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Last-modified: 2025-05-23 (金) 22:59:40

【連合歴 6997年2月11日】

クロネッカー「にしても、総統閣下が亡くなられてから、もう9年になるんですね」
A「そして国は崩壊し、今や実質的な内戦中…か」
クロネッカー「…ええ、致し方ありません。世界も随分と変わってしまったものですね」
A「クロネッカーさんなら、あの聖域を抜け出せるだろうに」
クロネッカー「そう簡単にはいきませんよ。あなた達をこの場に置いていくわけにはいかないでしょう?」
A「それもそうだな。例の不老不死者8人の呪いも、まだ解けていないんだろう?」
クロネッカー「ええ…忌まわしき“Reforged Seals”は未だに。一体いつになったら外れるのやら…創造神はもう亡くなられたというのに」
B「ひょっとすると『後継者』がいるのかもしれんな。ほら、あのコールドスリープされてる方とかな」
クロネッカー「後継者…ですか。確かに、あのコールドスリーパーは西暦2900年代のものだったはずですが」
A「今からおよそ5000年前…か。それほど重要な人物を眠らせているなら、何か裏がありそうだがな。それに、見たところは16歳くらいの少女だぞ?」
クロネッカー「さして重要でない人物ならば、コールドスリープなど施しはしませんでしょう」
B「それが謎なんだ。…それと、これは私の直感だが、顔立ちが初代総統に似ているように思う」
クロネッカー「そういえば、天宮総統はご姉妹がいらっしゃると仰っていましたね」
A「もし、彼女が本当に『天宮総統の妹、あるいは姉』だとしたら…どうなる?」
クロネッカー「…その場合、呪いが解けることはない。そう仰りたいのですね?」
A「ああ。呪いが解けることはないだろうな。彼女が“血の因果”に繋がっているのなら――むしろ、封印はより強固になるかもしれん」
クロネッカー「それでも……希望は残されています。少なくとも、この少女が何者なのかを確かめる価値は、あるはずです」
B「…目覚めさせるつもりか?」
クロネッカー「現状では不可能です。あのカプセルは████によって固く封じられています。強引にこじ開けようものなら、彼女も我々もただでは済まないでしょう」
A「相変わらず、神ってのは厄介な置き土産をしてくれたもんだ」
クロネッカー「ええ。まるで、ご自身の死後までも計算に入れていたかのようです」
B「……『運命に抗え』、か」
クロネッカー「?」
B「初代総統が遺した言葉だ。『運命は定められてなどいない。だが、抗うことをやめれば、すべては滅びる』と」
クロネッカー「……だからこそ、彼女を遺された、と? 未来への“選択肢”として…」
A「かもしれんな。だが、それならなおさら慎重にならねばならん。彼女の目覚めが、世界の終わりの引き金になる可能性もあるからな」
クロネッカー「あるいは、始まりを告げる鐘の音になるかもしれませんよ」
B「……それでも、賭けるか?」
クロネッカー「私たちにはもう、それしか遺されていないのではありませんか?」

(しばしの沈黙)

A「…準備を始めるぞ。彼女が目覚める、その時に備えてだ。そろそろ、例の“鍵”を探す頃合いだろう」
クロネッカー「承知いたしました。その運命とやらに、ささやかながら一石を投じてみましょうか」