【ハワード】

Last-modified: 2021-07-19 (月) 02:58:49

概要

DQ8に登場する男の【NPC】。英語版での名前はDominico。
なお英語版でのHowardという名前はNES版DW1の【よしりーん】に使用されており、後にDQ6の【ホルス】にも使われる。

DQ8

【リブルアーチ】の大きい屋敷に住んでいる大呪術師のオッサン。太鼓腹が特徴で人の3倍食べるらしい。
町長かは不明だが街の名士でもあり、エンディングでは結婚式に出席している姿もある。
【七賢者】の一人、【クーパス】が呪術の力を彼の先祖に譲ったため子孫の彼も絶大な魔力を持つ。
しかし力を譲り受けた事実は長い歳月の中で忘れ去られてしまい、いつしか力に溺れるようになった結果、自分が賢者の末裔だと勘違いしており、とてつもなく傲慢になってしまった。
従者【チェルス】こそが本物の賢者の末裔=守るべき対象である事は夢にも思わず、友人やマトモに信頼できるような相手すらおらず、唯一心を許すは凶暴すぎる愛犬【レオパルド】
レオパルドへの様付け強要・毒見と称して犬のエサを四つん這いで食べさせるなど、散々な外道っぷりを見せ、ヤンガスやククールもその光景に憤慨している。
当初こいつは町人から「人間として終わってる」と言われていたが、よくぞまあこんな非道な振る舞いができるものだ。 
ちなみにこいつ、出会ったばかりの主人公をいきなり衛兵に取り立てようとする他、町近くの関所から逃亡してきた兵士や旅の戦士も雇っている。
金払いはいいらしいが人使いも荒い上にヘマをやらかすとすぐクビが飛ぶようで、【呪われしゼシカ】にやられた衛兵がこれはクビだと嘆いており、結局人手が足りないからとクビにはならなかったものの怪我も治らないまま駆り出されていた。
また会ったばかりの主人公達に次々と大事な用件を頼んでくるが、これは仕事が早いから。しかし任せる任務はすっぽかされたら困るようなもの……。金と力を持つ自分に従うのは当然という考えらしい。
 
チェルスを日常的に悪辣に虐待しながらも追い出す、逃げられるに至らないのは先祖がかけた廻り合いの呪いによるものなのだが、本人は全く気づいておらず「あいつの顔を見てると何故か腹が立つ」「きっと一生虐め倒したいのだろう」と勝手な解釈をしている。
 
しかし呪われしゼシカを倒した後、チェルスがレオパルド(に憑依した【暗黒神ラプソーン】)に抹殺され、その時に強烈な頭痛を起こした。
ようやく彼が自分の守るべき賢者の末裔であったことと自分に課せられた宿命に気づいたのである。
力を失った賢者の子孫を命を賭してでも守るという先祖代々の宿命を果たせなかったばかりか、その守るべき相手をむしろ虐げ続けたことを嘆き、すっかりしおらしくなる。本人曰く「先祖の怒りに触れてしまった」らしい。
そして北に向かったという【魔犬レオパルド】の討伐を主人公たちに依頼。
その際にゼシカの魔法の天分を目覚めさせ、【マヒャド】【ベギラゴン】を取得させる。
 
主人公に入手するよう依頼していた宝石【クラン・スピネル】を受け取る際に「わしは結果だけを重視する」と言っていただけに、先祖代々の宿命を果たせなかったのは皮肉という他はない。
 
七賢者の子孫の一人【メディ】がレオパルドに殺された後に会話をするとチェルスの故郷である【三角谷】の情報を教えてくれるようになる。
 
その後レオパルドを倒した事を知らせに行くと、ハワードと街の人々との関係が良好になるよう、チェルスが常々願っていた事実を知り、心を入れ替えチェルスの願いに応えたいと言うまでになる。
後に気前がよくなっており衛兵によると浴びるほどの酒を飲んでも余るぐらいの給料を渡している。
あまりに遅すぎではあったが、チェルスの思いが行動に現れ始めた兆候であることを切に願いたい所である。
 
なお、リブルアーチの宿屋のおかみによると、ハワードが歪んだ性格になってしまったのは、小さい頃に彼女がハワードをいじめていたためかもしれないとの事。
虐げられたことによって歪んだ人格になり、そうした過去のトラウマが原因で人生までも歪められてしまうというのは、現実でもよくある話である。
それにしてもどうして平民たる彼女が未来の街の統治者をいじめたりしたのだろうか?
おかみがただ者ではなかったからなのか、それともこの頃から既に蔑まれる程歪んだ人格だったのか……。
小さい頃のネタ話で済めば笑い話なのだが、下手すると本当にそれが後々の遠因になった可能性すらあることを考えると実にやるせない。
 
自称大呪術師だけあり、謎の呪文で主人公たちを全快させたり、ゼシカを呪縛から開放したり、ゼシカの潜在能力を開花させたりと、本物ではないにせよ賢者の力を受け継いでいるだけのことはある。
彼の呪術がなければゼシカは間違いなく命を落としており、最悪の場合永久離脱になっていた。
いつも軽薄なククールもこの時ばかりは真剣な様子で「今、止めなければゼシカはいずれ滅びる!」的な事を言う。
 
なお、「ハワード」という名前は一族に代々伝わる名であるらしく、クーパスから力を譲り受けた初代の名もハワードである。上述のとおり英語版での名前はDominico(ドミニコ)なのだが、「ハワード」はアングロサクソン系の名前なのに対して彼の顔立ちやファッションどちらかといえばラテン系に近い故の変更なのだろう。
 
リブルアーチの職人が作った石像は、ハワードに呪術で魂を込められることでようやく完成とされるらしい。
なぜそんなことをするのかは不明。NPCのセリフによれば、昔からのしきたりとのことだが、それを決めたのもハワード一族らしく彼らの都合によるものらしい。
おそらく、魂を込められた完成品の石像とは【うごくせきぞう】のことを指すのだろう。
彼らが基本的に【ライドンの塔】にしか生息していないということも考えると、クランバートル家絡みで何らかの関係があるのかもしれない。
 
当初は相当腐ったゲスだが、主人公たちを3度に渡り助けており、チェルスの死をきっかけに改心し、彼の最後の願いに応えようとしているため、キャラ付けとしては【チャゴス】よりも【ヘンリー】に近いか。
 
余談だが彼にはかっこよすぎてキャラに合わないとの理由で採用されなかった没デザインがある。それが【モリー】
 
小ネタだが、ハワードの部屋の入口の扉にはバグがある。1回扉を開くと150度ほど回転して普通に開くのだが、なぜかその状態で扉に向かって便利ボタンを押すともう1回扉を「開ける」ことができ、そこから壁を突き抜けて同じだけ回転するのである。3DS版では再度開けないように修正された。

3DS版

CV:斎藤志郎
 
チェルスにレオパルドの餌を食わせるシーンは流石に問題視されたのかカットされ、餌の時間が遅れたのを叱責するシーンに差し替えられた。
さらに該当シーン以外の台詞が変わっていないため、飯の時間が遅れたくらいで「恩を仇で返すつもりか」と言うやや不自然なシーンになっている。
まぁ何の根拠もなく毒入りを疑うよりマシか。