【水の羽衣重複技】

Last-modified: 2023-09-20 (水) 20:51:04

DQ2(FC・MSX・MSX2版)

通常1着しか手に入らない【みずのはごろも】を2着手に入れてしまう裏技。
FC・MSX・MSX2版のDQ2では非常に有名で、利便性の高い裏技である。

  1. 【あまつゆのいと】【せいなるおりき】【ドン モハメ】に渡す。
  2. あまつゆのいと・せいなるおりきをもう1組取りに行き、いったん、【復活の呪文】を聞いてゲームを終了させる。
  3. ゲーム再開させ(あまつゆのいと・せいなるおりきを取っていない場合は先に取りに行ってから)ドン モハメのところに行く。
  4. 先に渡した材料で通常の水の羽衣を受け取れるが、この時にもう一度話しかければなぜかもう1着作り出す。
  5. もう一度復活の呪文を聞いて、ゲーム終了→再開させる。
  6. 最後にもう一度ドン モハメのところに行くと、2着目の水の羽衣が手に入る。

DQ2では水の羽衣は非常に強力な防具なのでまったくもってありがたいことである。
FC・MSX・MSX2版の【ほのお】の連撃に耐性防具を持てないサマルかムーンが死にやすくなる環境に挫折しそうな人は是非やってみよう。
 
なぜこうなるのかというと、一連のイベントの流れに「フラグ」と「所持アイテム」の記録を使っていたため(FC・MSX版の仕様)。

  • 「雨露の糸→雨露の糸が取れない」「聖なる織機→聖なる織機が取れない」
  • 「水の羽衣を持っている→雨露の糸が取れない」(なぜか聖なる織機だけは取れる)
    という既に持っているアイテムが取れない条件(DQ2の大半のアイテムはこの制限が掛けられている)と、
  • 「雨露の糸・聖なる織機を両方持っている(水の羽衣の所持とは無関係)→モハメが羽衣の制作を引き受ける」
  • 「雨露の糸・聖なる織機をモハメに渡した場合、復活の呪文に『羽衣をくれる』というフラグを付ける」

という処理をそれぞれ行っている。
本来なら「すでに水の羽衣を持っている場合」に「制作を引き受けない」とすればよいものを、上記の通り「雨露の糸が手に入らない」という処理で代用しているのである。
だが、どうやら「モハメに材料を渡して手元から無くなった後、羽衣をもらうまでの手ぶらの状態」をスタッフが忘れていたらしく、この間はまた材料のアイテムを再入手できてしまうのである。
ここですぐに渡しても羽衣をくれるフラグは1着分なのだが、再開後に羽衣をもらってしまうとモハメのフラグがリセットされてしまうので、再び材料を渡すことで羽衣をくれるため、2着目が作れてしまうというわけである。
 
なお、上記のように水の羽衣を持っていると雨露の糸を取れなくなるので、順番を間違えて先に羽衣を受け取ってしまうと2着入手できなくなる。
その場合でも詰みにはならず、手持ちの水の羽衣を処分して、材料を集めるところからやり直せばよい。
もっとも上記フラグ処理の関係から、雨露の糸と聖なる織機はドン・モハメに渡した直後からすぐに再取得できるようになるので、復活の呪文を入れなおす前に拾っておけばそのような失敗は避けられる。
ただしその場合は、当然ながら、復活の呪文が2文字だけ長くなる。
 
注意点としては【みずのはごろも】にも書いてある通り「王女の持ち物が一杯であれば完成しない」という理不尽な仕様。このため当時この裏技を知らずとも、みずのはごろもの完成条件が分からずに立ち往生したプレイヤーが「進行に詰まったらできることは何でもやってみる」のセオリーで雨露の糸と聖なる織機を再回収してしまい、偶然2着入手できたケースもあったようである。
 
この裏技で入手できる水の羽衣は2着までなので、もし3着以上入手したければ【復活の呪文作成プログラム】を利用する必要がある。 
ローレシアの王子には【ロトのよろい】があるが、呪文・炎の軽減率はこちらの方が上であり、利便性は高い。
 
北米版の Dragon Warrior II でもできる。北米版ではROMの容量が増えて復活の呪文も無いのにできるのは、制作側もDQ2の難しさを認知していたという事か。
 
なおSFC版からは不可能になった。
SFC版の【宝箱復活バグ】を使えば、雨露の糸と聖なる織機なら何度でも復活させられるが、羽衣を一度でも受け取るとドン モハメの台詞が変わってしまい、以後は材料を持って行っても作ってくれなくなる。
またこのバグ技では、人から渡されるアイテムは復活できない(【やまびこのふえ】【すいもんのカギ】も同様)。