【やけつくいき】

Last-modified: 2024-03-10 (日) 04:57:11

概要

喰らうと身体の神経が麻痺してしまう【息】
敵1グループを一定確率で【麻痺】させる。
「『焼けつく』なら炎系のダメージじゃないの?」と思うかもしれないが、麻痺を引き起こす神経毒を摂取すると「灼熱感」と称される焼かれているような感覚異常を併発することがあり、このあたりを考慮してのネーミングだと思われる。 
 
これを使うモンスターはそんなに多くないが、マヒは作品によっては自然に治らないので、味方パーティ全員が罹ると【全滅】。ヘタな呪文攻撃などよりよっぽど怖いこの特殊攻撃だが、困ったことに確実に避ける方法がない作品は多い。
この技を使う敵がいる場所に足を踏み入れる際は、必ず1人1個は【まんげつそう】を持たせよう。
 
DQ7では4~7ターン、それ以降はリメイク作品含め5~8ターンでマヒが自然治癒するようになったが、DQ7を除いて全員がマヒすると全滅扱いになるのは相変わらずである。
 
なお、相手に効かなかったとき(【耐性】により防がれたとき)は「○○○○は いきを かわした!」というメッセージが表示される。
人間キャラならまだしも、やけつく息に完全耐性を持つ連中も同じメッセージなので、微妙に違和感が残る。
元々は眠り・毒・麻痺の状態変化系ブレスが効かなかったときのメッセージはそれぞれ固有のものだったが、DQ4で一度すべて統一され、DQ5以降は【あまいいき】が元の固有メッセージに戻り、【どくのいき】とやけつく息だけがそのまま同じメッセージとなっている。
また、これら状態変化系ブレスは【回避率】(みかわし率)による回避判定の対象でもあり、回避判定に成功したときは「○○○○は ひらりと みをかわした!」と表示される。
  
ちなみにDQ3~4の制作スタッフが独立して作った「シャイニング」シリーズにはDQと共通のシステムが多々あり、同じく「焼け付く息を吐き出した」と表示されるブレスも登場する。
そしてこちらの技名は「アシッドブレス」となっているのである。化学やけどによる灼熱感とマヒならしっくりくるがなかなかエグい。

DQ3

DQ3の【じごくのきし】が初使用であり、FC版では彼が唯一の使用者である。
 
本作では【うんのよさ】が状態異常の耐性になっているため、後発の作品よりマヒが怖い。
FC版の頃は命中することが多く、2回行動をしてくるじごくのきしがこれを吐いてくるのは悪夢である。
なお、モンスターには麻痺に対する耐性が設定されておらず、【格闘場】ではこれを使わないように設定されている他、メダパニで混乱させたときの同士討ちでも使用しない。
 
リメイク版では、【デーモンソード】【パンドラボックス】(GBC版のみ)も使用する。

DQ4

【アークバッファロー】【レイギガース】【フェイスボール】などが使ってくる。
本作では焼けつく息の命中率がかなり下げられたので前作に比べて危険度は低い。
マヒそのものが強力な状態異常であることに変わりはないが、食らいにくいことでプレッシャーはだいぶ和らいだと言える。
 
リメイクの度に【耐性貫通力】が上がっているが、【導かれし者たち】は皆強耐性持ちなのでそれほど脅威ではない。

DQ5

DQ5以降では、味方キャラにも固有の耐性がつけられて命中確率に耐性貫通力が採用された。
ちなみに、DQ5では【まひこうげき】共々【ザキ系】である。
 
人間キャラクターは基本的に状態異常に強耐性を持っているのでやはり効きづらい。
一方の仲間モンスターは種類によって耐性がピンキリで、人間キャラよりも効きやすいモンスターは多い。
ただし弱耐性でも命中率は33%と低めに設定されており、少しでも耐性があればそれほど怖くはない。
問題は【スライム】【ホイミスライム】などのように無耐性の場合で、彼らには9割以上の確率で効いてしまう。
馬車の入れないダンジョンで無耐性の仲間モンスター3名でパーティを組むのは自殺行為に近いのでやらないように。
 
ボスのクセにこんなものを吐いてくる【ゲマ】戦は、通常攻略でも危険だが、モンスターオンリープレイをしている場合は、連れていくモンスターの選択を間違えるとあっさり全滅する。
仲間モンスターは敵として戦ったときの耐性がそのまま反映される、ということを憶えておくと対処しやすくなる。
一方で、中盤以降は完全耐性を持つ仲間モンスターも多数登場するため、マヒを確実に避けられるという安心感はこれまでにない感覚である。
 
また、本作からは味方も使用可能。
【ドラゴンマッド】がLv10、【ケンタラウス】がLv5、【グレイトドラゴン】がLv20で習得する。
味方側の焼けつく息の命中率が中貫通になっており、強耐性でも3割強の確率で効き、あたれば完全に無力化できる。
さらに主人公のレベルが上がると高貫通化し、強耐性の敵にも7割前後の確率で効くようになるため、完全耐性を持たない敵には凶悪な戦力となる。ただし、使い手が最速でもドラゴンマッド加入後とやや遅いのが難点。

リメイク版

SFC版のメンバーに加えて【エンプーサ】がLv15、【ほのおのせんし】がLv15、【しびれくらげ】がLv5で習得する。
PS2版では最速の使い手がエンプーサとなったが、DQ6以降と同じく味方に使わせた際の命中率が低貫通になり、性能は一転して全然使えない特技となっている。
一方で敵が使った場合もDQ6仕様に変更されており、弱耐性だと60%もの確率で当たるので、かなり脅威が増した。
 
DS版では敵味方ともに耐性貫通力が中貫通となり、耐性を持たないキャラには必中になった。
そのため、味方側の使い勝手は再びよくなっているのだが、敵が使った場合も同様に命中率が高いのが問題。
無耐性だと100%、弱耐性にも80%の確率で有効となった影響が非常に大きい。強耐性にも50%通るのでパーティ編成にかなり気をつける必要がある。
このため無耐性の仲間モンスターのみだと、馬車の入れないダンジョンで焼け付く息を吐かれたが最後、DQ2の【メガンテ】のように確実に全滅するため厳禁である。
【エビルアップル】【スライムナイト】などの優秀な仲間モンスターの中にもザキ・麻痺に弱耐性しか持たない者がいる。
というか、序盤の仲間モンスターはほとんど弱耐性しか持っていない。例外は【くさったしたい】(完全耐性)。
そのため、人間キャラが主人公しかいない時期に現れて焼けつく息を吐いてくる【へびこうもり】がかなり危険なモンスターになった。
というか主人公など人間キャラもバシバシ当たるので全く安心できない。
終盤では【フレアドラゴン】が集団で現れてこれを連発してくるが、リメイク版では謎の洞窟には出なくなったのが救い。
また、エビルマウンテンでのゲマ戦では、馬車が使えるとはいえ耐性貫通力が上がった影響で脅威度はあまり下がっていない。
防具の耐性では防げないので、麻痺に完全耐性を持つキャラを数人は揃える必要があるだろう。

DQ6

マヒ完全耐性の仲間が一切居なくなり、そればかりか敵が使った場合味方よりも命中率がはるかに高いという、前作とは真逆の調整がなされている。
敵が使用すると強耐性でも30%の確率で通るのでなかなか危険。
30%という数字は、実は「DQ3におけるネクロゴンドの洞窟に到達するレベルの勇者がじごくのきしから2連発を喰らう」よりも確率が高い。
さすがに基本的に【制限行動】になっているのだが、行動スロットに2枠持っているモンスターも多く、あまり制限になっていない。
 
一応【はぐれメタル】をマスターすれば無効化できるが、条件が条件だけに道中で活用するのは無理。
使い手も馬車が入れないダンジョンに出現する【おおイグアナ】【じゃしんぞう】や、2回行動でガンガン吐いてくる【ヘルクラッシャー】など嫌な相手が揃っている。
上述の通り基本的には無効化できない攻撃なので、これらの敵と戦う際は優先的に対処するよう心掛けたいところ。
 
味方では【魔物使い】★7で修得できる他、【くさったしたい】がLv18で覚える。
味方に使わせた際の命中率は低貫通になり、ラリホーやおたけびよりも命中率が低いので、耐性なしの敵以外にはまず当たらない。
おまけに、中盤以降の敵はほとんどが弱耐性以上を持っているのでまるでいい所が無い。
【ぶきみなひかり】で高貫通化すれば桁違いに当たりやすくなるので、使うならこれと併用するとよい。

リメイク版

他の天空シリーズと同じく、敵味方ともに中貫通になった。
特に、味方が使う場合には全く別物の非常に使い勝手が良いものになっている。
一方、マヒ耐性の低いスライムなどを使っていると、敵の焼けつく息がガンガン命中するので注意が必要。
とは言え、DQ5とは違って人間キャラが十分に強力なため、あまりスライム系に頼る必要自体がないので、影響は小さい。
また【おいかぜ】で反射できるようになった。

DQ7

性能自体はDQ6と同じだが麻痺の仕様が変更され味方全員が麻痺しても全滅しなくなったため、この特技自体の危険度は大きく下がっている。
とは言え本作には馬車が無く、キアリクを修得する職業も【船乗り】に限定されるため、複数人が麻痺した場合一気に不利な状況に追い込まれる可能性が高く、決して侮れない特技であることに変わりは無い。
今作では【プロトキラー】(マスター時限定)と【プラチナキング】(初期から)で完全に防ぐことができる。
 
味方で使った場合は相変わらず耐性に阻まれやすく、おまけに修得できるのが人間上級職では弱い部類に入る【魔物ハンター】★5、転職までの道のりが非常に長い【死神きぞく】★4や【ローズバトラー】★2、と修得する職業にも恵まれていない。

リメイク版

キアリク習得が早くなったので敵からの脅威度はさらにダウン。

人間職の熟練度成長が早くなった関係で、早期に魔物ハンターで習得すると意外と通りやすい。
はなカワセミの心は楽に手に入るため、ラッキーパネル次第だがローズバトラーの方もかなり早い段階で転職可能になる。

終盤はやはりほぼ通用せず、すれ違い石版で活躍できるかと思いきや、マヒが効くやつは大体眠りも通るため羊数え歌にお株を奪われがち。
殴っても行動不能が解けない点で混乱や眠りに勝る部分はあり、非常に鬱陶しい【あんこくきょうてん】相手に通りやすいため、誰か一人覚えていると出現する石版で少し楽になるかも。

DQ8

敵専用になり、【スカウトモンスター】にも使用者はいない。
ボス等強敵には効かないので、どの道覚えられても使い道に困る特技になっていた可能性は高い。
通常の【ヘルクラッシャー】と違って【ハルク】はこれを使わないため、遊びがない分優秀なアタッカーになっている。
 
敵では裏ボスの一角である【深緑の巨竜】も使用。対策はしておきたい。
 

3DS版

【スピンサタン】【サコサン】が使用可能なので敵専用ではなくなった。
【モンスター・バトルロード】Sランクは麻痺への耐性持ちが非常に多い為役に立たないが、SSランクでは序盤のモンスターばかりなのが幸いしてかなり有効な敵が多い。
ただし吐くのもマヒが効くのも結局は運なので当てにはできない。

DQ9

本作では【しびれあげは】【まおうのかめん】といった雑魚の他に【大怪像ガドンゴ】【堕天使エルギオス】といったボスがやたら吐いてくる。ストロスの杖が味方全員に効果がでるようになったので杖スキルを全員にマスターさせて誰でも治療できるようにしておくといい。【大魔王の地図】で戦う【オルゴ・デミーラ】もレベルが上がるとこれを使う。

DQ10

敵モンスター専用である。
詳しくはこちらを参照。

DQ11

引き続き敵専用。そこまで使用者は多くないが、初代の使い手である【じごくのきし】が復活した。
ボスでは屈指の強敵である【魔竜ネドラ】が使用。
【パピヨンマスク】で100%耐性を得られるなど対抗手段も増えているが、準備不足だと痛い目を見る。
 
また、【こうねつのガス】がダメージ+麻痺というこの技の上位互換として登場している。

DQMシリーズ

おおイグアナや【かりゅうそう】などがLv14以上かつステータスが一定以上で覚える。
また、【もうどくのいき】【あまいいき】を習得していると思い付く。消費MPは4。
スキル習得になったJ1以降は「どくが」、「ため息」、「グランドブレスSP」などで覚えられる。
 
モンスターズでは全体的に敵のマヒ耐性が本編より弱いため、適当に使っているだけでもかなりの敵が簡単にマヒしてくれる。特にDQMJ3では、配合解禁前から入手可能な【しびれくらげ】がこれでほとんどの1枠モンスターをハメられるのが印象的。

トレジャーズ

【シャドウパンサー】【メタルハンド】【シャドラン】が習得する場合がある。

ダイの大冒険

獣王クロコダインが似た性質の技を使う。
「焼けつく息」と書いて【ヒートブレス】とルビを振り、麻痺効果だけでなく高熱も同時に吐きかける。
詳しくはこちらを参照。

蒼天のソウラ

モンスターではないのだが、どことなくモンスターのような体型をした【オーガ】【フーゴ】が使用する。
技名表記は「やけつく息」。
辛党の神【カプサイ神】の恩寵を受けているとも言われる【オーグリード北部】原産のベギラ大根(だいごん)を食べたときだけ使える特技。
大根に含まれる辛味成分のベギラゴニンをすごい色のブレスとして吐き出す。
どこが焼け付くかというと激辛成分で目が焼き付く。