Volcanic Pistol

Last-modified: 2021-09-16 (木) 20:05:06

Volcanic Pistol

概要

モデルはS&Wのヴォルカニック銃。
厳密にはピストルモデルである。

1848年、ウォルター・ハントによって設計されたヴォリションリピーターを土台としたヴォルカニック銃は、1854年に設計され、翌年の1855年から生産が開始された。
ヴォルカニック銃には複数のモデルが存在し、ピストルモデルは7-8発の装弾数を誇りながら、片手で握ることができる程度には小型であった。

小型モデルの実現を可能にしたもの、ひいてはヴォルカニック銃最大の特徴とは使用される専用弾であり、
一般的なカートリッジ式と異なり弾丸内部に火薬を内蔵する専用の「ロケット弾」と呼ばれるものを採用していた。
ロケット弾はケースレスである分全長が短く装弾数を増やすことができる上、銃本体に排莢機構を設ける必要すらなかったのである。
しかしながら火薬の量に限界があり、当時の一般的な銃と比べると飛距離、威力共に大幅に劣っているという欠点も存在した。

構造として、銃本体のハンマーを起こした後、トリガーガードを兼ねているレバーを下に降ろすことで次弾が装填され、レバーを元に位置に戻すと弾が薬室に送り込まれて発射可能となる。この構造はレバーアクションライフルとほぼ同じであるが、前述の通り排莢は存在しない。
装填はチューブマガジン先端部分のカバーを回転させ前方から一発づつ押し込む形で行うが、ゲームでは本体上部から装填しているように見える(続編のRDR2では実銃に近い方式に修正されている)。

ピストルモデルといえども基本はレバー操作であり、片手での連射は難しかったと考えられる。
一方、作中ではターミネーター2よろしく手首のスナップを使って片手での連射を行うモーションが見られるが、ヴォルカニック銃は信頼性に問題のある銃だった。

ヴォルカニック銃の発射構造は、後の名銃「ヘンリーライフル」や、西部を制したウィンチェスターM73の前身である「1866イエローボーイ」などの数多くのレバーアクション銃の基礎となっている。
というのも、ヴォルカニック銃の設計及び生産にはホーレス・スミスとダニエル・ウェッソン(S&W社)、そして投資家オリバー・ウィンチェスター(ウィンチェスター社)が関わっており、後にアメリカ市場最大規模となる二つの銃器会社の創設者と深く関わっていたという点でも、ヴォルカニック銃の特異性と重要性が伺えるだろう。

ゲーム内での扱い

ほとんどのプレイヤーが二番目に入手することになるピストル。
装弾数が8発なので序盤には頼りになるのだが、やや弾が手に入りにくく調子に乗って撃ち続けると弾切れになる事態も。本来であればCattleman Revolverよりリロードが早いはずなのだが、そこはゲームバランスを考慮してやや遅めに設定されているようだ。

Volcanic Pistol