スマブラ個人小説/ラプソディの小説/迷宮~The Labyrinth~

Last-modified: 2010-06-12 (土) 18:26:55

この物語は、ちょっとシリアスな内容になっております。
先に言っておきますが、誰かが亡くなったりも・・・ (でも、ホラーではありません!!!!)
まぁ、そういうストーリーが苦手で仕方のない方、そして、
「私の愛しの○○様を殺すなァーーーーーーー!!!!!」というクレームをつけそうな方は戻ってくださいね♪

 

Story1 白亜の部屋










      目を覚ますと、そこは真っ白な部屋だった。











ピンク色の彼  カービィは、驚いて飛び起き、何度も目をこすった。













ここは    どこ?













ここに来た記憶も、心当たりもない。来る前のことを思い出そうとしても、頭の中は真っ白だ。













ボク、一体どうして  













何気なく後ろを振り返ると、驚いたことに、仲間達が眠るように横たわっていた。












マリオ、リンク、ゼルダ、リュカ、アイク、マルス、ロイ、ゲムヲ。









カービィは急いで彼らを起こす。










「カービィ・・・? ん・・・?なんだ、ここは!!」
「ここは一体どこ!?なんで、こんな所に・・・!?」







皆 カービィと同じように、ここにいる原因が全く分からないようだ。









何もない、不気味な程 真っ白な部屋に閉じ込められた   









おさえようのない不安がこみあげてくる。










「・・・大丈夫だよ。みんな、落ち着いて。」冷静なリンクが切り出す。
「ここに来たからには、必ず、戻ることができるはずだと思うんだ。
 9人もいるんだから、みんなで知恵を働かせれば、脱出できるかもしれないよ。」
「さっすがリンク!!」マリオが、重い空気を晴らすように明るく言った。
「言う通りだ。みんなで協力すれば、怖いモン無しだろっ?」
そして笑顔を浮かべる。しかし、彼も不安でいっぱいだった。
それを察したロイも、明るく言う。
「そうだよ。まずは、この部屋から出てみないと!」
「・・・でも、扉らしき物なんて、どこにも見当たりませんよ?」ゼルダが首をかしげる。













 その時だった。

















    ヨウコソ    

















 どこからともなく、不気味な声が聞こえてきた。
「誰だ!?」
 アイクが剣の柄に手を置き、身構えた。










ソンナニ焦ラナクテモイイサ、ボクハソコニハイナイカラ。










 謎の「声」は続ける。










ココハ、ボクガ作ッタ「迷宮」サ。ココカラ出タイナラ、気長ニ話ヲ聞イテクレル?










 気の短いアイクは、しぶしぶ柄から手を離す。










ココニハ、タクサンノ部屋ト扉ガアル。扉ヲ開ケルニハ、鍵ガ必要ダ。
 デモ、ソレヲ手ニ入レルニハ、危険ナ試練ヲ越エナケレバナラナイ。
 当然    死ヲ覚悟シテオイタホウガイイ。










 リュカが目を見開く。










ダレカ1人デモ、最後ノ扉ヲ抜ケ、コノ「迷宮」ヲ脱出デキレバ、キミタチノ死ハ無効ニナル。
 シカシ、全員ガ死ヲ迎エルト   
     二度トモトノ世界ニ戻ルコトハデキナイ。










 全員が、息を呑む。










モチロン、脱出デキズニ消滅シタ奴ダッテ、タクサンイルサ。








「あの   ・・・」リュカがおずおずと尋ねる。
「あなたがぼくたちを、ここに連れてきたんですか?
 だとしたら、どうして・・・?」











 すると、「声」の主はまるで卑劣な笑みを浮かべているかの様に、言った。











キミタチガ迷宮ヲサマヨイ、争イ、ソシテ死ンデイクノヲ見ルノガ、
 愉快デタマラナイカラニ、決マッテイルジャナイカ。









「お前・・・!」









 アイクがかっとなって叫ぶ。しかし、どうにもならない。









ナカナカ骨ノアル奴バカリデ楽シソウダ。

 ソレデハ・・・健闘ヲ祈ル。









 「声」は、不気味な笑いを残し、消えた。










「・・・どうなってるんだよ・・・」
マルスがため息をつく。
「ねぇ、マルス・・・」カービィが心配そうに言う。「ボクたち、どうなっちゃうんだろう?」
「そんな顔しないでよ、カービィ。」抱きついてきたカービィに優しく語りかける彼。
「みんなが、いるから    。」






「・・・よしっ!」マリオが勢いよく立ち上がる。
「なんだかまだよく分かんねぇけど、この部屋に鍵だか扉だか、何か隠されてるハズだ!!
 みんな、手分けして探そうぜ!!」
「・・・・うん!!」
彼らの顔に希望の光が     笑顔が浮かんだ。














  しかし、彼らは知らない。














これからの道のりが    辛く、苦しく、険しいものだということを。











-To be continued・・・-

 

Story 2 天井大作戦

 
 

 一同は、とりあえず真っ白な部屋のすみずみまで、手がかりを探した。







しかし   何も見つからない。







「こんなに探したのに見つからないってことは・・・天井に何かあるんだよね、きっと。」
ロイがちょっと自信なさげに言う。
「そんじゃ、カービィ、調べてみて。」割と長い間飛べるカービィに、マリオが頼んだ。
「うん・・・そうしようと思ったんだけど・・・。」カービィはうつむく。「何故か、うまく飛べないんだ。」



そう言って、もう一度試してみる。



だが、なかなか高度が上がらず、同じ所をふらふらとただようことしかできない。



「モシカシタラ」ゲムヲがカクカクしながらしゃべる。「コノ迷宮ノ中デハ、自由ニ空ヲ飛ベナイヨウニナッテイルノデハ?」
ゼルダも同意する。「そうみたいですね。私も、『フロルの風』を使おうと思ったのですが、うまくいきませんでした。」
「じゃあ、どうやって天井、調べるんだよ・・・。」マリオが嘆いた。
「・・・おんぶ。ムリなら、かたぐるま。」と、カービィ。
「あのなぁ・・・」マリオが天井を見上げる。「ここの天井、おんぶや肩車なんかじゃ絶対届かないと思うけどな。」
「そっかあ・・・。じゃあ・・・うーんうーん・・・あっ、そうだ!」
パッと顔を輝かせるカービィ。
「騎馬戦みたいにすればいいんじゃないかな?ホラ、去年のスマブラ大運動会でやったやつ!!」
「あ、なるほど!上に乗る人の人数を増やせばいいんだね!」リュカも賛同。
「・・・それじゃあ、かな~り不安定になりませんか?」ゼルダが心配そうにたずねる。
「でも、それくらいなら絶対届くハズだよ!」カービィはにこにこしながら言った。
「とりあえず」リンクが立ち上がる。「ちょっとやってみるか。」
こうして、リンクとアイクとロイが土台をつくり、その上にマルスが乗った。そして、リュカを肩車する。
・・・・しかし、まだ届かない。
さらにリュカがカービィを抱え、その上にゲムヲが乗ったところで、ようやくゲムヲの手が天井に付いた。
「ぉぉぉぉ・・・なかなか重いね・・・。」ロイが苦しそうな声で言った。「マリオさんとゼルダさんは、上のひとたちが
 落っこちそうになったら、受け止めてあげてください。」
「分かりました。」微笑むゼルダ。 「・・・気をつけろよ。」と、マリオ。
「じゃあ、ちょっとずつ歩いてみよう。」
リンクの言葉で、一同はゆっくり調べ始めた   









    しばらくして。




「アッ!!」突然、ゲムヲが叫んだ。

 

騎馬全体が、ぐらりと揺れる。

 

「いっ、いきなり叫ばないでよ、ゲムヲ!」リュカがはらはらしながら言う。「びっくりするじゃん」
「ゴ、ゴメンナサイ。デモ、手ガカリヲ見ツケタンデスヨ!」
ゲムヲは天井をぐいと手で押した。すると、そこはフタになっていて、人が1人通れるくらいの穴が開いた!
四角い穴は、上の階へとつながっているようだ。
「すごーい!これでとりあえず、この不気味な部屋から出られるね!」カービィがほっとしたように言った。
「ジャア、チョット入ッテミマスネ。」ゲムヲは勢いよくジャンプし、上の階へ行った。
「・・・・大丈夫かな、ゲムヲ。」心配する一同。
しかし、すぐにまた、ゲムヲの声が聞こえた。
「ウワァ、真ッ暗デ何モ見エマセンヨ、コノ部屋!」
「えぇっ、そんなあ!」カービィが暗い穴を見上げる。「ボクも行ってみるよ。リュカ、ボクを投げて!」
「えっ、投げちゃって大丈夫?」とまどうリュカ。カービィはそんなリュカに笑顔でうなずいた。

 

   ・・・・・ぽいっ。

 

カービィは見事に闇の中へ入っていった・・・。そして、「ぼてっ」という音。



「あたっ!お尻ぶつけちゃったよ~。・・・ホントに真っ暗だね。何なのさ、ココ?」
「ワカリマセン・・・。電気ノスイッチカ何カ、アルト思ウンデスガ・・・。」
   あっ!何かあるよ!」カービィは足元に、何かを見つけた。

 

恐る恐る、穴の近くへ持っていき、下からのわずかな光でそれを見た。

 

「・・・ロープ?」    それは、長い縄だったようだ。
「これを下に垂らして、のぼってこいってことかなぁ?」
カービィは、慎重にロープを下の階へと垂らしていく   




一方、下の階組は・・・。

 

「おっ!?何か下りてきたぞ。」驚くマリオ。
「そのロープで、上がってきてみて!!」穴から、カービィの声が響いた。

とりあえず、騎馬の一番上にいるリュカが最初に行くしかない。

「リュカ、行ける?」マルスが心配そうに、下からたずねる。

 

ううん、無理だよ    本当は、そう言いたかった。こんな、得体の知れないロープを
最初にのぼるなんて、怖くてしかたがなかった。

 
 

 だけど   

 
 

大丈夫、ぼくは強くなったんだから。

 

それに、上にも下にも、すてきな仲間がいるんだから   

 

リュカはロープをつかみ、勇気をふりしぼってのぼっていった。

 
 

-To be continued・・・-

Story 3 悲劇

 

リュカは無事に上の階へ到着した。ロープは、どこかにしっかりと固定されているようだ。




続いてマルス、ロイ、アイクが順にのぼっていく。やはり、何事も無かった。

 

「姫   。」リンクがゼルダを見る。「上がれますか?」
「大丈夫です」にっこりと微笑むゼルダ。
「けれど、その格好では・・・」なおも心配そうなリンク。
「それなら、試してみましょうか?」





リンクが答える暇もなく、ゼルダは静かに縄を握り、優雅にのぼっていった   





(すごい・・・さすが、姫・・・)感心するリンクとマリオ。そして、顔を見合わせる。




「先、行く?」リンクがたずねる。
「いや、オレは最後でいいよ。さっき一番下で頑張ってたお前が、疲れて
 落っこちたとき困るからな。」皮肉っぽく行ってニヤリとするマリオ。
「・・・ありがとう」リンクは苦笑した。






彼が上の階に着いたのを見て、マリオもロープによじのぼった。

















    そのときだった。



















     ン!!!!
















突然、大きな音を立てて、穴のフタが勢いよく閉じた。




















その勢いは、下の階へとつながっていたロープを絶ち切ってしまったのだ     !




















上の階は、暗闇に包まれた     




















「嘘だろ・・・!?」リンクが叫ぶ。






「おい!マリオ、大丈夫か!!? ・・・開かないよ、これ!!」




みんなで必死に閉じたフタを叩く。しかし、押しても引いても、びくともしない。




















一筋の光も許さない冷たい闇が、「死」という言葉とともに迫り来ているような気がした   























ここで、死ぬのか   























誰もが絶望的な気持ちに染められた。























そして     







































      爆発音が轟いた。























下の階からだった。




















部屋全体が、大きく揺れた。




















命の灯火がひとつ、消えた   




















「マリオ・・・」 誰かが、空気のようなかすれた声で言った。



















 カチッ。


















部屋に明かりが灯って、全体を照らした。

















絶望の中を、明るく照らした。














それは、希望の光なのか、それとも   















ロープがつながれている場所に、小さな赤いカギが落ちている。













リンクはそれを拾い、握りしめた。












唇をぎゅっと結び、上を向く。











仲間たちは、静かに立ち上がった。










そして、扉へ向かう。











カギを差し込んで回す。











 ガチャリ。












扉が、何とも言えない不気味な空気を携えて、ゆっくりと開いた     

 
 
 

-To be continued・・・-






いったん中断するかもです!