キーワード/【予知書】

Last-modified: 2023-12-25 (月) 15:51:46

概要

マスター・オブ・マスターが自らの6人の弟子のうち予知者に選んだ5人の弟子に与えた書物。
未来に起こる出来事が書かれており、最後の一節である「彼の地の大戦によって 光は敗北し消滅する。世界は永遠の闇に覆われることとなる」という文章を読み、5人の弟子はこれを阻止すべく動き出すこととなる。

  • 「彼の地」とはキーブレード墓場、「大戦」とはキーブレード戦争を意味すると思われる。ただし、それがBbSの時代よりはるか昔に起こったもののことを指すのか、マスター・ゼアノートが再び起こそうとしているものを指すのかは不明。
    ディレクターは、この文章がKHIIIに繋がる重要なものと語っている。
  • KHIIIは、若かりし頃のゼアノートエラクゥスがこの最後の一節と思われる文章について語り合っているシーンが冒頭にある。
    • χおよびχBC本編においては、予知者とマスター・オブ・マスターはχの時代に起こるキーブレード戦争のこととして扱っている。その一方で、上記のKHIIIのシーンでは、青年ゼアノートはこれから(ダークシーカー編の時代に)起こるものとして考えているらしいことがうかがえる。
      • KHIIIのシークレットレポートによると、おとぎ話の時代に起こるキーブレード戦争についてはロストページに書かれているため、最後の一節はダークシーカー編におけるキーブレード戦争を指していると思われる。実際KHIIIでは一度光が敗北しているが、ソラ目覚めの力(の誤った使い方)によってその事実は書き換えられている。
      • シークレットレポートの件については「そしてその一振りによって~」等の記述通りに起きた、というだけではなかろうか?
        キーブレード戦争の記述が二つもあったら流石にグウラが気付く筈である。
      • ブレインはマスターがデータ世界に未来の世界を再構成したのは、"キーブレード戦争後に世界がバラバラになることが予知書に記されていた"からであることを発言している。このことからも、(ユニオン同士による)キーブレード戦争とその後の記述自体は予知書にあったといえるのではないだろうか。
      • 予知書は自動で書かれるわけではなく、筆者であるマスター・オブ・マスターが内容の選別をしていたことが明かされている。そして後述のように重要なのは内容ではなく予知書の存在そのもの、つまり「未来に受け継いだ自分の目により、マスター・オブ・マスターが未来を見たという証左」である。ということはある程度虚偽を書いたり順番を入れ替えたり2つの出来事を1つにまとめたりすることも可能なはずである。後の描写を見る限りほとんど真実が書かれているようだが。

上記の記述、そして後述のロストページについて以外はどんな文章が書かれているのかは不明。

表紙には、十字の上部がハートになり、十字の交差部分の斜め上方向には翼が(配置は、左が悪魔の翼で、右が天使の翼)、斜め下方向には小さな突起が伸びているマークが描かれている。このマークはカードにも描かれている。

  • 天使の羽と悪魔の羽というとこれとかこれとかも思い出すが、果たして…。

このマークはエラクゥス一門のシンボルと異端の印(翼と突起)を組み合わせたように見える。

χ

ワールド選択画面で見られる本であり、プレイヤーはこの本によって形成されたワールド(立体映像のようなもの)に入り込んで冒険し、ハートレスを倒して光(LUX)を集める。

エフェメラによると、本来なら地続きになっている世界を全て回って光を集めることは、世界が広すぎるために事実上不可能になっているため、この本の力を使った方法で光を集めているようである。
その方法とは、本の力によって『遠く離れた世界を近くに再現し、その幻の世界で光を集めることで、実際に現実でのその世界の光を回収する』という荒業である。

  • 例えば、アジア・アフリカ・ヨーロッパなど全ての国を回り、その土地のものを持ち帰る事になったとしよう。
    普通に考えればどれだけ急いでも数日以上かかるが、その地を近くに再現して訪れ、目的のものを持ち帰ることで、現実でも目的のものが回収された状態にすることが可能になるのである。
    人を現地に送るのではなく「現地(のコピー)を人のもとに呼び寄せる」という画期的な発想である。ちょっと欲しい。
  • 再現された世界の中に後の時代の住人が存在することと後述のマレフィセントの発言から考えると、再現されているのは未来(ダークシーカー編の時代)の世界と考えられる。実際、後述のようにUχでマスター・オブ・マスターの口から先の世界を形成していると明言された。
    • しかし、実際に再現されているのはどちらかと言えば原作映画寄りの内容で、後の時間軸のKH作品でのストーリーとは大きく異なる。
    • この時代に存在しない筈のエンブレムがいることから、ハートレスも予知書によって再現された未来の存在だと考えられる。だとすればLUXの源は予知書なのかもしれない。
  • エフェメラは予知書によって形成された世界の光を回収することで広い世界の光を回収していると推測しているが、それは再現された世界が現実の世界に影響を及ぼすということなのだろうか。

また、世界や人を形成するだけではなく、プレイヤー達は不完全なキーブレードを補うため予知書の欠片の力を使っている。

  • これは、後述のマレフィセントの台詞のように、未来の人物の力を利用したものだと考えられる。

予知書には、予知者の知らない予知である欠落した一片(ロストページ)が存在している。
その内容を知っているルシュによると、欠落した一片はマスターの意思であり、マスターの意思は世界の行く末ではないと語っている。また、マスターは世界の行く末よりも弟子が鍵にどう導かれていくかを知りたいのではないかとも推測している。さらに、ルシュは"この世界の終わりを見届け、その先の時代に進み、秘密を受け継ぐ"という自分に与えられた使命を果たすため、欠落した一片通りに世界を進ませないといけないとも語っている。

  • この直後にアヴァとルシュはキーブレードを交え、キーブレード戦争の始まりを告げる鐘が鳴り響いている。ここから、ロストページの一節が示している人物は少なくとも一人ではないということが推測できる。
    • ルシュがここまで内容を知っているのは何故なのだろうか。ロストページはマスターからグウラに渡されている為、それ以前にルシュがキーブレードを渡された時に内容を聞かされていたと考えるべきなのかもしれない。

χBCでマスターからロストページを渡されていたことが判明しているグウラによると、ロストページには「不調和を許さず、運命を悲観し真の強さを見失う」「真実を読み違え秘密に踏み込む」「そしてその一振りによって、最後の戦いを告げる鐘が鳴る、遂に戦いがはじまるのだ、定められた刻が……」といった文章が記されていることが判明している。この文章に書かれている人物が世界を終わらせるきっかけになるという意味だが、グウラはその人物の目星をつけていた。また、ルシュは裏切り者の正体をアヴァに語っている。

  • χBCでグウラが目星をつけていた人物はアセッドであることが判明している。一方でルシュがアヴァに語った内容は現時点では判明していない。

χBC

予知者はマスター・オブ・マスターによって予知書の写しを与えられていたが、そこにはナイトメア(黒いチリシィ)の出現や、キーブレード使いであるプレイヤー達がストレングスバングルを用いてを回収することなどが記されていなかった。
予知者の予知書にはない欠落した一片であるロストページは、マスター・オブ・マスターによってグウラに与えられていたが、そこには裏切りの予知が記されていた。グウラによると裏切り者の唯一の手掛かりは”異端の印を持つ者”という記述らしい。

  • χのロストページの一節とは異なった情報だが、これはそれぞれが同一人物を指しているのか、あるいは別の人物を指しているのだろうか。

また、マスター・オブ・マスターが何故未来を見つめる目を持っていたのか、何故予知書を書き綴ることができたのかということも判明した。
マスター・オブ・マスターは、ルシュに自身の片目を用いたキーブレードを託し、先の時代に進み弟子から弟子へキーブレードを継承していくという使命を与えた。それによりそのキーブレードは"はるか先の未来まで見つめ続けるマスター・オブ・マスターの目"としての役割を果たす。

  • ルシュが予知書の写しを与えられなかった理由は、パラドックスが起きる可能性があるため。しかし、χのルシュはロストページの内容を知っている。

そして既に未来を書き綴った予知書が存在しているということは、ルシュが使命を果たすことに成功していることになる。実際後の時代ではマスター・ゼアノートがこのキーブレードを継承している。

  • つまり、予知書にはマスター・ゼアノートの時代までの出来事が記されている筈であり、これはフラグメントに描かれた人物やハートレスという名称、エンブレムの存在からもわかる。しかし、マスター・オブ・マスターや予知者達は何故か予知書の最後の一節をχの時代のキーブレード戦争として扱っている。これは、子供達によって世界が再生することが記されていないということなのだろうか。
    • その割にアヴァには戦争後に備えた使命が与えられているのだが。
  • 子供達によって再生された世界は「本来の世界ではない」と捉えることもできる。

マスター・オブ・マスターとアヴァの会話の中で、予知書によって色んな先の世界(未来の世界)を今の世界に形成していると明言された。
また、ダンデライオンから選ばれた5人のユニオンリーダーのうち1人に予知書が引き継がれることになっている。
その後、時間移動してきたマレフィセントととの会話によって、キーブレード戦争前の現実世界において予知書から未来の世界を構成していることが改めて明かされた。

  • ちなみに闇と話す前からマレフィセントは予知書について知っていたようだ。

また、キーブレード戦争後にマスターや予知者がいなくなった後は予知書から世界を構成することが不可能になる為、事前にマスターがデータの中に予知書から未来の世界を再構成したことも明かされている。この世界がダンデライオンが追体験をする世界である。

  • マスターデータのような位置づけということだろうか。

ブレインによると、「戦争以降に地続きだった世界がバラバラになる」ことは予知書に記されていたらしい。

  • この時代に起きたキーブレード戦争についてはロストページに記述されていることが後述のKHIIIのシークレットレポートにて判明している。戦争後に世界がバラバラになることについても同様にロストページに記されていたのだろうか。
    • 戦争後については予知書に記されているのだろう。中身を見た闇は未来に存在するマレフィセントや闇を宿す運命の子であるヴェントゥスについても知っている。また、フラグメントにソラ達が描かれてもいる。

また、ブレインの説明によると予知書で再現できるのは未来の世界の中でもχ時間軸に既に存在した世界のみであるらしい。


上述の予知書を継承する人物は不明だが、運命を変えようとしたアヴァによって持ち主の入れ替えが行われ、ブレインへと託されていた。
物語の終盤、ブレインからエフェメラにマスターキーパーと共に予知書は託されることとなる。

  • この時のブレインの発言から、本来の継承者はエフェメラであった可能性が高いだろう。

その他、予知書の内容を知る(中身を見た)者としては闇がいる。
闇によるとマスター・オブ・マスターが予知書を書いているところを見ていたとのことで、闇にとって不要な情報以外を見ている。


予知書は上述の継承されるキーブレードの目を通して未来の出来事が記述されているが、それはあくまでキーブレードが辿った場所の事象に過ぎず、更にマスター・オブ・マスターがその中から情報を選んで記していることが判明した。

  • マスターによると予知書の内容自体はどうでもいいらしく、闇に予知書の内容をのぞき見させたのもそのため。
    • 以上の経緯からすると、「予知書に書かれた範囲(少なくとも恐らくはKHIIIまでの時間軸)の未来は(既に「観測された」事象のため)確定している」ことになると思われるが、実際に確定している(外れた行動をしようとしても結局は予知書に書かれた通りになってしまう)のか、未来が変わると予知書も(予知書を読んだ人達の記憶や認識も含めて)書き換わるのかは不明。ちなみにブレインも似たような疑問を抱いている。
      • ただ、マスター・オブ・マスターはある時点において予知書を書いたのであり、もちろんその時点で未来が「観測された」ことには変わりはないが、特に自動で更新される機能がないのであれば万が一予知書と食い違う事象が起きた場合も予知書の記述はそのままであると思われる。

本当の予知書の役割はマスター・オブ・マスターが未来に移動するための標であり、キーブレードの目が肉体を形成するための媒介、ルシュが記憶する者の役割を果たしている。


今作でマスター・オブ・マスターは予知者同士の対立を引き起こすために「裏切り者」の記述を利用したと語っている。これにより負の感情を増幅させ、予知者達に強い闇の個体を宿させて各個撃破する計画を立てていた。

Re:coded(HD版)

KH2.5での追加ムービーにて、マレフィセントが予知書の力について語っている。
それによると、予知書は未来の世界を再現し、さらに未来に存在する人物や力まで取り出せたとのこと。また、ジミニーメモのデータの世界との類似性から、メモと予知書には何らかの繋がりがあることを推測している。

KHIII

直接予知書が登場するわけではないが、マレフィセントは黒い箱の中身が予知書であると推測しており、それを手に入れるために行動している。
また、シークレットレポートにて、χの時代に起こったキーブレード戦争についてはロストページに記述されていることが判明した。

DR

χ(及びUχ)の時代に出現していたエンブレムのハートレスは予知書から具現化されていたものであることがエラクゥスによって語られている。

  • 初代キーブレードマスターであるエフェメラが後世に伝えていったと思われる。ルシュに聞いたか、ブレインから受け取った予知書を読んで気付いたのだろう。

また、終盤にて、プレイヤーが予知書について語っている。
予知書はエフェメラに受け継がれたが、そのほとんどの内容は秘匿しなければならなかった。
しかし、プレイヤーは二度目の生を受けた時に予知書についての話を聞いたらしい。
その内容は、
「いずれ光は闇に敗北し世界は闇に包まれる。が、運命の子によってその運命は変わる。他者の心を感じ、寄り添い、受け入れる。そして自らの心と他者の心を重ね一体となれる。彼は、運命の島からやってくる」
というもの。これを知ったプレイヤーはゼアノートが「運命の子」であると考え、人の心の闇をも感じ取ってしまうであろうゼアノートが闇に打ち克てるようになるまで保護するためにも運命の島で育てていた。