【ゼボット】

Last-modified: 2023-05-03 (水) 03:34:31

DQ7

過去フォロッド編に登場する孤独な発明家。
名前の由来は「ゼンマイ」+「ロボット」、或いは「ピノキオ」に登場する人形職人の「ゼペット」じいさん(彼もゼボットと同じように意志を持つ人形を欲していた)+「ロボット」と思われる。
英語版での名前はPS版ではZebbot、3DS版ではAutonymus(「自動」auto+「匿名」anonymousの造語)。
 
大陸の西のはずれの【からくり研究所】に住んでおり、【フォロッド城】兵士長の【トラッド】は兄。
元々は城に仕える研究者であったが恋人であったフォロッド国の王女【エリー】を事故で亡くして以来世捨人となり、「永遠に死なない存在」であるからくりの研究に没頭している。
 
本人が作り出したからくりは洗濯機や掃除機等の一般業務品のほか、言葉を話すことができず「こんにちは!わたしはエリーです」とパネルに表示されるからくり人形である。その人形でも彼の心を埋めることはできなかったことが、後述の故障したからくり兵を改造した後には名前が乱暴に消されていることから窺える。
過去の経緯から人間への関心は皆無で、フォロッド国民の多くが絶え間ない襲撃から親兄弟の仇と【からくり兵】に憎悪を向ける中、「心をもたないからくりに罪はない。からくりを操る者がどう扱うかだ」という中立的な視点を持っており、フォーリッシュの町やフォロッド城の被害にも我関せずの態度を決めていた。
 
度重なるトラッドからの協力要請をにべもなく断り続けていたが、 ある日研究所に故障したからくり兵が迷い込んで来ると、その造りに興味を持ち俄然意欲を出してからくり兵の改造にとりかかる。
「エリー」と名付けられたからくり兵は決して人を襲うことはなく、からくり兵を混乱させる妨害音波を出して、からくり兵団壊滅に大きく貢献した。
このとき【デスマシーン】を倒した主人公たちを見て、人間がそこまで強くなれるとは知らなかったと驚きを見せ、少しは人間に対する考えに変化が見られていた。
 
だがからくり兵と同じ姿をしたエリーに対し、フォロッド国民は良い印象を持つはずがなく、エリーと共に【フォーリッシュ】の街に立ち寄った際には歓迎されるどころか住民たちからの心ない罵声を受けてしまう。
再び人に絶望したゼボットは結局人間に対する考えを変えることなく研究所へと去り、二度と人前に出ることなくエリーだけを心の支えとして生涯を終えた。そのエリーの発言によれば、晩年期には安静にしなければならない病を患っていた模様。
 
終始近寄りがたい雰囲気をまとっているが、事件解決後は研究所へ戻る前にエリーの妹である王女と話を交わしており、彼女のことはある程度気遣っている様子である。
 
ちなみに、戦争後のフォロッド国民から受けた仕打ちに関してはあまりにも胸糞が悪かったためなのか、【レブレサック】などと同様、小説版や漫画版では描写がカットされている。

現代

数百年後の現代、人の出入りがないため彼は今でも研究所のベッドの中で埋葬されることもなく独り屍と化している。
そのことのインパクトが強いためか、小説版(新書版)・漫画版ともに老衰でベッドの中でミイラと化したゼボットと、彼が死んだことに気付かず世話をし続けるエリーの姿が描かれている。
だが、彼は知らなかった。「永遠に死なない存在」であるエリーは彼の死を理解できないことを。そして、「心をもたない」からくりに、心が芽生えつつあることを…。
 
現代のエリーをめぐる事件が解決した後も、エリーと彼との関係に対する【フォロッド王】の敬意のためか、彼の遺体は埋葬されることなくそのままの状態で置かれることとなる。
 
終盤になるとフォロッド地方の住民やエリーもろともゼボットの屍も消滅している。

漫画版

漫画【ドラゴンクエスト エデンの戦士たち】においては、マシンマスターは彼の元・助手という事になっている。
詳細は【マシンマスター】を参照。

DQM2(PS版)

「からくりのかぎ」という【ふしぎなかぎ】の世界に名前だけ登場。
【ヘルム】の家の本棚に「ゼボットのカラクリじょせつ」というタイトルの本がある。