設定/【神々の戦士】

Last-modified: 2021-07-23 (金) 08:46:52

DFF

調和の神コスモスと、混沌の神カオス
それぞれの神に召喚され、二つの陣営による永劫の争いを繰り広げる戦士達を指す。
自らの陣営の戦士達が全滅することはその神の敗北を示し、また召喚主である神が先に倒されるとそれに属する戦士達も全て消滅する。
そして神々の戦いが終わりを迎えるたびに神竜が敗れた神を蘇らせ、浄化された戦士達とともに再度戦いを行うように仕向けていた。


召喚された戦士たちの容姿や記憶に関しては各戦士それぞれ違いがある。
セシルのように本編終了間際の記憶を持つものもいれば、本編開始時の記憶しかないと思われるティナもいる。
また召喚直後は記憶の殆どが失われており、戦いを繰り返すごとに元の記憶を取り戻していく。過去に関わりの深かった人同士が戦うと、記憶の復元がより進むらしい。

  • DDFFの話になるが、若かりし頃の姿で呼ばれたラグナは、息子の記憶を持ち合わせていなかった。

ただし戦闘関係の肉体面、技量面は全盛期のものに相応したものとなるようだ。
高度な特技や魔法を扱うほか、EXモードでは最強武器を装備したりジョブマスターしたりもする。
さらにはネオや究極召喚など、本来ならば御しきれぬ力すらも本人の意思で制御可能なまでに至っている。
あとは闘争を円滑に進めるため(あるいはゲームシステムというメタ的な意味で)か、戦士達の強さはある程度均衡化されているようである。
原作ならばパーティーを組まなければ撃破が厳しいラスボス相手にも、一対一で立ち向かえる。

  • 召喚される戦士たちによっては、特定の戦闘技能のみを保持している状態で召喚されたり、原作での逸話を強調されて自身の能力になっているケースが存在する。
    例えばティナの場合は剣技をオミットされ「魔導師」としての側面が強調されており、オニオンナイトは数あるジョブの中から「たまねぎ戦士」「忍者」「賢者」の三つが選ばれている。
    バッツも数あるジョブから「ものまねし」が選ばれ、さらにものまねの能力を強化された状態で召喚されている(原作では一つ前の行動をものまねするだけだが、本作では仲間の武器&技能を模倣し、さらにそれらを組み合わせることができる)。
    セシルは原作の中で「暗黒騎士からパラディンに生まれ変わった」逸話が強調された結果、暗黒騎士とパラディンを自由に切り替えられるようになった。

また戦士達は共通して、自らの武器を瞬時に現出することができる。

  • 均衡化されてる、つってもストーリー中の描写設定を見る限りでは全体的にカスオの戦士の方が戦士としての能力は一枚上手らしい。
    オープニングの闘争やストーリーではコスモスの戦士の方が追い詰められてるのが多いし。
    まぁ10代20代の若者が多いのだから仕方がない…

呼び出される戦士は人間とは限らない。
夢の存在であるティーダジェクトがいれば、魔物(元は樹木)であるエクスデス、さらには本来概念的存在と思われる暗闇の雲もこの世界に召喚されている。
そのため、召喚できる存在に制限はないのかもしれない。
もっとも続編で明かされた話を見れば、条件さえ調えば概念などの特殊な存在でも召喚が可能だと納得がいく。世界に漂う彼らの記憶があるのであれば、それが真偽定まらぬ、あるいは何かしら超越した存在であろうと問題はないのであろう。


強い何か(信念、後悔、恐怖、何であれ構わない)を抱いたものは、戦いにより一度死を迎えても、死の以前の記憶を残らずにリセットされる代わりに、再び同じ姿で蘇るという。
これは浄化を受ける条件だと思われる。


カオスレポート09を見ると、シドが世界に漂う数々を意思を利用しようと実検を繰り返していることが分かる。
どのような形で利用したかは不明だが、その実験は成功する。
成功したものは強い力を生み出すためにこの世界に収め、失敗したものは次元の狭間に封じ込めた。
おそらくその成功作が神々の戦士たちであり、失敗作とは今回の戦いでカオスの戦士達が利用したイミテーションと思われる。

  • 成功した者の中には、己の存在理由に揺らぐものがいたらしい。
    大いなる意思は「存在する理由など、何でもいいのではないか」と疑問を抱いていたようだが、そう簡単にいかないのが人間というものである。

カオスレポート07では、もともとこの世界に確固たる肉体など存在していないとある。(レポート07では、セフィロスの自害についての記述で始まっている)
この後、精神があるから肉体が存在できるのか、肉体があるから精神が存在できるのか、その本質についての考察が書かれている。
「確固とした肉体がない」ことについては、DDFFで明かされた情報からある仮説を推測できる。


戦士たちはそれぞれ調和の神と混沌の神に仕えることになるが、どちらに召喚されるかの基準は不明。
プレイヤーからすれば単純に、主人公はコスモス側、ボスキャラがカオスに振り分けられるように見えるが、DDFFで描かれた12回目の戦いではその法則にも乱れは生じている。
シリーズ中の描写あるいは各陣営の戦士構成からすると、精神的属性が影響しているのかもしれない。
また12回目の戦いでティーダが「父親に対する感情」を利用されてカオスの戦士として召喚されたことから見るに、調和側に属するであろう戦士でも『なんらかの負の要因』があれば混沌側に召喚されることもありえるようだ。
そもそも完全な善性を持つ人物などそうはいないだろうから、調和混沌どちらにでも召喚される可能性はあると考えた方がいいのかもしれない。

  • しかも、コスモスの戦士とカオスの戦士はどんな理由があれ、敵同士なので戦わなければならない。
    たとえ元の世界ですでに敵ではなかったとしても(セシルとゴルベーザ、ジタンとクジャなど)、元の世界で仲間だったとしても(クラウドとティファ、12回目)戦わなければいけない。
    現に12回目でウォーリア・オブ・ライトが弱ってるティナに剣を向けようとしてたこともあったので、(基本的には)彼らの意識では「もう一方側の戦士=敵」なんだろう。

さらに言えばディシディア本編のコスモスの戦士たちとカスオの戦士たち(後のマーテリアとスピリタス)の同じ陣営に属する味方の考え方は両陣営でかなり違う。
コスモス(マーテリア)側は純粋に仲間、友として接しておりフリオニールののばらなどの願いもきちんと共有されている。
主への忠誠心もかなり強く(マーテリアにはそうでもないが…)、戦士たちは最終的にコスモスの遺志を理解し継ぐことを決意。
反対にカオス(スピリタス)側は約1名を除いて仲間意識や主への忠誠心なんてものはなく利害の一致から手を組んでいるに過ぎない。
そのくせ裏切りという行為には割とうるさく、犯したやつには最悪の事態として消滅もありえた(12回目のクラウドなど)。
個人的な見解だが、現代世界で例えるならばコスモス(マーテリア)側が高校生や大学生の仲良し集団、カオス(スピリタス)側が会社組織などの中堅から高年くらいの幹部クラスの会社員の集まりみたいなものではないだろうかと思ってしまう…(まー後者はそんなギスギスしてないだろーけど)

DDFF

前作でもカオスレポートで仄めかされていたが、本作ではより明確に神々の戦士達の存在についての仮説が明かされている。
主に今作で追加されたレポートから、それらの情報を読み取ることができる。


レポートによると、神々が「クリスタル鉱石」に対象の記憶を完全移植したものが「神々の戦士」と推測できる記述がなされている。

記憶の純度が高くなければ完全な移植とはいかないらしく、大いなる意思が自らの記憶を利用して戦士を創り出そうとしたが中々上手くいかず、多くの失敗作=イミテーションは次元の狭間に投棄されたらしい。

  • 前作では大いなる意思が全ての戦士たちを手掛けたと思われたが、今作ではあくまで一人の戦士を創り出すに留まっている。ならば何故様々戦士たちの偽物がいるかというと、次元の狭間に廃棄されたイミテーションが他の被召喚者達に影響されて形を変えたかららしい。

一方神々が召喚する場合はその強大な力で幾人もの戦士の記憶を完全再現して召喚することが可能らしく、レポートにも『コスモスが「記憶」を召喚』と記述されている部分が確認できる。
これにより、神々の戦士たちの多くが記憶を元に形成された存在である可能性が示唆されている。

ただしこれは推測の一つに過ぎず、スタッフインタビューでもあくまで明言は避けられている。
そのため神々が召喚したのが戦士そのものなのか、それともクリスタル鉱石に記憶を移植したものなのかは不明である。


イミテーションに倒された戦士は浄化を受けることができずに消滅するらしい。
「イミテーションは容赦がない」とガーランドが語っていたことから、器である肉体が激しく損傷することで浄化に耐えきれないのかもしれない。
加えて前作では、強い想いを持っていることも浄化を受ける(あるいは浄化に耐えられる?)条件であったため、肉体と精神の両方がある程度の強度を持っていないと蘇生することが難しいものと思われる。
当然永劫の戦いを繰り広げている戦士たちは肉体及び精神のどちらか、あるいは両方が擦り減っていくことは想像に難しくなく、戦いの途中で消滅してしまう戦士たちもいたようである。


この世界を支配する二柱の神々も、元々は記憶を完全移植した人造生命体(完全なイミテーション)である。

  • カオス:シドの息子を含む複数の被験者の記憶を刷り込んで生み出した軍用兵器。
  • コスモス:シドの妻を模倣して作られたカオスの制御装置。

ちなみに彼らはこの世界において「神」と呼ぶにふさわしい力をもっているが、永劫の戦いが始まる前の段階ではそこまでの力は持ち合わせていなかったらしい。
これらはあくまで神竜との契約の下に得た能力らしく、戦士たちを召喚する力も契約によるものである。


ところでディシディア世界では、調和の神であるコスモスが戦士達にクリスタルを託す場面がある。
クリスタルは神であるコスモスを形作っていた要素だと作中で述べられていたが、肉体を構築しているものがクリスタルそのものであるため、これは道理が通っていると言えるだろう。
強大な力を保有しているのは、彼女の意思がそれに込められているからか。

  • この行為を言いかえれば、戦士たちを助ける力として自らをバラバラに分割し分け与えているのと同義である。
    相当の覚悟がなければ出来るものではないだろう。

DFFAC

本作における神々の戦士は、マーテリアスピリタスの二柱の神によって召喚されたもの。
次元の狭間に消え行くはずだった世界の覇権を争う『神々の闘争』のための駒である。
かつての戦士たちの記憶を元にして召喚していることが明言されている。

  • ここでの戦いでは基本的に3人1チームとなって戦わなければいけないルールでもあるのか、基本的に3on3のチームバトルである。
    NTでも一部例外はあるものの、やはり基本的に3人がかりで戦い、特にスピリタス側は足りない場合補欠としてイルミネーションを従える始末。

上記の通り操作キャラは原作の本人では無いことが分かっている。
(前作は伏線こそあれど核心は濁されていた)
駒として作られたためか、どのキャラも比較的前向きで好戦的な性格になっている。


初回プレイ時の準備画面の描写は、プレイヤー自身がこの世界に導かれ、戦士(選択した操作キャラ)の姿と力を得て戦いに向かう、と解釈できる。
これも「原作の本人ではない」ことを示しているといえるが……。

DFFNT

旧コスモス勢はマーテリアに、旧カオス勢はスピリタスに主に召喚される。
ストーリーで活躍するのは後述の「神々の駒」の元になった戦士達であり、前作と違って本物の可能性がある。
基本的に彼らは原作終了後から呼び出されており、クラウドやライトニングは続編の終了後から呼び出されてるためコスチュームが少し違う。
ただしバッツ、エクスデスやノクティスなど一部例外もある。
元の世界の記憶もあるよう、上記の3人に至っては最初は元の世界ではないか?と混乱したほど。
DFFなどに参加したものはその記憶もきちんとある設定。

  • やはりこのためなのか陣営に関する縛りは緩く、皇帝ケフカセフィロスアルティミシアなんかは相変わらずなものの、クジャやジェクトがマーテリア側に手を貸してたり、ガーランドや暗闇の雲などがフツーにマーテリアに助言してたりする。
  • 前作と違い本物の可能性がある>まず本物ではないだろう。本物の戦士たちにDFF、DDFFの記憶があることはあり得ない。前作の設定だと闘争に参加したのは「本物の戦士たちの意思や想いを宿したイミテーションの成功作」である。つまり、ナンバリング原作の戦士たちにはなんら影響のない存在であり、本物の戦士たちにDFF世界の記憶があるはずがないのである。ないはずの記憶を持って今回の闘争に参加しているということは今回もディシディア世界軸の戦士たちの記憶や意思を宿したおそらくイミテーション成功作とみていいだろう
    • 本物の戦士達に「一時的に」PSP版での記憶が定着し、あたかも自分自身が戦ったかのように本物達が錯覚している可能性もある。ただしカオス勢の場合は輪廻に生きるガーランド、本編以降の作品にも登場するゴルベーザやセフィロス、明確に死亡が確認できない暗闇の雲クジャ、そもそもが記憶そのものに近い存在のジェクト等を除き、主人公らとの死闘の末戦死した奴等が「原作終了後の世界から召喚された」という設定には違和感が否めないが。

アーケード版やオン対戦のキャラは、エンディングで戦士達がクリスタルに残した記憶から生み出されている。
バトルで同キャラが複数人存在できるのはこのため。
この戦士達の記憶は神々の間で貸し借りされており、敵味方の垣根を超えた編成ができるのはこれが理由。


ここでも世界のエネルギーを侵食する存在がいるらしく、世界ではこれを次元喰い(神竜)とよんでいる。
両陣営同士の戦いが激化するとこれが目覚める。

  • この次元喰いを討つために世界の戦士たちは初めて一致団結することになる。
    利害の一致が理由とはいえ、こいつら全員が手を結ぶなど最初で最後なんじゃなかろうか。

次元喰いを倒した後、戦士達は再びこの世界から去っていった。
マーテリアとスピリタスはこの世界に訪れた形無き意志*1にクリスタルの記憶から生み出した戦士達を貸し与え、
再び果て無き闘争を始める。
この形なき意志=プレイヤーの事であり、DFFNTのストーリーはプレイヤーがこのようにして対戦するようになるまでの経緯、
前日譚であった事が最後に分かるようになる。

  • このように闘争をする理由は、二柱の神がいがみ合っているだけではない。
    ストーリーの途中で判明するが、戦士達の闘争には大きなエネルギーを生じさせる効果があり、
    このエネルギーが世界に満ちる事で滅びかけた世界を復興させようとしているのだ。

DFFOO

アーケード版と世界を共有してるという設定上、基本的なバックボーンはおんなじ。
ただ、もう少し詳しく描写されており、プレーヤーから見ていわゆる主人公サイドの戦士をマーテリアが、悪役サイドの戦士をスピリタスが召喚している。
例外もあり、主人公サイドのはずのカインはスピリタスに召喚されていたり、クラウドたちと敵対関係にあったはずのレノ・ルードがマーテリアに呼ばれていたりする。
しかし、コスモスとカオスの戦争よりは陣営に関する縛りは緩いらしく、マーテリアに呼ばれた(ハズの)ヴィンセントがケフカに協力してたことがあったり、スピリタスの戦士のカイン、レオ、サイファー、ジェクト、ガブラス、アラネア、マキナがマーテリアの戦士に同行したりする。
また同行とまでは行かなくともシーモアなどが「次元の座標」というものをモグに送り込んでマーテリアの戦士たちと共闘する、などという事態も普通に起こっている。

  • 戦士ひとりひとりの力量としてはスピリタス側の方がどうも一枚上手のようであり、敵として出てくる時にはマーテリア側(つーかプレーヤーキャラクター)3人VSスピリタス側1人なんて事態はざら。
    性能的にも実際にパーティーインした際にそのキャラにしか無い特別な固有のバフがあったりなんてことも。
  • 第3部からは理の転換からか、はたまた別の理由があんのか、2つの神様が戦士を召喚することができなくなっている。
    じゃあ誰が呼んでいるのかというと世界の願いが呼んだものと(それが例え世界を乱しそうな存在でも)説明されている。
    転換前に呼ばれた戦士についてはマーテリアとスピリタスが呼んだものと覚えてはいるがウォーリア・オブ・ライト(とたぶんガーランド)についての記憶がごっそり抜け落ちてることが描写されている。

DFFACとは設定的繋がりがあるため、あちらの項目で書かれている通り神々の戦士たちは本人ではなく、戦士たちの記憶を元にして創られた存在と思われる。
しかし戦士たちの多くは、自分が元々生きていた世界の記憶を明確に覚えている様子。
中には元の世界に居たはずなのに、いつの間にかオペラオムニアの世界に迷い込んでしまったと「思っている」人たちもちらほらといる。
そのためDFF・DDFFの頃と同じく神々の戦士たちは、自分たちが創られた存在であるとは認識していないようだ。

  • ストーリー上の会話シーンによると、戦士たちは長時間食事や睡眠を取らなくても平気らしい。
    (普通に考えればかなりおかしいことなのだろうが、これについても「この世界では必要ないのかもしれない」と認識している程度)。
    ただし生命活動上の食事などが必要ないだけで、それらに関する感情・欲求は普通に存在するようだ。
    事実、お腹が減って倒れてたりのんきに昼寝をしている人もいる。

記憶や自分たちが世界で何をしたかについても両陣営で差があるみたいで、全体的にスピリタスの戦士の方がマーテリアの戦士たちよりも多く記憶している(サイファーなど一部例外もある)。
辛い記憶の忘却というマーテリアないし戦士たちの意思のせいなのか、マーテリアが乱雑に呼んでるからなのかはわからないが、パラディンの記憶が無くなっていたセシルやそもそもカイアスと戦うことになる前の世界から呼ばれていたライトニングをはじめとして戦いで記憶を取り戻している。
さらにスピリタスの戦士はエクスデスやクジャのように自分の世界の記憶の一部を意思の力で召喚することもできる。


*1 ストーリー中では二柱の神のそばにやってきた小さな光として描かれる