「妖怪録、我し来にけり。」

妖怪録(ようかいろっく)におどりゃんせ——

や(よ)うこそ此方(こちら)においでませ——

葬乱禄(そうらんろっく)へとおりゃんせ——

さあさあ手(て)を掬(すこ)うて——

凛(りん)として鈴(すず)が啜(すず)ろう哭(な)く　御伽噺(おとぎばなし)か夢現(ゆめうつつ)の事(こと)

輪廻(りんね)して仙(せん)を追(お)う猫娘(ねこむすめ)の手狐(てきつね)の囱(まど)

住職(じゅうしょく)　死遊人(しゆうと)　手付(てつ)かずの喪(も)の語(がたり)

脇目(わきめ)も振(ふ)らずに踏出(ふみだ)す異形(いぎょう)

未(み)を持(も)て絡繰様(からころり)と歯(は)を打(な)らして踊子(おどりこ)

妖(あゆ)かしい律(しらべ)に捕却(とかく)許(ゆら)しやれよ

其処(そこ)の怪乱痴気(けらんちき)雑(ま)じれ聞(き)こえぬ"お呪ゐ(かたしはや)" も

幽世(かくりよ) 隔離(かくり) 百鬼夜行(ひゃっきやぎょう)の足音(おと)がしとしと繰(く)る

月失(つきうしの)うて漫(すず)ろう悪鬼羅刹(あっきらせつ)に髑髏(どくろ)が鳴(な)らす鳴(な)らす

雪女(ゆきおんな)も孫太郎(まごたらう)虫売(むしう)りも

歩乱(ほうら)

妖怪禄に皆皆おどりゃんせ!!

妖怪「妖怪禄におどりゃんせ」

人々「「「妖怪禄におどりゃんせ」」」

妖怪「妖怪禄におどりゃんせ」

人々「「「妖怪禄におどりゃんせ」」」

妖怪「おどりゃんせ」

人々「「「「おどりゃんせ」」」

妖怪「おどりゃんせ」

人々「「「「おどりゃんせ」」」

妖怪禄に皆皆おどりゃんせ!!!!!!!!

幽世(かくりよ) 下来(かくり) 百鬼夜行(ひゃっきやぎょう)が翻筋斗(もんどり)廻(まわ)って詠(わら)う

尽失(つきうしの)うて漫(すず)ろう魑魅魍魎(ちみもうりょう)と土蜘蛛(つちぐも)成(なら)ず成(なら)ず

月並様(つきなみさま)わろし座敷童(からこわらし)も

法螺(ほうら)

妖怪禄に皆皆おどりゃんせ!!

さあさ!!妖怪禄に皆皆おどりゃんせ!!

もう一怪(いっかい)!!

妖怪と人々(みんな)でおどりゃんせ!!!!