【ヌーク草】

Last-modified: 2024-02-26 (月) 08:24:14

DQ8

強い発熱作用がある赤いハーブで、その名の通り「ぬくぬくする(温まる)」草だからヌーク草。
またはグリーンランドの首都「ヌーク」が由来、という説もある。
ハーブだけに薬効があり、これをスープにして飲むと体が温まって雪国も普通に歩けるようになる。
だがそのままだと効き目が強過ぎるので、上記のように調理したり、他の薬品と調合して薄めて使うのが普通なのだそうだ。
主人公一行も【雪山地方】に入ってすぐに【メディばあさん】に薬湯にして飲ませてもらった。
育てるのが難しく、薬師の【グラッド】【薬草園の洞窟】で栽培を試みていたが、【メディばあさんの家】以外ではあまり上手くいかないようだ。
【不思議のダンジョン】シリーズには【めつぶし草】【草の神の壺】が登場するくらいなので、新手の武器としても利用できそうだが……。
 
劇中ではグラッドが生のまま口にするシーンがあるが、火を噴くほど辛い模様。まるで【火炎草】である。
だが効果は絶大で、直前まで凍死寸前だったグラッドはすぐに歩き回れるくらいに回復した。
これの粉末が目や鼻に入ったら大変な惨事になるのは間違いないだろうが、劇中では【レオパルド】に憑依した暗黒神がその威力を身をもって味わわされ、ひどく苦しんでいた。
またその暗黒神に憑依されたレオパルドが長時間最後の賢者の末裔の場所に向かわなかったことから、かなりの間目や鼻が利かなくなると思われる。
 
シナリオには割と大きく関わってくるが、アイテムとしては【錬金】に使用する以外の用途は存在しない。
進行次第ではグラッドから計8つもらえる他、竜神族の里でも1つ拾える。
モンスターを倒すことによる入手方法は【フェイスボール】が通常枠(1/64)でドロップするのみ。
【錬金釜】にこれと【けんじゃのローブ】【まほうのせいすい】を入れて錬金すると【紅蓮のローブ】が、【辛口チーズ】【激辛チーズ】が作れる。
しかし後者は簡単に手に入る【あかいカビ】を使った方が良いので、実質的には紅蓮のローブの錬金素材にしか使用しないだろう。
その紅蓮のローブも何度も作るほどの装備品ではないので貴重な割に持て余しがちな錬金素材である。
レアアイテムなので売却するプレイヤーは少ないと思うが、売値は600G。

DQ10オフライン

ランガーオ村外伝クエスト【雪山の捜索】で登場する【だいじなもの】
DQ8同様に、雪山で遭難した人への応急措置として使用された。
辛さについての言及はないが、生でかじるだけで「血が沸き立つくらい全身ポカポカ」になるようだ。

DQ10オンライン

その後のストーリーで【ランガーオ村】周辺での必需品となった経緯が判明する。
詳しくはこちらも参照。

余談

現実の世界になぞらえると【とうがらし】の「カプサイシン」みたいな辛味成分が多く含まれた植物の一種だと思われる。
あちらはアドレナリンの分泌による発汗作用や血行促進で一時的に体表面温度がわずかに上がることが知られるが、体温調節が阻害されて深部温度はむしろ下がる。実際のところ寒さを感じにくくなって「温かくなった」気になるというのが真相である。
平時においては脂肪燃焼を促進する効果も報告されているが、低体温症の応急処置としてはむしろ逆効果になりうる。
物理的に温度の高い食べ物というわけでもないのに、摂取するだけで低体温症が劇的に改善し、体の深部温度の上昇が長期間持続するというこの植物の効能は、現実の世界からすると大変凄い現象。
ちなみに、なんらか食事をすれば糖質・脂質・タンパク質の消化吸収から代謝の過程で一時的に体温がわずかに上昇するのは普通の生理現象である。平たく言えば「食べただけで体温が上がる」のはあたりまえのことである。
 
なお、カプサイシンには皮膚や粘膜を刺激して痛みや涙の分泌を促進する作用がある。
辛いものを食べて口や喉が焼けるように熱くなるのはこの作用による炎症反応である。
そのため、現実の世界でも辛味を使った武器はいくつか存在し、その一種として防犯用の「催涙スプレー」として用いられる。
使い方は悪党や猛獣等に吹き付けて目や鼻を潰してひるませるものであり、メディばあさんのヌーク草による攻撃と非常に類似している。