闇の探求者アンセムやテラ=ゼアノートが使役している闇の怪物。
名前はKHIII以前のアルティマニアによる仮のものであり、それまで正式な呼称は不明だったがKHIIIのアルティマニアのインタビューにて、正式名称が「うしろの人」であったことが判明した。人とは?
- いろんな意味で衝撃の事実である。
- この項目でもKHIIIの項では「うしろの人」表記で統一されているが、妙にほんわかした名前のせいか、シュールな字面になってしまっている。
- そしてKHIIIRMではゲーム内でも「うしろの人」と表記されることになった。
- この項目でもKHIIIの項では「うしろの人」表記で統一されているが、妙にほんわかした名前のせいか、シュールな字面になってしまっている。
- この呼称がアルティマニアのディレクターインタビューで初出するまで、公式やアルティマニアにおいても暫定的に様々な呼び方がなされてきた。KHIIIに至っては同じアルティマニア内で複数の呼称が存在する。
- アルティマニアのエネミーページでの表記は、KHIとCOMと3Dは「(背後の)影」、BbSとKHIIIは「(背後の)怪物」となっている。
- 偶然かもしれないが、アンセム時は「影」、テラノート時には「怪物」に分けられている(KHIIIでエネミーとして「影」と戦うのはテラ=ゼアノートの時)。
- χ(およびUχ)にアバターとして登場した際は「背後の怪物」(ちなみに風船である)。
- アルティマニアのエネミーページでの表記は、KHIとCOMと3Dは「(背後の)影」、BbSとKHIIIは「(背後の)怪物」となっている。
- プレイヤーからはもっぱら「スタンド」と呼ばれ親しまれている。
- 元ネタはジョジョの奇妙な冒険シリーズに登場する「スタンド」から。
種別はハートレスに分類されると思われていたが実際は違うらしく、現時点では詳細は不明。
アンセム自身はほとんど攻撃をせず、攻撃にしろ防御にしろこの怪物が行うことが多い。
余談だが防御をさせる際のアンセムの「私を護るのだ!」というセリフが英語版では「Come guardian!」のため、英語圏のプレイヤーからはGuardianと呼ばれることもある。が、ややこしいことに同名のハートレスが存在する。
KH
ソラに憑依して「フリーズ」で捕縛したり、両手を広げ立ちはだかってアンセム本体への攻撃を防いだりする。
最終的には超巨大ハートレスの最上部で禍々しい姿になって戦う。
COM
2Dの都合上、いつものように仁王立ちになって防御するのではなく、本体に覆いかぶさるようにして攻撃を防ぐ。
また、衝撃波を飛ばす際もほぼノーモーションである。
Re:COM
3D化にともない、防御方法がいつものものに変更された。
新ストック技「衝撃斬」ではせわしなく斬撃を飛ばしまくる彼の姿が拝める。
KHIIFM
FM版の追加ムービーによる回想で、ロクサスに追い詰められたことで闇の力を解放し、アンセムの姿になったリクが召喚していた。
Days
KHIIFMで回想していた場面当時であるDaysの時間軸で、実際の流れを見ることができる。
リクとのラスボス戦後の場面でリクに召喚されている。
BbS
テラ=ゼアノートが二戦目で召喚する。
本人曰く、「闇の深淵」との事。
基本的にはKHIの時と戦闘スタイルはあまり変わっていない。
が、キーブレードを使う技を使用する時は一時的に姿を消している。
3D
いつも通りアンセムが召喚するのだが、今までのシリーズとは桁外れの戦闘力でプレイヤーを殺しにかかる。
特に第二形態の技、通称「ピンボール」の前には多くのプレイヤーが無数の屍を積み上げていった。
アンセム本体が倒された後は、何かを求めるように手を伸ばし、直後リクの掲げたキーブレードを見て納得するように姿を消している。
このシーンから「こいつがテラの心ではないのか?」という説が新たに浮上したが、それでは説明のつかないことも多い。
他の候補としてはエラクゥス辺りが考えられる。あるいは、影=テラの心そのものというわけではなく、「影にテラの心が捕らわれているのではないか?」とも考えられている。
真のXIII機関の集会においてリクと王様を拘束したが、遅れて現れたドナルドとグーフィーの体当たりを食らって消滅するという凄まじくシュールな扱いを受けた。
しかもこれが契機となってマスター・ゼアノートらの撤退を促すことになっている。ここまでコメディの空気に飲まれたのはおそらく初。
χ
本物ではなく、アバター用のアンセムのコスチュームにアクセサリとして付属。風船状で背中に装着する。
風船なのでずんぐりむっくりとした体型で、凶悪な印象の本編とは打って変わって可愛らしく感じられる。
名称は「アンセムコスの背後の怪物風船」。
- Uχでも期間限定アバターボードで登場している。
考察
3Dで意味深な描写があったことから、『影』の正体についてファンの間で議論がおきていた。以下はその考察の一つである。
BbSでマスター・ゼアノートが心を解放する場面がある。
テラと対峙時の1度目は、テラという器に入ったことによりハートレス化せず、結果ノーバディも生まれなかった。
- ただ3Dのキーワードグロッサリー「ソラに繋がる者」によるとカイリがソラに心を匿ってもらった瞬間にノーバディであるナミネがソラの肉体を介して(カイリの肉体は失われずに)生まれている、とあるので、心を解放しハートレス化せずに他人へ心を移してもノーバディ化はしそうな気が…。
- 一応、マスター・ゼアノートの場合はキーブレードマスターの秘術を使った乗っ取りであり、見た目も変化してるのでカイリの場合やエラクゥス(予想)とは違う方法といえば違う方法だが。
アクアと対峙時の2度目その少し前、ゼアノートの心がテラの肉体の主導権を握り始めたことにより、器から弾き出されそうになっているテラの心がここで初めてハートレス(『影』)として表出する。
- この時テラは自らの意思でハートレス化していないので、それをしたソラやテラノートとは違い、彼は自我なきハートレスとしてゼアノートに使役されていた。
- ただしこの後テラノートが、言わば肉体的にはテラ自身の手で『影』を切り離したことで(ゼアノート2度目の心の解放)、後の3DやKH0.2での『影』からはテラの自我が垣間見える。
- 踏まえておくと、ハートレス化には心の持つ「闇」が重要であり、この『影』や後に出てくる『闇の探求者アンセム(正確には茶ローブの人物)』は、その闇の強さに比例した大きさと見た目をしている。
なおもゼアノートに抵抗しようとするテラの心を追い出すため行った2度目の心の解放、彼を追い出すことに成功し、同様にここでテラのハートレスは切り離される。
- 「私の心から出ていけ!」とゼアノートがキーブレードを自身に突き刺した時、テラの心のハートレスとされる『影』だけが崩れるようにテラの体から分離、闇に落ちている。
BbSから数年後、自らがその意思でハートレスになるため行った3度目の心の解放で、無事ゼアノートの心はハートレス=アンセム(茶ローブの人物)に、予想に反して元々がテラの肉体からノーバディ=ゼムナスが生み出される。
- アンセムレポート9の末尾にハートレス化に踏み出そうとするゼアノートの心境が記されている。器である肉体がテラのものであるため、それによるズレと脆さを感じていたのかもしれない。
- 元は同じテラノートから段階的に生み出されたハートレス(『影』と『アンセム』)だからか、奇しくもその2体は共同体として、またもやゼアノートの心ともいえるアンセムに使役される謎のスタンドという組み合わせで登場する。
- いわゆる『アンセム』の見た目はリクの肉体を借りて成り立っているもので、元々はKHIの『茶ローブの人物』姿である。
- ノーバディとは抜け殻の肉体が魂で動いているものであり、ゼムナスの場合基本的な行動理念は基となったゼアノートの心に沿う反面、肉体であるテラの要素を強く反映していると思われる。
- 同じくしてエラクゥスとされる心もテラという器から解放されているはずで、ソラのときのロクサスやナミネと同様に、テラノートのハートレス化で新たにエラクゥスのノーバディができているかもしれない。
- ロクサスやナミネがソラを媒体とした(ソラと共同の)ノーバディであること、ノーバディのエンブレムがエラクゥスのそれと似ていることから、ゼムナス自体がエラクゥスの魂をも受け継いだノーバディなのかもしれない。
- そうなるとエラクゥスも復活してないとおかしいが、その場合、問題はエラクゥスの肉体がほぼ死んでいる事である。
- ロクサスやナミネがソラを媒体とした(ソラと共同の)ノーバディであること、ノーバディのエンブレムがエラクゥスのそれと似ていることから、ゼムナス自体がエラクゥスの魂をも受け継いだノーバディなのかもしれない。
予想に反して、テラ=ゼアノートのハートレスたるアンセムやノーバディのゼムナスを倒しても、3Dで復活したのがマスター・ゼアノートだけだったことや、テラの説明文「しかしテラの心はその身体に戻っていないのかもしれない。」を鑑みるに、テラのハートレスは倒されていないとも考えられる。
- そして、マスター・ゼアノート復活の直前にリクの『影』戦と意味深にリクとキーブレードを見つめ、手を伸ばして消える行動、直後の円卓で再びアンセムが出した『影』がドナルドたちがぶつかっただけであっさり消えたこと(テラの心が内部で抵抗した?)を鑑みると、ある段階から『影』がテラの心、あるいはテラの心を封じるものとして再設定されたような気がしないでもない。
- 包帯(?)で異端の印状にされてる辺りも封じ込めてる感はある。『影』の凶悪な顔つき等を見るとテラって感じはしないが。
- そもそもマスター・ゼアノートの姿で復活した3D時点でテラの心だけはヴェンやアクアと違い作中全く場所を示唆されてないのも怪しい。
- そもそもで言うなら「私を護るのだ!」等命令をしてる思い切り別人格のハートレスっぽい『影』が常にアンセムにくっついている時点で怪しい。二つのハートレス、だけど分離して完全な自我は持てない。
- 話が複雑化しそうだが、3D時点の円卓に集まったメンバーは全員、闇の回廊ではなく黒い塵のようなものを発生させて帰っていった。このことから、あのマスター・ゼアノートはそもそも復活したマスター・ゼアノートなのか、BbS以前の時間軸のマスター・ゼアノートなのかもしれない。
- マスター・ゼアノートが円卓に現れる時の黒い影が徐々に集まる感じは時間移動してきたって感じではなく、いかにも人間として復活したって感じである。
KH0.2より、アクアに対するテラの幻影のシーンから一連のやりとりで、以下のように発言している。
「俺は本物であって本物の姿ではない」「今の俺は暗闇の中にいる」「(俺の)心だけが闇の世界に繋がってる」「俺はまだゼアノートと共にある」
KH0.2は、時系列ではKHIのボス戦に繋がるまでのストーリーだが、テラの幻影の言葉を借りるなら、テラはこの時ハートレス=『影』としてアクアに会いに闇の世界に来ている、だからこそ話せること、ただその意思は不安定なもので、ともすればゼアノートに使役される関係にあることが窺える。
- この時、ゼアノートの支配を抑えようとエラクゥスの技(光の鎖)を使用していることから、テラとエラクゥス(の心)はいまも共に在ると考えられる。
そこに繋がるKHIのラストシーンはアンセムと共に『影』も倒されたように思えたが、元々は別々のハートレス、アンセムが光に溶かされるシーンでもこの『影』の消滅は描かれていなかった。
- これはKHI以降もテラ復活の兆しが出ていない今、その条件が揃っていないという体(てい)での解釈。
なおもテラの心は闇から解放されることなく、未だ『影』として何処かをさまよっているのだろうか。
Days時にはリクに召喚され、3Dではリクとの繋がりが示唆されているが、果たして手がかりはここになるか。
- リクはKHII開始時点で敵である心の闇さえも自らの力として身につけ(裏アンセムレポート13中盤)、KHII終盤ではリクが「闇の力を使うにはアンセムになりきるしかなかったんだ」と発言している。
本体であるアンセムが消滅していたKHII時、リクの中にアンセムの闇が残っているとすれば、この『影』だけであると考えられる。 - とはいえ、COMではアンセムが「お前の闇は私が与えた」と発言しているので、自身の闇の力をアンセムの形を取って使用しているのであり、アンセムが使役する『影』とリクが使役した『影』は別物ではないだろうか。
この考察が正しいかどうかは、KHIIIの項にて。
KHIII
上記の通り、アルティマニアにて正式名称が「うしろの人」であることが判明。
闇の海岸で賢者アンセムを探しに来た闇の探求者アンセムを妨害しようとしたアクアと戦った。
アクアが「うしろの人」に捕まったのを見て賢者アンセムは抵抗せずに闇の探求者アンセムについていこうとするが、置き土産として闇の探求者アンセムは「うしろの人」にアクアを攻撃させ、海に突き落とした。
また、トワイライトタウンでも登場するが、ここでは賢者アンセムを助けようとして闇の探求者アンセムに飛び蹴りをかまそうとしたハイネの足をつかんで塀に向かって投げ飛ばした程度であった。
キーブレード墓場の最終決戦ではテラ=ゼアノートを倒した後、テラ=ゼアノートはヴェンとアクアの呼びかけに苦しむも、闇に負けかけてヴェン、アクア、ソラを鎖で捉え、ヴェンとアクアを痛めつける。そして、とどめを刺すべく2人を高所から叩き落とそうとするが、その直前のヴェントゥスの言葉に反応したのか「うしろの人」が飛び出し、2人をキャッチした。
そして、鎖を解いた(というか握り潰して破壊した)後二人を地面に下ろし、テラ=ゼアノートをとらえつつ、自ら封印(口元から生えてバツ印に口を塞いでいた包帯のようなもの。言葉を話せないようにしていた?)を解き、「俺がいつの日か必ず── この地に戻り── 二人を守る!」と口にする。その時、腹部の穴から光があふれ、ソラがキーブレードから出した光でテラ=ゼアノートを捕らえた瞬間、「うしろの人」からテラの心が飛び出し、身体を取り戻した。
- 決意を口にしたときは、長年話していなかった人が久しぶりに話した時のように、声がかすれている。
- そもそもパッと見しゃべれそうな見た目をしていない。正体の見当はついててもしゃべった時は正直驚いた。
- ちなみに「俺がいつの日か必ず」まではBbSテラ編の最後でも言っている。それを受けてこの展開を見るとさらに胸が熱くなることだろう。
「うしろの人」は、テラの心が飛び出した後、消滅した。
予想の筆頭候補通り(上の考察とは微妙に異なるが)ではあり、部分的に明かされていた所もあったとはいえ、ようやくテラの心の行方についての疑問は解決した。
しかし、この「うしろの人」はアルティマニアによるとテラのハートレスという訳ではなく、ゼアノートとせめぎ合っていたテラの心は、自身の体に戻ったり「うしろの人」の中に閉じ込められたりを繰り返していたらしい。作中ではあくまで心の器になっていただけであり、こいつ自身がハートレスなのかどうかは明言されていない。
- ハートレスなら誰のハートレスなのかということになるし、ではノーバディや肉体なのかというとゼムナスやテラの肉体とも共存しているのでやはりどこから来たのかということになる。あとは上で可能性が示唆されているようにエラクゥスくらいか…?
また、KHIII前半はアンセムが使役し、キーブレード墓場ではテラノートと連携して戦闘していたわけだが、作中世界観でもあり得ないであろう状況をふまえても、うしろの人の主導権がどっちにあるのかは明かされていない。
つまり、この「うしろの人」が実際のところ何なのかという部分についてはまだ不明である。
KHIIIRM
序盤の答え合わせで、「うしろの人」にテラの心が囚われていたためテラの肉体は抜け殻状態であり、他の機関員の何人かがレプリカに心を移していたのと同じくこのテラの肉体にテラ=ゼアノートの心が入れられていたことが判明し、ますますうしろの人の出処がわからなくなってしまった。
追加された留まりし思念とテラ=ゼアノートの戦闘シーンに登場。ソラや留まりし思念を手で掴んで拘束し苦しめた。
「データグリーティング」では他のキャラクター同様にフィールドに配置し撮影することができ、選択画面では「うしろの人」と表示される為、ついにゲーム内でも正式名称が表記されることとなった。
後に発売された書籍「キャラクターファイルズ」でも”うしろの人”と掲載されている。