激突要塞!+Wiki 要塞群/強い要塞の作り方

Last-modified: 2014-05-28 (水) 19:29:16

強い要塞を作りたいとは要塞師の誰もが願うことだと思います。

しかし、どんな要塞が強くて、どんな要塞が弱いかをどうやって判断すればいいのでしょうか。これが判断できないとどういう要塞を作ればいいのかも決まりません。大会において勝ちやすい要塞とはどんな要塞で、どんな要塞が負けやすいのでしょう。

実は要塞の強さ弱さには絶対的な基準はありません。要塞の強さは環境・構成・調整にあります。

環境とは、大会でどんな要塞がどれだけ出てくるかであり、構成とはどんな要塞に勝とうとすべきかであり、調整とは狙った要塞に出来る限り勝てるようにすることです。

どんな調整が効率的な調整であるかはどんな構成で要塞を作っているか次第で決まり、どんな構成が効率的な構成であるかはどんな環境に要塞を出すつもりであるか次第で決まります。

そのため、要塞の強さは、どんな調整や構成が効率的であるかも含めて環境次第であり、調整や構成の良し悪しを環境を無視して論じることはできません。しかし、次の大会で誰がどんな要塞を出し、その結果どういう環境になるかは、大会締切まで誰にも確かなことは言えません。

つまり、どんな要塞が強くて、どんな要塞が弱いかは大会締切まで誰にも論じることはできないのです。
では、どうやって要塞を作ればいいのでしょうか。

まず、次の大会の環境を推定しましょう。環境がわからなければ効率的な構成も調整も論じることはできません。と言っても環境の推定なんて占いと同レベルなので、上手く推定が出来ているかどうかはあまり気にしなくても結構です。(と思ってたが、厳密に考えるとこの考えは疑問。読みってやっぱ当てになるのかな・・・次の大会には空爆か突撃が一つは出てくるだろう。というような読みが無ければ上奥突撃連打になってどんな強い要塞師でも勝てないかも)差が出るのはコンセプトを決めた後、如何にそのコンセプトの中で構成と調整を効率的にやるかにあります。これが激突の基礎に当たる部分です。

次に、推定した環境を元に、どのような要塞タイプに勝てる要塞が今の環境に刺さるのかを知りましょう。どんな要塞に勝てる要塞を作るべきかがわからなければ効率的な構成も調整方法も決まりません。

どんな要塞に勝てる要塞を作るべきかが決まったら、それを元に、作る要塞タイプと採用する戦術を決めましょう。狙った要塞に勝てないなら戦術や要塞タイプを変えてみましょう。(汎用要塞を作る際には、この時に勝つべき範囲を広げておきます)

後は、狙った要塞に出来る限り勝てるように、たった一つのユニットのx1角度1たりとも妥協せずに最も効率の良い座標を探しましょう。効率が悪いと思われる構成はやめ、最も効率のいい構成を探すこと。一切の妥協を許さず、すべての構成と調整に理由を求め、これ以外に有り得る角度、座標はないと確信できるほどに要塞を練り上げてください。勝ちたい要塞タイプにある程度しっかり勝てて、なお資金が余るようであるのなら、勝てる範囲を広げてみるのもよいでしょう。

出来上がったら、まずは大会に出してみましょう。大会で望みどおりの結果が出れば完成です。大会で勝てないのであれば、その原因が環境にあるのか、構成にあるのか、調整にあるのかを推定し、改良して、また大会に出しましょう。その際にアンチ対策も出来たらしておくといいかもしれません。アンチへの対策方法については、こちらを参照ください⇒運に頼らず勝つために

環境の推定法(ただし、どうしても推定の精度は厳しいですね・・・)

環境の推定法

次の大会で誰がどんな要塞を出すかを客観的な計算可能な確率として表すことは不可能です。(ナイトの不確実性と呼ばれる計算不可能な概念であるため)では、どうやって環境の推定を行えばいいのでしょうか。これは非常に難しい問題で、最終的に主観で決める以外ないものですが、強い要塞とは何かという問題の根本にかかわる概念であるため、避けて通ることはできません。

とはいえ、どんな戦略を立てて環境の推定を行っても負けるときは負けるし外れるときは外れます。それは激突要塞が極めて複雑なだけのじゃんけんだからです。徹底的に理合を詰めて構成調整に気を使おうと、チョキはグーには勝てません。しかし、激突要塞には、じゃんけんとの大きな違いがあります。相手がグーを出すかチョキを出すかパーを出すかを推定するための方法が存在することです。

 

相手は最も相手にとって大会で勝ちやすいと信じている要塞を出すだろう。それが何かを読み解いて、その要塞に勝てる要塞を出せば勝ち。(第1原則)
相手は最も相手にとって大会で勝ちやすいと信じている要塞を出してきただろう。それが何かを知ったうえで、それらの要塞に勝てる要塞を出せば勝ち。(第2原則)
相手は最も相手にとって大会で勝ちやすいと信じている戦略を採用してくるだろう。つまり、こちらと同じように考えてくるはずなので、読み勝って相手の裏をかくことに成功すれば勝ち。(第3原則)

 

この3原則が、激突要塞においての環境の推定の原点にして頂点です。以下、環境の推定法について、この3原則に基づき、現在よく用いられている方法を紹介します。実際の大会においては、これらの方法のうち、どれか1つだけを採用することはあまりなく、複数の方法の組み合わせによって決めることが多いです。

 

直近の複数の大会に出てきた要塞群を次の大会の環境の近似と見なす方法(第2原則に基づく)
この方法は、今の大会の流行を知ることが出来るとともに、今、どんな要塞師がどれだけの人数、どんな要塞で参加しているのかを知ることが出来る貴重な方法です。流行の変化は大会ごとに変化するほど速いものではなく、直近の大会に出てきた要塞師は次の大会に出る可能性も高く、大会に合わせて要塞を作っていくと膨大な労力がかかるために要塞が使いまわされることも多いことにより、最もメジャーでやりやすく確度の高い推定方法の一つと言えるでしょう。他の方法に比べてお手軽にある程度の信頼性を持つデータを集めやすいのもメリットです。ただし、あまりにも1回1回の大会の要塞にどのような要塞が出てくるかは運に左右されすぎるので、次回の環境の推定としての信頼性には疑問もあります。この問題は次に紹介する方法により、ある程度改善することが出来ます。

 

直近に限らず、最近の大会でよく出てきた要塞タイプ・戦術が次の大会でも出ると推測する方法。(第2原則に基づく)
この方法も非常に良い方法です。今までの大会にずっと出てきた要塞タイプ・戦術は多くの実績を持ち、要塞師から信頼されている要塞タイプ・戦術である場合も多いです。当然、次の大会に出てくる可能性は高いと言えます。ただし、この場合、どこまでの頻度まで対策すべきかが課題となります。頻度を下げれば、際限なく勝てる範囲を広げないといけなくなり、頻度を上げすぎれば大会において環境の推定が当たる可能性は下がってしまいます。そのため、適切な頻度を探す必要があります。適切な頻度をどう決めるべきかにはいろいろな考え方がありますが、ここでは、適切な頻度を決めるための一つの考え方として、汎用性能を測る上での基準を採用して勝てる範囲をどこまで広げるべきかを決める考え方を紹介します。相手に対策されにくい戦術を使いながら、勝てる範囲を広げられる限界を目指す。出来る限り防御力を高めながら、勝てる範囲を広げられる限界を目指す。勝とうと思わなければ勝てない、アンチすることが効率を落とす原因になる要塞というコンセプトを持たせながら、勝てる範囲を広げられる限界を目指す。きっちり初心者対策をしたうえで勝てる範囲が広い要塞というコンセプトを持たせながら、勝てる範囲を広げられる限界を目指すなどなど。この考え方のメリットは汎用性能と環境に刺さる要塞の両立を目指した要塞を作ることが出来ることです。問題は複数の基準を一つの要塞に持ち込んでいるために、汎用性能を維持できる「限界」をどこに設定するかの線引きにおいて混乱が生じかねないことです。また、直近の複数の大会に出てきた要塞群を次の大会の環境の近似と見なす方法に比べ、大変で時間がかかることも問題でしょう。

教科書要塞群などの特定の要塞群に乗っている要塞タイプ・戦術にできる限り対策する方法。(第1原則に基づく)
この方法のメリットは実績ある色々なタイプの強い要塞と戦うことが出来ることにより、要塞師の実力がつき、どんどん強くなることです。自分の要塞タイプがどんな要塞タイプに弱くてどんな要塞タイプに強く、どんな調整をしたら勝てるようになって、調整しないとどうなるかのをありありと実感できます。歴代の要塞師にはこのやり方で強くなった要塞もたくさんいます。さらに、教科書要塞群などに出てきた要塞タイプの多くは、今までの大会にずっと出てきた要塞タイプ・戦術です。そのため、多くの実績を持ち、要塞師から信頼されている要塞タイプ・戦術である場合も多いです。当然、次の大会に出てくる可能性は高いと言えるでしょう。ただし、デメリットも大きい方法ではあります。今の大会の流行を知ることが出来ず、今、どんな要塞師がどれだけの人数、どんな要塞で参加しているのかを知ることもできず、要塞の発展によって環境から無くなった戦術や、教科書には刺さるが現実には刺さらない要塞タイプなどについても知ることが出来ません。また教科書要塞群などの要塞群にも、今までの大会にずっと出てない要塞タイプ・戦術は混ざることはあり、教科書要塞群などに出てくる要塞のすべてが、次の大会に出てくる可能性は高いと言うことは出来ません。さらに、教科書に勝てることばかり考えていると、教科書に載っていないような要塞タイプを無視しがちになるのも問題でしょう。教科書にないタイプが大会でよい結果を出すのは珍しいことではないのですが・・・また、環境の推定となる基準が単一なので要塞師個々の個性が出にくくなり、作れる要塞の幅も大きく狭まると言えるでしょう。流行に乗ることもできず、個々の要塞へのアンチも難しい。最悪、教科書に強い要塞をアンチする要塞を相手に出されまくることになります。

 

大会において強いとされている要塞タイプ、戦術が、次の大会でも出てくると考えて一つ一つ対策していく方法。(第1原則に基づく)

最近の大会でよく出てきた要塞タイプ・戦術でなくても、その要塞タイプ・戦術が誰もが勝とうとしている戦術であれば対策の必要性は大きいと言えます。今までの大会にずっと出ていなかった要塞タイプ・戦術でも、たくさんの要塞師から強い要塞タイプだと信頼されている要塞タイプ・戦術である場合、次の大会に出てくる可能性は高いと言えます。強いとされる戦術・これから流行る可能性が高い戦術には、たとえ今までの大会で、そのような要塞が少なかったとしても対策する価値はあると言えるでしょう。

 

次の大会に出てくる人を推測して、その人が出しそうな要塞を個別にアンチする方法。(第1・2原則に基づく)

汎用性の全くないやり方ですが、一応は当たれば勝てるのでやる価値はあります。ただし、アンチのために自分の要塞の汎用性能や効率を落とすことになっては本末転倒です。また、人数が多くなればなるほど意味の薄くなるやり方であるとも言えるでしょう。ただ少人数の大会であるほど絶大な力を発揮するやり方であり、特にアンチされる側の相手方の要塞師が、アンチ対策用の牽制のための相性補完の要塞を用意していないときには、読みが外れた時のデメリットもそこまでないので強力な戦術であると言えるでしょう。

 

相手が次の大会までに行うであろう環境の推定を読んで、相手が出してくるであろう要塞にアンチする方法。(第3原則に基づく)
つまり、相手の裏をかいて、読み勝とうとする方法ですね・・・相手も自分もきちんと環境の推定の3原則を押さえている場合、相手も自分と同じように裏の裏まで読もうとしてくるはずなので、熾烈な駆け引きと戦略がぶつかりあうことになります。深読みしすぎてもまずいし、浅すぎてもまずい。上手く相手を出して抜いて裏の裏の裏の裏の裏まで読みましょう。

環境を読めないとき、それでも強い要塞を作るには

環境を読めないとき、それでも強い要塞を作るには

読みに頼れないなら、流行に左右されにくく、対策も難しい場合が多い上に、読みが外れた時の保険が効く、さらに初心者の方の要塞に調整の差で相性をひっくり返して勝てるように作られた汎用要塞の出番です。詳しくはこちらを参照ください⇒運に頼らず勝つために

他人の要塞の鑑定法

他人の要塞の鑑定法

要塞製作の基本が出来ていない場合はnew戦術wikiなどを参照してもらいましょう。基本が出来ている場合については、その人の要塞の狙いや採用戦術の作成意図がある程度わかる場合は、要塞戦術の調整方法の改善点やその要塞タイプの採用すべき戦術の変更などの要塞タイプの構成の改善すべき点を指摘してあげるといいでしょう

しかし、基本が出来ている要塞において、それにも関わらず、その人の要塞の狙いや採用戦術の作成意図が全くわからない場合、非常に難しい選択肢を迫られることになります。その人の要塞の狙いや採用戦術の作成意図、つまり構成はどんな要塞に勝ちたいと考えているかによって決まります。

したがってこれが意味不明だと、どんな環境を推定しているのかが全くわからなくなり、その要塞においての効率的な構成や調整方法がわからなくなってしまうためです。一応、こちら側の環境の推定を元に相手の構成調整の効率を測る方法もあります。しかし、環境の推定は個々の要塞師の要塞の、その人ならではの個性となる部分に当たります。そのため、こちら側の環境の推定を元に相手の構成調整の改善点を指摘すると、どうしても「俺と同じにしろ」と言ってるだけになってしまうのです。(ただし、実際には個々の要塞師はそれぞれ要塞の対策されにくさ、低資金でのアンチ耐性、初心者耐性なども計算に入れて要塞を作ってると考えられ、またそれぞれの基準の要塞師による重みづけも異なるため、その人がどんな環境を推定しているのかが不明であるという問題点以外にもこれらの問題も厄介と言える)

環境の推定は、数字に直して計算して求められる概念ではなく、ナイトの不確実性と呼ばれる計算不可能な概念に当たります。そのため、最後は個々の要塞師が主観によって決めるしかないです。そのため、どうしてもどんな要塞タイプ・戦術が強くてどんな要塞タイプ・戦術が弱いか、どんな調整が効率的と言えるのかは人それぞれ変わってしまい、客観的に決めることが出来ません。そのため、激突要塞は要塞師の数だけ要塞師が目指すべき強い要塞の形があると言うことが出来ます。

とは言え、明らかに要塞に問題がある場合、自分なりの環境の推定によって効率的な構成や調整方法について改善すべき点を指摘することは、その要塞を作った要塞師にとっても非常に参考になる場合が多いので、指摘すべきか否かは一概には言えません。

まとめると、要塞製作の基本が出来ていない場合はnew戦術wikiなどを参照してもらいましょう。基本が出来ている場合については、その人の要塞の狙いや採用戦術の作成意図がある程度わかる場合は、要塞戦術の調整方法の改善点やその要塞タイプの採用すべき戦術の変更などの要塞タイプの構成の改善すべき点を指摘してあげるといいでしょう。しかし、基本が出来ている要塞において、それにも関わらず、その人の要塞の狙いや採用戦術の作成意図が全くわからない場合、こちら側の環境の推定を元に相手の構成調整の効率を測って指摘してあげるべきか否かは一概には言えません

 

また他人の要塞の鑑定に当たる際の方法について、ぎりーさんが説明しているので引用します。http://jbbs.shitaraba.net/netgame/3103/storage/1253849830.html

「評価をつける側」の方はやはりある程度このゲームについて知識や理解が必要です。
評価基準や観点がしっかりしていないのに評価をしてしまうと,色々と研究されて苦労を重ねて要塞を作り,発表した方にとっては
なかなか素直に受け入れがたいのではないでしょうか?
このあたりははっきりした基準を設けられませんし,要塞の種類やレベルも様々ですので一概には言えないのですが,
鑑定スレや評価スレでは,自分の知識の範囲内で,根拠を持って指摘できる改善点を挙げていくだけでも十分ではないかと思います。
寧ろ,無理をしてそれ以上のことをやろうとするとかえって適切でない指摘をしてしまうことにもなりかねません。
評価される側の方のためにも,要塞のレベル向上のためにも,今後は是非そのようにお願いします。

強い要塞の作り方についての理論集

強い要塞の作り方についての理論集

強い要塞の作り方については、ボーグさん、魔鯛族の策士さん、解答欄魔さん、シカマさん、激突要塞の神であり、原点にして頂点であるFessさんなど多くの人が解説しています。
このページでは、それらの理論について、集めてみました。
http://fortressrevolution.blog.fc2.com/blog-entry-17.html
http://fortressrevolution.blog.fc2.com/blog-entry-18.html
http://fortressrevolution.blog.fc2.com/blog-entry-3.html
http://fortressrevolution.blog.fc2.com/blog-entry-14.html
http://gekitotsujack.blog24.fc2.com/blog-entry-7.html

番外編:環境の予測は確率に直して計算することが出来ないと言えるのは何故か

番外編:環境の予測は確率に直して計算することが出来ないと言えるのは何故か

不確定な状況は次の3つのタイプに分類されます。
第1のタイプは「先験的確率」です。これは例えば「2つのサイコロを同時に投げるとき、目の和が7になる確率」というように、数学的な組み合わせ理論に基づく確率です。
第2のタイプは「統計的確率」です。これは例えば男女別・年齢別の「平均余命」のように、経験データに基づく確率です。
そして第3のタイプは「推定」です。これは例えば企業の意思決定が挙げられます。企業が直面する不確定状況は、数学的な先験的確率でもなく、経験的な統計的確率でもない、先験的にも統計的にも確率を与えることができない推定と呼ばれる概念に当たります。このタイプの最大の特徴は、第1や第2のタイプと異なり、確率形成の基礎となるべき状態の特定と分類が不可能なことです。さらに、推定の基礎となる状況が1回限りで特異であり、大数の法則が成立しないことも重要な点と言えるでしょう。

そのため、第1「先験的確率」や第2のタイプ「統計的確率」は、客観的な計算可能なリスクとして処理できますが、第3のタイプ「推定」は計算不可能な不確実性であり、最終的には自らの主観によって判断するほかありません。

では、次の大会の環境の予測は3つのうち、どれに当たるのでしょうか。
まず、第1のタイプは有り得ません。有り得る要塞の数は事実上無限であり、それらのうち、どの要塞がどれだけ出てくるかは自明ではありません。

次に第2のタイプはどうでしょう。どの要塞タイプ・戦術がどれだけ出てくるか統計を取ることで、次の大会の環境を予測することは可能でしょうか。
一見すると可能そうですが、不可能です。次の大会の環境の予測においては、統計を取るために必要な大数の法則が成り立たないからです。

 

・大数の法則
ある試行において事象が起きる確率(数学的確率、理論的確率などともいう)が p であり、その試行は、繰り返し行ったとしてもある回の試行が他の回の試行に影響を及ぼすことがない(独立試行)ものとする。このような前提条件の下で、その事象が起きる比率が試行回数を増やすにつれて近づく値(統計的確率あるいは経験的確率)は p である。つまり、各回の試行において各事象の起こる確率というものが、試行回数を重ねることで、各事象の出現回数によって捉えられるというのが大数の法則の主張するところである。

 

大数の法則が成り立つためには、その試行は、繰り返し行ったとしてもある回の試行が他の回の試行に影響を及ぼすことがない(独立試行)という前提を必要とします。これが次の大会での環境の予測においては成り立ちません。要塞タイプ・戦術は時代が下るにつれて発展するし、前の大会で勝ちまくってる要塞はアンチされ勝てなくなっていきます。そのアンチした要塞もまたアンチされるので、激突要塞はアンチ合戦の様相を呈してきました。要するにサイコロと違って、激突要塞の大会は、前の大会の結果に非常に大きく影響されてしまうので独立試行が成り立たないのです。よって激突要塞の大会は常に推定の基礎となる状況が1回限りで特異であり、どんなに統計を取っても、次の大会で出てくる要塞の予測は出来ません。だから、第2のタイプも有り得ないと言えます。

よって、第3のタイプである「推定」こそ次の大会の環境の予測に当たる概念と言えます。個々の要塞師が直面する不確定状況は、数学的な先験的確率でもなく、経験的な統計的確率でもない、先験的にも統計的にも確率を与えることができない推定に当たり、最終的には自らの主観によって判断するほかありません。(よって誰もが正しいと考える客観的な強さの基準も存在しえない。せいぜい0円の要塞より1500円の要塞のが強いと言うのが限界)

番外編2:存在しうるすべての要塞を戦わせた時、勝率が最も高い要塞を作っても大会では勝てない。そして、そのコンセプトは汎用要塞の真逆である

番外編2:存在しうるすべての要塞を戦わせた時、勝率が最も高い要塞を作っても大会では勝てない。そして、そのコンセプトは汎用要塞の真逆である

存在しうるすべての要塞を戦わせた時、勝率が最も高くなる要塞タイプはどのような要塞でしょう。激突要塞において存在しうるすべての要塞は無限であり、連戦して確かめることはできませんが、作成可能なすべての要塞の要塞タイプごとの比率は計算可能であり、その比率からどのような要塞が勝率が最も高いと言えるか推測できます。

まず、ほとんどの要塞の攻撃防御は汎用性能を考えず、環境を無視して作られた要塞であり、構成も調整もメチャクチャな要塞だと推測できます。
そのため、汎用性能の高い要塞、環境に刺さるように作られた要塞、構成や調整についてきちんと考えて作られた要塞はすべて捨てていいでしょう。それらの要塞には勝とうとしても勝ちづらい上に、数も極めて少ないため、ほとんど勝率源にならないからです。

また、突撃型への対策は必要ありません。ジェットは100円と高いのであまり置くことが出来ないうえに、ユニットには角度があるがジェットにはないので、360分の1に有り得る要塞の数が減るためです。同じことはタゲ壁、乗り込み壁にも言えます。これらの壁は同じ値段のユニットに比べ360分の1しか有り得る要塞の数がないうえに、その上にたまたまタゲ壁、乗り込み壁の性質を活かせるユニットが乗ってないと機能しないため、無視して良いでしょう。また空爆も効率的な攻撃が可能な上空砲弩の角度の種類は少なく、直線攻撃のユニットでは採用できないため、正面弾幕に比べ、空爆は数が少ないと考えられます。

このことから、正面弾幕に勝てればかなりの要塞には勝てると言えるでしょう。ただし、空爆が正面弾幕に比べてどれくらい少ないかについては自分は答えは出せていません。しかし、たとえ空爆にもある程度勝てるのが望ましいという結果が出るとしても、「大会に出てくる調整された空爆」には事実上の全捨てとなってしまうでしょう。空爆に勝つためには、中速高速の要塞以外は、奥コアの採用が望まれることとなるからです。何故に前コアではないのかというと、要塞タイプとしての空爆は元々、接近時に最も上空弾幕が当たりにくい(奥に落とした場合は土台同士が離れれば手前にも攻撃が当たるが、手前に落とした場合、土台がどう移動しようと奥コアには攻撃できない)奥コアに向かって砲弩が当たるようにすることにより、要塞同士の土台の移動により、どんな場所にも攻撃が当たるようにすることであらゆる要塞に万遍なく対応できる要塞を作ることをコンセプトにしている要塞タイプだからです。そのため、奥を狙って攻撃しようともしていないメチャクチャに作られた空爆に一番攻撃されないコア位置は高速要塞を除き、奥コアとなるのです。強い空爆なんてほぼないから全捨てして構いません。

低資金でやられないことも重要です。低資金でアンチされる要塞は残りの資金がどういう組み合わせだろうと負けることが確定するので、その時点で膨大な数の負けを喫することになります。具体的には乗り込みは駄目です。中段槍1本でやられる要塞も×。60円で死ぬ上奥SOUSEI式や近バックでサヨナラの後ろ薙無しの下前も×です。

つまり、理論上、総当たりで最も勝率が高くなるとされる要塞タイプの条件は、汎用性能の高い要塞、環境に刺さるように作られた要塞、構成や調整についてきちんと考えて作られた要塞への対策のすべてを放棄し、突撃、タゲ、乗り込みへの対策すべて放棄し、事実上空爆も放棄し、環境に刺さるかどうかも汎用性能も放棄し、ひたすら正面弾幕に勝てることと、低資金でやられないことだけを目指した要塞タイプであると言えます。

こんな要塞のどこが強いのでしょうか。ちなみに、存在しうるすべての要塞を戦わせた時、勝率が最も高い要塞タイプは、上奥突撃であるとする説が有力であるが、一部の弾幕系統の要塞も候補とされています。(上奥突撃とされる理由は正面弾幕がコアに当たる角度の種類が上奥が最も少ないため)

・・・・・・どうして、こんな無残な結果になったのでしょう。それは、大会の環境を無視して要塞を作ったから。その上で、存在しうるすべての要塞を戦わせた時、勝率が最も高い要塞とは、汎用要塞ではなく、超特化要塞にすぎないからです。

汎用要塞とは存在しうるすべての要塞を戦わせた時、最も勝率が高くなる要塞ではなく、どんな要塞が相手でも戦えるように作られた要塞です。あらゆる要塞に対し、勝ち筋を持てるように工夫された要塞だから、どんな環境でもある程度戦えるのです。これは、数が少ない要塞タイプに対して捨てて特化した方が勝率が高くなる場合にガンガン要塞タイプへの対策を捨てていくことになる、存在しうるすべての要塞を戦わせた時、勝率が最も高い要塞のコンセプトとは真逆です。むしろ、存在しうるすべての要塞を戦わせた時、勝率が最も高い要塞というコンセプトは汎用要塞の対極にあるものです。それなのに、環境までも無視したら、そんな特化要塞は勝てないのが当たり前です。そもそも、初心者の方が作る正面弾幕だけにしか勝てない要塞のどこに汎用性があるのでしょうか。

私は、汎用性能とは勝率の高さではなく、勝てる範囲の広さにある。特化性能とは、特定の環境においての勝率の高さであり、汎用性能とはあらゆる要塞に対しての勝てる範囲の広さである。と考えます。

だから理論上、存在しうるすべての要塞を戦わせた時、勝率が最も高い要塞が大会で勝てない要塞になったのはたまたまではなく、必然です。一見すると汎用要塞と似たコンセプトの要塞ですが、中身は真逆であると言えるでしょう。存在しうるすべての要塞を戦わせた時の勝率の高さを全体汎用性と呼びますが、中身は大会汎用性とは似ても似つかない超特化要塞にすぎません

しかし、汎用性能ではなく、特化要塞だとしても、勝てる範囲自体は最も広いのに、なぜか今の大会の環境とあまりにも合っていません。というより、今までの激突の歴史の中で、上奥突撃という要塞タイプが強かった時期はほぼ存在しません。どういうことでしょう。それは、存在しうるすべての要塞を戦わせた時の勝率から大会で強い要塞を作ること自体がそもそも不可能だからです。例を出します。

全ての人は東大医学部に何にも勉強しなくても50%の確率で受かる。なぜなら東大に受かるか受からないかは、2通りしかないから確率は2分の1の50%だとわかるから。

もちろん、この理屈は間違っています。勉強せずに東大に受かる確率と東大に受からない確率は同じではありません。2通りしかないから2分の1にしていいのは、サイコロのように有り得る全ての確率の和が1であり、また有り得る全ての目の出る確率がすべて同じである場合だけです。全ての人は東大医学部に何にも勉強しないでは、絶対に受かりません。何通りであろうが、関係ありません。

この理屈は、存在しうるすべての要塞を戦わせた時、勝率が最も高い要塞を作っても大会で強い要塞にならないのは何故かにも当てはまります。激突要塞の大会では、全ての要塞の組み合わせからランダムに要塞が選ばれてランダムに出場するわけではありません。有り得る全ての組み合わせの大会に出る確率はすべて同じではない(より正確に言うと、大会の環境は確率的事象ではないナイトの不確実性と呼ばれる概念なので確率に直そうとすること自体が間違い)ので、存在しうるすべての要塞を戦わせた時の勝率から大会で強い要塞を作ることはできません

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