【東大陸】

Last-modified: 2023-01-27 (金) 21:28:29

SF2

本作における大まかな地域区分。
【メルシュマン】【ロードレスランド】【グラン・タイユ】【ヴァイスラント】の4地方を内包する。
作中の時代においては、術発祥のヴァイスラントの影響を受け、術文明が発展しているが、その分だけ身分制度もシビア。
このいわば「術大陸」も同然の地域にて、当時最大の国家であったメルシュマンの【フィニー王国】の王家に生まれたまさかの術不能者こそが、本作の主人公【ギュスターヴ13世】であった。
また、もう1人の主人公である【ウィリアム・ナイツ】もこの大陸出身。
 
雨量が多く、石造りの建物が多い。城塞都市においては雨水を有効活用するため、屋根を急斜面にするなどの工夫がみられる。
 
長らく術文明の中心地だったことから、もっとも戦乱が発生した大陸でもある。

歴史的経緯

人類史以前

太古の時代はまだ人類の版図ではなかった。
 
12万年前に類人猿から現生人類へ進化したのち、長らく南大陸だけを版図としていたが、4万5000年前にこの大陸へ進出。
最後の氷河期が終わる1万年前に、主に中央部分が肥沃な環境になったことから、この大陸での初の農耕文明となる。
これは古代帝国時代に中原と呼ばれた地域と一致している。

古代帝国時代

都市国家ハンから発展した古代帝国【ハン帝国】は、多数の【クヴェル】が発見されたことから、クヴェル中心の文明が発達。それまで【金属】中心だった文明も、当時の技術ではクヴェル文明には勝てなかったようだ。
この帝国は、善政が敷かれた【五賢帝時代】を経て、貴族の腐敗を契機に発生した【ニカの反乱】で幕を閉じる。
 
当時は術文明といっても、支配者がクヴェルを単一活用するだけであり、クヴェルを活用した装置こそ各地に建設されたが、術の原理については解明されていなかった。
したがってクヴェルの所持がそのまま身分だった。
 
だが帝国の腐敗があったことで激怒した民衆は、すでに五賢帝時代の子孫が穏健に統治していた南大陸で【ツール】が発明されたことで術の仕組みが明らかになると、術の才能こそが身分であるべきだと価値観を変えていく。これが作中時代での身分制の正体である。
 
当初は貴族たちにとって南大陸など、クヴェルが発掘されないことで原始的な地域と見られ、眼中になかった。
ツール発明後も、既得権益などの理由から貴族たちはツール由来の術を禁じたが、爆発的に流入する数のツールの前には止めようもなかった。

作中の時代

古代帝国時代に発生した反乱は、多くの戦乱を呼んだ。
しかしその舞台である「中原」は、戦乱の影響で出たおびただしい死者のアニマがモンスターを誘引し、各地の領主たちにとっても手に負えない危険地帯と化してしまい、ついには統治者がいなくなったことで「ロードレスランド」と呼ばれるようになる。
 
したがって作中では、事実上メルシュマン、グラン・タイユ、ヴァイスラントの3地域が居住地域となる。

  • メルシュマンは、帝国崩壊の影響で各領主が腐敗を防ぐための「誓約」という制度に奔走するが、内部の腐敗を防止するだけのもので、帝国瓦解後の群雄割拠は続いたまま。特に【フィニー王国】【オート侯国】による対立は、作中後半に至るまで禍根を残す。
  • グラン・タイユは、高い文化水準を持った領主による統治が維持される。【グラン・ヴァレ】という天然の要塞があるため戦乱に巻き込まれることも比較的少なかった。
  • ヴァイスラントは小さな村のみがある地域で、古代帝国時代こそ侵略されたことがあったが、作中の時代では特に戦争には巻き込まれていない。

なおロードレスランドにおける例外中の例外が、ギュスターヴ13世が築いた【ハン・ノヴァ】であり、後に世界初の平和条約が締結され、久方ぶりにこの地域が栄えていくことになる。
 
作中の時代においてなお戦乱につぐ戦乱の舞台となり、【ギュスターヴ戦争】および【後継者戦争】のほとんどがこの大陸を舞台にしているほか、【コンバット】は全てこの大陸で発生する。