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もふもふえん
岡村 直央
第1話 始まりのベル | |
---|---|
プルルル… | |
仕事中、直央から電話がかかってきた。 | |
岡村 直央 | 『あっ…もしもし、岡村直央です。今、お話しても大丈夫ですか…?』 |
『実は、お仕事に出かけたお母さんが、家に忘れ物をしちゃって』 | |
『ボクが届けに行きたいんですけど、その…』 | |
『今、家にボク1人なんです。一緒に行ってくれる人が、誰もいなくて』 | |
『…プロデューサーさん。お母さんの病院まで、ついてきてくれませんか…?』 | |
いいよ | |
岡村 直央 | 『ありがとうございます!よかったぁ…』 |
今から迎えに行くね | |
岡村 直央 | 『はいっ…!ボク、準備して待ってますね!』 |
第2話 母への想い | |
岡村 直央 | プロデューサーさん、送ってくれて、ありがとうございました。 |
お母さんにも忘れ物、渡せました。 | |
…この病院、大きいですよね。お母さんはここで看護師をしてるんです。 | |
毎日大変そうだけど、いつも笑顔で、患者さんをはげましてるんですよ。 | |
お医者さんとも、患者さんとも仲良しで… | |
ボクのお仕事も見に来れないくらい、忙しくて… | |
…… | |
ボクも、病院の人たちみたいに…もっとお母さんと一緒にいたいな。 | |
ボクが立派なアイドルになったら…お母さんのお仕事も、楽になるのかな。 | |
そうしたら…一緒にいられる時間も、増えるのかな… | |
第3話 無邪気を前に | |
岡村 直央 | あっ…で、出口に案内するんでしたよね。こっちです。 |
男の子 | …なあ、あれって岡村直央じゃねぇ? |
女の子 | わっ…ホントだ!『もふもふきんぐだむ』に出てる、直央クンだ! |
岡村 直央 | えっ…?小児科の子かな。か、囲まれちゃった。逃げ道が… |
女の子 | 私、直央クンのファンなんだっ。あの羊サンの歌、ちょっと歌ってみてほしいな! |
男の子 | えー。歌はいいから、サインくれよ、サイン。友達に自慢するからさ。 |
岡村 直央 | あ、あの、ボク… |
ううっ…その、ご…ごめんなさい…! | |
女の子 | あっ、待ってよー! |
少年 | ………… |
あれが、岡村直央…? | |
第4話 指名 | |
岡村 直央 | この間はすみませんでした。ボク、逃げ出しちゃって… |
同い年くらいの子って、苦手なんです。あんまり話さないから… | |
落ち込まないで | |
岡村 直央 | はい…クヨクヨしててもしかたないですよね。お仕事、がんばろう。 |
これが次のお仕事の台本ですね。ええと、舞台ですか…あ、あれ? | |
公演日まで、すぐなんですね。これだと、あんまり練習できないような… | |
緊急のオファーであることを伝えた | |
岡村 直央 | 主演の子が病気になって、その代役に、ボクが… |
で、でも…これって有名な舞台ですよね。急に主演だなんて言われても… | |
突然のお仕事で、レッスン期間も短いし…ボ、ボクには無理なんじゃ… | |
(!ボク、また弱気に…) | |
(こんなことじゃ、立派なアイドルになんてなれない…!) | |
…ボク、やります。主演の代役…頑張ります! | |
第5話 怒りの少年 | |
岡村 直央 | プロデューサーさんとまたこの病院に来るなんて、不思議な気分です。 |
主演の子、まさかここに入院してたなんて。 | |
緊張しますけど、代役をするからには、ちゃんとあいさつしてきますね。 | |
あっそうだ。もらった台本なんですけど…わからない部分が結構あって。 | |
たとえば、こことか…あと、ここも… | |
男の子 | …あっ、また岡村直央だ!ほら、あそこ。 |
女の子 | わっ…ホントだ!ねぇ直央クン、どうして病院にきてるの?何かのお仕事? |
岡村 直央 | うっ…またあの子たちに見つかっちゃった…! |
プロデューサーさん、ボク…どうしたら… | |
少年 | また逃げんのかよ、岡村直央! |
岡村 直央 | えっ…?小児科の子かな。か、囲まれちゃった。逃げ道が… |
少年 | オマエみたいな弱虫ヤローに、オレの役は絶対に渡さないからな! |
岡村 直央 | オレの役って…?あっ、待って! |
…行っちゃった… | |
第6話 冷たい病室 | |
岡村 直央 | さっきの子、『オレの役』って言ってましたよね。 |
やっぱりあの子が、主演の…うう、ちゃんとあいさつできるかなぁ… | |
直央の手を握る | |
岡村 直央 | プロデューサーさん…そうですよね。ボク、しっかりしなきゃ! |
岡村 直央 | こ、こんにちは… |
少年 | ………… |
岡村 直央 | (うう、にらんでる…) |
は、初めまして、岡村直央です。舞台の代役をやることになりました。 | |
ボクにできるのかなって、ふ、不安だけど…が、頑張るので… | |
少年 | ……思ってたのと、ぜんぜん違う。 |
岡村 直央 | え? |
第7話 憧れの先 | |
少年 | あーあ、天才子役・岡村直央が代役っていうから期待してたのにな。 |
岡村 直央 | 天才子役って…ボクのこと…ですか? |
少年 | フン、しらばっくれるなよ。TVでも雑誌でも、散々そう言われてたくせに。 |
オレだって、オマエの演技を見て…同い年なのにすげぇなって思ってたし。 | |
オレの代役が岡村直央になったって聞いて、悔しかったけど… | |
でも、どんな風に演じるんだろうって、楽しみにしてたんだ。 | |
なのに、実際の岡村直央は想像とぜんぜん違う。弱虫だし、頼りないし… | |
岡村 直央 | ………… |
少年 | …もういいよ。オマエが代役なんてガッカリだけど、決まったことだもんな。 |
……出てけよ。ほら…部屋から出てけ! | |
第8話 勇気を出して | |
少年 | …あのな。聞こえなかったのか?出てけって言ったんだ。 |
岡村 直央 | ………… |
あの…ボクの演技を、見てもらえませんか? | |
ボクは、弱虫だけど…お芝居だけは、ずっと頑張ってきたことなんです。 | |
少年 | …フーン。だから、否定されたくないって?…いいぜ、やってみせろよ。 |
岡村 直央 | ……プロデューサーさん。ボクの台本、持っててください。 |
……すぅ、はぁ…… | |
『ひどいよ、親分!オイラにも分け前くれるって言ってたじゃないか!』 | |
『オイラには夢がある。それはオヤジみたいな船乗りになること!』 | |
『でもこんなしけた港町じゃあ、夢もすすけちまうぜ』 | |
第9話 2人の約束 | |
少年 | ………… |
…台本、もう覚えたんだ。 | |
岡村 直央 | 全部じゃないけど… |
少年 | …あのさ、主人公の心情がぜんぜん違うんだけど。 |
岡村 直央 | えっ…!?ご、ごめん… |
少年 | 前の場面で落ち込んでるから、そんな元気な演技にならないよ。 |
岡村 直央 | う…そ、そっか… |
少年 | 稽古が始まるまでに直しておけよ。 |
岡村 直央 | え? |
少年 | 弱虫なのは気に入らないけど、演技は認める。 |
代役、頼んだぜ。 | |
岡村 直央 | …うん!あ、ありがとう…!がんばるよ! |
最終話 岡村 直央 | |
岡村 直央 | プロデューサーさん。あいさつ、すごく緊張しました。 |
演技は認めてもらえたけど…ボク自身のことは、嫌われたままでしたね。 | |
弱虫で、頼りなくて…ボクってアイドルなのに、取り柄がないのかも。アハハ… | |
自信を持って | |
直央の演技力は、直央自身の力だよ。 | |
岡村 直央 | ……プロデューサーさん…… |
えへへ。不思議です。 | |
プロデューサーさんといると、どんなときでも力が湧いてくるんです。 | |
ボクは、ボクのことを好きになっていいんだって…自信が持てるんです。 | |
あっ…あそこにいるのは、小児科の… | |
そっと直央の背中に触れる | |
岡村 直央 | …はいっ。ボク…あの子たちのところに行ってきます! |
岡村 直央 | …こ、こんにちは!あのね…ボク、今度舞台に出るんだ。 |
う、うん。よかったら遊びにきて…とってもいい舞台になるはずだから! |
橘 志狼
第1話 ビッグなチャンス! | |
---|---|
橘 志狼 | プロデューサー、ビッグなニュースがあるって聞いて飛んできたぜ!なになに!? |
すごいオーディションの話が来た! | |
橘 志狼 | キッズ向けダンス大会のイメージキャラクターを決めるオーディション!?すっげーじゃん! |
オレやる!やりたい!おっ、それ大会のポスター?見せて見せて! | |
あっ、この主催の人知ってるぜ。世界で大活躍してるプロダンサーじゃん! | |
岡村 直央 | ボクも見たことあります。このオーディション、すごい倍率になりそうだけど… |
橘 志狼 | そんなのビビるわけねーじゃん。オレなら合格間違いねーって! |
姫野 かのん | しろうくんなら、きっと大丈夫だよね♪かのん、応援してるね! |
岡村 直央 | …うん、そうだよね。しろうくんなら、絶対合格できるはずだよ! |
橘 志狼 | へっへーん、あったりまえだろー? |
このビッグな仕事、志狼サマが絶対勝ち取ってやるぜっ!! | |
第2話 世界で輝くために | |
橘 志狼 | おはよーっ!朝から練習に付き合ってくれてありがとな、プロデューサー! |
ダンスのオーディションで、このオレが負けるわけにはいかねーもんな。 | |
それに最終選考には、あのプロダンサーが来るんだろ? | |
海外でも活躍してるような、すごいダンサーなんだぜ!? | |
オレはまだ子どもだけど、いつか世界一ビッグなダンサーになるためにも、 | |
ここでバシッと、カッコいいとこをプロ相手に見せつけてやるんだ! | |
それに…かのんやなおも、応援してくれてるしな。へへっ… | |
絶対、勝とう! | |
橘 志狼 | おう!それじゃ、早速レッスンを始めるぜ。ちゃんと見ててくれよな! |
第3話 決戦の舞台へ | |
橘 志狼 | へへっ、最終選考まできた、プロデューサー!ま、オレの実力ならトーゼンだけど! |
キッズアイドル | ふん、いい気になるなよ。合格するのはこの僕で決まりだし! |
橘 志狼 | いきなりなんだおまえ?そんなのやってみないとわかんねーだろ! |
キッズアイドル | はは!お前みたいなガキぽいアイドルに僕が負けるわけないだろー? |
橘 志狼 | だ、誰がガキっぽいだとー!?オレはもう5年生なんだぞ!? |
キッズアイドル | なーんだ、やっぱりガキじゃん!僕は6年生だぞ、先輩だぞ! |
橘 志狼 | 大して変わらねーじゃねーか!ガキっぽいって言うヤツの方がガキだろ! |
大会スタッフ | 間もなく最終選考が始まります。こちらへお集まりください。 |
キッズアイドル | うっ…もう本番か…と、とにかく!ぜーったい僕が勝つからな! |
橘 志狼 | なんだったんだ…?もしかして、あいつも緊張してたのかな? |
だからって、負けるわけにはいかねーし!絶対オレが勝ってやるからな! | |
第4話 それでも続けなきゃ | |
橘 志狼 | これが最後の課題曲…最終選考を勝ち抜いて、オレはビッグになる! |
大会スタッフ | 最後の審査はダンスの実力勝負…では、はじめてください! |
橘 志狼 | (おし…いい感じだ!今まででいちばん調子いいかも!) |
(あ!あいつ、さっきオレにつっかかってきたやつだ。ダンスのキレがすげー!) | |
(…いや、オレの方がもっとすげーし!ここからもっとやってやる!) | |
プロダンサー | あの2人、ちっちゃいながらダンスのキレは抜群だね。要チェックだな…! |
橘 志狼 | (うわっ、あの人がこっちを見てる!もっと目立たねえと…!) |
(あっ!) | |
(…う、嘘だろ!?こんな簡単なステップで転んじまうなんて、どうして…!) | |
(って、ボーッとしてる場合じゃねえ!はやく立て直さねーと…!!) | |
第5話 負けられなかった戦い | |
大会スタッフ | オーディションの結果を発表します。合格は… |
橘 志狼 | …っ!合格したのは、あいつか…うん。すげーダンスだったもんな… |
橘 志狼 | よっす!合格おめでとさん!おまえのダンス、カッコよかったぜ! |
キッズアイドル | あ、お前…うん、ありがとう。お前のダンスもすごいよかったよ。 |
最後の転倒がなかったら、結果はわかんなかったと思うし… | |
…橘くん、だっけ。さっきはガキっぽいなんて言ってごめんな。 | |
橘 志狼 | へへ、もうガキなんて言わせねーぜ。今度は絶対負けねーからな! |
キッズアイドル | …うん!僕ももっとたくさん練習してくるからな!次も負けないぞ! |
橘 志狼 | …負けちまったか。なあプロデューサー…もう、帰ろうぜっ。 |
こちらの返事を待たず、志狼は会場から駆け出していってしまった… | |
プロダンサー | ふむふむ…315プロダクションの、橘志狼君…か。 |
第6話 悔しさを飲み込んで | |
事務所への帰路、志狼はずっと黙り込んでいる… | |
大丈夫? | |
橘 志狼 | …オレ、なんであの時、転んじゃったんだろ。 |
よりによって、最終選考で…練習めちゃくちゃ頑張ったのに… | |
かのんも…なおも応援してくれてたのに。ほんと、ダッセーよな… | |
プロデューサーもガッカリしただろ…ぐすっ…くそう…あれさえなければ…! | |
ここで終わりじゃない | |
橘 志狼 | 終わりじゃない…だよな。ビッグになるチャンスは、いっぱいあるもんな。 |
…それに、いつまでもウジウジしてちゃ、オレらしくねーもんな。 | |
ちくしょー!絶対、泣かねー! | |
次は絶対!オレが勝ってやるからなーーっ!! | |
…っし…気合い入った!心配してくれてありがとな、プロデューサー! | |
…休んでる暇なんてねー、事務所に戻ったら、またダンスの練習だ…! | |
第7話 新たな可能性 | |
数日後、件のプロダンサーが315プロダクションに訪れていた。 | |
橘 志狼 | オレにテレビCMのオファーって…マジでっ!? |
プロダンサー | マジよマジ。前のオーディションを見てて、ビビッと来ちゃったんだよ! |
志狼君のフレッシュさに、ミスってもへこたれないその根性…イメージにピッタリだ! | |
俺のダンススクールのCMに、出てほしい。プロデューサーさん、志狼君、どうだろう? | |
橘 志狼 | オレ、やりたい!こんなビッグな仕事、受けるっきゃないだろ! |
あ…でも、この仕事って、元々は大人のダンサーを呼ぶはずだったんだろ? | |
他の出演者も大人ばっかりだし、子どものオレが出ても大丈夫なのかな…? | |
志狼がやりたいなら、応援する | |
橘 志狼 | そ、そっか…オレは、オレの気持ちは…… |
オレ、やるよプロデューサー!プロデューサーが応援してくれんならヒャクニンリキだしな! | |
なあなあ、CMではどんなダンスをするんだ?資料見せてくれよ! | |
第8話 ぜってー成功させるぞ! | |
橘 志狼 | 橘志狼です!今日からレッスン、よろしくお願いしまーす! |
(みんな大人だ…落ち着けオレ、緊張するからって手、震えんなよ…!?) | |
ダンサーA | …だからさ、ここの振り付けはこうしたほうがいいと思うんだよ。 |
ダンサーB | それだと難しいから、こっちのほうが…こうやって… |
橘 志狼 | (振り付けの相談してんのかな…よし、緊張なんてしてられねーや!) |
橘 志狼 | あのさ、オレならこの振り付けのほうがいいと思うぜ。例えば、こう… |
ダンサーA | おっ、なるほどね!志狼君だっけ、小さいのになかなかやるじゃん! |
橘 志狼 | へっへーん!もっと難しい振りもできるぜ!こうやって…こうだ! |
ダンサーB | いいね!でも、そこはあえて控え目にして…こっちのほうがいいかも。 |
橘 志狼 | おー!確かにそっちの方がカッコいい!アドバイスありがとな! |
橘 志狼 | おっつかれさまー。疲れた~。難しいダンスの連携で詰まっちゃってさ。 |
志狼ならきっとできるようになる | |
橘 志狼 | あったりまえだろー!!このチャンス、最高のパフォーマンスで絶対に掴んでやるぜ! |
第9話 オレに任せとけ! | |
橘 志狼 | とうとう撮影本番か…深呼吸して…すぅ…はぁ… |
志狼の背中に手を添える | |
橘 志狼 | …へへっ。そうしてくれると、少し恥ずかしいけどなんか安心すんな… |
っし…!それじゃ、行ってくる!最後まで応援しててくれよな! | |
ダンサーA | (志狼君、更に仕上げてきたね。俺たちも負けてらんないな!) |
ダンサーB | (そろそろ難しいパートに入るな。さて、連携がうまくいくか…) |
橘 志狼 | (大丈夫だ、いつもみたいに自然にやれば…きっとできる!) |
橘 志狼 | お疲れさまでした!ふーっ、うまくいってよかったぜ…! |
プロダンサー | 最高だったよ志狼君!次は、もふもふえんに仕事を頼むのもいいかもな! |
橘 志狼 | あ、ありがとうございます!また、よろしくお願いしまーす! |
ダンサーA | センターの志狼君がリードしてくれたから、俺たちもやりやすかったよ。 |
ダンサーB | お疲れ様。まだ若いのに、周りを引っ張っていくのに慣れてるんだね。 |
橘 志狼 | へへっ、リードしてくのは、もふもふえんで慣れてるからな! |
最終話 ビッグな夢と志 | |
橘 志狼 | プロデューサー、ほら!テレビ!これ、オレが出てるダンススクールのCMだぜ! |
大人気らしいじゃん。スクールの入学生が前より増えたって聞いたぜ! | |
ふー、なんか、CMを見てるとやり切ったーって感じになるな…! | |
志狼のいいところがたくさん見られた | |
橘 志狼 | そうか?へへっ、そうだったかなー? |
でもさ、この仕事がうまくいったのはプロデューサーのおかげなんだぜ? | |
オーディションに落ちた時、プロデューサーがいてくれたからヘコまずに済んだんだ。 | |
…やっぱオレはまだガキだから、これからも迷惑かけちまうかも。 | |
でも、いつまでもこのままじゃないぜ! | |
いつかきっと、もっともっとビッグなアイドルになってやるんだ! | |
そんで、プロデューサーを抱えて突っ走れるぐらい、ビッグになるぜ! | |
一緒にビッグになろう! | |
橘 志狼 | おうっ!プロデューサー、これからもプロデュース、よろしく頼むぜ! |
姫野 かのん
第1話 かのんが主役!? | |
---|---|
姫野 かのん | もふもふきんぐだむで新コーナーが始まるの!?ホントホント!? |
岡村 直央 | まだ企画段階なんですね。それで、どんな内容なんでしょうか? |
橘 志狼 | なぁなぁ、企画書みせてくれよ!…あれ?このちょびヒゲのヤツ知ってるぜ。 |
岡村 直央 | これって、もふもふきんぐだむと同じ局の教育番組に出てくる… |
姫野 かのん | かのんも知ってる!英語について教えてくれるアルファベット伯爵だよね! |
『リピートアフターミーであ~る』…みたいに、面白い話し方をするんだよ♪ | |
岡村 直央 | …なるほど、そのアルファベット伯爵がもふもふきんぐだむに出張出演… |
橘 志狼 | 英語を教えるコーナーをやるってことか!?すげーな! |
番組側からかのんに依頼が来ていることを伝えた。 | |
姫野 かのん | …えっ?かのんに伯爵のお手伝いをしてほしいってお願いされてるの? |
かのん、やりたいやりたーい! | |
岡村 直央 | かのんくんは英会話も習ってるし、アシスタント役にぴったりかもしれないね。 |
橘 志狼 | 確かに、テキニンってやつかもな。かのん、頑張れよ! |
姫野 かのん | もっちろん!かのん、新コーナーも頑張りま~す♪ |
第2話 かのんとレッスン | |
姫野 かのん | えっと、ショルダーは肩で、ニーはヒザのことだから…かわいくみせるには… |
レッスンの空き時間を用いて、かのんは新コーナーに向けた練習をしている… | |
飲み物を差し入れする | |
姫野 かのん | あ、プロデューサーさん。ジュース持ってきてくれたの?わーい!いただきまーす! |
ゴクゴク…おいしいー♪これでもっと頑張れそうだよ~! | |
無理はしないでね | |
姫野 かのん | えへへ、いいコーナーにするためだもん!このぐらいぜーんぜん大丈夫だよ! |
番組を見てるみんなに、楽しくかわいく英語を覚えてもらいたいもん。 | |
かのん、もーっと頑張っちゃうから、応援してね。プロデューサーさん! | |
頷く | |
姫野 かのん | わぁい!プロデューサーさんの応援で、かのん、もっと頑張れちゃうかも♪ |
そうだ、他の英語の歌についてもるいせんせいに聞いてみよーっと。 | |
第3話 かのんのABC! | |
姫野 かのん | もふもふえんの、姫野かのんと~! |
アルファベット伯爵 | この我輩、アルファベット伯爵の2人でお届けする新コーナー…その名も! |
姫野 かのん&アルファベット伯爵 | 「かのんのABC!」 |
アルファベット伯爵 | Come on everyone!さぁさぁ、楽しい英語の時間の始まりであ~る! |
姫野 かのん | これからかのんたちと、楽しく英語をおぼえちゃおうね♪ |
アルファベット伯爵 | わからないことがあったら、なんでも我輩に聞くであ~る! |
姫野 かのん | それじゃあ最初に、かのんが大好きな英語の言葉を教えちゃうよ。 |
みんなもよーく知ってる英語だよ!わかるかな~?いっくよー、せーの! | |
姫野 かのん&子どもたち | ジャスティス☆キュート! |
姫野 かのん | ふふっ!よくできました~!かわいくポースもキマったね! |
アルファベット伯爵 | Justiceは正義、cuteはかわいいという意味であ~る! |
姫野かのん | (よ~し、オープニングはいいかんじ♪この調子で頑張るぞ~!) |
第4話 かのん、おおいそがし! | |
「かのんのABC」は人気コーナーとなり、かのんも忙しい毎日を送っていた。 | |
姫野 かのん | 撮影、おつかれさまでした~。プロデューサ~さん、今日のかのんどうだった? |
かわいかったよ | |
姫野 かのん | やったー!えへへ、今回もいっぱい練習したからよかったー! |
英語の歌もダンスもかわいいし、この新コーナーすっごく楽しいよ! | |
伯爵役の講師 | お疲れ様、かのんくん。今回もサポートしてくれてとても助かったよ。 |
僕の番組より小さい子が多いから、最初はどうなるかと思ってたけど… | |
君のサポートのおかげで、みんな英語に興味を持ってくれてるみたいだ。 | |
姫野 かのん | えへへ、かのん、みんなが英語を覚えるお手伝いができたかな? |
女の子 | かのんくん、おつかれさま。あのね、わたし英語が好きになったよ! |
姫野 かのん | ほんと~!それならかのんも頑張ってよかったよ~♪ |
女の子 | うん!ねぇねぇ、英語のお歌とダンス、もつとおしえてくれる? |
姫野 かのん | いいよ~。次の撮影までに、もっとたくさん覚えてくるからね! |
第5話 かのんとおしまい | |
姫野 かのん | せっかく楽しいコーナーなのに、もうすぐ最終回なんて早すぎるよー! |
最初から期間限定って話は聞いてたけど…それでも… | |
終わるなんてヤダー!だってかのん、このコーナーが大好きなのに! | |
大好きだからこそ最後まで頑張ろうと、カノンを諭した。 | |
姫野 かのん | …そっか。かのんがこんな気持ちのままでこのコーナーが終わったら、 |
それを見ている人たちも、悲しい気持ちになっちゃうかも… | |
大好きなコーナーだけど、だからこそ…ちゃんと終わらないとだよね。 | |
そうだよね…かのんが、しっかりしないと! | |
それからしばらくが経ち、かのんのABC最終回の収録日… | |
姫野 かのん | …リハーサルおつかれさまでした~…今日が最後の収録かぁ。 |
…あれ?今の子って前に英語の歌を教える約束をした… | |
どこに行くのかな?…あの子、泣いてたような… | |
ねぇプロデューサーさん、かのん…あの子を追いかけてもいい? | |
一緒に行こう | |
姫野 かのん | ありがとう!本番が始まるまでまだ時間はあるけど…急がなくっちゃ! |
第6話 かのん、がんばる! | |
姫野 かのん | さっきの子はどこに…あっ、あんなところに! |
やっぱり泣いちゃってる…プロデューサーさん、かのん、ちょっと行ってくる! | |
ねぇ、大丈夫?どうしたの? | |
女の子 | ぐすっ…あっ、かのんくん! |
わたしね…わたし、かのんくんのABCが終わっちゃうのがさびしくて… | |
今日終わっちゃうっておもったら、かなしくなっちゃって… | |
姫野 かのん | (かのんも、今日で最終回なんてホントはイヤだし、泣いちゃいそうだけど…) |
女の子 | 終わるなんてイヤ、かのんくんたちからまだお歌をおそわりたいのに…! |
姫野 かのん | (…かのんより小さい子が泣いてるのに、かのんが泣いてちゃダメだよね) |
(それよりも…この子のこと、笑顔にしなきゃ) | |
(この子に元気になってもらうにはどうすればいいかって、考えないと!) | |
第7話 かのんとおはなし | |
姫野 かのん | あのね、コーナーが終わっちゃうのはかのんもかなしいけど… |
かのんはこれからも「もふもふきんぐだむ」の収録をがんばるよ! | |
なおくんやしろうくんと一緒に、かのんたちがいーっぱいがんばれば、 | |
「かのんのABC」みたいな楽しいコーナーが新しくできるかも! | |
女の子 | …ぐす…ホント? |
姫野 かのん | ホントだよ~!そのために、かのんはもーっとがんばるからね! |
かわいくってステキな時間を、作ってあげるって約束する。絶対だよ! | |
そうだ、かのんと指切りしよ?ぜーったいに約束は守るから! | |
女の子 | …うん、わかった!ぜったいだよぜいいたいやくそく、だからね! |
2人 | ゆ~びき~りげんまん。ウソついたらハリゼンボンのーます!ゆびきった! |
姫野 かのん | じゃあ、かのんと一緒にスタジオにもどろ?はい、手をつないであげる! |
女の子 | うん!…わぁ。かのんくんのおてて、おおきいね…! |
姫野 かのん | ふふっ、かのんのほうがちょっとだけお兄ちゃんだからかもね? |
プロデューサーさーん!待っててくれてありがとう、一緒に戻ろう! | |
手を繋いで戻ってきた2人と共に、スタジオへと戻るのだった… | |
第8話 かのんのきもち | |
女の子を楽屋へと送り届け、かのんも自分の楽屋へと戻ってきた。 | |
姫野 かのん | あの子もコーナーが終わっちゃうのが悲しくて、楽屋を飛び出してんだって。 |
でも、あの子をちゃんと笑顔にできてよかったよー! | |
自身も最終回で辛いのに、よく頑張ったねとかのんを褒めた。 | |
姫野 かのん | えへへっ、だってかのんはあの子よりお兄ちゃんだってもん♪ |
それにかのん、あの子の気持ちも、ちょっとわかっちゃったから。 | |
コーナーが終わらなきゃいいのに、ずっとこのままでいたいのに…って。 | |
かのんも、そう思っていたから。ずっと、このままでいたいって。 | |
あの子の気持ちはね、かのんの気持ちにもそっくりだったんだ。 | |
大きくなんてなりたくない、このままがいいって、かのんの気持ちに… | |
もしかのんが大人になって、かわいくなくなっちゃったらって思うと… | |
すごくイヤだし、今でも大人になるのは怖いなって思うの。でもね… | |
最近は、怖いだけじゃなくなってきたんだよ。 | |
第9話 かのんのこれから | |
姫野 かのん | いつか大人になったら、パパのブランドのお洋服が着られなくなる… |
でも、アイドルになれば大きくなってもかわいい衣装がたくさん着れる! | |
えへへっ、プロデューサーさんがそう教えてくれたんだよね♪ | |
それに、かのんがなおくんとしろうくんと一緒にアイドルになって… | |
315プロダクションで、大人になってもかわいい人がいるんだーって知った。 | |
大人になってもかわいくていいってことを、いっぱい教えてもらったの! | |
だから、大人になるのが怖いなって思う気持ちもあるけど… | |
もしかのんが大人になったとしたら… | |
いったいどんな大人になってるのかなって、気になりもするんだ。 | |
かのんが大人になってもそばにいるよ | |
姫野 かのん | プロデューサーさん、それってホントにホント? |
そっか、わぁーい!!きっとだよ!約束やぶっちゃやだからね!! | |
これから先、かのんが今より大きくなっても… | |
かのんはかのんなりのジャスティスキュートをきわめていきたいな! | |
あっ、もうすぐかのんの出番だよね。衣装に着替えなくっちゃ! | |
姫野 かのん | えへへっ、それじゃあかのんのABCの最終回、行ってきま~す! |
最終話 かのんとみらい | |
姫野 かのん | …ムニャ…じゃすてぃす……きゅーと…… |
…うーん…あ、あれ?プロデューサーさん、なんでかのんをおんぶしてるの? | |
そっか~、本番が終わって…そのまま寝ちゃったんだ。 | |
えへへ…プロデューサーさんの背中、あったか~い。ありがと~! | |
撮影がうまくいってよかったけど、やっぱりちょっとだけさびしいな。 | |
でも、悲しい気持ちはこれでおわり! | |
かのんが大人になっても、かわいいままでいられるように… | |
ううん。もっとかわいくなれるように、これからも頑張らなくちゃ! | |
大きくなってもかのんはかのんだよ | |
姫野 かのん | …うん!かのんはかのんだもんね!よーし、それじゃあ… |
なおくんとしろうくんと一緒に、世界一かわいいアイドルに絶対なるぞ~! | |
ふぁ…でも、今はすごく眠いから…頑張るのは起きてからにするね。 | |
えへへっ、今はもうちょっとだけ、プロデューサーさんに甘えるんだ~。 | |
これからもよろしくね。大好きだよ…プロデューサー…さん…Zzz… |
S.E.M
硲 道夫
第1話 問1:次の問いに答えよ | |
---|---|
第2話 問2:新たなデータを求めよ | |
第3話 問3:未知の問いに答えよ | |
第4話 問4:当てはまる気持ちを選択せよ | |
第5話 問5:状況を整理しなさい | |
第6話 問6:道は何通りあるか | |
第7話 問7:正しい進路を答えよ | |
第8話 問8:夢を全て選択せよ | |
第9話 問9:その情熱を表せ | |
最終話 問10:アイドルの頂点を求めよ | |
舞田 類
第1話 Leave it to me! | |
---|---|
舞田 類 | Good morning!プロデューサーちゃん!How are you? |
So so?Why?何かあったのかな? | |
地方をヒッチハイクで旅しながら、目的地へと向かう仕事が入ったと伝えた。 | |
舞田 類 | Wow!泊りがけのtravel番組だね!いいねいいね!楽しそうだ! |
ワクワクしてきたよ!Sketchbookは用意しておいた方がいいのかな!? | |
連日の撮影になるようだけど… | |
舞田 類 | Hardな仕事だから迷ってたのかい?No problemだよ、プロデューサーちゃん! |
大丈夫そう? | |
舞田 類 | Of course!確かにアイドルの仕事としてはちょっと珍しいtypeだけど… |
Leave it to me!俺にどーんと任せておいてよ! | |
第2話 脇road・寄りroad・回りroad | |
ヒッチハイク旅企画の撮影が始まった。 | |
舞田 類 | 施設が老朽化?それは大変!おばあちゃん、一緒にお役所へLet's Go! |
お礼なんていらないよ☆さて、また乗せてくれるdriverを探さないと… | |
What?あの子はどうしたんだろう?ちょっとtalkしてくるね! | |
へぇ、好きな人がいるのに話しかけられない?OK!Talkのコツを教えるよ! | |
番組スタッフA | 舞田さん、予定よりも寄り道が多くなってるけど… |
番組スタッフB | ああ。でもこれはこれで面白い画が撮れてるんじゃないか? |
番組スタッフA | 確かに。地元の人とたくさん触れあえてるし。このまま撮影してみるか! |
舞田 類 | いろんな人とtalkできて楽しいね!Hey!君はどうしたんだい? |
第3話 君にtearsは似合わない | |
舞田 類 | 今日はいろんな人と話せて楽しかったよ、プロデューサーちゃん!…ん? |
あのlady、雨の中ベンチに…どうしたんだろう?ちょっと行ってくるね! | |
舞田 類 | What's up?泣いているようだけど大丈夫かい?このumbrella、使ってよ。 |
OL | …ぐすっ…え?わ、私ですか…? |
舞田 類 | Yes!一息ついたら、悩みを聞くよ。俺で良ければだけどね。 |
OL | え、えっと…ありがとうございます。実は私…その、転職を考えていて… |
やりたいことがあるんです。でも私、凄く不器用だから… | |
今の仕事も失敗ばかりなのに、転職なんて本当にできるのかなって… | |
舞田 類 | 転職…そっか。それは確かにworryだよね。 |
(この真面目そうなlady、初対面って感じがしないな…なんでだろ?) | |
(そっか、先生をやっていた頃のミスターはざまに、ちょっとだけ似てるんだ) | |
第4話 Sunlight alien☆ | |
舞田 類 | 俺のfriendに、すっごく真面目で、たくさん悩んでいた人がいるんだ。 |
彼も不器用だけど、何度失敗しても絶対に諦めない。 | |
今は目的を果たす為に今までと全く違うroadを見つけて、頑張ってるよ。 | |
OL | それは…凄いと、思います。でもそれは、その人が特別凄いってだけで… |
舞田 類 | そんなことないよ。君は新しい事に挑戦するって不安ばかり見ていない? |
Look at the sky! | |
塞ぎ込んでばかりじゃ、身近にある素敵なものを見逃しちゃうよ? | |
OL | …!!雲の切れ目から、日の光が…! |
舞田 類 | ね?先行き雨降りばっかりじゃないよ!You can work it out!! |
もう大丈夫そうだね☆俺も、そろそろ宿に戻ろうかな。 | |
OL | ま、待ってください!あなたは、一体何者なんですか…? |
舞田 類 | 俺は君の涙を乾かす為に雲の上からやって来た…alienってとこかな! |
第5話 虚ろな目をしたstudent | |
撮影2日目、休憩中。 | |
舞田 類 | 今日は平日のはずだけど…この時間にstudent?Hey!ちょっといいかな? |
おっと、追いかけっこだね?負けないよー!I'll catch you! | |
少年 | 何だよ!おまえ誰なんだよ!! |
舞田 類 | ごめんね、君とtalkしたかっただけなんだ。君、学校はどうしたの? |
少年 | …行ってない。どうせ何しても失敗ばっか、楽しくないしつまんないし。 |
舞田 類 | Oh…もしかして、不得意な科目でもあったのかな? |
少年 | …それだけじゃないけど。最初から何もしなければもう失敗もしないし。 |
親もなんも言わないし、家とコンビニを行き来するだけのが楽だし。 | |
舞田 類 | (…会ったばかりの頃のミスターやましたを思い出すな) |
Listen to me…俺のfriendにも、君とよく似た考え方の人がいたんだ。 | |
でも彼は、新しい目的を見つけてちょっとずつ前向きになったんだよ。 | |
君も、やりたいことや楽しいことからちょっとずつ始めるのはどうかな? | |
少年 | そんなこと言われても…オレ、目的も楽しいことも何もないよ… |
第6話 Let's enjoy together! | |
舞田 類 | 楽しいことがないのか…うーん… |
そうだ!Nice ideaをひらめいたよ!! | |
ちょっと待ってて。プロデューサーちゃん、頼みがあるんだけど…耳貸して? | |
…そう、ゲリラライブの「練習」。この近くでできそうな場所ってあるかな? | |
ちょっと探してみる! | |
舞田 類 | …見つかった?許可もとってくれたの?Thank youプロデューサーちゃん! |
次は…もしもし?スタッフさん?実は頼みたいことがあるんだけど… | |
舞田 類 | よーし、それじゃあそろそろ行こうか!Let's enjoy together! |
少年 | わっ、ちょっ…!!どこに行くんだよ!! |
舞田 類 | 最高に楽しい場所☆着いてからのsurpriseだよ、student!! |
番組スタッフA | 舞田さん!準備できてるよ!このノリと勢い、文化祭みたいで楽しかったぜ! |
番組スタッフB | こんなこともあろうかと、ロケバスに音響機材を積んでおいて良かったな! |
舞田 類 | みんな、協力してくれてthank you!!それじゃあ早速始めようか! |
It's show time!ゲリラライブ、スタートだよ! | |
第7話 Communicate | |
少年 | すごい…!すごいすごい!!今までで一番楽しかったよ!!お兄さん!! |
舞田 類 | ハハッ!喜んでくれてthank you!外に出るのも結構悪くないでしょ? |
少年 | えっ…でも、学校にはお兄さんみたいな楽しい人はいないし… |
舞田 類 | No、そんなことはないよ。学校には色々な人が集まってくるんだから。 |
例えば今日、俺と君が出会ったことでゲリラライブが発生したみたいに… | |
人と人とのつながりでchemical reactionが起きるんだよ!! | |
実は俺、昔は高校で先生をしてたんだけど…今はアイドルをやってるんだ。 | |
俺がアイドルを始めたのも、高校で出会った、とある先生がきっかけでね。 | |
きっと君の学校にも色々な人がいて、色々な出会いが待ってるはずさ! | |
世界中の人との出会いの数だけ、面白いことはたくさん待ってるよ! | |
だから、外の世界に出たら、いつか俺たちのライブにも来てくれないかな? | |
少年 | …うん…!すぐには無理だけど…いつか、学校にも、ライブにも行くよ! |
番組スタッフA | 経緯はよくわからないけど、感動的な画が撮れたぞ!放送日が楽しみだ! |
第8話 プロデューサーちゃんCrisis! | |
放送後日、事務所にやって来たTV局の重役はカンカンに怒っている… | |
TV局の重役 | 君がプロデューサーかね!?企画を無視して、やりたい放題やってくれたな~!? |
大体、最近の若い奴は何を考えてるんだか…ガミガミ…ガミガミ… | |
舞田 類 | Stop!文句があるなら好き勝手やってた俺に言うのが筋じゃない? |
TV局の重役 | 舞田類か!ちょうどいい。アンタにも言いたいことが山ほどあるんだ! |
舞田 類 | Take easy!ほら、SNSの反響を見てよ。アレはアレで好評だったみたいだよ? |
TV局の重役 | 確かにそういった意見もある!が、ヒッチハイク旅の企画の狙いはだな… |
舞田 類 | そういう狙いなら、もっとbetterになった部分もあるよ!For example… |
TV局の重役 | …ほお、成程…いやダメだ!まだまだ問題点は山積みだ! |
舞田とTV局の重役との議論は続く。そして、1時間後… | |
TV局の重役 | がはは!!マイケル、アンタ面白いな!仕方ない、アンタに免じて今回は不問にしよう! |
舞田 類 | ははっ、thank you!また1人、friendが増えたね☆ |
第9話 Treasure | |
舞田 類 | さっきはプロデューサーちゃんを困らせちゃったね。 |
Sorry…俺、ちょっと自由にやりすぎちゃったみたい。 | |
らしさが出ていて良かった | |
舞田 類 | Really?ははっ、thank youプロデューサーちゃん。 |
俺らしさ…か。 | |
ほら、俺って周りの人と比べて、ほんの少しだけ浮いてる…よね? | |
そんなユニークな俺のことを認めてくれる、ミスターたちや、君に出会えたこと… | |
これって、俺の人生で一番のtreasureだったかもしれないネ☆ | |
だから、もしミスターたちやプロデューサーちゃんが困ったことになってたら… | |
いつでも俺が、助けに行くから! | |
頼りにしてるよ | |
舞田 類 | 何はともあれ、今回の仕事はいろんな人とtalkできて楽しかったね! |
また、ああいう仕事がしてみたいな! | |
最終話 My name is Rui Maita! | |
舞田 類 | プロデューサーちゃん、話って何かな?それは…ファンレター? |
舞田に助けられたという内容のファンレターが届いていることを伝えた。 | |
舞田 類 | 俺に?何のことだろう?ちょっと見せてくれるかな? |
『テレビで姿を見て、以前私に傘をくれたのが舞田さんと知りました』 | |
『今は新しい職場で頑張ってます。背中を押してくれたお陰です』 | |
あのlady…笑顔になれる場所を見つけられたんだね。こっちのファンレターは? | |
『類さんへ。オレはあの後、学校に行けるようになりました』 | |
『新しく夢ができました。芸能界に入って、類さんと共演することです』 | |
『そのために合唱部に入りました。夢を叶えるためにがんばります』 | |
あの子か!彼がここに来るまで、ちゃんとアイドルとして輝いてないとね! | |
嬉しいお知らせをありがとう!…え?話はまだ終わってない? | |
ヒッチハイク旅と同じTV局から、新しいオファーが来ていることを伝えた。 | |
舞田 類 | Wow!いろんな場所に突撃して、地域の人と交流する企画!? |
もちろん受けるよ!次はどんな人とmeetできるのかな、楽しみだよ!! |
山下 次郎
第1話 日常の中での探求について | |
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第2話 教師としての本懐と期待される作用 | |
第3話 帰路における過去の想起とその効果 | |
第4話 日常的観察による発見と対策 | |
第5話 心配をかけまいとした時の反作用 | |
第6話 若者に発生しうる無気力について | |
第7話 後悔なく生きてゆく過程 | |
第8話 偶然の再会とその影響 | |
第9話 遠い過去が及ぼす意味の検討 | |
最終話 「山下次郎」の未来に関する研究 | |
THE虎牙道
大河 タケル
第1話 出会いの朝 | |
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大河 タケル | (今日は調子がいいな。あと10周走って、それから…ん…?) |
(スーツ姿でシャドーボクシングしてるヤツがいる。変わってんな…) | |
(…世の中にはいろんなヤツがいるんだな…) | |
翌日の朝 | |
大河 タケル | プロデューサー。今日の仕事の話だけど、場所は…ん? |
アイツ…またいる。ほら、あそこの…スーツでシャドーボクシングしてるヤツ。 | |
知り合いか尋ねる | |
大河 タケル | いいや。ただ、昨日も見かけたなって…ん?こっちに来る… |
青年 | すみません!…大河タケルさん、ですよね!?オレ…あなたのファンなんです! |
大河 タケル | 俺の…ファン? |
第2話 とまどい | |
青年 | オレ、タケルさんのボクサー時代のファンで。ホント、ずっと憧れてて! |
タケルさんがきっかけで、オレも大学からボクシングやってるんです! | |
まさか本人に会えるなんて…感激です! | |
大河 タケル | そ、そうか…サンキュ。 |
アンタ、昨日もここにいたよな…朝っぱらから公園で何してんだ。 | |
スーツ着てるが…仕事はどうした? | |
青年 | えっ!い…いや~、今日はちょっと気分がアレで…まぁ、サボりというか… |
いや、そんなことより! | |
あんなに強かったタケルさんが、どうしてアイドルなんかに? | |
オレ、いまだに信じられなくて…正直、めっちゃガッカリしてるんですよ。 | |
第3話 変化への視線 | |
青年 | あ、もしかして!隣のその人に、お金で言いくるめられて、とか… |
大河 タケル | 別に、そんなんじゃない。 |
タケルは視線から庇うように一歩踏み出した | |
大河 タケル | アイドルになるってのは…俺が自分で決めたことだ。 |
青年 | で、でも…タケルさん、アイドルになってから変わりましたよね。 |
歌って踊って、女にきゃあきゃあ言われて… | |
大河 タケル | …何してようが、俺は俺だ。 |
アイドルになったからって、別に変わったつもりはない。 | |
青年 | でも、オレは…リングで相手をぶっ飛ばす、強いタケルさんに憧れてたんです! |
歌なんて歌ってる今のタケルさんじゃ、オレ…追いかけられないですよ… | |
第4話 拳と拳で | |
青年 | …オレがこんな場所でフラフラしてんのも、 |
オレの目標が…タケルさんが変わっちゃったからで… | |
大河 タケル | …わかった。 |
俺のせいでアンタがヤケになってるってんなら… | |
もう一度、アンタの目標になってやる。 | |
青年 | え…オレの、目標… |
大河 タケル | 俺とボクシングで勝負しろ。 |
アンタが憧れたっていう俺の強さを…もう一度見せてやる。 | |
青年 | …それって…オレがタケルさんと戦うってことですか!? |
い…いいんですか?オレ、今でもボクシングジムに通ってるんですよ。 | |
タケルさんにはブランクがあるし…オレ、怪我させちゃうかも… | |
大河 タケル | …いいぜ。それくらい本気でこい。俺も、手加減なんて知らねえからな。 |
第5話 少し、昔話を | |
青年との試合は、彼の通うボクシングジムで行うことになった | |
事前の挨拶のため、タケルとボクシングジムに訪れた | |
大河 タケル | ここが、アイツの通ってるボクシングジムか…ん?壁に… |
ジムの会長 | やあ、よくきてくれたね、大河くん。アイツのワガママにつきあわせて悪いね。 |
大河 タケル | いえ、最初に言い出したのは俺なんで…明日、よろしくお願いします。 |
それより…壁に貼ってある新聞の切り抜き…どうしたんすか。 | |
ジムの会長 | ああ、ボクサー時代の大河くんの記事のことか。全部アイツが貼ったんだよ。 |
大河 タケル | すごい量だな…こんな小さい試合の記事まである。 |
こっちは…うっ。 | |
一緒に壁の記事を見る | |
大河 タケル | 俺の顔、すげえボコボコだ… |
って、おい。アンタはそんなに見るな。 | |
まあ、かなりやられたが…それだけ強い相手だったんだぜ。 | |
コイツ、元アマ王者でさ。とにかく足が早くて、俺のパンチが全然当たらなくて… | |
けど…最終Rまで粘って、KOしたんだ。あの時はすげえ歓声だったな… | |
ジムの会長 | …ああ。当時の君の活躍に、若い連中はみいんな夢中だったよ。 |
第6話 まっすぐな約束 | |
明日の試合について、タケルに約束事を確認した | |
大河 タケル | …ああ、わかってる。ケガはしないし、アイツにもケガさせない。 |
アイドルの仕事に影響がでるようなことは絶対しない。約束する。 | |
…なあ、プロデューサー。 | |
アイツとの試合を勝手に決めて、すまない。 | |
これは俺の問題で、アンタは付き合う必要ないのにさ… | |
ファンのための仕事だから | |
大河 タケル | …ん。まあ、ボクサー時代のファンだけどな… |
けど、帰る時に見たんだ。 | |
ジムの棚に、俺たちの…THE 虎牙道のCDがあった。 | |
まだ一度も開けてないみたいだったが… | |
アイツはずっと、俺のことを見てくれてた。だから俺も…全力で応えてやる。 | |
第7話 闘いのゴング | |
試合当日 | |
青年 | タケルさん、今日はよろしくお願いします! |
大河 タケル | ああ… |
なんだ?ジロジロ見て。 | |
い、いや、その体…ボクシングやめたのに、変わってないなって。 | |
大河 タケル | …アイドルだって、そんなに甘くねえからな。 |
試合開始のゴングが鳴った | |
大河 タケル | この間も言ったが…手加減はしない、全力でいかせてもらう。 |
だからアンタも、全力でこい! | |
青年 | (…!?なんだ、この迫力…一歩でも動いたら首がすっ飛びそうだ…!) |
でも…アイドルなんかしてるヤツに…負けるワケない! | |
第8話 アイドルになって | |
青年 | ハァ、ハァ…やっぱり強い…い、1RでKOされた… |
タケルさん…こんだけ強けりゃ、アイドルの仕事なんて、退屈でしょ…? | |
大河 タケル | いや…毎日、必死にやってる。緊張して、体が震えることだってある。 |
アイドルって、歌とかダンスとか…慣れない仕事ばっかりだからな。 | |
でも、俺は…アイドルでも頂点を目指してるんだ。 | |
…どうしても掴みたい、未来のために。 | |
青年 | 掴みたい、未来… |
大河 タケル | けど…悪い。アンタにひとつ、ウソをついた。 |
俺は変わってないと言ったが… | |
アイドルになって変わったというか…増えたことがある。 | |
第9話 本気の道 | |
大河 タケル | ボクシングやってた時の俺は、ただ前に向かって走ってるだけだった。 |
だが、アイドルになって…一緒に戦える仲間が増えた。頼りになる相手も。 | |
タケルはこちらを見て話を続けた | |
大河 タケル | 未来のために戦うことが…前よりも楽しくなったんだ。 |
青年 | 未来のために、戦う… |
大河 タケル | …アンタも、本気で戦ってみろよ。本気で戦わないと、未来は掴めない。 |
けど…戦っていれば、なんだって掴めるんだ。 | |
さっきも言ってた、仲間とか…新しい目標とかさ。 | |
…アンタなら、いけるよ。その拳…けっこう根性ありそうだぜ。 | |
青年 | タ…タケルさん…! |
オレも…オレも本気で戦います!今のタケルさんみたいに! | |
大河 タケル | ああ…応援してる。 |
最終話 ともに明日へ | |
大河 タケル | あ…野良猫だ。ちょっと寄り道してもいいか。 |
タケルの体調を心配する | |
大河 タケル | 心配しなくていい。約束通り、ケガだってしてないしな。 |
…… | |
…俺だって、最初はアイツと同じだった。 | |
アイツみたいに、後先考えずにアイドルって世界に飛び込んだだけだった。 | |
だがアンタが…その選択がよかったと思わせてくれたんだ。 | |
だから、その…サンキュな。 | |
頷く | |
大河 タケル | …アイツ、CD聞いてくれてるといいな。 |
なぁ、事務所まで一緒に走って帰らないか。アンタのペースに合わせるからさ。 | |
もちろん! | |
大河 タケル | サンキュ。それじゃ、行こう。 |
…これからもよろしくな、プロデューサー。 |
円城寺 道流
第1話 大舞台の幕開け | |
---|---|
円城寺 道流 | 師匠、お疲れさまです!おっ、2人も揃ってるな! |
大河 タケル | 円城寺さん、おやっさんはなんて? |
円城寺 道流 | ああ、『日本縦断ラーメン祭』、男道らーめんも出店をやることになったぞ! |
よかったね | |
円城寺 道流 | 話を通しにいったら、おやっさんも喜んでくれてよかったッス! |
大河 タケル | 俺たちがタイアップするイベントに男道らーめんの出店ができる…楽しみだな。 |
円城寺 道流 | イベント用の新曲もあるし、出店をやってほしいと言われた時は迷ったが… |
ラーメン好きが集まる祭典だ。たくさん食べてもらえるといいな! | |
牙崎 漣 | おい、らーめん屋。そのなんとか祭のために新メニュー作るんだったよな? |
円城寺 道流 | ああ。ラーメン好きの一大イベントだからな!新曲に新メニュー…忙しくなるぞ。 |
牙崎 漣 | そうか、じゃあ味見ならいくらでも相手してやる。たくさん作りやがれ! |
大河 タケル | それじゃただの食い意地だ…多く食えばいいってわけじゃないんだぞ。 |
牙崎 漣 | あァ?なんか文句あんのかチビ、オマエが食う分も全部食うぞコラ。 |
大河 タケル | いや、そういうことじゃなく…オマエ、味見の意味わかってるのか? |
円城寺 道流 | はは、2人とも頼もしいな!新メニューも新曲もいいものにしような。 |
第2話 あるらーめん屋での一幕 | |
円城寺 道流 | (さて、今回のイベントで披露するTHE 虎牙道の新曲だが…) |
(ラーメンを楽しみにきたお客さんに、ライブも楽しんでもらうためには…) | |
スナックのママ | 道流ちゃん、おはよう! |
円城寺 道流 | あ、らっしゃい!これから仕事ッスよね?お疲れさまッス! |
スナックのママ | ふふ、道流ちゃんこそお疲れさま。いつもの、1杯お願いできる? |
円城寺 道流 | 味噌ラーメン、ニンニク抜きッスね?いつもご贔屓にしてもらって、感謝ッス! |
スナックのママ | お礼を言うのはこっちのほう。この味に惚れ込んでるんだから。 |
円城寺 道流 | はは、ありがとうございます! |
探偵 | お、今日も賑わってるねぇ。道流ちゃん、いつもの1つ頼むわ。 |
円城寺 道流 | らっしゃい!愛増ラーメンに野菜の追加トッピングッスよね。了解ッス! |
探偵 | あと、聞いたぜ。例のラーメンイベント出んことになったんだろ? |
スナックのママ | そうそう。アイドルだけでも大変だってのに…頑張って!応援してるわ。 |
円城寺 道流 | ありがとうございます。男道らーめんをたくさんの人に広めてくるッスよ! |
探偵 | っと、それとこないだの迷い猫の件。 |
おかげで無事、見つかったぜ。2人とも情報提供してくれてサンキューな。 | |
スナックのママ | あら、結構早かったんだね。力になれたならよかったわ。 |
円城寺 道流 | はは、こういうのはお互いさまッスから。助け合っていきましょう! |
第3話 大事な仲間たち | |
仕事の合間、男道らーめんの近くに来たので、昼食をとるために寄った。 | |
円城寺 道流 | らっしゃ…あ!師匠! |
近くで仕事ッスか?どうぞ、今お冷出しますね! | |
今、ちょうどビルの仲間に新メニューの試食をお願いしてたところなんすよ。 | |
カウンターには妙齢の女性と、まさに探偵といった風貌の男性が座っている。 | |
スナックのママ | あら、『師匠』って、もしかして… |
探偵 | 道流ちゃんの面倒みてくれてる人かい? |
スナックのママ | 道流ちゃんがアイドル始めるって知った時は心配だったけど… |
道流ちゃんの話を聞いてたら、ちゃんとした人の所にいるみたいで、 | |
それなら任せられるって安心したのよ。会えて嬉しいわ。 | |
探偵 | 道流ちゃんはここを守るために毎日頑張っててなぁ。 |
こんな立派な男はそういない。これからも、よろしく頼むぜ! | |
頷く | |
円城寺 道流 | な、なんだか少し恥ずかしいッスね… |
スナックのママ | あら、恥ずかしがることないじゃない。 |
探偵 | ま、それだけ身近に思ってくれてるってことじゃないか? |
円城寺 道流 | …はは!そッスね!それもそうかもしれないッス! |
第4話 守りたい想い | |
円城寺 道流 | ありがとうございました! |
さて…師匠、お待たせしてしまってすみません。すぐにラーメン作りますね! | |
せっかく食べにきてもらったのになんだか落ち着かなかったッスよね… | |
賑やかで楽しかったと伝える | |
円城寺 道流 | 本当ッスか!?はは、師匠にそう言ってもらえると嬉しいッス。 |
あの2人だけじゃなく、このビルの人、みんなすごくいい人たちなんスよ。 | |
みんな、いろいろな事情があってこのビルに流れ着いたみたいなんです。 | |
もしここから立ち退くことになったら、他に行く場所がなくなる… | |
みんなは自分がビルを守るために頑張ってくれてるって言ってくれてますけど、 | |
頑張ってるのはみんな一緒なんス。これは自分だけの問題じゃない。 | |
みんなで協力して困難に立ち向かっていかないといけないんスよ。 | |
道流はどうしてこのビルを守ろうと思ったのかと尋ねた。 | |
円城寺 道流 | あれ!?そういえば、師匠にはちゃんと話してませんでしたっけ。 |
すいません、すっかり当たり前みたいに話ちゃって。 | |
面白くはない話ッスけど…聞いてくれますか? | |
第5話 あたたかい場所 | |
円城寺 道流 | あれは…そう、ケガのせいで格闘技を続けられなくなった頃のことッス。 |
喪失感…って言うんスかね?胸にポッカリと穴があいたような感覚でした。 | |
そんな時、ふと入ったのがこのビル…男道らーめんだったんスよ。 | |
途方に暮れていた自分を、おやっさんの作るラーメンが救ってくれたんス。 | |
それからここで働き始めた自分を、ビルのみんなは歓迎してくれました。 | |
一緒に笑ったり、時には正面から意見を言い合ったり… | |
いつしか大切な仲間になっていたんです。 | |
自分は、みんながくれた優しさに恩返しがしたいと思うようになって… | |
みんなの大切な場所を守ることが、恩返しに繋がるって考えたんスよ。 | |
大切な人たちなんだね | |
円城寺 道流 | はい!肩を並べて戦っているタケルや漣とはまた違う方向性ッスけどね。 |
…よし、特製愛増ラーメン、一丁あがりです! | |
はは、自分の昔話に付き合ってもらったお礼に、味玉2つサービスッス! | |
第6話 日本縦断!ラーメン祭 | |
『日本縦断ラーメン祭』当日ーー | |
円城寺 道流 | あいよっ、『日本周遊ラーメン』3人前あがり!お待たせしました!! |
出店スタッフ | ありがとうございました!次のお客様、ご注文おうかがいします! |
円城寺 道流 | らっしゃいませー!! |
大河 タケル | 男道らーめんの出店、列がすごいな…どんどん伸びてる。 |
牙崎 漣 | くはは!オレ様が毎日味見してやったからなァ。トーゼンの結果だ! |
円城寺 道流 | タケル、漣、待たせて悪い。そろそろリハーサルの時間だよな。 |
交代のスタッフさんが来たら行けるから、ちょっと待っててもらえるか? | |
大河 タケル | 円城寺さん、俺も手伝えることはあるか? |
円城寺 道流 | はは!ありがとう、大丈夫だ。2人は夕方からのステージに集中してくれ。 |
もちろん自分も気持ちは途切れさせない。いいライブにしような。 | |
…しかし、そろそろ交代のスタッフさんが到着していいはずなんだが… | |
出店スタッフ | 円城寺さん、午後から来るスタッフの方から電話が… |
円城寺 道流 | ん?ありがとう。もしもし、今どこに……えっ? |
渋滞…!?到着がかなり遅れるって…そっちの状況を教えてくれ!! | |
第7話 男道を往く者として | |
円城寺 道流 | (これからお昼時だ。来場するお客さんもますます増えるだろう) |
(午後から入るスタッフさんの到着がどれだけ遅れるかわからないとなると) | |
(自分がここで抜けたら、人手は足りなくなる可能性が高い…) | |
…師匠、お願いします。 | |
スタッフさんが到着するまでの間、自分を店に立たせてもらえないッスか。 | |
…………… | |
円城寺 道流 | 自分たちの新曲の発表っていう、大舞台を控えているのはわかってるッス。 |
でも…男道らーめんの看板を掲げている以上、 | |
うちのラーメンを食べにきてくれたお客さんを、悲しませたくないんスよ。 | |
絶対に無理はしないと約束するなら | |
円城寺 道流 | !!…師匠、ありがとうございます! |
大河 タケル | …円城寺さん、やっぱり俺たちにも手伝わせてくれ。力になりたいんだ。 |
円城寺 道流 | いや。自分が店に立っているぶん、2人はリハーサルに集中してくれ。 |
牙崎 漣 | …フン。オレ様と同じステージでダセェパフォーマンスしたらショーチしねーからな! |
円城寺 道流 | ありがとう、2人とも。また後で合流しよう! |
第8話 持ちつ持たれつ | |
出店スタッフ | 列の最後尾はあちらです。先頭から順番にご注文うかがいます! |
円城寺 道流 | (混雑が更に増してきた。恐れていたとおりの展開になってきたぞ…) |
出店スタッフ | 周遊ラーメン5人前、お願いします!…あっ、次の方、少々お待ちください! |
円城寺 道流 | (さすがに手が回らなくなってきた…他のスタッフさんも疲れが出始めてる) |
(それに、そろそろリハーサルにも参加しなければこの後のステージが…) | |
出店スタッフ | 追加オーダーです!愛増ラーメン2人前、周遊ラーメン3人前お願いします! |
円城寺 道流 | (しかし、こんな状態の出店を離れるわけには…) |
??? | 道流ちゃん!! |
円城寺 道流 | っ!2人とも来てくれたんスね!でもちょっと待っててください、今は… |
スナックのママ | 何言ってんの、ここの手伝いにきたのよ。 |
列整理は応援の子たちとするから、誰か厨房手伝ってあげて! | |
円城寺 道流 | えっ? |
探偵 | 道流ちゃんが困ってるって聞きつけてさ。急いで駆けつけたんだよ。 |
スナックのママ | 他にもビルの人たちが何人か来てるし、手伝えることがあれば言うのよ? |
円城寺 道流 | でも2人も…みんなも、お客さんとしてイベントを楽しみに来たんじゃあ… |
探偵 | 気にしなさんな。同じビルに城を構えるよしみだろ? |
円城寺 道流 | …ありがとうございます! |
スナックなママ | ふう、なんとかピークは超えてきたってところかしら。ん |
到着の遅れていたスタッフ | …円城寺さーん!!遅れて本っ当にすみません!後は任せてください! |
探偵 | リハーサルがあるんだろ?しっかりやって、ステージでどーんとかましてきな! |
スナックのママ | 頑張ってね、道流ちゃん!みんなでステージ楽しみにしてるわよ! |
円城寺 道流 | みんな…ありがとうございました!最高のライブでお返しするッスよ! |
第9話 恩返しの心 | |
大河 タケル | …よし。ライブ前の最終調整もバッチリだ。新曲披露できるの、楽しみだな。 |
牙崎 漣 | チビの振りがオレ様に合うまで時間かかったけどなぁ。くはは! |
大河 タケル | あれはオマエが先走りすぎてズレてたんだろうが。 |
円城寺 道流 | はは、でもこれで歌もダンスも完璧だな。さあ、お客さんに会いに行こう! |
円城寺 道流 | みんな、今日はTHE 虎牙道のステージを見に来てくれてありがとう! |
今日のために用意した新曲を披露する前に…ちょっといいか? | |
いつも応援してくれるファンのおかげで、自分たちはここに立っている。 | |
今日ラーメン祭で初めてTHE 虎牙道を知った人もきっといるだろうが、 | |
自分たちのステージに耳を傾けてくれている人たち、全員に感謝したい。 | |
自分たちはアイドルだ。感謝の気持ちは熱いパフォーマンスで返していきたい。 | |
タケル、漣、準備はいいか?みんなも盛り上がってくれ! | |
(2人とも、きっちり仕上げてきてるな) | |
(自分が参加できない間、しっかりリハーサルをやってくれてたんだな。) | |
(熱いパフォーマンスには、熱いパフォーマンスで返さなきゃな) | |
ハァッ!! | |
(ん?あそこにいるのは…ビルのみんな…見に来てくれたんだな) | |
(タケルや漣だけじゃない…最高の仲間に囲まれて、自分は幸せ者だ) | |
最終話 ともに旅路へ | |
円城寺 道流 | おやっさん、店を打ち上げに使わせてくれてありがとうございます! |
大河 タケル | 今日は円城寺さんも客だな。カウンターにいるの、珍しい気がする。 |
円城寺 道流 | はは。そうだな!自分もおやっさんのラーメンを食べるのは久しぶりだ。 |
大河 タケル | あ、俺は大盛りでお願いします。 |
牙崎 漣 | チビが大盛りならオレ様は超大盛りだ。チビは少食だな、くはは!! |
大河 タケル | …おやっさん、悪い。超超大盛りに変えてもらってもいいすか。 |
円城寺 道流 | こらこら、2人ともあまりおやっさんを困らせるんじゃないぞ。 |
師匠、今日も本当にお世話になりました! | |
イベントが無事に終わってよかった | |
円城寺 道流 | はい。師匠はもちろん、タケルや漣、おやっさん、このビルの仲間たち… |
みんなの協力がなければ、今日のイベントの成功はなかったと思います。 | |
いや…今日だけじゃないッスね。今の自分は、仲間に支えられながら | |
アイドルとして、いろんな挑戦をしたり、成長していくことで… | |
着実に頂点へと近付いてるんだって、今日改めて感じました。 | |
絶対に3人で頂点に立とう! | |
円城寺 道流 | …はい!これからもよろしくお願いします、師匠!! |
っと…ラーメンができたみたいッスね。おやっさん、いただきます! | |
…あ~、うまい!やっぱりおやっさんの作るラーメンは日本一ッス!! | |
(おやっさんのラーメンがこんなにもうまく感じるってことは、) | |
(自分も仲間と一緒に、まだまだ頑張り続けられているってことだ) | |
(これからもこうして、みんなと並んで、上を目指していけるといいな!) |
牙崎 漣
第1話 気に食わねえぜ | |
---|---|
牙崎 漣 | (…おっせーな…下僕のヤツ、オレ様を待たせるとはいい度胸じゃねーか) |
(チッ、腹減った…打ち合わせの前に、たらふくメシをオゴらせてやるぜ) | |
ヤンキー | …あァん?なんだテメェ、なにガンくれてんだ。 |
牙崎 漣 | ハァ?ジイシキカジョーかよ。オマエみたいなザコ、知らねーし。どっか行きやがれ。 |
ヤンキー | んだと、コルァ! |
牙崎 漣 | くはは!やっぱりザコじゃねーか。目を閉じててもヨユーだぜ。 |
ヤンキー | ぜぇ、はぁ…か、かすりすらしねえ…!チョコマカと避けやがって…! |
…はぁ…い、いいか!俺は負けたわけじゃねえからなっ! | |
牙崎 漣 | (チッ。こんな体じゃなけりゃ、ワンパンでぶっ飛ばしてやれんのによ…) |
(…?この気配は…さっきのザコじゃねえな) | |
オイ、そこに隠れてんだろ?コソコソしてないで出て来やがれ!! | |
屈強な格闘家 | その身のこなし…やはり、君が牙崎漣だな? |
牙崎 漣 | 見たことねェ顔だな…オマエ、誰だ? |
第2話 因縁の来訪 | |
屈強な格闘家 | 俺は世界中を旅し、あらゆるファイターと戦ってきた戦士だ。 |
そして、君の父親の最も優れた弟子であることを自負している! | |
俺は強いぞ。ゆくゆくは師匠も俺に跡目を継がせる気に違いない!フハハハハ! | |
牙崎 漣 | ハァ…?クソ親父の弟子だぁ…?くく…くはははは!! |
オマエみたいな弱そうなヤツが弟子だなんて、クソ親父も落ちぶれたな! | |
屈強な格闘家 | 「オマエ」に「ヤツ」に「クソ親父」…!?なんて野蛮な言動だ! |
破門された、しかし実力はある息子がいると聞いて来たのに、ガッカリだよ。 | |
牙崎 漣 | (いちいちムカつく野郎だ。クソ親父のヤツ、なんでこんなのを弟子に…チッ!) |
(なんかムシャクシャしやがる。一発ぶん殴ってやりえが…クソッ) | |
屈強な格闘家 | (これは…!師匠から私闘は固く禁じられているが、凄まじい闘気だ…!) |
漣に声をかける | |
牙崎 漣 | 遅せぇぞ下僕!…別になんでもねェ、ちょっと絡まれてただけだ。 |
オレ様を待たせた罰として、メシをオゴりやがれ!打ち合わせはその後だ! | |
屈強な格闘家 | (…一般人に対し、拳を使わず戦いを諌めたことは評価に値する、か…) |
ただの乱暴者ではないのかもしれん。その強さの秘密、確かめなければ! | |
第3話 オマエに任せた | |
数日後、ライブの打ち合わせのためにTHE 虎牙道は待ち合わせをしていた。 | |
大河 タケル | …遅いな…あのバカ、どこほっつき歩いてるんだ。 |
円城寺 道流 | 集合場所は伝えてあるんだ、もうすぐ来るさ。そうッスよね、師匠。 |
大河 タケル | …ようやく来たか。おいオマエ、集合時間はとっくに過ぎて… |
…?…円城寺さんアイツの後ろ。わかるか? | |
円城寺 道流 | ああ…この雰囲気、素人ではなさそうだが。漣、あの男は何者だ? |
牙崎 漣 | どーでもいい、オレ様には関係ねー。だから気にすんな。 |
円城寺 道流 | ふむ。その口ぶりからするに、知り合いなんだな? |
牙崎 漣 | チッ…知り合いなんかじゃねェ。何日か前からずっとついてきやがる。 |
ただついてくるだけだ。何もしてこねぇ…ったく、イラつくぜ。 | |
厄介事ごとに巻き込まれているようなら相談してほしいと伝えた。 | |
牙崎 漣 | あァ?最強大天才のオレ様が、下僕になんざ頼るワケねーだろ。だがまぁ… |
もしマジで面倒なことになったら、オマエに押しつけてやるよ。くはは! | |
第4話 研ぎ澄ます牙 | |
牙崎 漣 | ふっ…はぁっ! |
(今回のライブ用ダンス…ド派手で、まさにオレ様向けだったな) | |
(練習なんざ必要ねーしメンドクセーが…ちょっとはやってやるか) | |
(チビには負けられねーしな。大暴れして、アイツにアホ面かかせてやるぜ!) | |
屈強な格闘家 | …変わった動きだな。どこの流派だ?それとも我流か? |
牙崎 漣 | まだついてきてたのか、…つーか。これが戦いに見えんのか?呆れたヤローだ。 |
これはなァ、アイドルがライブで見せるダンスってやつだ。特にオレ様のは、タッキュウ… | |
トッキュウ…?…品だからな。近くで見れることに感謝しやがれ! | |
屈強な格闘家 | ほう…「あいどる流」か?聞いたことがない流派だな。君の我流か。 |
ならばその流派の強さの秘密、絶対に暴いてやるぞ! | |
牙崎 漣 | …何言ってんだコイツ…?まあいい。 |
オレ様の邪魔はすんじゃねーぞ。そこで勝手にしてやがれ。 | |
第5話 簡単じゃねーぞ | |
屈強な格闘家 | …しばらく観察していたが、珍妙な動きばかりで戦い向きではないな。 |
その程度の型ならば、俺でも1日かからず会得できるだろう! | |
牙崎 漣 | フン。人のマネが得意なヤツでも、オレ様をマネすんのに相当時間がかかってたぜェ? |
そう簡単に、最強大天才のオレ様のダンスがマネできるとは思わないことだな! | |
屈強な格闘家 | む…やってみなくてはわからないだろう!その型、再現してみせる! |
それからしばらく、漣と格闘家はダンスを続けた… | |
屈強な格闘家 | む、むぅ、これはなかなか…足運びが、どうしてもついていかない…! |
牙崎 漣 | くはははっ!言っただろうが。簡単にマネできねーって。 |
…確かにアイドルってのは戦いに比べりゃヌルいし、ガキの遊びみてーなモンだ。 | |
けどなァ、誰にでもすぐできるような甘いもんじゃねーんだよ、バァーカ! | |
屈強な格闘家 | …それだけ動けるなら、実用的な武術をいくらでも覚えられるものを… |
攻めるでなく、守るでなく、だのに難しい。動きの意図がサッパリわからん。 | |
らいぶとやらを見れば、あいどる流の真の強さがわかるのか…? | |
牙崎 漣 | …チッ、ナメやながって…消えてセーセーしたぜ。 |
第6話 力を示すその準備 | |
牙崎 漣 | …くぅ…かぁ……むにゃ… |
漣を起こす | |
牙崎 漣 | ん…覇王つつくな…って、あァ?オマエかよ… |
ダンスの練習だけして、疲れたからそのまま眠ってただけだ。 | |
いつも以上に気合いが入ってるだと?んなことねえ。気のせいだ。 | |
(コイツには、オレ様がいつもと違って見えてんのか?) | |
(…まぁ、最近ずっとイラついてんな。これもクソ親父の弟子とあってからだ。) | |
(あんなヤツ、どーでもいい。オレ様が最強ってのは変わらねえ。だが…) | |
…だああああ!!細かいこと考えんのはやめだ! | |
明日のライブで、オレ様が最強だって知らしめてやる!それだけだ! | |
明日だけじゃねェ。次も、その次も。誰が1番なのか、ヨノナカにショーメーしてやる! | |
おい、ライブ前のケーキヅケだ。らーめん屋のとこに行くぞ。オマエもついて来い! | |
第7話 見ろ、これがオレ様だ! | |
大河 タケル | …アイツが振りつけや歌詞の確認を熱心にしてる…珍しいな。 |
牙崎 漣 | なんか文句あんのか?チビ、オレ様の足を引っ張るんじゃねえぞ! |
大河 タケル | …珍しすぎて、悪いことが起こらないかって不気味になってただけだ。 |
牙崎 漣 | ハァ!?誰が不気味だ!ケンカ売ってんのか、チビ! |
円城寺 道流 | 2人ともそこまで!今日も元気でなによりだ。ステージの上でも頼むぞ! |
…あ、師匠。お疲れさまッス! | |
漣の知り合いと思しき風変わりな大男が、ライブに来ていると報告した。 | |
牙崎 漣 | 大男…あのクソ弟子、マジでライブを見に来やがったのか… |
…いや、問題ねぇな。どーせ来たんなら、オレ様のパフォーマンスでぶん殴って… | |
誰が最強なのか、ちゃんと理解させてやるぜ…! | |
頑張って! | |
牙崎 漣 | 当然だ!オレ様の最強大天才っぷり、目ン玉かっぽじってよく見とけ! |
第8話 最強の証明 | |
屈強な格闘家 | …ここが、牙崎漣がらいぶというものを行う武道場か。 |
入場のためのちけっととやらも無事に手に入れ、中に入ったはいいが… | |
驚くべきはこの人の数。観客か?らいぶとは演舞のようなものなのか…? | |
むっ、周囲から何やら黄色い声を…牙崎漣とその仲間たち!現れたか! | |
牙崎 漣 | くはは!最強大天才のオレ様の登場だ!オラオマエラ!喜べ、泣き叫びやがれ! |
大河 タケル | (あのバカ…!初っ端からアドリブ入れるやつがいるかよ!) |
円城寺 道流 | (はは、張り切ってるなあ漣!自分たちも負けてられないぞ!) |
牙崎 漣 | …さあ、次の曲だ!バテてんじゃねェぞ、オマエラ全員ついてきやがれぇ! |
ふっ…はぁッ!…どうだ、これが宇宙一のアイドルの、最強パフォーマンスだ!! | |
屈強な格闘家 | (おっおお…!?あの男の声で、動きで、身体が吹き飛ばされそうだ…!) |
(まるで拳圧ッ…!あの日の珍妙な動きは、今日のこの時のためのものか…!) | |
(迫力ある洗練された型、加えてこの熱い歌…俺の心が、高揚している!) | |
これがあいどる流…否、アイドルとやらの、牙崎漣の本当の強さ…!! | |
ライブの盛り上がりは最高潮を迎えた…! | |
第9話 ぶっ倒すべきアイツ | |
ライブ終了後…漣の元に格闘家が現れた。 | |
牙崎 漣 | …チッ、またオマエかよ。いい加減しつけーぞ! |
屈強な格闘家 | 師匠に破門された男と正直侮っていたが…君には勝てない、完敗だ。 |
牙崎 漣 | フン…最強大天才のパフォーマンスに圧倒されたか。くはは!ざまーみやがれ! |
屈強な格闘家 | しかしわからない…どうして師匠は君を破門し、跡目に認めないんだ? |
君はすごく強いのに…そうだ!俺が口を利こう!今、師匠がいる場所は… | |
牙崎 漣 | ゴチャゴチャうるせー、黙ってろ! |
…オレ様はクソ親父との再会なんざ、別に望んじゃいねーんだよ。 | |
アトメだかマトメだが知らねーが、ンなモンどうだっていい。興味ねー。 | |
今のオレ様にはやることがある。 | |
オレ様の実力をわからせるために、ぶっ倒すべきヤツがいんだよ。 | |
…ま、それが終わってからなら、会ってやってもいいけどな。 | |
屈強な格闘家 | …方向性も性格も異なるが、あの人の息子だけあって芯が通っているな。 |
あいわかった。牙崎漣…必ず、アイドルで最強になれよ! | |
最終話 共に頂点へ | |
牙崎 漣 | …行かなくてよかったのか、だと?あんなザコに誰がノコノコついていくかよ。 |
もしアトメってのが欲しくなったら、いつでも奪い取ってやる。そんだけだ。 | |
それに、オレ様には最強アイドルだってことをショーメーする義務があるからなァ? | |
漣なら絶対トップになれる | |
牙崎 漣 | フン…当たり前のこと言ってんじゃねーよ、バァーカ。 |
だが…ほんのちょっと、1ミリ以下にも及ばねーけどよ。 | |
オレ様が頂点に立つためには、オマエの力もあったほうが楽だ。 | |
だから…これからもオレ様の手助けができることを、泣いて感謝しやがれ! | |
頷く | |
牙崎 漣 | んなことよりも、だ…ライブの後ってのは特に腹が減りやがる。 |
おい下僕、今から10秒以内にうまいメシを買ってこい! | |
聞こえなかったかぁ?10秒だ、10秒!オラ、さっさと走りやがれ、くはは! |