キャラクター/【王妃】

Last-modified: 2024-03-13 (水) 18:51:35

ディズニー作品「白雪姫」のキャラクター。
白雪姫の継母だが、心優しい彼女とは対照的に、自分こそが世界一美しい都市印字て疑わない高慢かつ残酷な性格の持ち主。マジックミラーの言葉によって白雪姫が自分よりも美しい存在だと知るや、激しい嫉妬心を露わにすると共に彼女を亡き者にしようと企む。
魔法の薬で醜い老婆に化け、毒リンゴを食べさせて白雪姫の命を奪うが、王子のキスによって彼女が息を吹き返した事で計画は失敗。白雪姫の命を狙った事で小人達の怒りを買い、彼らに崖の上まで追い詰められる。そこで近くの岩を落として反撃を試みるも、落雷によって足元の崖が崩れて、老婆の姿のまま命を落とすという最期を迎える。

  • 原作では「真っ赤になるまで灼けた鉄製の靴」を履かされて死ぬまで踊り続けるという形で処刑されている。
    • 因みに原作は初版では彼女は姫の実母だったりする(2版以降は継母となっている)。嫉妬って怖い。

CVは里見京子。
FM版及び北米版における声優はスーザン・ブレイクスリー。

老婆

王妃が変装した姿。黒いフードをかぶり、鼻が長く怖い顔をしたお婆さん。毒リンゴが入った篭をさげている。
ヴェンは何の躊躇いもなく話しかけていたが、普通の人はまず近寄らないのではないだろうか…。

  • 初めての外の世界で、ヴェンもテンションが上がっていたのかもしれない。
    • ストーリー終盤までは心の闇が欠けた状態だったので、相手を見てくれだけで判断するという思考が半ば欠落していたとも考えられる。

因みに映画で王妃が老婆に変身するシーンは描写がリアルでかなり怖い。公開から70年以上経った現在でも、多くの子供たちのトラウマになっている。

  • 初期のディズニー映画には本気で子供たちを怖がらせようとする作品が多いが、白雪姫はその最たる例であろう。
    • 公開当初のイギリスでは、当作品は封切り間もなく「R-16」指定となった。これは、王妃のシーンで恐怖のあまり失禁する子供が続出し、保護者同伴が必須となったため。
  • テーマパークのアトラクションも怖い。ディズニーランドで一番怖いアトラクションにこれを挙げる人が後を絶たないレベルで怖い。
    • これはライド型の乗り物でその名も「白雪姫の恐ろしい冒険」。タイトル通り「白雪姫となって物語を追体験する」というコンセプトのライド型アトラクションなのだが、
      「城から逃げ出した白雪姫が恐怖におののきながら森をさ迷う」という原作序盤のシーンを再現したためか、とにかくやたらと恐ろしい演出が施されている。
      特に日本ではお化け屋敷と同等の位置づけで導入された経緯があるため、海外の他のランドと違ってホラー色がより強調されている。
      また初演の時点で明確なハッピーエンドを示す演出が存在していた海外版と違い「魔女が小人たちに岩を落とそうとするシーン」の再現の途中で唐突に終わってしまうという非常に後味の悪い終わり方になっている。
    • ディズニーランド側も怖いアトラクションと認識しているのか、魔女のイラストと共に「怖い魔女が登場します。小さいお子様はご注意下さい」と言う注意書きがあるほどである。
      • ちなみに日本国内におけるアトラクション名はアニメ版の原題の直訳である『白雪姫と七人のこびと』であるため、内容が伝わりにくくなっている。
    • 2024年現在、このアトラクションが現存している海外のディズニーランドでは内容のリニューアルが行われ、タイトルが『白雪姫の願い』に改題されると共に、より原作に沿った内容に改定されてホラー色は薄められている。

世界初のカラー長編アニメーション映画である「白雪姫」は、制作段階では世間から「ディズニーの道楽」、「ギャグの連続が長時間続くのだろう」、「途中で客が居眠りするに違いない」などかなりバカにされていた。
これは当時のアニメーションが実写映画の合間に流される添え物的な扱いだったことからくるものだが、ウォルト・ディズニー初め制作陣はこの前評判を払拭し、アニメーションの新たな可能性を提示するため、笑いあり、迫力あり、涙ありの作品を作ろうと粉骨砕身した。
そして王妃のデザインにおいても、当初は太った中年女性でかなりコミカルだったものが、次第に美しく冷たい、恐ろしいリアルな女性へと変わっていった。
キャラクター、背景、人の動き、物の動き、音楽、ストーリー、声優など、制作スタッフは様々な面で研究と努力を重ね、「白雪姫」は大成功を収めたのだ。
魔女へのリアルかつ恐ろしい変身シーン、そして歴史あるディズニーランドのアトラクションには、当時のスタッフの意気込みと情熱、執念が詰まっていると言えよう。

  • 中でも特筆すべきなのは、それまでの短篇アニメが誇張による非現実的なアクションを特徴としていたのに対し、白雪姫の制作においては生物学的観点からの動きのリアリティを追求した点でだろう。
    • 人間の動きを撮影し、フィルムの1コマ1コマをトレースするロトスコープという既存の技術を用いつつ、写し取った絵にアニメらしい誇張を加えることでより自然でリアルな動きを表現し、写実映画とほぼ同等のリアリティある画作りを実現したのである。

BbS

ドワーフ・ウッドランドにて登場。
元の姿で現れるのはテラ編までで、ヴェントゥス編以降は老婆の姿で現れる。

テラ編

マジックミラーを使って自尊心を満たしていたが、「この世で美しい者は誰か」と問うと白雪姫と答えられる。
そこにマジックミラーの噂を聞きつけたテラが現れ、彼に白雪姫の心臓を奪ってくればゼアノートの行方を鏡に聞いてやると言う取引を持ちかける。

  • この時、テラは心臓と言われて「お前も心を狙っているのか?」と聞き返す。
    • かなりとんちんかんな発言だが、英語版ではまだ違和感は少ない。
  • アニメ映画及び原作では狩人に白雪姫を殺すよう命じるのだが、テラがその代わりの役割を演じたのだろう。その後の展開は大きく異なるが。

しかしテラは白雪姫の心臓を奪うことはなく、彼女を妬む自身の心は闇に歪んでいると指摘されてそれを認めることが出来ず激怒。
マジックミラーを心の闇で強引に操り、テラを鏡の世界へ閉じ込めさせる。
が、テラはマジックミラーを打ち破って帰還してくる。
為す術もなく、テラの要求どおり怒鳴り散らすようにゼアノートの行方をマジックミラーに聞く。
質問の答えを聞いた後、テラは去っていった。


無印版とFM版では、マジックミラーを操る際の描写が異なる。
命令どおりに白雪姫の心臓を持ってこなかったテラに王妃が激怒するまでは同じなのだが、無印版では「王妃が念じることで鏡の男が苦しみだす」という描写であるのに対し、FM版では「王妃がぶっかけた謎の薬によって襲い掛かる」に変更されている。

  • 実は原作映画での王妃は、毒林檎や変身の薬などを自ら調合しているが、魔法の力を使うような描写はほとんどない。せいぜい鏡を呼び出すときなどに呪文を唱える程度である。
    そのため、鏡のシーンの変更は「魔法の力を使うよりも、魔法の薬を使う方が王妃らしい」と判断されたためかもしれない。
    • 原作童話の研究者の間ではしっかり魔女として扱われている説もある。そもそも魔法の鏡で占いをしたり魔法の薬を作ったりしている時点で、彼女が「魔女」として扱われるのは何ら可笑しいことではない。
    • 実はシリーズではお馴染みのあの魔女も、原作映画では基本的には薬を使った魔法ばかりである。
  • 一応レポートには「怒れる女王の負の感情が、マジックミラーをアンヴァースへと変化させ」と書いてあるので、魔法も薬も関係ないと思われる。

ヴェントゥス編

テラ編の後、自らの手で白雪姫を亡き者にするべく老婆に化けて、彼女の元へ向かう。
その途中テラを探していたヴェントゥスと遭遇。
テラのことを知らないか問われたとき、(キーブレードで)自分を脅してきたと答え、彼と別れる。

  • あながち嘘ではない。
    • その前に自分がやらかしていることを言ってないだけである。

アクア編

ストーリー冒頭に白雪姫に毒リンゴを食べさせて永遠に眠り続ける呪いをかけた。
その後はドワーフ達にこらしめられたらしく、出番は終わる。

χ

行動はおおむね原作映画の通り、嫉妬から白雪姫を殺そうとする。
追い詰められた際にアップルフェイスウィッチボマーを召喚するなど、ハートレスを自在に操る力を持っていた。
末路も原作映画と同じく、小人たちに追い詰められて崖から転落してしまう。

  • χの世界は予知書によって作られた世界なので、末路に関する一連のシーンはBbSで直接的に描かれなかった出来事を再現しているのだろう。

原作映画に比べて各場面がだいぶ簡略化されているので、やたら独り言を喋っている。
そのせいで、「恋人のキスで目覚めるわけがあるまい」という発言が「まさかそんな奇跡起こるわけないだろ」的なフラグのセリフのようになってしまっている。

DR

ドワーフ・ウッドランドにて、少ないシーンながら登場。魔法の鏡を勝手に使おうとしたゼアノート達を鏡に閉じ込め、その場を立ち去る。

  • この際またしても(時系列的にはこちらが先だが)鏡に謎の液体をぶちまけている。鏡の方も災難である。
  • なお、今回は「美しい者」ではなく、「この国を治めるのに相応しい者」を鏡に質問していた。