バッファロー北村引退興行 ~さらば! 猛牛~

Last-modified: 2016-11-06 (日) 17:09:37

公式

キラーカード情報

該当レスラーキラー効果備考
  マナコ(SR)ダメージ*2
  バッファロー北村】(SR)ダメージ*4
  バッファロー北村(VR)
  バッファロー北村(UR)
  ブル・THE・ブロディア(VR)

強豪レスラー

チーム名HP上昇値資金友情ptアイテム出現
トップガン10,000-1,000200名声pt:11
LLW30,000-2,000400名声pt:13
幽撃隊200,000-3,000600名声pt:30
ディスティニー600,000-4,000800名声pt:70
星屑シャイニング1,200,000-5,0001,000名声pt:130
月の出ない夜2,000,000-7,0001,200名声pt:21011/30~
女帝直下3,200,000-9,0001,500名声pt:33012/2~
猛牛軍1,000,000Lv^2*70,000Lv1:15,000
Lv2:20,000
Lv3:25,000
Lv4:30,000
Lv5:35,000
Lv6:40,000
Lv1:2,000
Lv2:10,000
Lv3:20,000
Lv4:25,000
Lv5:30,000
Lv6:35,000
Lv1:伊伏 衣緒(HR)*1
Lv2:ウルフ金森(R)*1
Lv3:海江田 潤(HR)*1
Lv4:一箭 遙(HR)*1
Lv5:都坂 ユーリ(HR)*1
Lv6:星空 こがね(HR)*1
12:00~14:00
21:00~24:00
Lv6まで
エンシエロ100,000,000-1,000,000500,000バッファロー北村(VR)*1Lv1のみ

強豪テキスト

強豪テキスト
  • トップガン
    試合開始時少しでも私たちの雄姿、目に焼き付けていってほしいよねえ
    よし、盛大に送り出すよ!
    今頑張らないで、いつ頑張るっていうのさ!
    勝利後世の中、ままならないモンだねえ
    未決着見せる事が出来たかね……あたしらの本気ってやつを
  • LLW
    試合開始時心を込めるぞ
    うし……
    引退なんて、早すぎるだろ……
    勝利後くっ……
    未決着次を見てろ!
  • 幽撃隊
    試合開始時お世話になった、あの人のため……
    私にとって、先生のような人でした
    いざ、勝負です!
    勝利後これくらいで……くじけてなんて、いられません!
    未決着これが私たちの「意地」です!
  • ディスティニー
    試合開始時あの人は、運命を信じてくれた。笑わなかった……
    恩返し……したかった……
    この寂しさも、糧にする……
    勝利後また、いずれ……
    未決着あなたが……敵か!
  • 星屑シャイニング
    試合開始時惜しいよ、惜しすぎるよ!
    うぅ、もっと色々教えて欲しかったかな
    輝きよ、届けっ!
    勝利後まだまだ……私たちは諦めないっ!
    未決着ふふっ、超新星が胎動してるよっ!
  • 月の出ない夜
    試合開始時尊敬できる人でした……当人には言いませんが
    いつも通りの試合をするだけです
    残された我々こそ、正念場です
    勝利後その顔……覚えましたよ!
    未決着今回は見逃してあげます。這いつくばって感謝なさい
  • 女帝直下
    試合開始時事ここに至れば、派閥など関係ありません
    あの方のために、悲鳴を捧げてください
    あらん限りの、誠意を込めて
    勝利後うふふふ。これくらいでは、へこたれませんわ
    未決着延長戦、なさいますか?
  • 猛牛軍
    試合開始時最後まで働かすねぇ。
    追い込みで、いくよっ!
    ありがとうよっ!
    勝利後いいねぇ……お前たち、いいよ。
    未決着どうしたどうした? もっとガーンと来い! ガーンと!!
  • エンシエロ
    試合開始時悪くないレスラー人生だったよ
    祭りは……楽しいねぇ
    華々しくいこうか!
    勝利後ふふ……つきあってくれて、ありがとよ。
    未決着ほら、最後の祭りだ。どんどん来な!

エリアボス一覧

エリアリングネームEXP資金友情ptアイテム
引退興行 1“戦いの調味料”岩田 香辛+2020,0002,000レアップ*50
引退興行 2+3030,0003,000レアップ*100
引退興行 3“ミスダンディ”KATON+5050,0005,000キズナプラス*1
引退興行 4+5050,0005,000キズナプラス*1
引退興行 5“探究者”伊伏 衣織+4040,0004,000伊伏 衣織(HR)*1
引退興行 6+5050,0005,000伊伏 衣織(HR)*1
引退興行 7“鉄分100%”アイアン羽左間+4040,0004,000レアップ*100
引退興行 8+5050,0005,000キズナプラス*1
引退興行 9“お米パワー”大木 真琴+7070,0007,000キズナプラス*3
引退興行 10+7070,0007,000キズナプラス*3
引退興行 11“爆竹娘”福北 ののり+4040,0004,000レアップ*200
引退興行 12+4040,0004,000レアップ*200
引退興行 13“情熱一番星”プロミネンス加藤+8080,0008,000キズナプラス*4
引退興行 14+9090,0009,000キズナプラス*5

エリアボステキスト

エリアボステキスト
引退興行 1:岩田 香辛

今回のシナリオは、
引退する「バッファロー北村」の視点で
語られています。

バッファロー北村:

「私の引退興行……か」
「幸せだね。幸せなことだねぇ。
私なんかのために、こんなに大々的なのを
開いてくれてさ。大々的すぎて、
気後れしちまうよ」

東京女子プロレス 正規軍
一ノ瀬 栞:

やだ、そんな謙虚にならないでよ。
天下の「筋肉参謀」の引退だもの。
盛大に送り出さなかったら嘘ってモンよ。
なんせ北村さんは……
北村先輩は……
東京女子プロレスの恩人なんだから。

バッファロー北村:

「はは。お前に"先輩"なんて
呼ばれるなんて……
久しぶりだねぇ」

一ノ瀬 栞:

いいでしょ。
もう最後なんだから。

バッファロー北村:

「最後でも、こそばゆいよ」
「それにしても、引退興行は
同じ猛牛軍の子らが相手か」
「私ゃ、てっきりお前達に
ボロボロにされて追い出される
モンだと思ったんだけどな?」

一ノ瀬 栞:

それは菊池が悪いのよ。
そうしようとして、
出来なかったんだから。
"猛牛魂ここにあり"
を見せたのは先輩じゃない。
それに……取り上げるわけには
いかないでしょ。
猛 牛 軍
あの子たちにとって、
先輩とやれる最後の機会を。

バッファロー北村:

「……ありがとよ」

一ノ瀬 栞:

お礼なんかいいから。
ほらほら、行った行った。
最初の相手が、
リングで待ってるわよ。

東京女子プロレス 正規軍 猛牛軍
岩田 香辛:

光栄だね。大将の引退興行で、
先陣を切れるなんて……

試合前
“戦いの調味料”
岩田 香辛

いきますよ……大将……

勝利時

(歓声)

岩田 香辛:

あー、くそーっ!

バッファロー北村:

「なかなか……
やるようになったじゃないか」

岩田 香辛:

全然……
まだ、全然ですよ!
あと3年……いや、2年あったら、
北村さんに勝って恩返しが出来たのに!

バッファロー北村:

「言うねぇ」

岩田 香辛:

言いますよ!
私が……こんなチビが今もリングで
頑張れているのは、
北村さんのおかげですから!
見せたいに、決まってるでしょう!!

リザルト

今日はもう一本ある……その時こそ!!

敗北時

これまで……本当に……本当にありがとうございましたぁっ!
引退興行 2:岩田 香辛

一ノ瀬 栞:

そういえば、岩田ちゃんが
受かったときは……
みんなビックリしたわねぇ。

岩田 香辛:

そりゃ、そうでしょうね。
当時の私は……
プロレスに憧れてただけの、
ただのシロウトでしたから。

一ノ瀬 栞:

そうそう。経験者でもない
ちっちゃい子がーって、
みんな言ってた。
まあ、あの時は……
それくら、
新人をたくさん
とってたんだけどね。

岩田 香辛:

ですね。
確か、引退や退団が
重なったんでしたっけ……
そんなタイミングだから
受かったというか……
受かってしまったと言うべきか……
本当……合格って
言われたとき、
喜びより先に驚きが
先に立ったなぁ……
他の連中のような才能も、
実績も、&ruby(ガタイ){肉体};も……
私には無かったから。
いくら人材が欲しかった
タイミングと言ってもね
……今でも何かの手違い
だったんじゃないかって
疑ってるくらいですよ。

バッファロー北村:

「ああ、私も覚えてるよ。
こりゃ、コイツこれから
苦労するぞって思った」

岩田 香辛:

ええ。そして、実際
その通りになりました。
東女には入れたはいいけれど……
憧れだけでやっていけるほど、
この世界は甘くない。
私は、たちまち行き詰まった。
行き詰まって、追い詰められて……
出口の無いトンネルで
もがくようになった。
当時の東女は新人だらけで……
その代わり、上がボロボロ
抜けていっていて……
才能の無い新人はいないもの
扱いされていた。
同期は次々とデビューして……
やがては、後から入ってきた
後輩たちにも追い抜かれるように
なって……
どんんあに練習しても
うまくいかなくて……
それでも、意地だけで
頑張り続けて……
そこを救い出してくれたのが……
北村さんだった。
「努力はいつか実を結ぶ」って
励ましてくれた。
筋肉の付け方を教えてくれた。
体で劣ってるなら頭も使えと、
試合の組み立て方を教えてくれた。

試合前
“戦いの調味料”
岩田 香辛

だからこそ、勝って恩返しをしたい!

勝利時
岩田 香辛:

くそぅっ!
すみません! 最後まで不甲斐なくて!!

バッファロー北村:

「ははっ、焦るな焦るな」

岩田 香辛:

焦るなって言われても、無理ですよ。
だって、北村さんと試合出来るのは、
これが最後……

バッファロー北村:

「違うよ」
「私の物語はもう終わるが、
お前の物語はこれからも
続くだろ?」
「だから、焦るな」
「お前の物語が終わるときに、
私を越えていてくれれば……
それでいい。いいんだよ」

リザルト

それでもっ……それでもっ!

敗北時

北村さん……長い間……お疲れ様でしたァァッ!!
引退興行 3:KATON

東京女子プロレス 悪役軍 凶獣
スパイダー菊池:

よぉ、牛の大将……
調子はどうだよ?

バッファロー北村:

「おや、菊池」

一ノ瀬 栞:

あら……珍しいわね、
アンタが正規軍の
控え室に来るなんて。

スパイダー菊池:

ん……あぁ、最後だろ?
大目に見ろよ。

バッファロー北村:

「うるさく言うつもり
なんざないさ。
ただ、珍しいってだけで」

スパイダー菊池:

ん……イヤな……
ワビ、
入れに来たんだよ。

バッファロー北村:

「ワビ? 何のワビだい?」

スパイダー菊池:

その、さ。前の試合で、アンタを……
叩きつぶしてやれなかった事をさ。

バッファロー北村:

「あぁ……」

スパイダー菊池:

その場で潰して
引退させてやろうとしたのによ。
アンタ、しぶてぇから……

バッファロー北村:

「ははは。それは私も
悪かったな。つい、
絶好調になっちまった」

スパイダー菊池:

ったくよォ。
まだ、早ぇんじゃねーの!?
アンタよりキャリアの長いウチの
井上さん
大将なんて、まだ殺しても死なねぇぞ?

バッファロー北村:

「そりゃ、井上さんはな」
「でも、私はそうじゃないよ。
こないだのお前との試合も…
ロウソクが燃え尽きる直前の
なんとやらさ」

スパイダー菊池:

なんとやらの割には、
業火だったぜオイ?

バッファロー北村:

「まあ……アレさ。今度、
神埼に挑戦するんだろう?
東女
ウチの……頂点に」

スパイダー菊池:

ああ。

バッファロー北村:

「なら、それを獲ってくれ。
私に詫びる気持ちがあるなら
……ソレで十分さ」

スパイダー菊池:

十分って、ふざけんな。
超難題じゃねーか。
ま、どのみち難題は
クリアするつもりだけどな。
OK、OKだよ。牛の大将。
頂点のベルト奪取して、
アンタの墓前にそえてやンよ。

バッファロー北村:

「おいおい。勝手に殺すな」

岩田 香辛:

大将、そろそろ
時間です。

バッファロー北村:

「お、もうかい?」

バッファロー北村:

「それじゃ、行ってくるよ」

スパイダー菊池:

おう。
最後にみっともねぇとこ
見せんなよ?

東京女子プロレス 正規軍 猛牛軍
KATON:

ふふ……
俺も引退試合に
混ぜてくれるなんて……
律儀な人だ。

試合前
“ミス・ダンディ”
KATON

せっかくだ……刻みつけて下さいよ。猛牛の魂ってヤツを

勝利時
KATON:

なんか……
こないだ猛牛軍に
入ったばかりの俺が
引退試合に組み込まれるなんて……
悪い気がしますね。

一ノ瀬 栞:

そうよ~、役得よ~。
本当なら、私だって
混ざりたかったもの。
まあ、私だけ
じゃないけどね。
北村さんと
やりたかったのは……
だって……新人を
除けば、正規軍で
北村先輩のお世話に
なってない人は
いないと言って
いいくらいよ?

KATON:

……へぇ。
それは……
神崎さんとかもですか?

一ノ瀬 栞:

もちろん。
むしろ……私や玲子が一番、
北村先輩に助けられたんじゃ
ないかしら。
「よしとくれよ。私は……
何もできなかったんだから」

一ノ瀬 栞:

そんなこと、ないわ。
先輩は……正規軍を、
東女を救った立役者。
上の面子は全員、そう思ってるはず。

リザルト

へぇ……そんなことが

敗北時

後のこと、請け負いましたよ
引退興行 4:KATON

KATON:

大将が東女を
救ったって言うのは……

岩田 香辛:

どういういことなんです?

バッファロー北村:

「いやいや、その話はやめてくれ。
私は、本当に何もできなかったんだ」
「っていうか、一ノ瀬。
お前はその"危機"に
東女を追いやった張本人だろ。
何第三者面して語ってるんだい」

一ノ瀬 栞:

てへ♪
でも、知っておいて欲しいことでも
あるのよ。
私たちが北村さんに
感謝している、その理由を。

試合前
“ミス・ダンディ”
KATON

その話、後でじっくり聞かせて下さいよ

勝利時
一ノ瀬 栞:

それじゃ、どこから話そうかしら……

バッファロー北村:

「おいおい、本当に話すのかい?
いいじゃないか、
昔のことなんだから」

一ノ瀬 栞:

えー、でも……

東京女子プロレス 正規軍 猛牛軍
プロミネンス加藤:

何ィ、北村さんの
昔話だと!?

東京女子プロレス 正規軍 猛牛軍
伊伏 衣緒:

それは……傾聴せねば。

東京女子プロレス 正規軍 猛牛軍
アイアン羽左間:

ウチの大将、
自分の事ちっとも
話してくれねぇからな。

東京女子プロレス 正規軍 猛牛軍
大木 真琴:

はいはい。ききまーす!

一ノ瀬 栞:

ほらほら、みんな集まって
来ちゃったし♪

バッファロー北村:

「ああもう……
そんなに人の恥ずかしい話を
聞きたいのかねえ」

リザルト

北村さんの話だから、聞きたいんですよ

敗北時

勝因は……朝に牛丼五杯食ったことですかね
引退興行 5:伊伏 衣緒

東京女子プロレス 悪役軍 凶獣
ブラッディ井上:

よぉ、北村……
北村の昔話するんだって?
私も混ぜて
もらおうかねぇ。

バッファロー北村:

「井上さんまで……
勘弁して下さいよ」

ブラッディ井上:

馬鹿野郎、
勘弁するかよ。
私より先に抜けるってな、
どういう了見だ。

伊伏 衣緒:

東女では……
井上さんが一番の古株で、
北村さんが二番目なんですよね。

ブラッディ井上:

ああ、私が一番の
      北 村
ババァで、コイツが
二番目のババァだ。

一ノ瀬 栞:

ババァって、そんな……

ブラッディ井上:

ウチの若いのなんて、
私のことを良いババァ、
コイツのことを
悪いババァとか言ってたぞ。

一ノ瀬 栞:

誰その命知らず!?

伊伏 衣緒:

北村さんを
ババァ呼ばわりとはッ!!
……誰ですかそいつは。
制裁します。

岩田 香辛:

伊伏、伊伏、
どうどうっ!
ガチギレ禁止だよ。

試合前
“探求者”
伊伏 衣緒

その無礼者は……後ほど自分が……

勝利時
伊伏 衣緒:

先ほどは、
お見苦しいところを
お見せしました。
しかし、北村さんは
私にとっても
恩人ですので……
つい……

ブラッディ井上:

慕われてんなァ?

バッファロー北村:

「やめて下さいってば」

一ノ瀬 栞:

まあ、さっきも言ったけど……
ウチで一番のベテランが
井上さんで……二番目が北村さん。
そこから間が空いて……玲子や私。

伊伏 衣緒:

神崎さんより上の世代は……
お二人だけなんですよね。

ブラッディ井上:

ああ、不自然なほどにな。

伊伏 衣緒:

不自然?

バッファロー北村:

「まあ、不自然だろうね」
「神崎も一ノ瀬も、
そこまでトシがいってるワケじゃ無い。
まだまだレスラーとして最盛期だ」
「つまり、神崎や一ノ瀬と
同世代のレスラーも、そのすぐ上くらいの
レスラーだってまだまだ最盛期だ」
「なのに、神崎と一ノ瀬の同期から上は
ほとんどいない」

一ノ瀬 栞:

不思議よねぇ♪

ブラッディ井上:

不思議じゃねぇだろ、
馬鹿野郎。

岩田 香辛:

それって、大量に引退や
離脱者が出たころ……ですよね。

リザルト

何かあった、のですか?

敗北時

お相手、ありがとうございましたッッ!
引退興行 6:伊伏 衣緒

バッファロー北村:

「あのころの東女は、停滞していた」
「別に何が悪かったワケじゃ無い」
「当時もそれなりには充実していた。
そこそこの人気はあったし、
戦いもあった」
「当時は井上さんが
王者に君臨していた頃で……」
「私も、当時は若手の中堅として、
井上さんに挑んでいったものさ」
「もっとも、井上さんは
強すぎて相手に
ならなかったけどね」

ブラッディ井上:

あの頃はアレだ……
お前も一山いくらの
レスラーだったからだよ。

伊伏 衣緒:

一山いくら……

東京女子プロレス 正規軍 猛牛軍見習い
福北 ののり

耳に痛い……

岩田 香辛:

その頃の記憶ありますよ。
私が中学の頃で……
ヒールが毎週、
正規軍を圧倒して
いたような。

大木 真琴:

へえぇ……

試合前
“探求者”
伊伏 衣緒

北村さんにもそのような時期が……
あったのですね。

勝利時
バッファロー北村:

「当時のレスラーたちも、
それなりに凄かったよ」
「私よりセンスも華もある
レスラーがたくさんいた。
それこそ、私は一山いくらの
レスラーだった」
「それでも、行き詰まっていたんだ。
停滞していたと言っていい」
「袋小路に入ったような感覚って
いうのは……個人だけじゃ無い。
団体そのものにも、
業界そのものにも起こることがある」

ブラッディ井上:

あぁ……あの頃は、しんどかったな。
どんどんお客サンが減っちまってよ……
私の、力不足だった。

バッファロー北村:

「それは、違いますよ。
井上さんのせいじゃない……」
「あの頃は、東女全体が……
停滞に襲われてた」
「特に……当時の正規軍からは、
覇気が消えていた。覇気のなさは、
お客さんにダイレクトに伝わる。
その結果、東女はさらに
落ち込んでいった」
「負のスパイラルってヤツだ。
どうにもならない閉塞感が、
会社全体を包んだ」
「その時、会社は爆弾を投げ込んだんだ」
「神崎玲子、一ノ瀬栞という爆弾を」

リザルト

神崎さんと一ノ瀬さんを……

敗北時

私も、一山いくらから脱却しなくては……
引退興行 7:アイアン羽左間

バッファロー北村:

「停滞した東女を何とかするために
会社が連れてきた爆弾……それが
神崎玲子と一ノ瀬栞だった」

アイアン羽左間:

爆弾……ですかい?

ブラッディ井上:

爆弾たぁ、
言い得て妙だな。

一ノ瀬 栞:

失礼ね……
人を危険物呼ばわりなんて。

ブラッディ井上:

お前達が危険物じゃ
なかったら、
なんだってんだよ。

一ノ瀬 栞:

……………………

バッファロー北村:

「二人がどういう経緯で連れて
こられたのかは……私からは、
語らないよ。長くなりそうだからね。
興味があったら、後で本人達に
きいてくれ」
「ただ会社の名目としては……
正規軍のテコ入れのために、
二人を連れてきたことになっている」
「二人に初めてあった日のことを、
今でも覚えているよ……」
「異様な憎悪だった」
「二人の目からは、まるでこの世に
対する憎しみしか感じられなかった」
「近づいただけで……いや、視界に入れただけで、
こっちまで世界を憎んでしまいたくなるような、
異様な雰囲気があった」

福北 ののり:

一ノ瀬さんが?

一ノ瀬 栞:

もー、
やーめーてーよぉ。

ブラッディ井上:

私も、危ないヤツが
入ってきたと思ったもんだ。
厄介なヤツだと……

一ノ瀬 栞:

井上さんまでー!
「会社は、東女を活性化させようと
2人を連れてきたはずだったんだ」
「でも当時の……他のレスラーたちは、
そうは思わなかった。社長の連れて
きた2人を、会社が売り出そうとした
2人と認識した」
「その結果、正規軍の戦力となるはず
だった2人は……同じ正規軍の先輩
レスラーから、狙われるようになった」

アイアン羽左間:

自分たちの立場を脅かす、
敵と認識しちゃったワケですか……

バッファロー北村:

「そうだ」

アイアン羽左間:

しょうもねぇ……

試合前
“鉄分100%”
アイアン羽左間

私ゃ、大将が先輩で良かったですよ。

勝利時
一ノ瀬 栞:

あの頃はまいったわー。
凶獣とやるより、
正規軍とやるときの方が
身の危険を感じたもの。

ブラッディ井上:

最初はお前ら、
ボロボロにやられたな。

バッファロー北村:

「そう。先輩レスラーたちは、
自分たちの立場を脅かす存在として、
神崎と一ノ瀬をマークした」
「ビビらせて、言うことを
聞かせようとしたんだろう」
「しかし、すぐに思い知ることになる。
2人の才能と……その凶悪性を」
「まだ若手とも呼べない新人のくせに、
2人はタダでは負けなかった。
やられなかった」
「やられたら、次の試合ではそれを

2倍返し、3倍返しにした。
その結果、さらに酷い反撃を受けても」

「その次の試合では、酷い反撃を、

さらに2倍返し、3倍返しにした」
リザルト

その頃から、パなかったのかよ

敗北時

恩返し、できたっスかね……
引退興行 8:アイアン羽左間

バッファロー北村:

     ・・・・
「そうして、正規軍内での生存競争が始まった。
それは……まさに、生存競争だった」
「正規軍vs新人2人。本来なら、勝負にも
ならない。なることなんかあり得ない構図だ。
正規軍の面々も、神崎と一ノ瀬はそのうち
根を上げると思っていた」(※音を上げるの誤字?)

アイアン羽左間:

けど、そうは
ならなかったんスよね?

ブラッディ井上:

ああ……
こいつらは簡単に
一線を越えた。
馬乗りになって、
拳で顔面を
ぐちゃぐちゃにするとか……
当たり前にやりやがってたよな。

一ノ瀬 栞:

そ、そのあたりのくだりは
飛ばしちゃってほしいかなーって。

ブラッディ井上:

飛ばしたら
意味わかんねぇだろ。

一ノ瀬 栞:

むぅぅ……
じゃ、じゃあ軽く流してよ~。

バッファロー北村:

「とにかく、2人は凶悪だったよ。触れるもの
皆傷つけるってのを体現してたよなァ」
「2人の戦いは、やがて『狂宴』と呼ばれる
ようになった。こいつらの試合は常に、
相手をグチャグチャにするか……
自分がグチャグチャにされるかの二択だった」
「折しも当時は格闘技ブーム。2人の洒落に
ならない戦いが、ファンに受けちまったのも
皮肉といえば皮肉だったか……
「ハッキリ言って、狂っていたよ。こいつらは、
どんなに自分がぐしゃぐしゃにされても、
腕が折れても、20針を縫う怪我をしても、
次の試合で同じ無茶を繰り返すんだ」
「狂気の沙汰だよ」

ブラッディ井上:

あぁ……当時の
こいつらは狂気につかれてた。
そして、他の連中は正気だった。
正気の人間は狂気を相手するのに
耐えられないんだよ。
だからこいつらは……

バッファロー北村:

「生存競争の勝者となった」

試合前
“鉄分100%”
アイアン羽左間

まじかよ……

勝利時
アイアン羽左間:

神崎さんと一ノ瀬の姐さんが
生存競争の勝者となったってことは……

大木 真琴:

他の、正規軍の人たちは
どうなったんです?

ブラッディ井上:

どうもこうもねぇよ

バッファロー北村:

「いなくなったよ……
逃げてったのさ」

ブラッディ井上:

ああ。狂人には
つきあいきれないってな。

バッファロー北村:

「実際、戦いを経て2人の
才能は開花していった。
新人の頃ですら、
もてあましていた2人だ」
「2人が『若手』と
呼ばれるようになる頃には
正規軍は完全に瓦解していた。
心を……折られたんだ」
「強さの差、狂気の差、
才能の差を見せつけられた
レスラーたちは……
引退したり、他団体に
移籍したりしていった」

岩田 香辛:

それが……
あの頃の……

一ノ瀬 栞:

そうなるわね。

アイアン羽左間:

じゃあ、当時の引退ラッシュは……

バッファロー北村:

「ああ。神崎たちからの……
逃亡さ」

リザルト

マジ……かよ……

敗北時

オレも狂う必要が……あるのか?
引退興行 9:大木 真琴

バッファロー北村:

「その昔、停滞していた東女を活性化させようと
連れてこられた神崎と一ノ瀬。しかし、
その2人は効き過ぎた。劇薬過ぎたんだ。
正規軍は活性化するどころか瓦解し……」
「東女は崩壊寸前とまで言われるような状況になった」

一ノ瀬 栞:

あの頃は……すべてが
憎かったのよねぇ。

大木 真琴:

憎かった……
ですか?

一ノ瀬 栞:

まぁ、色々あってね……
色々憎くて……
とにかく色々壊してやりたくて。
そしてね。
「好きなように暴れろ」って
言われてたのよ。

大木 真琴:

会社にですか!?

一ノ瀬 栞:

そう。「お前達の求める
戦いは、そこにあるから」
って。でも……
そんな戦いは、
見つからなかったわ。
いくら相手を倒しても、
グシャグシャにしても…
乾いていくだけ。
そんな感じだった。
ま、私も玲子も
ガキだったのよ♪

大木 真琴:

ガキって……あのっ……

試合前
“お米パワー”
大木 真琴

それで……すむレベルを超えているような……

勝利時
大木 真琴:

あの……ですね。
北村さん。

バッファロー北村:

「何だい?」

大木 真琴:

今までの話を
聞くと……
正規軍って……
無くなっちゃったんですよね。

バッファロー北村:

「ああ、無くなった」

一ノ瀬 栞:

いいえ、無くなって
なんかいなかったわ。

大木 真琴:

え? あれ……?
どっちが正しいんです?

バッファロー北村:

「無くなっていたよ。
正規軍は……」

一ノ瀬 栞:

いいえ、無くなって
なんかいなかった。
だって、北村先輩が
残っていたんだもの。

バッファロー北村:

「私一人残っていたって、
正規軍とは言えないだろ」

一ノ瀬 栞:

いいえ。
私たちにとっての
正規軍は……
あなただけでした。

リザルト

北村さんだけ?

敗北時

あ、あのっ……今までお疲れ様でしたっ!
引退興行 10:大木 真琴

岩田 香辛:

神崎さんと
一ノ瀬さんにとって、
最後の正規軍が
北村さん
大将だったって
事ですか?

一ノ瀬 栞:

違うわ。
・・
唯一の正規軍、よ。

バッファロー北村:

「よしとくれ」
「前にも言っただろう……
私は、何も出来なかった」
「そう。私は何も出来なかった。
正規軍を壊滅させた神崎と一ノ瀬は、
すでに手のつけられない化け物になっていて……」
「二人とやり合えたのは、当時頂点に立っていた
井上さんだけだった」
「井上さん率いる凶獣と、二人の血みどろの
争いが東女の主流となった」
「お互いを遠慮呵責なくつぶし合う。
戦争のような試合が繰り広げられた。
その過激さに、ファンも沸いた。熱狂した」

一ノ瀬 栞:

あの頃は、それが正解と
思ってたのよねぇ。

大木 真琴:

わ、私の好みじゃない
ですけど……
お客さんが
熱狂したんんだったら、
それは正解……じゃ
ないんですか?

一ノ瀬 栞:

もちろん、
不正解とまでは言わないわ。
でも、正解じゃない。

試合前
“お米パワー”
大木 真琴

正解じゃ……ない?

勝利時
大木 真琴:

じゃあ、正しい試合って……
なんです?

一ノ瀬 栞:

バカね。
正解なんかないわよ。

大木 真琴:

えー!?

一ノ瀬 栞:

でもね……私たちが
間違っていたのは、
確かだった。

バッファロー北村:

「ああ、だから……
私は黙ってられなかった」

ブラッディ井上:

ああ……それに関しちゃ、
私も同罪だ。あまりに
こいつらが激しいから、
私も必死になりすぎた。
「大木……プロレスの
試合ってのは、何だと思う?」

大木 真琴:

あ、えーと……
その……

一ノ瀬 栞:

生かし合い。
北村先輩は、
当時から言ってたのよね。
プロレスってのは
 「生かし合い」だって。

大木 真琴:

生かし……合い?

一ノ瀬 栞:

当時は「何言ってんの
コイツ」って思ったわ。
戦いに生かすも何も
ないでしょって。

ブラッディ井上:

ああ、コイツは
昔から……そう言ってたな。

プロミネンス加藤:

自分も、聞いたっス。

バッファロー北村:

「私から見て、神崎と一ノ瀬の試合は……
ただの戦争だった。つぶし合いだった。
後に何も残らない。ただ相手をすり潰すだけ。
……そんな試合だった」
「私は見逃せなかった。そりゃ、レスラーだ。
時には潰しあう事もあるだろう。でも、
プロレスってのは……つぶし合いすら、
生かし合いにできるんだ」
「だから、私は神崎と一ノ瀬の前に立った」

プロミネンス加藤:

自分、その頃の試合……
覚えてるっス。

KATON:

ああ、俺も……

バッファロー北村:

「はは、見られていたかい」
「ああ、そうだ。私は神崎と一ノ瀬の前に立った。
立ち続けた」
「そして、そのたびに……ボロ雑巾のように
ボロボロにされた」

リザルト

………………

敗北時

私の試合は、正しいのかな……
引退興行 11:福北 ののり

ブラッディ井上:

あの頃の北村と、
神崎達の戦いか……
そういや、
容赦なかったなぁ……
おめぇら。

一ノ瀬 栞:

まあね。
当時は……何で、
北村さんがあんなに
粘るのか分からなかったし。
ただ、目の前の
気に入らないヤツを
ぶっ飛ばせれば……
それで良かったしね。
だから、
分からなかったワケよ。
リングの外の事なんて。

ブラッディ井上:

私も……あの頃の事は
反省しか出来ねぇな。
凶獣
私らと、お前らの
戦いは過激だった。
あれはあれで最高だった。
それは今でも自負してるよ。
けど……後年、
ソニック
結城に言われたんだよな。

一ノ瀬 栞:

言われたわね。

ソニックキャット:

プロレスって色々あるから
プロレスなの。
ウルトラマンのスペシウム光線は
 「おーっ」ってなるけど、
変身してる間中、
ずっとビービー出してたらつまらないの。
ご老公も、最後の最後で印籠を
出すから楽しいの。悪役の味を
出し尽くすから盛り上がるの。
葵の御紋を掲げて歩いてたら
魅力激減なの。
スプラッタ映画も、最初から最後まで
血まみれだったら麻痺するの。
ただの赤い液体が飛び散るのと
変わらないの。
だから、昔のレーコちゃんたちの
試合はつまらないなーって思いながら、
見てたの!

ブラッディ井上:

あれ、結城が
まだ若手の頃の
発言だよな?

一ノ瀬 栞:

くそ度胸というか……
なのに返す言葉も
なかったわねー。

ブラッディ井上:

実際、そうだったわけだし。
私たちの過激な……
過激なだけのプロレスは、
飽きられ始めていた。
強い刺激も、
そればかりだと慣れてしまう。
ワンパターンになってしまう。

バッファロー北村:

「ああ、お客さんは……減っていった。
レスラーが去り、お客さんが去り……
東女は緩やかな死に向かっていった」
「だから、私は必死だったさ。いろんな事を考えた」
「どうやったら、お客さんにプロレスを
楽しんでもらえるか。そしてお前達にプロレスを
させられるか。そればかりを考えていた」
「見るからに『プロレスラー』であろうとした。
筋肉を鍛えて、どんな技にも耐えられる身体を
作った。見て「美しい」と感じる筋肉にこだわった」
「今の衣装にしたのも、
だからかね。奇抜な牛の
かぶり物をしてお客さん
を引きつけようとした」
「闘牛の"牛"になろうと
決意した」
「勝てなくても、最後に
殺される事となっても、
最後まで闘志を失わない…
お客さんを熱狂させられる
牛になろうとしたんだ」

試合前
“爆竹娘”
福北 ののり

闘牛の……牛に……

勝利時
一ノ瀬 栞:

北村さんが
闘牛の牛になる事で、
私たちは闘牛士になった。
それによって……
私たちも生かされた。

福北 ののり

生かす?
生かす試合って……
どんな試合を
したんですか?

バッファロー北村:

「何も特別な試合はしてないよ」
「神崎や一ノ瀬が潰しに
来た技を受けて、プロレスの
技と動きで返しただけさ。
つまり……」
「ただの試合を、しただけだ」

ブラッディ井上:

ただの試合、
だそうだぜ?

一ノ瀬 栞:

よく言うわ。顔面パンチも、
まるで避けようとも
しなかったくせに。

福北 ののり:

あ、ビデオで見た事ある。
顔面パンチを
受けた後、ニヤリと
笑う北村さん。

KATON:

その後、ゆっくり
マッスルポーズをとって
筋肉を誇示するのが、
お約束のムーヴだったような……

バッファロー北村:

「ははは。アレは、
キツかったねぇ……
こいつらガチ殴りだしさ」

福北 ののり:

あれ、一切の加減なし
だったんですか!?

KATON:

お約束の応酬だと
思ってたぜ、おい。

一ノ瀬 栞:

マジでやってたわよ。
当時の私からしたら……
なめられてるみたいに感じたし。
むかっ腹立って……「倒れろーっ!」
って思いながら、殴ってたわ。
毎回毎回、血みどろになって
倒されてるのに何やってんの
コイツって……思ってた。
なのに……次の興行では、
また私たちの前に立つのよ。
訳が分からなかったわ……
あの日までは……

福北 ののり:

……あの日?

一ノ瀬 栞:

いつもより、粘られた試合が
あったのよ。顔をボッコボコに
してやったのに、先輩がなかなか
倒れなかった試合。そうしたらね……
急に、お客さんの歓声が上がったの。
いえ、それまでも歓声は上がっていた
んでしょうね。でも、急に「聞こえる」
ようになったの。
そのほとんどが、北村先輩を応援する声だった。
「立て北村!」「頑張れ北村!」って声が
あちこちから上がっていたわ。
私と玲子は、ほぼ同時に……それに気づいた。
そして立ち尽くしたわ。それまでは、
お客さんの声なんか雑音程度にしか
感じていなかったから。
でもあの日の歓声は、そんな私たちの心を
突き破ってきた。それだけの熱量があった。
思えばそれは……お客さんの、
魂の叫びだったかもしれない。
プロレスのリングで、
殺し合いのような試合を
してばかりの私たちに対しての。
お客さん達は……
北村先輩に感動していた。
必死になって、応援していた。
そのとき、私たちは初めて
知ったのよ……
戦いで、人を感動させる事が
出来るのだと。そして……
声援を受けたレスラーの、
強さを知った。
あの日の歓声は……
応援を受けて放たれた
先輩のアックスボンバーは……
今も忘れない。
そして言われたあの一言。
「ようやく聞こえるようになったかい?」
「なら、これからは
試合が面白くなるぜ」

リザルト

お客さんの……声か……

敗北時

でもそれって、殺されるだけじゃ無いですか……
引退興行 12:福北 ののり

FWWW 悪役軍 ナイトメア
小早川 ぽひ:

は、カンちゃん。
雑草がゆが
できましたよー♪

東京女子プロレス 謎のレスラー
カンちゃん:

本当にそのあたりの雑草で、
こんな食事が出来るのか……

小早川 ぽひ:

食べておなかの
痛くならない草なら、
だいたいは煮込めば
ごちそうになります!

カンちゃん:

ごちそう……なるほど……
これが、ごちそうか。
む……
煮た事によって、
苦味と青臭さが
かえって強調されている!
これが食い物か!?

小早川 ぽひ:

まあ、
非常食みたいな感じですよ。

カンちゃん:

面白いな。お前は、
本当に色々な事を
知っている。
お前の世界は……
広いのだな。
昔の私の世界は……狭かった。
特に昔は、とてつもなく……
な……

小早川 ぽひ:

カンちゃん……
何かさみしそーです。

カンちゃん:

そう見えるか?

小早川 ぽひ:

見えます。
何かあったら
そーだんに乗りますから!

カンちゃん:

いや、大丈夫だ。
さっさと食事を
済ませてしまおう。
そして
食べ終わったら、
今日の分の特訓だ。

小早川 ぽひ:

はいっ、よろしくお願いします!

岩田 香辛:

なるほどね。北村さんが、
東女を救ったって言うの
……分かりましたよ。

福北 ののり:

ええ。

バッファロー北村:

「おいおい。何を聞いていたんだい。
私は、結局何も出来なかった」
「何かをしてくれたのは、
お客さんだよ。お客さんが、
神崎や一ノ瀬に
教えてくれたんだ」

試合前
“爆竹娘”
福北 ののり

それでも……救ったのは、北村さんだと思います!

勝利時
一ノ瀬 栞:

そして私たちは……
 「プロレス」というものを知った。
まあ、 「知る」のと
 「出来る」は全然違うけどね。

ブラッディ井上:

こっちも戸惑ったぜ。
お前らの戦い方が急に
変わったからよ。

バッファロー北村:

「ああ、試行錯誤
してたな……お前達も」

一ノ瀬 栞:

ええ。分かってしまったもの。
どんなにたたきのめしても、
北村先輩には勝った事にならないって。
先輩に勝つためには、
観客を巻き込んで、
観客を盛り上げて、
観客を幸せにして……
対戦相手と生かし
合わなきゃって……
まあ、気づいた時には
遅かったんだけどね

福北 ののり:

遅かった?

一ノ瀬 栞:

ふふ。これまでの話、
聞いていたでしょ?
東女という団体を相手に、
正規軍と、凶獣相手に
二人で渡り合って、
つぶし合いの試合を
繰り返して……
無事でいられるはずも
なかったのよ。
プロレスの楽しさを
知った時にはすでに……
私の身体には、
そのツケがまわって
きてたってこと。今も、
私の身体は……ガタガタよ。
そう考えると、玲子は
つくづく化け物よねー。
あれだけの戦いを経ても
なお、ピンピンしてるんだもの。

リザルト

目指す高見は……遠いなぁ。

敗北時

もっと早く、猛牛軍に入ってれば良かった……かな?
引退興行 13:プロミネンス加藤

バッファロー北村:

「さて、私の引退興行も……
残すところは後二戦。あと一人……」
「最後の相手はやっぱり、お前だね」

プロミネンス加藤:

もちろんっス!
北村さんの死に水をとるのは、
オレしかいないですから!!

バッファロー北村:

「それじゃ、行こうか」

プロミネンス加藤:

うっス!

試合前
“情熱一番星”
プロミネンス加藤

自分は今日、北村さんを超えてみせる!

勝利時
プロミネンス加藤:

ああもうっ、
何でオレは北村さんに
勝てないんだ!

バッファロー北村:

「そりゃ……まだ私より
弱いからだろ?」

プロミネンス加藤:

うおおおお、
躊躇無くバッサリ
言われたっスーっ!

バッファロー北村:

「……お前は本当にバカだねぇ」

プロミネンス加藤:

いや確かにバカっスけど!
最後くらいこうてんて
もうちょっと優しくと
いうかっ……
そういう優しさ……
無いっスか!?

バッファロー北村:

   ・・
「私は、まだ弱いって言ったんだよ?

プロミネンス加藤:

……え?

大木真琴:

……

KATON:

……

プロミネンス加藤:

それってつまり……
やっぱりオレが
弱いって事っスよね!?

バッファロー北村:

「ああもう、本当にバカだなお前は!」

プロミネンス加藤:

仕方ないじゃないっスか!
オレはバカなんだから!!

岩田 香辛:

どうどう。
加藤、どうどう!

バッファロー北村:

「まあ、加藤……その、何だ。
お前は本当にバカだけどさ……」
「バカで愚直だが……いいバカだよ。
知ってなきゃいけないことは知ってるバカだ」
「プロレスは生かし合い。
対戦相手は……敵でありながら、
自分を生かしてくれる存在」
「それを最初から知っていたお前だからこそ……
私はお前を弟子に選んだんだ。もう一度、
聞かせておくれよ。お前のポシリーをさ」(ポリシーの誤字?)
「加藤にとって、対戦相手は
どんな存在なんだい?」

プロミネンス加藤:

そりゃ、もちろん……
タイマン張ったら、
ダチっス!!

バッファロー北村:

「ああ、そういうことだ」

リザルト

でもそれは……当たり前の事っスよ?

敗北時

これが、師匠を超えると言う事っ!
引退興行 14:プロミネンス加藤

バッファロー北村:

「いよいよ最後の試合……か」
「この試合をもって私は引退。
私の猛牛軍も終了だ。
後のことは……加藤に託す」

プロミネンス加藤:

了解したっス。
では……ここで、
皆に改めて聞いておきたい。
猛牛軍解散後……
みんなが、オレに
ついてきてくれうのかを。
今再確認しなくていいよ。
私は、最後まで
つきあうから。
同じく。担ぐなら、
熱いヤツがいいしな。
オレも今さらさ。
同じく。言わずもがなだ。
一生懸命、
支えさせて
もらいます!
熱く熱く、
爆発させちまいましょ!

プロミネンス加藤:

……ありがとう。
では、この試合……
北村さんの引退をもって
猛牛軍は……
 「紅炎団」へと生まれ変わるッ!
勝負かけていくぞぉっ!!

紅炎団全員:

おおーっ!

試合前
“情熱一番星”
プロミネンス加藤

想いのすべて……ぶつけるっス!

勝利時
プロミネンス加藤:

北村さんっ!
今まで、本当の本当にッ……
ありがとうございましたッッ!!

(歓声)

アナウンス:

それでは、これよりバッファロー北村選手の
引退セレモニーを始めますっ!

(道場)
バッファロー北村:

「よぉ、来たぞ」

カンちゃん(神崎 玲子):

待っていたぞ。

バッファロー北村:

「もうその格好してるのかい……
気合い、入ってんねえ」

カンちゃん(神崎 玲子):

当たり前だ。

バッファロー北村:

「まさか、このちびっ子(小早川ぽひ)
使いによこすとは」

カンちゃん(神崎 玲子):

私が直接動くと、
色々勘ぐられて
しまうのでね。
友達に、頼んだ。

バッファロー北村:

「友達ねぇ」

小早川 ぽひ:

北村さん、私の事
知ってたんですよー。
びっくりです。

カンちゃん(神崎 玲子):

当たり前だ。こいつは……
選手の全員を知っている。
やめていった連中を含めて……な。

バッファロー北村:

「お前とぽひ、一体どういう
縁で繋がったんだか……」
「道中聞いたぞ。お前の事は、
カンちゃんと呼べば
いいのか?」

カンちゃん(神崎 玲子):

どっちでもいい。
名前など、些細な事だ。
重要なのは、
貴様の引退試合の
相手は……加藤でも、
菊池でもない。
私だ。私でないと、
嫌だということだ!

バッファロー北村:

「真顔でわがままな
セリフ吐くんじゃないよ」
「相変わらず……
自分勝手だねぇ」

カンちゃん(神崎 玲子):

自分勝手で構わん。
わがままを通す価値がある。

バッファロー北村:

「………………………………」
「今の私に、そこまで
執心するほどの力は
残ってないぞ?」

カンちゃん(神崎 玲子):

それでもだ。何故なら……
私を、
『プロレスラー』
にしてくれたのは
貴方だからだ。

小早川 ぽひ:

えっ、北村さんって
カンちゃんの師匠
なんですか!?

カンちゃん(神崎 玲子):

ああ。そして……
私の知る限り、
最高のレスラーの一人だ。

バッファロー北村:

「おいおい。だから
持ち上げないでくれってば」
「でもまあ……」
「そこまで惚れ込まれちゃ
仕方が無いね。お客さんも
一人いる事だし……
加藤にゃ悪いが、
引退試合の仕切り直しと
行こうか」
「お前の手で……
私に引導を渡してくれ」

カンちゃん(神崎 玲子):

ああ、もちろんだ。

2013年12月
バッファロー北村、引退。
リザルト

北村さん……打ち上げ抜けて、どこちっちまったのかな……

敗北時

見ていてください、オレたちのこれからを!

特設スカウト会話

桐咲姉妹

妹:

すごい大々的にやるんだねー。

姉:

ええ、東女の重鎮だから。

妹:

二番目のキャリアなんだよね?

姉:

そう。一番は凶獣の井上さん。東女に一番長くいる選手。業界全体を見ても、かなりの古参に入るわ。
そこから数年して、バッファロー北村さん。
そこからさらに数年離れて……神崎さんと一ノ瀬さんよ。

妹:

へー。
神崎さんと一ノ瀬さんで三番手なんだ。
でも、神崎さんとか……まだ、そこまでの年じゃないよね?

姉:

ええ。業界全体を見れば、北村さんと同世代の選手は結構いるわよ。
東女から出て、他の団体で活躍している選手とかもそれなりにいたり。

妹:

その人達も、東女にゲストに来てくれればいいのに。

姉:

それはどうかしら? 何か昔、色々あったらしくて、しがらみが……ね。

妹:

ふーん。
でも今回の引退興行……なんていうか、選手の人たちもノリ気だよねー。
私たちのやる仕事も「いいよ、自分がやるから」って、もってっちゃう人いるしー。

姉:

北村さんの役に立ちたいのよ。それだけ慕われているの。
選手でもフロントでも、今の東女があるのは北村さんのおかげと思ってる人は結構いるらしいわ。

妹:

そう……なんだー?
すごい人だったんだねー。

姉:

すごい人、だったのよ。

エリアクリア後
姉:

ここまで……かしら?

妹:

ふー、疲れたー。

姉:

今回は、のんびり見させてもらいましょう。

妹:

そうだね。引退、見届けようかー。