【人を恨んじゃいけないよ。】

Last-modified: 2020-11-28 (土) 21:20:12

DQ11

【主人公】の育ての祖父【テオ】の台詞。
 
不思議な木の根の導きで10年前の【イシの村】を訪れた主人公がテオに語ったのは、遺言どおり【デルカダール王国】へ赴いた結果、【悪魔の子】と呼ばれ追われる身になってしまったという衝撃の事実だった。
テオは思案ののち打開策を伝えると、彼との会話を以下の言葉で結ぶ。

「○○○○や。
人を恨んじゃいけないよ。
わしは お前のじいじで 幸せじゃった。

【イシの大滝】の三角岩に埋められていた【テオの手紙】にも同じことが書かれているほか、中盤の重要な場面では娘である【ペルラ】がこの台詞を話す回想シーンも登場する。
【デルカダール王】から謂れのない非難を受けた末に投獄され、故郷を壊滅させられる、執拗な追跡を受けるという過酷な展開が続くなか、主人公、ひいてはプレイヤーにとって心の支えとなった台詞であろう。

世界に異変が起きた後

【最後の砦】となったイシの村で、再びこの言葉がキーワードになってくる。
エマやペルラと再会した時にペルラがデルカダールの王の話をすると、主人公とエマは暗い表情をする。
それを見たペルラは「村を焼かれたことは 忘れられないさ。でもね 人を恨んだって 仕方ない。」と二人を諭し、王様に会いに行くべきだと主人公に言う。
そこから気持ちを整理する間もなく、魔王に操られていたとはいえ村を焼き払ったデルカダール王、そして自身を執拗に追跡した【グレイグ】との再会から、異変後の物語が始まっていく。
 
また、魔王を倒した後の【クレイモラン城下町】で、【カミュ】と会話するとこの言葉が出てくる。
カミュは幼い頃にバイキングに酷くこき使われていた過去があり、その頃の恨みを晴らそうかと考えたらしいが、「お前のじいさんの手紙にもあったろ?」と思い返して復讐をやめている。
 
本作には恨みや嫉妬といった感情に飲み込まれた結果、取り返しのつかない状態にまで陥った実例も存在する。
だが主人公は人を恨むことなく、ひたすら寡黙に真実を求めてロトゼタシアの大地を駆け巡った。
勇者として──世界を救う使命を持って生まれた者ではなく決して諦めない者として戦い抜いた彼の原動力のひとつには、きっとこの言葉があったのではないだろうか。
 
シナリオ上で重要な意味を持つだけでなく、現実世界にも通用する教訓として、人にとって大切なこととは何かを思い出させてくれるフレーズである。

DQ11S

追加サブイベント【グレイグとホメロス】内の仲間会話にて、ホメロスの日記を読んで影を追っていく際に「あなたのお爺ちゃんの言葉でしょ?」と、【シルビア】がこの台詞を発する。