スマブラ個人小説/シークの小説/亜空の支社

Last-modified: 2010-05-03 (月) 10:24:47

さて、これは弱小商社、[株式会社・亜空]という会社の物語です。
では。

始まり


亜空間   闇の世界

そこの主、タブー。その名前は、"この世界"の住人たちがつけた名前だった



その名前の由来   

かつて彼は、100もの会社を買収し、皆から恐れられていた



いつしか、世の中には、「彼はあくどい事をやって金を儲けているんじゃないか?」

   そんな噂が広まった。そして、その噂の広まりと共に、会社の売り上げは落ちていった



そんな時   社員の一人が社長室へ来て言った

「社長、給料をあげてください。」

「な・・・ッ!?我が社に余裕が無い事は知っているだろうッ!?」

「そうですか・・・。ならば仕方がありません・・・。」

   次の日から、会社に来た社員たちが働く事は無かった。そう、ストライキ



やがて、彼は表舞台から姿を消し、闇の世界に生きるようになっていった

そして、彼には、禁忌   『タブー』の呼び名がついた



それから幾年もの月日が経った

「私は許さない・・・!私を孤独に追いやったあいつらを・・・!!」

彼は今、復讐を決意した

空中スタジアムにて


かつてタブーの会社にいた社員たち   彼らは、今は様々に散らばり、各自色々に過ごしていた

ある者は会社の社長になり、ある者は会社に勤め、ある者は引退して悠々自適の生活を送り   


そして、今日   

"空中スタジアム"という所で、握手が交わされた。

マリオ、カービィ・・・二人の会社が契約したのである

「コレでますますお互いに発展できますな、カービィ社長。はい、キミ、契約書を」

マリオが契約書を秘書のピーチに渡す

「フォッフォッフォ、そうじゃのお、マリオ君。あ、きみ。契約書を」

カービィも秘書のゼルダに契約書を渡す

そして、二人はマスコミに手を振った



亜空間の中からそれを憎々しげに見るタブー

「・・・あんな契約など・・・わたしが邪魔してやるわぁ!!」



空中スタジアムで、手を振っていたマリオ、カービィは気付いた。空から、何かが降ってくるのを

空を見上げると、いつの間にか空が赤紫色に染まり、巨大な戦艦から、紫色の何かが降っていた

カービィは驚愕した

「あれは・・・我が社が現在開発中のハルバード!?一体何が・・・」

紫色の何かが段々と近付いてくる

「・・・一体何が・・・?」

その紫色の何かは、地面に足をつけた瞬間、人のような形に体を変えた。

そして、何かを取り出す

鋭く光る刃のようなものを

「!? あれは刀!?危ない、カービィ社長!!」

刃の一閃が、カービィ目掛けて振り下ろされる

「! っく・・・!」

カービィが身をひねって避ける

「むう・・・、何だ、こいつらは!?」

カービィとマリオが猛攻を避けていると   

「キャアァ!!」

「?」

悲鳴が聞こえてきた

悲鳴の方を見ると、ボスパックンが、マリオの秘書、ピーチから契約書を奪って、破り捨てようとしていた

「返せ!!」

マリオがボスパックンに走り寄る

が、間に合わず、契約書はマリオの目の前でビリビリという音を立てて破れた

そして、ボスパックンは、ゼルダの持っている契約書も破ろうと、ゼルダに詰め寄る

「させるかー!!」

マリオがボスパックンに向かって攻撃態勢をとる

「ちッ、邪魔な奴め。仕方が無い」

そう言って、ボスパックンは契約書を奪い取るヒマは無いと判断したのか、セルダごとカゴに閉じ込めて逃げていった

「くそ・・・!」

気落ちしているマリオに、声が聞こえた

「おいマリオ君、危ない!!」

「え?」

マリオが振り返った瞬間、プリム達が武器を振り下ろしてきた



カキーン



爽快感の溢れる音が辺りに響くと同時に、マリオの姿は消えた

「マリオ君     !!」

カービィがマリオが飛んでいった方の空を見た

見えたのはマリオではなかった。深緑の服をまとった、何か

その何かは、丸いものを落とした。まるで、デジタル時計のようなものを

「! 爆弾か!ワープスター!」

カービィはワープスターを呼んで、ピーチと共にその場から逃げていった

そのすぐ後、空中スタジアムは、黒く深き闇に飲まれていった

天空の使者


スタジアムの上空で、飛び立った天使がいた   


そう、ピット



彼はタブーの会社を辞めてから、警察に就職した

そして、"天空界"へ配属されたのである。


今日は非番の日。ピットが、「ヒマだな~」といってTVをつけた

TVをつけたら、ニュースをやっていて、マリオとカービィが手を振っているシーンが見えた

「あ、マリオさんとカービィさんだ」

ピットは、ニュースをボケーッと見ていた

「へ~~~~~・・・。マリオさんとカービィさんの会社が契約をしたのか~~~。」

呑気にピットはTVを見続けていた。といっても、ボケーッとしているので、内容は頭に入っていないのだが



そのボケーッとしていたピットは、カキーンという爽快感溢れる音で我に返った

TVの方を向くと、マリオが空の彼方へと吹っ飛んでいくシーンが見えた

「な・・・ッ!?」

ピットがTVをよく見ようと、身を乗り出した

しかし、すぐに画面は砂嵐状態になってしまった

ピットが、TVの調子が悪いのか、とTVを叩いていたら、電話がかかってきた



「ピット警部・・・。」

「 ! 何ですか、パルテナ様。今日は非番のはずでは・・・。」

パルテナとは、警察署長の人で、ピットの上司である

「緊急事態です。今、TV見ましたか?」

「あ、はい」

「空中スタジアムに行きなさい。」

「分かりました!!」

   というわけで、ピットは警察の制服に着替えて飛び立ったのである



「うっわ~、こりゃ酷いな~・・・。」

ピットは空中スタジアムが闇に飲み込まれているのを見て、そう呟いた

「さて・・・そういえば、マリオさんが空の彼方に吹っ飛ばされてたな・・・。」


ピットは空を見上げてみた

太陽がまぶしい。ピットは手で日差しを遮りながら空を飛んでマリオを探す


   見つけた!ピットは、雲が海のように広がっている所で、マリオのフィギアを見つけた

ピットは台座に手を触れた。

ピキュアアアアア・・・

雲の海


ピット達はのんびりと地上に降りていた

その頃、カービィ達は・・・


「速く行ってください!」

「フォッフォッフォ、何を言っておる、人生、慌てず騒がずじゃ。第一、これ以上のスピードは出せんわい。」

「キャ     !!」

カービィ達は、戦艦ハルバードに追われていた

「しかし、どうして追ってくるのかのう。開発本部長が裏切ったのかのう・・・。」

「開発本部長?」

「メタナイトというやつじゃ。ってウワァ!」

カービィ達はハルバードの上に落っこちた。

「 ! 年寄りをもっといたわれ!近頃の若いもんはマナーがなっとらん!」

「大丈夫ですか?」

「大丈夫なわけあるか!入れ歯が落ちたじゃないか!」

カービィって入れ歯つけてたのか・・・

ピーチはそう思った

「全く・・・機関室に行ってメタナイトに入れ歯を弁償させてやる!」

怒るのはそこだけか?

内心つっこむピーチ


歩き始めるカービィ

そこに、とつぜん飛行機が飛んできて、攻撃態勢をとった

「何じゃ、あの飛行機は?」

ハルバードから砲弾が飛ぶ

「伏せるんじゃ!」

カービィが伏せた。しかし、彼は自分の体型を分かっていない

カービィは転がり落ちた

「危ない!」

ピーチはカービィの方を向いた

しかし、彼女はカービィの頭がどれだけ光を反射するか、知らなかった

「まぶしいッ!」

ピーチも目を抑えている内に、滑って落ちてしまった

さっきマリオ達がいた、海のように広がる雲   "雲海"へ

ジャングルにて


「ふう、急ぐぞ。」

「了解ッ!」


ジャングルの中を駆け抜ける彼ら

そう、ドンキーコングとディディーコング

彼らは、新聞記者だった

彼らは、空中スタジアムの事件について調べるべく、いま、そこへと向かっているのだった



と、その時   

「先輩、アレ!」

ディディーコングが崖の下を指差した

ディディーコングが指差した方向を向くと、バナナをつんだ巨大な車があった

そして、かすかに聞こえる「待てー!」という声・・・


「事件ある所に我らあり!行くぞー!!」

彼らは、崖下へとおりていった

バナナをつんだ車が、それに気付いたようだ

こちらへ大砲をむけてきた

放たれたキラー

それに対し、ディディーコングがTVカメラを鮮やかに振りぬいた

キンキンキン

TVカメラにぶつかり、打ち落とされるキラー

その内の一つが、彼らの後ろへと墜落し、雰囲気を盛り上げるように爆発する

「クッ!」

バナナ盗難車が逃げていった

「待てぇ!」

スクープのためには命をも辞さぬ!

   そんな覚悟をもって、ドンキーとディディーはバナナ盗難車を追いかけていった