原子力ネットワークとは、ウラン鉱石を採掘・加工するためのネットワークである。
基礎研究「ウラン濃縮処理」を皮切りに各種研究を進めていくことで利用できる範囲が広がっていく。
なお、原子力ネットワークで生産できる各アイテムは、必ずしもゲームクリアには必要ない上、その立ち上げ難易度は高い。
一方、原子力発電所を筆頭に性能の高さは折り紙付きで、ゲームクリア後も工場を拡大する上で強い味方になる。
ちなみに、このゲームでは放射線は実装されていないので、ウランをインベントリに入れるなどしてもダメージは受けない*1。
主要素材アイテム
アイコン | 名称 | 入手方法 |
ウラン鉱石 (Uranium ore) | ウラン鉱床から採掘(ウラン1個につき硫酸1必要) | |
ウラン-235 (Uranium-235) | ウラン鉱石を加工 | |
ウラン-238 (Uranium-238) | ウラン鉱石を加工 |
ロードマップ
- ウランの入手
- 事前準備
- 原油から硫酸を生産する。(→→→)
- 採掘
- ウラン鉱脈に電動採掘機を設置するとパイプ接続口ができるので、そこに硫酸を注入するとウラン鉱石が採掘できる。
:×1→×1 - ウラン濃縮処理
- ウラン鉱石を「遠心分離機」で "ウラン濃縮処理" に掛ける。
これにより高確率でウラン-238が、低確率でウラン-235が生産される。
:×10 → ×1 (確率99.3%) または ×1 (確率0.7%) - Kovarex濃縮プロセス
- ウランをエネルギー源として使う(原発等)場合、濃縮処理で得られるウラン-235では数が圧倒的に足りない。
そこで、本プロセスでウラン-238をウラン-235に変換する。
:×40 + ×5 → ×41 + ×2
- 原子力発電
- 原子炉用の燃料棒生産
- 得られたウランを燃料棒に加工する。
:×10 + ×1 + ×19 → ×10 - 発電する
- 燃料棒を原子炉に投入すると熱が生産されるので、これを蒸気に変換の上で発電する。更に、副産物として使用済み燃料棒が排出される。
: → 熱 +
: + 熱 →
: → 電力 - 核燃料再処理
- 原子炉で燃料棒を使い切ると使用済み燃料棒が排出される。
これを"核燃料再処理"すると、少量のウラン-238に戻る。
:×5 → ×3
- 自動車用の核燃料
- 遠心分離機でロケット燃料にウラン-235を添加すると、高出力の燃料アイテムである「核燃料」が生産できる。
:+ →
- 遠心分離機でロケット燃料にウラン-235を添加すると、高出力の燃料アイテムである「核燃料」が生産できる。
- 軍事利用
- 劣化ウラン弾
- 各種弾薬にウラン-238を添加することで高威力な弾薬が生産できる。
//+ → // - 原子爆弾
- ウラン-235 を使用すると、高価だが高性能なロケット弾を製造できる。
×10+×10+×30 →
採掘
マップ上にある緑色の鉱脈が「ウラン鉱石」の鉱脈である。
夜になると発光するので、暗くても目視で確認しやすい。
6種類の資源の中では一番レアなもので、鉱脈の数が少なく埋蔵量も少ない。
他の鉱石と異なり、ウラン鉱石の採掘には電動採掘機が必須で、手掘りや燃料式掘削機による採掘はできない。
更に、単に電動採掘機を置くだけでは採掘は始まらない。
採掘するためには、ウラン鉱脈に電動採掘機を設置すると出てくるパイプライン接続口に硫酸を注入する必要がある。
硫酸の消費は採掘1回あたり流体1である。
なお、電動掘削機同士のパイプライン接続口同士を繋ぐと硫酸が互いに流れていく。
したがって、掘削機が繋がってるなら注入する場所は1つでも良い。
補足
- ウラン鉱脈や硫酸が乏しい場合、生産力モジュールで節約できる。
- ウランの採掘時間(硬度)は他の鉱石の2倍かつ原子力発電の立ち上げ時に大量使用する。
そのため、早めに採掘を開始してウラン鉱石を確保しておくとスムーズに進めやすい。
精製:濃縮処理
ウラン濃縮処理
ウラン鉱石の精製はいつもの溶鉱炉ではなく「遠心分離機」を用いる。
この「ウラン濃縮処理」は、「ウラン鉱石10個」から「ウラン-235」か「ウラン-238」のどちらか1個を生産する。
ウラン-235とウラン-238のどちらが生産されるかは、生産1回毎にランダムで選ばれる。
- レシピ
原料 施設・処理 生産物
×10個遠心分離機
ウラン濃縮処理
12秒ウラン-235
確率0.7%*2ウラン-238
確率99.3%
ランダム選択なので、ウラン鉱石10000個(濃縮処理1000回)でピッタリ7個:993個になるとは限らない。
運が悪ければ1000回のウラン濃縮処理でウラン-235が0個になることある(5.0%)。ウランガチャ
そのため、ウラン-235を確実に用意するなら期待値(約143回に1個)より多くの処理が必要になる。
もしウラン鉱石が貴重なら生産力モジュールの使用も視野に入る。
- ウラン-235と238の用途の違い
- ウラン-235は原子力発電、Kovarex濃縮プロセス、原子爆弾、核燃料に用いる。
希少な素材を利用する分、これらの効果は非常に強い。
しかし、もし急がないのであれば、ウラン-235は次項の「Kovarex濃縮プロセス」のために貯蔵しておこう。
一方、ウラン-238は原子力発電とKovarex濃縮プロセスにウラン-235と合わせて使う他、比較的強力な劣化ウランの弾の大量生産へ大量消費することもできる。
Kovarex濃縮プロセス
ウラン濃縮処理のみではウラン-235の生産量が非常に少ないので、大抵の用途には不足する。
その問題を解決するのがKovarex濃縮プロセスである。
安定して1個/分のウラン-235を生産できるので、原子力発電・原子爆弾ではほぼ必須のテクノロジーである。
そのため、まずはウラン-235をKovarex濃縮プロセス用に40個貯め、本プロセス起動後にウラン-235の本格利用を始めるのが定石となっている。
つまり、原子力ネットワークはKovarex濃縮プロセスを起動させてからが本番である。
なお、この処理は現実に存在しない*3。Kovarexという名称は、Factorio製作スタッフのニックネームである*4。
- レシピ
- ウラン-235:40個 → 41個 (+1個) /60秒
ウラン-238: 5個 → 2個 (-3個) /60秒
収支だけを見ればウラン-238×3個をウラン-235×1個に変換する処理である。
しかし、上記の特殊なレシピにより、単なる収支以外に以下の影響が出る。
- まずはウラン濃縮処理によりウラン-235を40個用意しないと、Kovarex濃縮プロセスを起動できない。
- 生産物はいったん搬出してから再搬入しないと原料とみなされない。
- レシピ1回に付き搬入アイテムが45個、搬出アイテムが43個になる。
したがって、インサーターへの負荷が大きい。 - 搬出したウラン-235 41個のうち40個をKovarex濃縮プロセスに再搬入させる必要がある。
優先順位管理を誤ると、十分量のウラン-235がKovarex濃縮プロセスに再搬入されず、ラインが停止する可能性がある。
同様に、ウラン-238も優先順位管理を誤ると、排出されるべき2個が詰まってラインが停止する可能性がある。
- レシピ1回に付き搬入アイテムが45個、搬出アイテムが43個になる。
ただし、生産力モジュールは、ボーナス1回に付きウラン-235×1個が手に入る(41個ではない)。
40個のウラン-235の用意
Kovarex濃縮プロセスの始動に必要となる40個のウラン-235は、ウラン濃縮プロセスで用意する必要がある。
期待値としてはウラン濃縮プロセスを142.857...回行うごとにウラン-235が1個入手できるため、
40個のウラン-235を入手するために必要なウラン濃縮プロセスの回数は5714.28...回である。
ただしこれはあくまでも期待値の話であり、ウラン濃縮プロセスを5714回実行したときにウラン-235が40個以上集まっている確率は約52%しかない。
ウラン濃縮プロセスを6894回実行すれば9割の確率で40個以上集まり、8015回実行すれば99%の確率で集まる。
詳細な成功率の計算は公式wiki(英語)を参照。
もちろん、ウラン鉱石を処理するに足る十分な数の遠心濃縮機(か時間)も必要になる。
自動化ラインの例
先述の通り、Kovarex濃縮プロセスの自動化ラインを立ち上げには、まずウラン-235を使わずに最低でも40個を貯めておく必要がある。
ラインの組み方によっては搬送ベルトや分配器にウラン-235が残るので、できれば40個より少し多めに貯めた方が無難である。
その上で、Kovarex濃縮が優先的にウラン-235を利用できるように搬出側のラインを組めば良い。
この例を以下に示す。
自動化ラインの例
※v0.16以降、分配器のフィルタ・優先度機能を使うことで以下の問題のうちいくつかは解決できる
- Kovarex濃縮用の40:1分配システムについて
Kovarex濃縮したウラン-235は一度取り出す必要がありその中に1個増えた分が混じっている。
単純に搬送ベルトへ取り出し→下流でキャッチという仕組みでは「ウラン-235をキャッチするインサータが働かない状態」の時、さらに下へ流れていってしまう。停電した時以外にも遠心分離機内の生産したウラン-238側が取り出せない状態でもウラン-235を投入しない状態になる。
もし下で自動の生産ラインが働いている場合流れたウラン-235まで使ってしまい、改めてウラン-235を用意する事態になりかねない
そこでインサータの動きを設定・管理してウラン-235を「循環分40個:取り出し分1個」に分けることで確実にKovarex濃縮に使う分を確保し続けるようにする。
※もちろんウラン-235用のシステム以外にも、ウラン-238の取り出すフィルターインサータ・投入するインサータが必須。そのため大体施設周辺をほぼ全周囲利用することになる- 簡易版:インサータのスタックサイズを上書き
- 高度版:回路ネットワークによる管理
回路ネットワークによって41個から1個だけを取り出す処理を組む。- 例としては「生産したウラン-235を一度1つのチェストへ貯蔵(貯蔵が終わるまで取り出させないため取り出す先のチェストと、貯蔵するチェストは別々に用意)」→「貯蔵チェストの中身が41個以上なら、40個になるまで(スタックサイズを変えて)外へ取り出し・40個以下なら全て遠心分離機に入れる(※貯蔵が終わる前に取り出さないよう回路の工夫が必要・取り出し用チェストとその前後のインサータにアイテムがあるなら条件回路をつないで遠心分離機へ戻すインサータを41個以上の判定にして稼働を止めておく)」という方式。
複雑で作るのが難しいがこの方式なら新たに遠心分離機を稼働させる際、取り出し用チェストへウラン-235を適当に投入するだけで40個だけ遠心分離器に入れさせることができる。 - ※回路の組み方にミスがあると大変なことになりかねないため、
回路の仕組みがよく分からないなら簡易版の方が安全
- 例としては「生産したウラン-235を一度1つのチェストへ貯蔵(貯蔵が終わるまで取り出させないため取り出す先のチェストと、貯蔵するチェストは別々に用意)」→「貯蔵チェストの中身が41個以上なら、40個になるまで(スタックサイズを変えて)外へ取り出し・40個以下なら全て遠心分離機に入れる(※貯蔵が終わる前に取り出さないよう回路の工夫が必要・取り出し用チェストとその前後のインサータにアイテムがあるなら条件回路をつないで遠心分離機へ戻すインサータを41個以上の判定にして稼働を止めておく)」という方式。
- 簡単回路版:回路ネットワークによる管理
スタックサイズを利用した比較的簡単な手法を説明する。
なおこの方式は、インサータのスタックサイズが5,8,10のいずれかである必要がある。
以下の例ではスタックサイズの上限が10であるとして説明する。
目的は高度版と変わらず、回路ネットワークによって41個から1個だけを取り出す処理を組む。
ウラン-235頻繁に消費するわけでなければウラン-235の管理を手作業にしてしまうのも手。
どうしても生産ラインを繋げたいけど複雑な処理は組めない、という場合はウラン-235を大きく搬送ベルトで循環させつつ貯蔵ポイントを作り「貯蔵しているチェストの中身が50個以上の時にインサータで消費するラインへ取り出す」といった回路くらいなら回路1本分で済むので分かりやすく、もしもの時にも安全。
- ウラン-238側のシステム
- ウラン-238は消費する分外から供給することになるが、
Kovarex濃縮から出る分は確実に取り出す必要があり原則として詰まらせてはいけない
(ウラン-238の取り出しができないとKovarex濃縮自体がストップし、循環システムの不具合を招く恐れもある) - そのためウラン-238は遠心分離機から取り出す場所を確保しつつ外からの供給も受け入れるという仕組みにしなければならない
といっても一応ウラン-235側のシステムがしっかりしていればウラン-238側は多少アバウトでも問題を起こしにくいので「搬送ベルトの左右で 取り出し用ライン/外から(+循環分)用ライン と分ける」くらいでも十分
- ウラン-238は消費する分外から供給することになるが、
- 一応の注意点
- 「Kovarex濃縮プロセスとは逆にウラン-235からウラン-238を増やすことはできない」
調子に乗ってウラン-238を最大限ウラン-235へ変換していると、
ウラン鉱石が枯渇した時にウラン-238の生産が止まり、ウラン-238が材料のライン全てが停止してしまう
特に原子力発電の燃料棒には「(235)1:(238)19」とウラン-238を多めに使うため適度に分けて確保しておこう
原子力発電
原子力の最も代表的な利用法が原子力発電である。
原子力発電は他の発電方式とは一線を画す大きな出力が得られる。
また、少ない汚染で蒸気を量産できるので、蒸気を石炭の液化に回すこともできる。
ちなみに、燃料棒は中間生産物カテゴリなので、生産力モジュールを適用できる。
- メリット
- 大規模な発電が可能
- 発電所からは汚染を出さない
- 燃料製造工程を踏まえてもボイラーと比べて汚染が圧倒的に少ない
- 準備さえ整えれば燃料費が非常に安い
- デメリット
- Kovarex濃縮プロセス起動用のウラン-235の生産に時間がかかる(条件にもよるが概ね数時間)
- 設備が大規模かつヒートパイプがボトルネックになりやすいので、原発特有のノウハウが多い
- 燃料消費は自動調節されないので、大過剰の原発を起動すると燃料を無駄にする
(燃料費は非常に安いので、小過剰なら無駄遣いしても大した影響は無い)
- 設置と防衛
- 発電所自体からは汚染が出ないので襲撃の強さに影響を与えない。
前線近くの僻地や開けた砂漠などへ設置してもいい。
なお、バイター等の巣作りがあるので、最低限の防衛は必要。
原子力発電のセットアップ
アイコン | 名称 | レシピ | 生成数 | 備考 | Time |
原子炉 (Nuclear reactor) | ×500, ×500, ×500, ×500 | 1 | 燃料棒消費40MW 40MWの熱生産 | 4 | |
熱交換器 (Heat exchanger) | ×10, ×100, ×10 | 1 | 熱(最低500度)+水消費 蒸気(500度)生産 | 0.5 | |
ヒートパイプ (Heat pipe) | ×10, ×20 | 1 | 0.5 | ||
蒸気タービン (Steam turbine) | ×50, ×50, ×20 | 1 | 最大出力 5.8MW 蒸気(500度)消費60 | 0.5 | |
燃料棒 (Uranium-fuel-cell) | ×10, ×1, ×19 | 10 | 原子力発電の燃料 | 10 |
※燃料棒と核燃料は全く別のアイテムなので間違えないように注意 (核燃料は車両用)。
- ラインの組み立て
- 汲み上げポンプ・原子炉・熱交換器・蒸気タービンを最低1個ずつ設置する
- 原子炉と熱交換器間をヒートパイプで接続する
- 汲み上げポンプと熱交換器、熱交換器と蒸気タービンをそれぞれパイプで接続する
- 原子炉に燃料棒を投入する
- 原子炉に投入された燃料棒の熱量を使い終わると「使用済み燃料棒」が排出されるので、これを回収できるようにしておく
- ラインの動作
- 原子炉に燃料棒を投入すると、原子炉が「熱」を生産する
- 生産された熱がヒートパイプを介して熱交換器に伝わる
- 熱交換器が500℃以上になると、蒸気の生産が始まる
- 蒸気が蒸気タービンに届くと発電が開始される
原子力発電の注意点
原子力発電を運用する際は、以下の点に注意することが望ましい。
- 出力調整機能が無い
- ボイラー発電の場合、蒸気の消費が遅いと燃料の消費速度も落ちるので、基本的にエネルギーの無駄は出ない。
しかし、原子炉には出力調整機能が無いので、熱交換器の熱量消費が少ない場合も常にフル稼働になる。
この時に余る熱量は、原子炉が1000℃に到達するまでは原子炉やヒートパイプに貯蔵される。
しかし、それ以降の余剰熱は消滅するので、燃料の無駄使いになる。
燃料棒はボイラー用燃料と比較して圧倒的に低コストなので、多少の無駄使いなら気にする必要は無い。
しかし、大過剰な発電は資源の浪費になる。 - 伝熱速度
- 原子炉で生産した熱はヒートパイプを介して熱交換器に伝えられる。
この伝熱法則は、パラメータの違いこそあれパイプを流れる液体と同様の挙動を取る。
すなわち、熱は温度の高いところから低いところに向かって伝わり、その速度は温度差に依存する。
しかし、原子炉の出力の割にヒートパイプの伝熱能力が低い上にポンプに相当する物も無いので、ヒートパイプがボトルネックになりやすい。
原子力発電を立ち上げたにもかかわらず発電量が不安定だったり、意図した発電量に届いていなかったりした場合、熱が適切に伝わっているか確認すると良い。
一番手っ取り早い確認法は、最も離れた原子炉と熱交換器の組み合わせを選んでそれらの温度を確認することである。
おおむね、原子炉が995℃以上かつ熱交換器が510℃以下なら伝熱速度不足の疑いが強い。
その場合、可能ならば原子炉と熱交換器を近づけてヒートパイプを短くする、それが無理ならヒートパイプを多重化すると良い。 - バイター襲撃の影響
- 温度が900℃以上の原子炉がバイターやプレイヤーの銃撃で破壊されると大爆発して周辺施設に被害を与える。
隣接する原子炉を破壊するに十分な威力なので、1基でも爆発すれば連鎖的に全ての原子炉が爆発する。
もちろん、周辺の生産ラインも消し飛ぶ。
ちなみに、この威力や範囲は原子爆弾と同じである。
隣接ボーナス
稼働状態(燃料消費が進行中)の原子炉同士が1マスもズレなく隣接していると、燃料棒の消費速度はそのままに産出する熱量が増える。
このボーナスは隣接する原子炉1基につき100%である。
大規模な原子力発電はより効率的に原子炉を隣接させられるので、より高効率な発電が行える。
なお、隣接ボーナスは、原子炉が上下左右全てに隣接しているときが最大(+400%)になるが、これだとインサーターによる燃料搬入ができない。
そのため、実用上は1辺をインサーター用に空け、他の3方位に原子炉を隣接させる(+300%)ことが限界である。
具体的な配置例は、原子力施設の配置比率計算を参照。
核燃料再処理
燃料棒を投入された原子炉は、チャージされた熱量の消費を終えると「使用済み燃料棒」を生成する。
原子炉の運転を継続するには、これを搬出・回収する必要がある。
その後、「核燃料再処理」によりウラン-238へ戻すことができる。
この再処理工程を含めたラインを組むことで、全自動の原子力発電になる。
発展的な内容
核燃料再処理を踏まえたウラン鉱石の消費量
ウランの回収率・消費数計算「Kovarexありで燃料棒10本当たりウラン-238を16個~11.42個」
- 燃料棒の消費ウランは(235緑)1:(238黒)19で10本生産
ウラン緑をKovarex濃縮プロセスで換算すると緑1個=黒3個のため燃料棒では黒を計22個消費 - 再処理は使用済み燃料棒5本から黒3個、燃料棒10本当たりウラン黒が6個戻る
- つまり「恒常的な原子力発電において、燃料棒10本当たりウラン黒16個分が消費される」という計算
- ※生産力モジュール3を使う場合
生産力M3x2枚の濃縮プロセスが1.2倍で緑+6:黒-15のため緑1個:黒2.5個換算で1セット21.5個消費
生産力M3x4枚の組立機だと燃料棒の生産が1.4倍=燃料棒の回収量が1.4倍の+8.4個で
(1.1から)生産力M3x2枚の核燃料再処理によって変換量が1.2倍の合計+10.08個
つまり「恒常的な原子力発電+生産力モジュールのフル活用で燃料棒10本当たりウラン黒11.42個分消費」の計算
原子力施設の配置比率計算
- 燃料棒:一本当たり8GJ(ウラン-235を1個当たり10本80GJ)
- 原子炉:燃料消費・熱出力は基本40MW分(燃料棒1本を200秒で消費)
- 熱交換器:熱消費・蒸気出力は10MW分、水消費・蒸気生産は約103/s
- 蒸気タービン:蒸気消費・電気出力は5.82MW分、蒸気消費は60/s
- 基本は原子炉1:熱交換器4:蒸気タービン約6.9、
だが原子炉は隣接ボーナスで熱出力が上がるため「原子炉に換算する数」が変化する - 2列に隣接ボーナスを稼いで並べた場合
- 基本は原子炉1:熱交換器4:蒸気タービン約6.9、
数 | 1基 ■ | 2基 ■■ | 3基 ■■ ■ | 4基 ■■ ■■ | +1(奇数) ■■■ ■■ | +1(偶数) ■■■ ■■■ |
計算 | 1x40MW | 2x2x40MW | (3+2x2) x40MW | 3x4x40MW | ←+120MW | ←+200MW |
出力 | 40MW | 160MW (4基分) | 280MW (7基分) | 480MW (12基分) | 5基600MW (15基分) | 6基800MW (20基分) |
熱交換器 | 4基 | 16基 | 28基 | 48基 | ←+12基 | ←+20基 |
蒸気タービン | 7基 | 28基 | 49基 | 83基 | ←+20基 | ←+35基 |
7基で920MW(23基分)、8基1120MW(28基分)、9基1240MW(31基分)、 10基1440MW(36基分)=燃料棒から3.6倍のエネルギーを引き出せる計算となる。 | ||||||
4基480MWの場合は原子炉12基分相当:熱交換器48:蒸気タービン約82.8、 10基1440MWなら原子炉36基分相当:熱交換器144:蒸気タービン約248.2 また蒸気タービン20基当たり1基の汲み上げポンプが必要(熱交換器11.6基分) ※実際は比率の数より多めに用意してもいいだろう |
- このように原子炉の設置数に合わせて熱交換機・蒸気タービンの設置数は劇的に増加する。
この仕様上「細かく必要な分を適時増設する」というのが少々面倒。建設は計画的に。
- なお倍率は2機で2倍ボーナス、4基2x2で3倍ボーナス、8基2x4で3.5倍ボーナス、16基2x8で3.75倍ボーナス、理論上2x∞基つなげると4倍ボーナス
数が増えるほど増加量は減って頭打ちになる。 - また大きなボーナスを狙う場合、後述する熱・流体流量の問題が大きくなっていくため、
より多くの電力が必要になっても通常はある程度の大きさの発電所を複数建てる方が楽だろう。
2列配置の配置比率
発電量(MW):160 × 原子炉基数 - 160
汲上ポンプの生産量:1200 u/s
原子炉 | 2 | 4 | 6 | 8 | 10 | 20 | 100 |
出力(MW) | 160 | 480 | 800 | 1,120 | 1,440 | 3,040 | 15,840 |
熱交換器 | 16 | 48 | 80 | 112 | 144 | 304 | 1,584 |
蒸気タービン | 28 | 83 | 138 | 193 | 248 | 522 | 2,720 |
水消費量 | 1,648 | 4,944 | 8,240 | 11,536 | 14,832 | 31,312 | 163,152 |
汲上ポンプ | 2 | 5 | 7 | 10 | 13 | 27 | 136 |
タンク | 14 | 40 | 66 | 93 | 119 | 251 | 1,306 |
燃料棒はウラン(235)1個当たり1セット10本80GJもの熱量があり、同時稼働をさせれば出力はさらに増える。そして消費は1本当たり200秒、2基同時なら5回分1000秒の160GJ・4基同時だと2.5回分500秒の240GJ。消費が少ない場合、熱量を無駄にせず上手く管理できれば電力を供給する時間はより長持ちする。(熱出力については後述)
ウラン-235を手に入れるためには確率もあるためウラン濃縮処理約150回分と見積もり、その為にウラン鉱石が1500個要求される。
電動掘削機は通常4秒で1回分10基揃えればおよそ600秒で1500個のウラン鉱石を採掘できる計算。もちろん4機ほどの遠心分離機を用意して滞りなくウラン濃縮処理も行う。
燃料棒の消費量が多い場合採掘量を増やす必要はあるが、余程無駄にしていなければ採掘~精製によるウラン-235の確保は間に合う計算。(と言ってもあくまで期待値ならの話で確実に確保できるわけではないが)
全体的にかなり強引に採掘精製を進めていく必要はあるが、一応「Kovarex濃縮プロセス前に原子力発電を稼働させる」ということはそれほど無理な話ではない。
しかし燃料棒を消費しながらKovarex濃縮プロセスの開始に必要なウラン-235を確保するには、さらに大量のウラン鉱石の採掘して製錬をしなければ、出る度に燃料棒へ消費していつまでも確保できない状態になりかねない。
なので原子力発電の稼働を急いでいるわけでなければKovarex濃縮プロセスができるようになるまで待った方がいいのだ。
諸注意
- 大規模な原子力発電になるとパイプ流量の問題が表面化しやすい。
高速に流したい場合=遠くの施設まで水・蒸気を届かせるには要所要所にポンプが必須。
大型の原子力発電を設計する時はポンプの配置を忘れずに- 特に「蒸気の生産よりも消費が上回る」と言う場合、パイプやタービンの列が長いと
蒸気が末端まで届かず最大発電量が減少することもある。
熱交換器の出力以下にまでなっている場合は熱交換器の近くなどで蒸気が詰まっていることもあるため、随所にポンプを用意しよう - その前に極大の蒸気生産に必要な水の供給が不足している場合もある。
汲み上げポンプ(1200/s)を要求する水量以上の数を配置していても、流れが悪ければ足りなくなる。
特に遠距離から地下パイプ+ポンプでは、流量が一本当たりおよそ3000/s~それ以下に。
そのため長距離の送水ラインは1本当たり20基~15基と見積もって設計しよう。
- 特に「蒸気の生産よりも消費が上回る」と言う場合、パイプやタービンの列が長いと
- 熱の伝播速度には限度があり、あまりに長いヒートパイプ・熱交換器の列は問題となることがある
詳しくは温度と熱量・起動と貯蓄で解説
温度と熱量・起動と貯蓄
(熱量の数値は公式wiki(英語)の原子炉などのページからデータを確認できる)
- 温度の熱量
熱交換器は、この温度が500℃に達して初めて運転を開始する。
つまり、原子炉の立ち上げのためには、温度を15℃から500℃に上げる必要がある。
原子炉は1℃につき10MJ、ヒートパイプ・熱交換器は1℃につき1MJの熱量を持つ。
したがって、原子炉の立ち上げには原子炉1機につき4.85GJ、ヒートパイプ・熱交換器1個につき485MJの熱量が立ち上げに必要になる。
それに加え、熱伝導のために原子炉やヒートパイプは500℃より高くする必要があるので、実際に必要な熱量はもう少し多くなる。- 例えば原子炉4基+ヒートパイプと熱交換器が200個の場合立ち上げに116.4GJもの熱量が必要で、それ以上の熱量の出力からようやく発電を開始することができる。
原子炉4基同時起動なら熱量出力は3倍の4本1セットで96GJも確保できるため4本1セット+2本同時くらいで起動状態にできるが、単体稼働だと1本8GJで燃料棒を14.5本も起動だけに消費することになる。
こうした関係で原子力発電は「立ち上げは多数同時に稼働」させた方が良い。
- 例えば原子炉4基+ヒートパイプと熱交換器が200個の場合立ち上げに116.4GJもの熱量が必要で、それ以上の熱量の出力からようやく発電を開始することができる。
- 熱の伝播の速度・熱ネットワークの性質
熱のエネルギーは温度として繋がった原子炉・ヒートパイプ・熱交換器へ伝わっていく。
その温度は「温度の低い方へ熱を分け与える」という形で広がっていく。伝播するには時間が必要なため、距離を原因とした熱量の損失も起こりうる。- 密接した2つの施設間の熱の伝播ならかなり速いが、施設が多数並んでいる場合は端から端まで熱が到達するには時間がかかる。
そのため、原子炉が生み出している熱がヒートパイプを通って全ての施設へ行きわたるには、施設の規模に応じた時間が必要になる。
更に、過度に長いヒートパイプは熱量のスループットが低下するので、原子炉の発熱量が十分でも熱交換器に熱が伝わりきらずに蒸気生産量が低下することもある。 - また熱源が1000℃でも次の施設は最大997℃、その次は最大995℃、次は993℃…と「熱源から遠いほど到達できる最大温度が下がる」という状態になる。ヒートパイプは交差なしの場合、最大温度は一マスごとに(1+P/15)℃低下する。Pは熱源の出力で単位はMW。参考までに、原子炉の出力が40MWで出力がヒートパイプ一本のみの場合、ヒートパイプの長さの限界はおよそ136マスになる。限界を超えると熱交換器に必要な温度が伝わりきる前に原子炉の温度が1000℃に達してしまい損失が起こる。
構造は全く同じだが左側はヒートパイプが長いため熱交換器に熱量を伝えきれず原子炉で熱量の損失が起こっている
- 密接した2つの施設間の熱の伝播ならかなり速いが、施設が多数並んでいる場合は端から端まで熱が到達するには時間がかかる。
- 補足
- ちなみにヒートパイプに限らず原子炉同士も繋げていればそれで互いに熱を伝えあい共有する状態になるので「隣接させた原子炉同士をヒートパイプでも繋げる」のはあまり意味がない
- いくつも並べた原子炉の1つだけからヒートパイプを伸ばしても、熱量のスループットが許す範囲なら全原子炉の熱を有効活用できる。
- 上記2つの理由から過度に長大な熱ネットワークは望ましくない
過度に長大な熱ネットワークでは、熱伝導に必要な原子炉温度が高くなるため、立ち上げに必要な燃料と時間が増える。
更に、熱量のスループットが低下するので、相応の工夫をしないと発電量が低下する。 - 熱伝播能力の向上手段
- ヒートパイプの並列化
ヒートパイプを並べて幅を太くすると熱は伝播しやすくなり、より遠くまでより多くの熱を運べるようになる。一律で太くする必要は無く、運搬量が最も多い「根本」の部分(原子炉の直近)を太くすれば良い。 - 熱伝播媒体としての原子炉
原子炉は燃料棒が投入されていない状態でも、熱を伝播する能力を持っている。しかも原子炉の熱伝播能力は5×5のヒートパイプよりもずっと高い。そのため、非稼働の原子炉は高性能なヒートパイプとして機能する。
起動にかかるコストはヒートパイプの10本分だが、つまり10本以上のヒートパイプと交換する設置ならば相対的に起動コストも安くなる。ただし製造コストは高い。
- ヒートパイプの並列化
- 熱の貯蓄能力について
- 原子炉・ヒートパイプを通して熱交換器は500℃以上あれば発電できるが、
各施設は最高1000℃~900℃以上の熱を保持できる。※熱源から遠いほど最高温度は下がる
そして施設に500℃以上の熱が残っていれば原子炉が停止したりしても、
「熱交換器が500℃へ下がるまで発電を続ける」ことができる。 - つまり「500℃以上は、熱量の貯蔵装置として機能する」という性質を持っている。
原子炉であれば(500℃~1000℃の)約500℃分の5GJ分、
ヒートパイプ・熱交換器は(大体500℃~900℃の)およそ400℃分の400MJ分×設置数、
それらの合計が「エネルギーを保存する蓄電池ならぬ"蓄熱機"として機能する」。 - 「原子力発電は、余剰エネルギーをある程度まで保持して必要な時に多く放出する」
という調節機能が元々備わっているわけである。
余剰エネルギーがあれば「稼働している原子炉の出力より多くの発電をする」こともできる。- ただし最大出力量は熱交換器・蒸気タービンの設置数で決まり、当然それら以上の出力は出せない。
「比率の数より多めに用意してもいいだろう」というのはこのため。例→*5
- ただし最大出力量は熱交換器・蒸気タービンの設置数で決まり、当然それら以上の出力は出せない。
- 原子力発電所の施設は大きければ大きいほど、
より大きな貯蓄能力・原子炉の出力を越えた発電能力も持たせることができるわけである。
※起動時の必要熱量も増えるため、安易に大きくすればいいわけではないが。 - こうした性質から燃料の消費速度が一定でも勝手に"余剰分の保存・不足分の補填"をするようになっているため、
蓄電池を使わずともソーラーパネルとの併用も一応できる。
※もちろん原子炉の出力が過剰で熱を貯めすぎて温度が最大になってしまうと、燃料棒の熱量を無駄にしてしまうことになる。
他の発電と併用する場合は、冷ましすぎず・熱すぎずの状態で推移するよう調節をしたい。 - なお「蓄熱容量を増やす為だけに原子力施設を大きくする」のは、
増やした蓄電量と同量以上の熱量が立ち上げ用に必要となるため、あまり合理的ではない。
もし熱量を保存する容量を増やしたいのであれば「蒸気用の貯蔵タンク」を配置しよう。
- 原子炉・ヒートパイプを通して熱交換器は500℃以上あれば発電できるが、
- 蒸気用の貯蔵タンクと回路ネットワーク
- 熱量は熱ネットワーク内の温度としてだけでなく、
熱交換器と蒸気タービンの間などに「(ポンプ→)貯蔵タンク(→ポンプ)」を配置することで、
熱量を蒸気として保存しておくこともできる。 - 貯蔵タンク一杯25000は熱量換算2.425GJ分*6の500℃の蒸気を貯蔵でき、
また原子力施設内の蓄熱と違い100%放出できる。(施設の蓄熱は立ち上げ用の熱量分浪費している) - さらに蒸気用の貯蔵タンクは回路ネットワークで貯蔵量を確認できるという性質がある。
これにより回路ネットワークで原子力発電所のエネルギーの貯蓄状態もある程度把握でき、
回路によって稼働状態のコントロールするといったことまで可能となる。
(実は原子力施設の「温度」は回路で扱えない情報でどれだけ蓄熱しているか回路では把握できない)
- 熱量は熱ネットワーク内の温度としてだけでなく、
究極の高効率原子力発電
究極的には「同時の稼働数が多いほど効率よく熱を生産できる」という性質を生かして、
1 | 多数同時起動 | 隣接ボーナスで燃料棒から最大限の熱量を出力させる |
2 | 余剰の貯蓄 | 施設全体を高温に・蒸気も大量に貯めて、貯蓄エネルギーを増やす |
3 | 原子炉停止 | 貯蓄が十分になる段階で原子炉への燃料供給・稼働を停止 |
4 | 蓄熱消費 | 原子炉停止後も、そのまま貯蓄エネルギーのみで発電を維持する |
Re1 | 再稼働・再充填 | 貯蓄が少なくなってきたら再度同時稼働し、エネルギーを再充填する →以降1-4繰り返し |
という方式が最も高効率な運用方法となりえる。
これにより燃料棒から最大限出力しつつ、電力消費が少なくても燃料棒を無駄にしない。
- もちろん同時稼働の出力エネルギー全てを余すことなく貯蔵できるだけの施設が必須。
実践的には大量の蒸気用貯蔵タンクを用意してエネルギーを貯蔵、その貯蔵タンクが一定以下になったら再稼働という形となる
- 要は「原子炉出力の最大化+総出力の自動調節機能の追加」である
建設の手間や必要スペースはかなり増えてしまうが、
この方式をしっかり組み上げて再稼働まで自動化をすれば一切調節が不要
燃料棒の供給・再処理も自動化ができていれば、後は出力不足になるまでほぼノータッチで済む。- ソーラーパネルなどによる消費電力の変化を計算する必要もなく、
それこそ工場が停止した時や、工場を建て替える最中でも、気にする必要がほぼ無くなる - またこの方式なら工場が大きくなる前の早期からでも高効率の原子炉の利用ができる。
小規模でも原子炉4基1セットで3倍効率とそれなりの出力を得られるため
"中盤・中型の原子力発電"として使うくらいはできるだろう。 - …とはいえ、そもそもKovarex濃縮プロセスができるほどウラン確保ができているなら切り詰めて燃料棒に励む必要性が無く、かといってKovarex前にウラン235を消費するのもあまり望ましくないなど、使い所に困る。
- ソーラーパネルなどによる消費電力の変化を計算する必要もなく、
- この発電方式における原則的な注意として
"蒸気の消費量が多すぎると不具合が出る"ため、蒸気タービンの数は抑えた方が安全
原子炉4基プランのメモ(施設の数を切り詰める場合・補助電源がないと不安)
原子炉4基で480MWの出力だが、200秒の内に施設内の蓄熱分まで溜まらなければよく、施設内の蓄熱分が原子炉4基20GJ+施設仮定50個約20GJの40GJと仮定した場合、/200秒の毎秒200MWの貯蓄を防げれば良く、熱交換器の必要数は合計で480-200/10の28基となる。そして280MW×200秒=56GJ分以上の蒸気を貯蔵するために貯蔵タンクは最低23基+余裕をもってさらに用意する。余裕分の貯蔵量まで減ってきたのを基準として原子炉の再稼働命令を出す。
熱交換器28基なら汲み上げポンプは2.4基分となる。蒸気タービンの数は"熱交換器の出力を下回る(280/5.82)分48基が上限"、それより多少少ない方が安全。
原子炉へ燃料を1個だけ投入する為の回路ネットワーク案としては、チェスト→フィルターインサータで用意しフィルターインサータのスタックサイズは1に設定。回路設定は「フィルターを設定」とし、稼働が必要な一瞬だけ「燃料棒=1」の信号を流してやれば、無駄なく1個ずつ投下してくれる。
この条件でほぼ余すことなく4本1セット96GJの熱量を引き出し利用することができる。
96GJもあれば、100MWの電力消費があっても1セットで16分、ウラン-235の1個分燃料棒10本で2.5セット・約32分+α維持することができ、その間にウラン-235が1個でも確保できれば稼働時間もさらに延長できるし、採掘を急げば原子炉を稼働させながらKovarex濃縮に必要なウランの確保までしやすい。
しかも原子力でありながらほぼ完全に「消費電力量に合わせて燃料の消費量も調整する」と言う方式のため、他の発電方法との併用にプレイヤーによる調整がほぼ不要。
注意点としては
- 上画像の配置例、物流ロボットで各燃料用チェストへ分配する場合は物流システム(最上位研究の一つ)が必要。それまでは手作業で各燃料用チェストへ燃料棒を分配するか、もし自動システムを組むなら全ての燃料用チェストへ均等に燃料棒が行きわたらせる工夫が必須
- 搬送ベルトで各チェストへ分配する場合の回路ネットワーク例
(燃料棒の分配を手作業で行うなら別に必要ない)
ベルト →
出チェストに使用済み燃料がある入チェスト →
投入信号で投入原子炉 ←
入チェストに燃料棒がある出チェスト ←
常時※スタックサイズは全て1に ※ベルトは循環型とする
稼働開始時に入チェストへ1つずつ燃料棒を入れる
これにより各原子炉へ1個ずつ確実に分配できる※こうした制限をかけておかないと"投入信号"が入り続けている場合に稼働中の原子炉に燃料棒を入れてしまう
もう一つの案としてはチェスト&インサータでのアイテム循環型の回路(下図)
アイテム循環型・段階条件の回路 1.投入待ち・投入状況の関知で次 →
↑→ 2.投入信号を発信してすぐ次
↓↑
4.すぐ投入待ちへ戻る ←↓
← 3."使用済み燃料棒の排出"を感知して次回路を用意した後、読み込ませるアイテムを1個投入する(条件回路は投入アイテムを判定) ※各信号は"条件回路+回路フィルター設定のフィルターインサータ"で処理 ※2は必要個数の燃料棒を供給のラインにも供給。ベルト状の燃料棒の数を必要分だけに 原子炉側の設定
原子炉側のインサータの処理(スタックサイズは各1個に) (ベルト)→
フィルターインサータ(燃料棒)
条件:入れるチェストに燃料棒が無い入れるチェスト →(原子炉)
フィルターインサータ
回路フィルター:投入信号に従って投入(ベルト)←使用済み燃料棒は原子炉からの取り出しはそのまま搬送ベルトへ(※条件回路へ信号送信) ※搬送ベルト上からはフィルターインサータで使用済み燃料を引き上げ (なお段階条件の回路自体はロボステ方式でも使用可能
ロボの場合"入れるチェスト"の中身が2個以上の時に1個ずつ使用済み排出用のチェストへ移し替える)
- 搬送ベルトで各チェストへ分配する場合の回路ネットワーク例
- また蒸気量を監視する方式では蒸気の消費が早すぎると再稼働をかけるタイミングが短くなってしまい、原子炉の熱が残ったまま再稼働になって原子炉が1000℃近くになり熱量を無駄にしてしまう可能性が出てくる。
- 貯蓄の計算がギリギリかつ蒸気が全くストックされない速さで消費されると「原子炉が蓄熱する予定だった分」が無駄になる。厳密な計算はかなり面倒だが、つまるところ『蒸気出力以上~同等に消費する量のタービンを置いているとマズい』という話。
このためにタービンの数は上限よりも多少少ない方が安全。
- 貯蓄の計算がギリギリかつ蒸気が全くストックされない速さで消費されると「原子炉が蓄熱する予定だった分」が無駄になる。厳密な計算はかなり面倒だが、つまるところ『蒸気出力以上~同等に消費する量のタービンを置いているとマズい』という話。
- ついでに"再稼働して原子力発電が100%稼働になるまでには遅れがある"ため、蒸気の予備量に対して消費速度が早すぎると発電量の不足起こすことになることがある。回避するには"熱交換器に対してタービンの数を減らす(or熱交換器を増やす)ことで確実に蒸気を貯蔵させる"、さらに"タービンの消費速度を考えて貯蔵タンクを増やし、立ち上げまで保たせる"といった対策をとる必要がある
(燃料の再投入できる段階での貯蔵タンクの残り量/最大消費量)≒再稼働途中で最大発電可能な時間。
例:最大消費速度がタービン48基で279.36MW・貯蔵タンクの残り蒸気が4個分9.7GJあるなら猶予は約34.722...秒(+α)。
再起動にかかる時間はヒートパイプの長さ・熱交換器の配置などによって左右されるため計算は難しいが、かなり長めに見積もっておく方が安全。- こうした関係上「最大出力を上げたい場合は熱交換器から増やす」ように
- こうした関係上「最大出力を上げたい場合は熱交換器から増やす」ように
- 燃料棒生産1回10本、4本1セットで使う場合、1回分では2本余りが出てしまう。もし稼働させるなら予め20本は用意して稼働を開始させたい。
電力消費が少なければそれほど頻繁にメンテナンスが必要ではないので、できればスピーカーなどで起動状態を確認できるようにしつつ、燃料棒の生産はプレイヤーが操作して(生産力モジュールを4枚刺した組立機3で作って)必要最低限に抑えるようにしたい - このプランの比率はあくまでも原子炉4基編成に合わせたもの。より大型の高効率原子力発電を建設したい場合その出力・規模に合わせた熱交換器~貯蔵タンク他諸々の数を調整する必要がある。
- なおヒートパイプ・熱交換器の効率的な配置は原子炉から直線にヒートパイプを伸ばしてその左右に熱交換器を設置する形。
ちなみに上記プランの最初に他施設を仮定50個としたが、実際に原子炉4基へ熱交換器28基を繋げるには最低でもヒートパイプ・熱交換器は60個(※四隅から風車のように伸ばす形)、実践的に使いやすく並べるにはもっと多く必要となる。
上記の一定時間ごとに蒸気量をチェックする方式では、規模や消費電力に合わせて回路の数値を調節しないと、
再チェックまでに蒸気が尽きたり、蒸気の回復が遅れて燃料棒が過剰投入されたり等の問題が起きる。
下の例は、燃料棒を投入してから200秒待機し、再び蒸気量が基準を下回った瞬間に投入する方式。
①の蒸気量の設定について、
電力消費が大きい時の燃料棒再投入時は、熱が再度行き渡るまでかなり蒸気を消費する。
それを賄える分を確保すること。
あとは電力消費が小さい時に熱が溢れないくらいにタンク容量を増やす。
⑧の定数回路を一瞬ONにすることで、
タイマーや蒸気の状態に関わらず、手動で強制的に燃料棒を投入できる。
①の「蒸気が不足」、⑥の「タイマーが動作していない」の条件を両方満たした瞬間に、
②のAND回路から、インサータとタイマーに信号(燃料棒=1)を出力する。
③は燃料棒=1を受け取ると、⑦から④にタイマー初期値(B=-11990)を送信。
この値で200秒(12000tick)を設定しているが、条件回路の遅延を考慮して少し小さめ。
④で入力と出力を繋げることでB信号を保持。
負数の間は⑤でB=1を作り、0になるまで加算し続ける。
なお②から④への赤ケーブルは、「タイマー作動中に信号を再度入力された際、初期値から数え直す」という機能。
この回路ネットワークでの場合は、⑧からの強制手動搬入くらいでしか使わない。
④でタイマーが作動中(B < 0)の間は、⑥からの出力が止まる。
大型原子力発電所プランのメモ
エネルギーの貯蓄容量が少ないと再起動時などの問題を孕むため、本格的な大型発電所で高効率化をする場合は「貯蓄容量を増やす」ことで再起動中の低出力を補うのが理想的。
基本の部分は4基プランと同じ考え方でいいが"各設備の数をケチらない"ことで安定稼働を目指す。
- 熱交換器の数は原子炉出力と同等~それ以上に≒原子炉の蓄熱は最小限に
- 貯蔵タンクの数は最低でも2セット分。1セット分の空きを感知して再稼働させる
- つまり10基編成では1440MWに合わせた熱交換器144基+α、
10本1セットの総出力288GJを2セット貯蔵可能な237個+α、
蒸気タービンは通常と同様に少し抑えて200基(1164MW)前後
最大数での設計は施設の数が多くなる分立ち上げに必要な熱量が増えるためその点では効率がやや低下するが、完全自動化をしていれば設置後の調節の手間がほぼ一切無くなるので「以後の作業効率が最大」になる。
戦闘用装備品
劣化ウラン弾系
アイコン | 名称 | レシピ | 生成数 | 設備 | 備考 | Time |
劣化ウラン弾薬 (Uranium rounds magazine) | ×1, ×1 | 1 | 装備品 | 10 | ||
劣化ウラン砲弾 (Uranium cannon shell) | ×1, ×1 | 1 | 装備品(戦車用) | 12 | ||
炸裂ウラン砲弾 (Explosive uranium cannon shell) | ×1, ×1 | 1 | 装備品(戦車用) | 12 |
「劣化ウラン弾」を研究するとアンロックされる弾薬である。
ウラン鉱石の処理で大量に排出されるウラン-238を使うことで既存の弾薬・砲弾を強化する。
ウラン-238はKovarex濃縮プロセスをフル回転させない限り余るので、余剰分を活用して弾薬の威力を2~3倍に上げられる。
特に劣化ウラン弾薬は、ベヒーモスバイターの防御力の影響を薄めるに足る十分な威力を得られる。
そのため、ガンタレットで桁違いの破壊力・殲滅力を発揮する。
原子爆弾
原子爆弾は最終兵器である。
コスト・殲滅力ともに他の兵器の追随を許さないレベルである。
まず、研究コストがロケットサイロ研究の約5倍である。
更に、製造でも1発につきウラン-235を30個も消費して、ロケット制御ユニットまで使い捨てる。
一方、圧倒的なダメージ量と攻撃範囲に裏打ちされた殲滅力は絶大で、バイターの巣の群生地中央へ打ち込めば一瞬で巣を壊滅状態にする。
ついでに攻撃範囲内のオブジェクトや崖もすべて破壊する。
これを量産できるようになった暁には邪魔なバイターの巣を文字通り消していくことができる。
ただし、あまりに強大な破壊力なので誤射1回でプレイヤーも工場も消し飛ぶ。
遠征時以外は装備から外すなど、誤射対策は十分に行おう。
特にマルチプレイなどでリロード不可の場合、不用意に生産しない方が無難である。
その他、以下の性質を持つ。
- 原爆そのものは汚染を一切発生しない。一方、原爆により生じたクレーターは永久に残る。クレーターの汚染吸収能力は普通の地面の半分以下である。*7
- 通常のロケット弾と違い、敵へめがけて撃つのではなく指定した地点へ飛んでいく。
更に、射程が1.5倍・連射速度が1/10になっている。
敵が気づかないくらい遠い距離から発射して直ちに移動すれば、バイターが誰もいない所へ反撃に集まってくる。
さらにそこへもう一発撃ちこめばほぼ原子爆弾のみでも楽に巣の制圧ができる。
核燃料
ロケット燃料とウラン-235を遠心分離機に投入することで、「核燃料」が生産できる。
この核燃料は、最高性能の車両用燃料として利用できる。
※ 原子炉用の「燃料棒」とは異なり、「核燃料」を原子炉に投入することはできない。
また、消費しても使用済みの核のゴミは発生しない。
ロケット燃料と比べて熱量12倍(1.21 GJ)に増える上、加速ボーナスも+150%に上がる。
最高速度ボーナスはロケット燃料と同等の+15%だが加速力が高いので、実際の運用における車両の速度は向上する事が多い。
比較的希少性の高いウラン-235を消費するので安易に大量使用するものではないが、要所に使うと高い効果が期待できる。
なお、システム上は石炭や固形燃料の代わりに石の炉・鋼鉄の炉・ボイラーに投入することもできる。
しかし、燃料棒に加工して原子炉で発電し、その電力を電気炉に使用する場合と比べ、ウラン鉱石1個あたりの熱量と発生する汚染の双方で圧倒的に劣る。
そのため、核燃料は車両に限って使用することが望ましい。