

 

ここまでの記述を踏まえた上で、やや心情的な部分を分析した上での一つの仮定的観点となりますが、
本来“田神レポート”の元となった“S・タガミ”による報告は、職務の一環としての性質が強いものでありながら、
緊急事態に私信として個人的な通信を織り交ぜている事が指摘されます。

 

私信はユーリ・A・田神に届く事を確信、乃至強く期待して送ったものである事を考える以上、
一連の報告もまた、捏造、もしくは全く関連性の無い報告をわざわざ一編のレポートとして編纂するという徒労を経たものでない限り、
“世界調査局 情報武官S・タガミ”から“セプテントリオン”のユーリ・A・田神へ充てられたものであると見るのが妥当となります。

 

しかし、この報告は“世界調査局 情報武官”という身分から発せられたものとされ、
受け手が“セプテントリオン”のユーリ・A・田神であるとしても、敵対的関係にある“組織”に送るものとしては、
不適当であると考えられます。

 

ここで、ユーリ・A・田神が“世界調査局”に属していた形跡は確認されておりませんが、
“S・タガミ”が“セプテントリオン”に属していた経歴が存在する(註3)事は確認されております。
よって、このレポートの元となった報告は、本来“セプテントリオンに属していたS・タガミ”が、
同じく“セプテントリオンのユーリ・A・田神”へ、未確認の介入が為されようとしている事態
(聖銃ユーザーの与り知らない介入は、危険度の高い時間犯罪となります)
を察知したものの、未確認の介入を行おうとした者がS・タガミへの対抗策として世界閉鎖を実施、
それを確認した“ユーリ・A・田神”が“田神レポート”を編纂、公表し出奔した…
とする仮定を想定する事が可能となります。

 

ここまでを踏まえ、S・タガミと聖銃の動向を“現実時系列を基準として(註2)”整理します。

 
  • “精霊機導弾事件”開始前~終了時

    Np-03a天照Np-03b月読
    (→<討論型ネットワーク>に2丁の聖銃を供与。との記述、並びに後の資料から、この“2丁”が供与されたものと見られる)
    (その後、Np-03a天照はクーラ・ベルカルドを製造、Np-03b月読は黒い月となった…とされた)

     

    NP-16セラフ
    (→“~レポート”の送付を目的としてS・タガミの元を離れた。レポートの宛先から、送付先がセプテントリオンである事が示唆されている)
    (“精霊終了時に(略)完全なる青の元に(エンディングの)メッセージつきで戻ってきている”とする公式回答が存在する)

     

  • “S・タガミ”、EGB世界閉鎖に巻き込まれる。
  • “S・タガミ”、セプテントリオン離反。

    (これ以前の期間、何れかで“S・タガミ”はセプテントリオンに所属していた事が確定している)

     

  • “S・タガミ”、NP-01彼を“青の白”より受領。

    (“ガンパレの前に~”とする公式回答が存在する。)

     

  • “式神の城事件”。

    ???ことS・タガミがNP-01彼を所有していたとされる=この状況ではセプテントリオン離反が確定している。
    (最も古いアーケード版“式神の城”稼動開始が2001年。但し“南の島~”のように、稼動開始より先んじて“原作”が完成している可能性は否定出来ない)

 

…以上のような流れとなります。
即ち“幻世虚構 精霊機導弾”~“高機動幻想 ガンパレード・マーチ”の間で、
一見して分からない“S・タガミ”と聖銃の動向が存在していた事が暗示されている形となっています。

 

この動向を示し得る資料となるのが、現在では“没シナリオ”とされ、
“高機動幻想 ガンパレード・マーチ”ゲームディスク本体に“何故か”未使用データとして断片が同梱されている伝えられるもの、
及びドラマCDとして正式にリリースされた“語られざるガンパレード・マーチ”とでも言うべき、
“夢散幻想”“少女幻想”“英雄幻想”の3篇となります。

 

断片的な情報を検証した結果、これらは別項(註2)で示したように、
96年末の企画書完成直後に提示された“A~E”とされた5つのシナリオの一つ、もしくはそこから生まれた断章と見られます。
検証から、シナリオAが“南の島~”、シナリオEが“高機動幻想~”における一周目(通称:ファーストマーチ)=チュートリアルシナリオ、
シナリオDが“高機動幻想~”における二周目以降に解放されるものとされる他、
“高機動幻想~”において中心となるAIシステム“カレル2”が失敗(ゲームとして完成出来ない場合)を想定した対策として、
コード“ピアニシモ”とされるシナリオ(量等から、一般的な対話型シミュレーションゲームを想定したと見られる)
=“夢散幻想”他、が残るシナリオB、Cいずれか、もしくは両方に相当する形で準備されていたという状況が想定されています。

 

尚、この“ピアニシモ”並びに未使用データは、そのデータ量や最終的にドラマCDとしてのリリースを見ている事、
つまり“プロの声優を招聘したレコーディングが既に完了していた”にも関わらず、
実際にリリースされたゲーム版(正規部分)には“ほとんどその音声が使用されていない”という事実から、
“高機動幻想 ガンパレード・マーチ”として正式にリリースされる可能性が考慮される程度に、開発が進められていたシナリオである事が伺われます。

 

つまり、当方で従前より“南の島のガンパレード”を“かつて存在し、改変された事象”として扱う程度に、
“夢散幻想”を始めとする3篇の断章は“資料価値が存在する没シナリオ”である事を指摘します。

 

2-2.発展的考察の二:聖銃“天照・月読”“セラフ”の動向

 

以上の指摘を前提とした上で、更に“第5世界への介入に関するレポート”から発展的に導かれる考察を行います。

 

“情報集積サイト 世界の謎”等によると“夢散幻想”並びに“高機動幻想~”において、
最後の敵として“聖銃ユーザー”となる“狩谷夏樹”の関連情報として、使用する“聖銃”が“Np-03a 天照”である、とする情報が存在します。

 

しかし、当方では“精霊機導弾事件~南の島のガンパレード(実際にはほぼ並行している)”期間を“最初の時間犯罪”の発生時期とし、
状況的な検証と共に“5121部隊を軸として展開するシナリオ”は、それ以降の産物となる事を提示しています。

 

故に“Np-03a天照Np-03b月読”、これら二丁の聖銃は“ガンパレード事件”当時、
クーラ・ベルカルドや黒い月といった(当方の指摘した“歴史改変後”の事象も含めて)ほぼ全ての勢力が手出し出来ない領域に存在しており、
“ガンパレード事件”を主導する位置にあった“セプテントリオン”が扱う事の出来た“聖銃”は、
“精霊終了時に、完全なる青の下へ戻って来ていた”とされる“NP-16セラフ”のみであり、
“狩谷夏樹”が“2つの物語”で使用した“聖銃”は“NP-16セラフ”であった、と考えるのが妥当と指摘されます。

 

これを補強すると見られるのが“夢散幻想”においてその“声”から“女性”である事が確認され、
“高機動幻想~”に同梱されていた未使用画像データから“~精霊機導弾”での姿に酷似している事が確認される“田神”…、
即ち“ガンパレード”世界に居るとされる“ユーリ・A・田神”ではない“S・タガミ”の存在が示唆されている状況です。
(ユーリ・A・田神はそもそも精神寄生体とされ、寄生先である外見は、ガンパレード事件当時であれば“エヅタカヒロ”が該当すると考えられます)

 

この状況は、少なくとも“ガンパレード事件”の一つの展開として描かれた状況、
即ち“精霊機導弾事件ではない”、幻獣による侵攻が確定している“ガンパレード世界”…資料に基づくと“精霊機導弾事件よりおよそ400年後”の世界に、
“S・タガミ”の姿が確認されるという事であり、
“精霊機導弾事件”それ自体は“S・タガミの主観時系列”において終了している事が指摘され得るものとなります。

 

よって“幻獣侵攻の決定的原因”となっている“Np-03a天照Np-03b月読”の二丁が、少なくとも“セプテントリオンが直接扱える状況にはない”との結論が得られます。

 

2-3.発展的考察の三:“~レポート”から見る精霊機導弾事件の構造

 

以上の考察を経た上で、もう一度“第5世界への介入に関するレポート”の記述について検証を行います。
この“レポート”が記述された状況において、要点となるのが、ある法的根拠に基づく<最小介入>とする行為が、
二丁もの“聖銃の供与”という、通常では確実に“過剰介入”となるであろう水準となっている事に有ります。

 

聖銃は、内部に“エリンコ=ナル・エリンコWTG”…ゲートコイルと称される、言わば対象の“唯一性を保証する”WTGを有し、
聖銃の稼動によって起こされた事象(対象の殺害等)は、聖銃によってのみ上書き改変が可能となる“確定された事象”となる性質を持ちます。
即ち、対時間犯罪兵器としては“他の通常手段による介入・改変”を一切無効にする、ほぼ絶対的な戦力として機能し、
且つ、それ自身もおよそ対抗出来る兵器の存在しない兵装となる為、一度動作を開始すれば目的を阻害される事はまず無いものとなります。(参考)

 

逆説的には、軽率に扱うと“未開世界”へ甚大な歴史的悪影響を与え、修復も極めて困難となる“聖銃の供与”を以って<最小介入>とした事から、
S・タガミは自身が投入された状況を“対時間犯罪を考慮して当たる必要性を持つ危険度最大の事態”
と想定した事が考慮されます。

 

即ち、このレポートに記された“精霊機導弾事件”は“ある確定事象に対する改変を目論む介入=時間犯罪”である事が示唆されるものであり、
更に“その前身となる精霊機導弾事件”があった事が推察されるものと言えます。

 

それが“ベルカインの成功させたクーデター”となる“事件”であり、
現在では失われた、ベルカインとネルの実子として生まれる歴史的支配者“クーラ・ベルカルド”の誕生秘話に連なる物語であると推測されます。

 

これは言わば“オリジナル”…“本来あるべき姿のクーラ・ベルカルド”とも言える存在であり、
この時点では現在通説となっている“聖銃のメンテナンサー”とされる存在ではなかったと考えられます。
何故なら、聖銃は“この時より400年後”…“精霊機導弾ワールドガイダンス”によると“精霊機導弾の400年後の世界”に“オリジナルが製造”されるとあり、
“まだ聖銃の存在しなかった=時間遡行が不可能であった時代”に端を発する物語であると考えられる為です。

 

果たして、ベルカインとネルの子“クーラ・ベルカルド”が誕生した世界において、その後“オリジナルの聖銃”が開発され、
“S・タガミ”の手を経た後、(オリジナルの)“クーラ・ベルカルド”にとって誕生以前の世界となる“精霊機導弾事件(レポートの起源)”において“ネットワーク”へ供与、
聖銃の歴史改変により“ベルカインとネルの遺伝情報より生まれしメンテナンサー”として存在が書き換えられたと考えられます。

 

この時点では使用された聖銃のユーザーは“ネル”であり、クーラを構成する遺伝情報それ自体には改変が無いものと考えられる一方、
“~事件”がベルカインの世界移動に至る事で、ベルカインと“セプテントリオン関係者ML”の子である“小杉ヨーコ(陽子、謡子)”が誕生します。

 

ここで更に問題となるのが“精霊機導弾事件”において用いられた“聖銃の色”問題となります。
これは、先入観を排除して観測すると“幻世虚構~”からは“聖銃移動体となった2体はどちらがネルでシーナなのか一切判別出来ない”
=“ベルカインをゲートへ運んだのが誰なのか判別出来ない”という問題が端緒となります。

 

しかし二丁の聖銃“天照月読”について“精霊機導弾ワールドガイダンス”“ネルの聖銃は青”“シーナの聖銃は赤”とする記述が存在します。
(尚、物体としての聖銃が映像等で描かれる事は無く、聖銃移動体と化した後は黒と銀のような色となり、判別は出来ません)
そしてこれに、精霊機導弾BBSにおいて過去確認された(個人サイト等にて複数確認された証言を元に確定情報として取り扱っております)、

 

ネルとシーナの聖銃はどちらが天照でどちらが月読ですか?/(芝村氏回答)赤が太陽。青が月です。

 

…とする回答から、太陽神である“天照”が“赤”、月神である“月読”を“青”とし、
“精霊機導弾ワールドガイダンス”が解説を行う舞台…
即ち“幻世虚構 精霊機導弾”が“結果を提示する世界”=複数の歴史改変を折り込んでいる“精霊機導弾事件”において、
“ネルの聖銃=青=月読”“シーナの聖銃=赤=天照”という“聖銃の入れ違い”が発生、
これにより“聖銃が取り込む移動体の記録”にも齟齬が発生し、本来“ベルカインとネル”の遺伝情報から製造されるはずであった“メンテナンサー=クーラ・ベルカルド”が、
“ベルカインとシーナ”の遺伝情報によって製造される“何物か”に改変されてしまったと考えられます。

 

これは、単純に“クーラ・ベルカルド”の“母方の遺伝情報が変容した(母親が変わった)”というものではなく、
“もしもベルカインがシーナとの間に子供を設けたら”という“クーラ・ベルカルドの存在因果を脅かす”歴史改変事象となり、
その結果、クーラの存在が大きく揺らぐ=“エース以外は会えない”という“奇妙な面会制限”が掛けられてしまったと考えられます。
(無名世界観の性質上、存在が確定していれば会う為の方法論はともかく、会う事それ自体に情報規制的な制限が掛けられる事は考え難い)

 

そして、この影響は実質的な血縁関係であった“小杉ヨーコ”にも波及的な影響を及ぼしていると考えられます。

 

以上の“精霊機導弾事件”が“第5世界への介入に関するレポート”の時点で“複数の歴史改変を折り込んでいる”と見られる根拠が、
“幻世虚構~”のOPムービーである“S・タガミがペンダント(形状から割った後のベルカインのものと見られる)を拾う”姿と、
“~レポート”第13節“今日、古びたペンダントを拾った。”が一致する事、
即ち“(ループ、等の断言はしないまでも)時間順序に歪みが生じている”事が示されている、
とする観点を以って、この記事の結びと致します。

 

尚、当記事は扱う情報の性質上、“特設記事”の補足的な位置づけともなる為、
併せてご一読頂ければ、記述内容を相互補完的に読解頂けるものと存じます。

 

/3.註釈/

 

・註1:
当方“黒天の羅針盤”では、記事内の“世界名称に関する記述原則”として、
“プロダクトネーム、世界番号、物理域を明示的に記述する”というルールを敷いております。
但し、それ故可読性に難が生ずると判断する場合、意図を損ねない範囲で通称・略称等を用いる場合がありますので、
対応関係を整理したものを以下にまとめて記載致します。

 

・世界番号(第○世界、等):原典及び関連資料を出典とする記述以外では原則用いません。使用する際は、物理域の記述に準じます。
・物理域:基幹技術によって区分される物理法則領域。無名世界観一般記述上の“第○世界”に準ずるが、基幹技術と物理域は固定化されており必ず一致します。
・プロダクトネーム:物理域内を移動する特定世界の名称。無名世界観作品に準拠する名称を持ちます。

 
  • サイレントオデッセイ:記述例寡少の為、略称等未定。
  • ダンスドール:記述例寡少の為、略称等未定。
  • ハートオブハイドロゲン:水素の心臓。HOH世界、等。
  • エレメンタルギアボルト:精霊機導弾。EGB世界、精霊世界、等。
  • ガンパレード:ガンパレード・マーチ等。ガンパレード世界、等。
  • ゴージャスタンゴ:複数作品。GT世界。他、特定作品によって詳細分類する場合有り(式神世界、絢爛世界等)
  • アイドレス:アイドレス等。アイドレス世界、A世界、B世界、等。
 

/*/

 

・註2:
“やがみ”氏名義の公式回答によると、
(引用)“A>開発開始が96年の7月(南の島)、実際の企画はその一年前で精霊を作っている途中です。”(ここまで)
とあり、
“アルファ・システム サーガ”P194~195によると、96年末には厚さ20センチ、8分冊に及ぶ巨大な企画書(プレイ日記含む)を完成させ、
更に程無く(97年中?同資料に詳細記述無し)テストバージョンとしてA~E、即ち5バージョンの開発用シナリオを完成させたとあります。
“現実の時系列は改変されていない”とする情報

 

Q5:

現実世界では歴史改変が起きてない、つまり発表された作品、ゲームの時期を信用していいと考えて良いですか?

根拠:今、解くべく問題が解ける様に出来てないと困るので。
ええ。

 

…以上から、これら“現実の事象に基づく記述”の時系列情報が検閲されておらず、
これらの記述が事実と一致するものとして精査すると、
96年末には企画の成立に伴い、一定程度のプレイログを残せる形態として確立…即ち“原作ゲーム”が稼動出来たものと考えられ、
直後に5つの異なるシナリオを提示出来る程度の“状況”が既に進行可能であった、と推測出来ます。
以上を踏まえ、当方は“南の島の~”を“原作の一つ”、かつて“史実”であったものであり、
“~テストエディション”とは、それをコンシューマーゲームの仮バージョンとして制作が可能な状況であった他の4つのシナリオも含めたもの、
或いは“南の島の~”を実機上で稼動させられる形態としたものを指すもの、という具合に、
本来は厳密な区別が為される語であり、両者は“結果的に同じものとなった”状況を仮定しております。
そして、これらの事象を時系列的に整理すると、以下の通りとなります。

 
  • 95年7月頃?:G(ガンパレード・マーチ企画)企画開始。
  • 96年7月頃:G、開発開始。テストシステムとしてA案“南の島~”が運用された模様。
  • 96年末:G、企画書(プレイログ込み)提出。A~E案までのシナリオ案形成。
  • 97年12月:“幻世虚構 精霊機導弾”ロールアウト。
  • 98年中(7月頃?):“ガンパレード・マーチテストエディション”ロールアウト。
    (以下は、この項目とは直結していませんが関連する項目として追記したものとなります)
  • 99年:“高機動幻想 ガンパレード・マーチ テスト&デバッグバージョン”ロールアウト。
  • 00年:“男子の本懐”・“女子の本懐”公開開始。
  • 00年10月頃:“夢散幻想”、ゲーム化断念。翌年7月6日、CDドラマとして発売。
  • 01年(月不明):AC版“式神の城”稼動開始。
 

以上から“精霊機導弾事件”と“南の島のガンパレード(を含む状況)”は、現実時系列上においてほぼ同時期に並存していたと指摘出来ます。
尚、ここの記述については“特設記事”にも考察をまとめておりますので、合わせてご一読下さい。

 

/*/

 

・註3:

(世界の謎掲示板 18948 芝村氏回答)
Q>14.TAGAMI奥さんは第四に閉鎖後、小村に助けられて第五へ。その後第六に渡り式神の城に登場する事になったと思われますが彼女はセプテントリオンに所属していたというのはいつの話ですか?
A>ガンパレードですね。

(この回答では、明確な時期を回答した事になっていない点に注意が必要)

 

(世界の謎掲示板 05595 芝村氏回答)
Q>質問l.リタガンで舞の回想にある「金色の髪をした母」は、S・TAGAMIですか?
A>はい。

 

http://cwtg.jp/wiki1/?S.+TAGAMI より引用)

 

Q6:
S・タガミがNP-01を受け取った時、所属はセプテントリオン、これは間違いですか?
根拠:絢爛の「一方その頃」のイベントでの「裏切り者が姿を現しました」というテキストより。

 

A:間違いですね。その頃はすでに抜けています。

 

星見用掲示板:試験クエスト関連質疑(2) より引用)

 

…これらの情報より、S.TAGAMIという人物がセプテントリオンに所属していたという情報は確定的であり、
その所属時期は、同人物が聖銃“NP-01”を受け取る以前であると確定しています。

 

/4.参考資料/

 

精霊機導弾

 

精霊機導弾事件

 

ガンパレード・マーチテストエディション

 

南の島のガンパレード

 

ウスタリ・ワールドタイムゲート

 

ウスタリ消失点

 

ガンパレード事件

 

セラフ

 

狩谷夏樹

 

ベルカイン

 

聖銃

 

天照

 

星見用掲示板:試験クエスト関連質疑(2)
(質疑者:あんぐら2氏=岸根 了氏)

 

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記事No.13:Return to Gunparade 第9回におけるO.V.E.R.Sの言葉検証

Return to Gunparade 第9回におけるO.V.E.R.Sの言葉検証

 

仮説提示・監修         :10-00366-01:岸根 了
調査・報告           :42-00537-01:吾妻 勲

 

/前提/

 

“-この義体は明日が悪い。だからお茶を飲んで鳥を肩にのせよう。-”(傍点筆者)


 

以上は、Return to Gunparade 第9回、4ページ(註1)に記述された“OVERSの発言”と受け取られる文章です。

 

一見して、漢字、送り仮名、活用形などを的確に使用し、記法上の誤字・脱字等は見られない事から、
日本語による記述が意図された文章であるようにも受け取られます。
しかし他方“明日が悪い”のように、日本語の適正な用法としては不規則な記述であり、
結果として読み手による意味の補完等を必要とする、直接的には意味を読み取る事が不可能な文章となっています。

 

黒天の羅針盤は、従前の“田神レポート”における仮説提起(註2)等を始めとして、
無名世界観から提示される“公的”資料…主に芝村氏の手による著作や公式との裏付が為される発言等…におけるテクストは、
原則的に“記述者の理性を信頼し、記述された意図をなぞる”ための物として扱うスタンスを提案しております。

 

また、無名世界観では“他世界では使用する言語形態が異なっている”ケース(註3)が複数例明示されており、
それを理由として“多言語翻訳ツール”が極めて重要な位置付けを与えられているという事情が存在します。
即ち(“メタ観点”と“無名世界観を構成する要素世界の一つ”という両観点を踏まえて)、
“我々が基準とする現実”において確認出来るテクスト…大部分が現代日本語で記述されたもの…が、
“本来は異なる言語形態によって表現される世界を描いたもの”である事を考慮事項に含める必要性が潜在しています。

 

よって、今回問題としたケースが“日本語とは異なる言語を用いて記述された本来の文章(或いは意図)を、機械翻訳等によって出力された日本語である”との考察を元に、
“OVERS”Ver0.89時点での論理ベース言語と見られる英語を用いた翻訳によって“原典”の意味復元を試みるものとしました。

 

(注:今回の調査報告に当たっては、岸根氏から仮説の提示を頂き、英単語の調査と収集、文法構成は筆者である吾妻の責任編集とさせて頂きました。)

 

/逐語翻訳/

 

“-この義体は明日が悪い。”部分。

→句点が用いられている事から、原典の文章的連続性はここで途切れるものと推測。

 

“この~義体・は・明日~が悪い”という構造に逐語分割し、名詞を軸に検証。

 
  • この~義体
    →“義手”…人体における欠損した部位(ここでは手)を補うものとして、人工物によって“同等、ないし代替或いは拡張した機能・外観”を与えられた装具―とする語から派生したとされる造語。
    造語発案者とされる“士郎正宗・氏”の記述(註4)によれば、高度情報化、サイバネティクス、ロボティクスやバイオ医療技術等を高次に組み合わせ、
    “人体を基準としてその機能を高度に模倣・補完・拡張する”人工生体器官(パッケージとしての人体=ヒューマノイドを含む故に義“体”)を構築する技術、
    ないし“構築された人体そのもの”を指す語とされます。
     
    記述が“この~”と始まる事から、該当の記述は後者…“構築された(人)体そのもの”であると推察されます。
     
    語の成立が日本語に端を発する事から、英語において“厳密な単語(合成語を含む)”としては見られず、熟語として翻訳される事が考えられます。
     
    “義手”=an artificial hand(人工の手)、prosthetic hand(補綴の手)等の表現が存在する事から、
    これらを元として“an artificial ~”“prosthetic ~”+“~body(体)”とする記述が妥当と考えられます。
     
    ここから問題の文が“義体”という特殊な熟語を直接記述している…“人工の体”等の直訳表現になっていない事を踏まえ、
    日本語字義としての“義~”を“仮の(生来とは異なるが適切な機能を有している、というニュアンス)~”として、
    “prosthetic body=義体”とする事が適切であると結論付けます。
     
    尚、字義として“義”という文字には“正しい事、倣うべき規範”等の意味が含まれますが、日本語文において“この~”という指示詞が用いられており、
    この文章が記述された状況として、記述主体であるOVERSが“人工の体組織”と言える“士魂号”にインストールされている事を鑑み、
    状況的により整合性が取れる結論として“prosthetic body=義体”を選定しています。
     
    /*/
     
  • 明日~が悪い
     
    明日=tomorrow、morrow、morn

→日本語においてこの熟語は“あす、あした、みょうにち”等、基本的に“今日の翌日”という意味を指す語となります。
熟語の並びとして記述されている事を踏まえると、これ以外の意味を捉える事は難しい為、
原典において“今日の翌日”を指す語が用いられていたと考えられます。

 

これらの意味を指す語として英語には、一般的に用いられる“tomorrow”の他、
詩語として“朝、暁”等の“夜明け(≒次の日、のニュアンス)”を指す“morn”という語があります。
この“morn”は、他に“to morn”と記述する事で“弔する(弔う)”の意味を持つともされ、
詩的表現を含められる単語とされます。
(古英語・詩文等の用例。現代では“弔う”の記述には“mourn”が用いられるとされます)

 

これを踏まえると“明日~が悪い”部が、原典において“morn”を用いており、
機械的な翻訳に際して誤訳が発生する事で不規則な日本語記述に変化した事が指摘されると共に、
原典が今日一般的に“明日”を指す語ではない語をわざと用いる文章(詩語など)によって記述された文章である可能性が高く、
“morn”と記述された部分が“明日”ではない意味を有しているという推測が成立します。

 
  • ~が悪い=bad、evil、ill…等
    →英語表現において、状態の良し悪しは状況に応じた文章表現によって為される事も少なくない為、
    “悪い”と端的な表現をする場合は“bad”が一般的に当てはまるとされます。
     
    尚、イディオム等の不規則訳が発生しやすい表現も捜索しましたが“明日が悪い”と機械的に訳されるような表現は見つかりませんでした。
    よって、ここでは“bad”を“悪い”に相当する語とし、前出の“morn”と不定詞を含む表現となっている事で、
    “明日が悪い”という不規則訳が成立したと考えられます。
     
    /*/
     

“だからお茶を飲んで鳥を肩にのせよう。-”部分。

→“だから”という接続詞によって前半部分の意味を継承しており、前後関係にある文章と推測される。
しかし、字義通りの自動的な動作を示す文章として見ると“鳥を肩にのせ”るのはともかく、士魂号が“お茶を飲”む事は無い。
(実際動作として“お茶を飲む”事は、士魂号の補給仕様等から考えられるものではなく、休憩等の“茶を喫する”という意味においても不自然である)

 

“この義体”を受け継ぐ文章と読める以上、これらは字義通りの動作ではない慣用的表現であり、日本語における慣用表現としては見られない事から、
英語における慣用表現の誤訳を含めて検証する。

 
  • だから~お茶を飲んで
     
    だから~=as、for、so(前置に用いる)because、since(後置に用いる)
    →いずれの単語も、含まれる文章と対応する文章について理由を示す(AだからB)接続詞となります。
    “だから”という接続詞として用いる限りではニュアンス的な揺らぎがあまり有りませんが、
    複数の単語が該当する事から、原典においては違う意味として記述されていた事も考慮されます。
     
    参考:http://mysuki.jp/grammer-conjunctionsheet-868
     
    よって、この部分における問題は“提示されたテクストでは、接続詞を挟んだ前後関係が成立していない”事であると指摘されます。
     
  • お茶を飲んで=have~、take~、drink~等+teatea単体でも成立)、mash(北アイルランド方言?“淹れたお茶”を指す)
    →表現として単純である一方で“飲む”という行為が確定的に明らかな場合(茶を喫する…お茶にしましょう、等の習俗的表現)
    “tea”という名詞のみでも成立する等、複雑な慣用性を持つとされます。
     
    この慣用性を踏まえた上で“明日が悪い~だからお茶を飲(~んで)”という、日本語の文章として意味が不明瞭となる点について、
    当方は“cup of tea”という英語表現の存在を提示します。
     
    参考:http://eow.alc.co.jp/search?q=cup+of+tea
     
    これは直訳すると“一杯のお茶”となりますが、お茶には人それぞれの好みがある(淹れ方や葉の種類等)事から、
    英語圏において“(対象の~)好み、得意な事”を意味する場合があります。
    “お茶を飲(む)んで”と訳するにはやや婉曲的とは言えますが、前述の通り表現として不可能ではないと言える点からも、
    この表現を用いる事で問題の記述が形成される事が“成立しない文章”ではないと当方は主張します。
     
  • 鳥を肩にのせよう。
     
    一般的に用いられる英語名詞としては…
     
    鳥=bird
    肩=shoulder
     
    …である事から、教科書的な表現としては“Put the bird on the shoulder”などといった表現が考えられます。
    しかし、日本語において“鳥”という表現が鳥類一般を指す語であるように、
    英語表現においても“肩に乗せる鳥は家禽(アヒルやニワトリ)ではない→小鳥等である”という、習俗的な解釈は暗黙のうちに成立します。
    これは、英単語において“bird(鳥類一般を示す)”語の他に“fowl(今日では特に家禽を指す)”という語の存在が確認される事から指摘されます。
     
    問題の文章はこの部分以前に解題した部分より、英語における詩語表現を含める文章である事が指摘されている為、
    当方では“日本語として意味の通る(適切でない)訳”として“鳥を肩にのせよう。”と訳され得る表現を仮定します。
     
    そこで挙げられる単語が“wing”です。
     
    原義として“翼”を意味するこの単語は、順接として“翼を持つ生き物”を意味する事があり、
    転じて集合名詞的に“鳥”(鳥の群れを指して、等)と用いる事があります。
     
    これにより“~shoulder with wings(肩に(と?)鳥)”という表現から、
    転じて“肩に翼をつける”という意図が記述されていたとする仮定を提示します。
     
    /*/
     
    以上より想定される英文を再構成します。
 

(この   義体  は 明日が 悪い、(だから)お茶を飲んで 肩に鳥を乗せよう)


This prosthetic body is to morn bad, my cup of tea is that shoulder with wings.


↓(当方による意訳を行います)


この義体は、悪を弔する(悪の喪に服す)。私の好みは、その肩に翼を付ける。

 

/*/

 

もしくは…

This prosthetic body is to morn bad, that shoulder with wings. It's my cup of tea.





この義体は、悪の喪に服す。その肩に翼を付ける、私はそう在りたい。

 

/*/

 

或いは…

This prosthetic body is to morn bad, that my cup of tea is shoulder with wings.


この義体は、悪を弔する。その肩に翼が有ると嬉しい。

…等が、本来の英語で記述された文章、並びにその文意であったとする提案を本稿の結論と致します。

 

/註釈/

 

・註1:
Return to Gunparade に関しては、著作権管理関係から無断転載等が禁じられております。
その点に配慮する為、当方記事からは直接リンク致しません。現在(2016年7月現在)も公開が継続されておりますので、
閲覧の際は直接訪問して頂きます様、読者各位にお願い申し上げます。

 

/*/

 

・註2:
該当記事を以下に紹介致します。
記事No.12:第5世界への介入に関するレポート(通称:田神レポート)の記述内容検証による仮説提起と考察

 

/*/

 

・註3:
Return to Gunparade→他世界間翻訳プログラムによる猫語(人間には引っかき傷に見える)読解
大絢爛舞踏祭→英語で表記されたレイカ宛ての救援メッセージ
バルカラル語の存在
…等、該当記事の記述等にも用いている現代日本語と異なる言語形態が確認されています。

 

/*/

 

・註4:
Wikipedia 記事“義体化”より
(出展が明示されていない記事ではありますが、他に参考となる記事も無かった為、当記事では参照しております)

 

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