マップ設定

Last-modified: 2023-07-05 (水) 01:27:10

ニューゲームを選択すると、これから工場長(プレイヤー)が工場を建設する惑星の地形や資源配置などに関する設定を行う。
本ページでは、この設定について解説する。

基本設定

基本的にはデフォルトのままで良いが難易度調整をしたり変わったマップでプレイしたい場合、いくつかのプリセットから設定を選択できる。
プリセットを選択後、各パラメータを独自に調整することもできる(詳細設定を参照)。
右にいる赤い矢印マークを押すと、全ての設定をプリセットの設定に戻る。

プリセット一覧

ノーマル
基本となる通常の設定
豊富な資源
各資源のタイルあたりの埋蔵量が非常に豊富になる。
資源不足に悩まされにくくなるので難易度は下がる。
項目ノーマル豊富な資源
資源量100%200%
マラソン
ノーマルに比べ、各中間生産物の生産に必要な原料の量と、研究に必要なサイエンスパックの量が増える*1
その結果、より大きな生産ラインが必要になるだけでなく、必要な鉱石類の量もノーマルの10倍近くになる。
したがって、ノーマルより遠くまで拡張する必要が出てくる。
項目ノーマルマラソン
レシピ難易度ノーマル高コスト
研究難易度ノーマル高コスト
研究コスト倍率14
死の世界
ノーマルと比べて以下の通りバイターが強化されるので、戦闘難易度が上がる。
  • バイターの巣が数が増える上に規模も大きくなる
  • バイターの進化が早くなる
  • 汚染発生量が同じなら襲撃の規模が大きくなる
項目ノーマル死の世界
バイターの巣生成頻度100%200%
バイターの巣サイズ100%200%
スタートエリアのサイズ100%75%
進化 経過時間の影響40200
進化 汚染発生の影響912
汚染吸収量調整100%50%
攻撃コスト倍率100%50%
死の世界のマラソン
マラソンと死の世界を併せた内容になる。
形式的には死の世界と比べて敵に掛かる補正が弱い。
しかし、技術研究が遅くなる上、工場巨大化により汚染発生量が増加する。
そのため、敵の脅威は死の世界とさほど変わらない。
項目ノーマル死の世界のマラソン
バイターの巣生成頻度100%200%
バイターの巣サイズ100%200%
スタートエリアのサイズ100%75%
進化 経過時間の影響40150
進化 汚染発生の影響910
汚染吸収量調整100%50%
攻撃コスト倍率100%80%
レシピ難易度ノーマル高コスト
研究難易度ノーマル高コスト
研究コスト倍率14
鉄道の世界
鉄道の利用を推奨するため、資源がまばらに生成されるようになる。
バイターが拠点を拡大しなくなるので、鉄道網がバイターにより破壊される心配も無い。
項目ノーマル鉄道の世界
資源生成頻度100%33%
資源サイズ100%300%
水スケール100%200%
水範囲100%150%
敵拠点の拡大ありなし
進化 経過時間40%20%
リボンの世界
マップの上端から下端までレーダー1つでカバーできるほど細長くなる。
マップ形状を踏まえた特殊な工場デザインが必要になる。
項目ノーマルリボンの世界
資源生成頻度100%300%
資源サイズ100%50%
資源量100%200%
水スケール100%25%
水範囲100%25%
スタートエリアのサイズ100%300%
マップ高さ無制限128
マップが島になる。
群島ではなく一つの島で、島の外は無限に広がる海のみになる。
利用できる場所や鉱脈の量が有限なので、ゲームクリアだけ目指すスタイルに適している。
項目ノーマル
マップの種類ノーマル

補助機能

シード値

プリセットの右隣にある数字がシード値である。
マップを生成するのに使用する乱数の開始値である。
同じ設定の別マップでプレイしたい場合、この値を変更する(右隣にある赤い矢印マークを押す)と良い。

マップコード

マップ作成のための全ての設定を含んだ文字列である。
画面右下のボタンから入力/出力ができる。
これを出力して保存しておくと、後から設定の復元が可能になる。
(例)

>>> AAALABAABgADAwYAAAAEAAAAY29hbAMDAgoAAABjb3BwZXItb3Jl
AwMCCQAAAGNydWRlLW9pbAMDAgoAAABlbmVteS1iYXNlAwMCCAAAAGl
yb24tb3JlAwMCBQAAAHN0b25lAwMCORcrDUQ7AACMCwAAAAAAAAAAAA
ADAFR8w0Q = <<<

この文字列は、ロード画面でセーブデータを選択して右上にあるMapコードボタン[</>]を押すと表示できる。
同時に出る[コピー]ボタンでクリップボードにコピーもできる。

マッププレビュー機能

実際にプレイを始める前に、マップの地形や資源配置を確認することができる。
プレビューボタンの説明通り、利用するとネタバレになる。
自分で世界を探索したい場合、この機能を利用しないように。

なお、このプレビュー作成では地面や水面が優先処理される。
そのため、PCスペックが低い場合などは、資源・敵・崖等の表示まで時間がかかる。

詳細設定

資源設定

各種資源の生成量を調整する。
各資源は、生成割合、サイズ、資源量の3つのパラメータで構成される。
有効のチェックを外すとその資源が一切出現しなくなるが、ゲーム進行が不可能になるので外すことは滅多にない。

生成頻度
鉱床(鉄鉱石や油田タイルの集まり)の発生頻度 (どれだけ多数生成されるか) を決定する。
各鉱床の面積や埋蔵量は変更しない
例えば、鉄の生成割合を200%にすると、面積あたりの鉱床生成数が約2倍になる。
サイズ
鉱床の面積を決定する。
面積に応じて各鉱床の埋蔵量も増える。
一方、1タイル当たりの埋蔵量はあまり変わらない。
資源量
生成された鉱床や油田のタイル当たりの埋蔵量を決定する。

詳細な鉱床生成アルゴリズムは、こちらを参照。

地形設定

マップの種類
ノーマルに設定すると、ゲームの舞台が無限に広がる大地と点在する湖になる。
島に設定すると、ゲームの舞台が一つの大きな島になる。島の外は無限の大洋である。
水・木々
水のスケールは、湖の頻度を決定する。
大きくすると湖は少なくなるが、個々の湖は大きくなる。
小さくすると湖が池になり、マップが沼地っぽくなる。
水の範囲は、個々の水域のサイズを決定する。
木々の設定も水と同様。
有効のチェックを外すと、そのオブジェクトが一切出現しなくなる。
生成割合は、崖の候補地となる仮想の線の本数を決定する。
連続性は、崖の線に沿ってどれほど崖を生成するかを決定する。
生成割合を高くするとあちこちに崖ができ、連続性を大きくすると長い崖が生成されやすくなる。
有効のチェックを外すと、崖が一切出現しなくなる。
湿度
マップの草原と砂漠の比率を設定する。
木や森は、草原で多く、砂漠では少なくなる傾向がある。
バイアスを高くすると草原が多くなり、低くすると砂漠が多くなる。
スケールを高くすると地形の連続性が高くなり、低くすると地形が断続的になる。
湿度が高い方が汚染が拡散しにくくなるので、難易度が少し下がる。
地形タイプ
砂漠地形用の設定。岩石砂漠と砂の砂漠の比率を設定する。
砂漠の色味が変わるのみで、ゲーム性には影響しない。
設定は、湿度同様にバイアスとスケールで行う。

敵設定

バイターの巣
資源と同じくバイターの巣の生成頻度とサイズを調整する。
有効のチェックを外すとバイターが一切登場しなくなる。
※バイターの巣の設定が標準未満の場合、そのプレイでは一部の実績が解除できない。
ピースフルモード
有効にするとバイターからの襲撃や先制攻撃が無くなり、拠点の拡大も行われなくなる。
プレイヤーから攻撃した場合は反撃するが、その場合も攻撃を受けた敵とその近くにいる敵だけが応戦する。
反撃時も攻撃者や至近の物だけに反撃する。
※ピースフルモードでは一部の実績が解除されない。
スタートエリアのサイズ
バイターの巣が配置されないエリアの広さを設定する。
スタートエリアを「非常に小さい」にするとバイターの巣がかなり近くに生成される可能性があり、資源の配置によっては最初から詰む可能性も出てくる。
スタートエリアを大きくすると近くにバイターの巣が生成されないので、探索しやすくなる。
敵拠点の拡大
バイターが現在の巣から新しい巣を拡大する際のパラメータを決定する。
距離とサイズを大きく、クールダウンを短くすると、バイターの拡張が激しくなる。
拠点拡大のクールダウンとサイズは進化ファクターにも影響される。
はじめはサイズ最小・クールダウン最大だが、進化ファクターが増えるとサイズ最大・クールダウン最小の値に近づいていく。
有効のチェックを外すと巣の拡大は行われなくなる。
進化
バイターの進化に関する係数を設定する。
高い値を設定すると、より早い段階で強力なバイターが出現することになる。
進化には経過時間・巣の破壊・汚染生成量の3つが関与しているが、それぞれの係数を設定できる。
有効のチェックを外すとバイターは進化しなくなる。
詳細は、進化ファクターを参照。

高度な設定

マップ
生成しうるマップの高さと幅をタイル数で制限する。
デフォルトでは制限なし。
制限の有無にかかわらずスタートエリアは必ずマップの中央になる。
設定しない場合、辺の長さが200万マスになる。
実際のプレイ中ではそんなに遠くまで拡張することはまず無い*2ので、実質無限大である。
低スペックのPCで遊ぶ場合やマルチプレイを行う場合は制限した方が良い
レシピ
一部のアイテム製作する際の材料のコストを変更する。ノーマルと高コストの2種類のみで、低コストは無い。
主に必要原料数が増える。中には所要時間も延びるものがある。
原鉱の製錬・流体が材料の中間生産物・軍事アイテム・完成品・ウラン関連物のコストは変わらない。
研究
研究コストというオプションが存在するが、効果は未実装。変更しても意味がない。
コスト係数の方は実装され、入力されたコスト係数に応じて各研究のサイエンスパックの要求数が増加する。範囲は2~1000。
研究予約の利用
いつから研究の予約が利用できるかの設定。
利用できる場合、技術を複数指定して一つずつ自動的に研究することができる。
「初めから」「ロケットの打ち上げから」「利用できない」の3つから選択する。
汚染
施設から排出される汚染の拡散度合いを決定する。
汚染が広範囲に拡散するほど、バイターから狙われやすくなる。
有効のチェックを外すと汚染が発生しなくなる。
汚染吸収量調整
汚染が吸収する地形・オブジェクトの吸収能力に影響する。
低くすると汚染が地形に吸収されにくくなり、結果として広範囲に広がるようになる。
攻撃コスト
バイターが襲撃グループに加えるに必要な汚染量の倍率を定める。低くすると必要な汚染量が低くなり、敵の襲撃が激しくなる。
木にダメージを与える最小汚染量
高濃度の汚染に晒された木は枯れるが、この閾値を定める。
ダメージを受けた木の汚染吸収量
木が汚染によりダメージを受けたときに発生する瞬間的な汚染吸収量を定める。
伝播率
汚染の拡散速度を定める。高くすると汚染が薄く広く拡散する。

マップ生成に関する補足

内部スタートエリア(内部設定)

隠しデータとして、マップ設定における「スタートエリア」とは別に、ゲーム開始地点周辺に特別なエリアが定義されている。
このエリアは最低限の保障として、以下のものがある。

  • 鉄鉱石・銅鉱石・石・石炭の鉱脈
  • 小さな湖 (水がオフの状態でも必ず発生する)

一方、崖・ウラン鉱脈・油田は内部スタートエリアには生成しない。

生成アルゴリズム

参考
英wikiのWorld generator
簡単に言うと海の波のような動作をします。

地形や資源の生成には Perlin noise アルゴリズムを改良したものを使用しています。

英フォーラムの 解説記事 から引用しています。

factorio-resources.png

青の波線は内部のノイズ関数です。
黒の線はリソースの位置を決定する 基準線 です。
赤の線は実際に配置されるリソースです。

Normal setting(全て普通) と High frequency, normal size(生成割合を多いにセット)を見比べると、生成割合を多くすると資源の数が増えて資源間の距離が狭まるのがわかります。

このメカニズムは、多少調整されてFactorioの全てのマップ生成で使用されます。

マップ生成はタイルごとに適用され、f(x) > 0 となるタイル上に資源が生成されます。
マスごとの資源の埋蔵量は f(x) * 資源量 * 距離係数で決定されます。
距離係数は、スタートエリアとの距離によって算出される値。要するにスタートエリアから遠ければ遠いほど、マスごとの埋蔵量も上がります。

資源設定は、本アルゴリズムに対して以下の影響を与えます。

  • 生成割合: ノイズ関数の周波数を上げる/下げる
  • サイズ: 基準線を下げる/上げる
  • 量: ノイズ関数の高さを上げる/下げる

*1 研究難易度の高コストは未実装。
*2 最高速度の列車でもスタートエリアからマップの端(100万マス)までの移動には4時間近くかかる。