キャラクター/【マスター・エラクゥス】

Last-modified: 2023-11-29 (水) 09:33:20

テラヴェントゥスアクアの師匠に当たるキーブレードマスター
正統後継者として旅立ちの地を守護している。
マスター・ゼアノートとは兄弟弟子。
名前の由来は「SQUARE」のアナグラム(SQUARE→ERAUQS→Eraqus)。表記は「エラクゥス」だが「エラクス」と発音される。

  • このアナグラムは恐らくイェン・シッドが元ネタ。こちらは名前の由来が「Disney」を逆に読んだものとなっている。(Yen-sid)。

 
CVは故・井上真樹夫、浪川大輔(青年期)。

  • 井上氏は『ルパン三世』の石川五ェ門役で有名だが、浪川氏は井上氏から五ェ門役を引き継いだ人物でもある。
    • 五ェ門役と言えば大塚周夫氏が初代である。
      • 更に話がズレるが、同作の二代目次元大介役はアンセムもとい、大塚明夫氏である。

FM版及び北米版における声優はマーク・ハミル、ドレイク・ベル(青年期)。

  • マーク・ハミル氏はスターウォーズ エピソード4~6で主役のルーク・スカイウォーカーを演じた方。
    • ルークも6以降ある事件が起こるまで、エラクゥスと同じようにジェダイ見習いを鍛え上げ、後に弟子の1人と戦うことになる。悲劇のキャラクターである点は同じだが、マスターを1人も育てられなかった点ではルークの方が悲惨かもしれない。
      • ただ、ルークに関してはその経緯を振り返ると結構自業自得な面も否めなかったりする。もっとも6以降(特に8)のエピソードはストーリー自体の完成度があまり高くなく、ファンの間では問題作として挙げられることが多い。

テラが『武士』を思わせる風貌・雰囲気に対してエラクゥスは『侍』という風貌・雰囲気である。
テラと同じく袴姿をしている。
瞳の色は黒みがかった灰色。やや長めの黒髪を赤い髪留めで一本に束ねている。見た目は丁髷のようにも見える。
右の頬と左目の眉の上に傷があるがこれはマスター・ゼアノートに付けられたもの。
 
年齢は不明だが、60代前後に見えるという声が比較的多い。

  • しかし若い頃の映像を見る限り恐らく同年代であろうと思われるゼアノートは80代半ばであるため、彼もそれくらいである可能性は高い。Re:MINDではとある若ノート時代からKHIIIまで約75年あるのだから。
    エラクゥスが若作りなのか、ゼアノートがやたらと老けたのか…。
    • 同年代程度に見える若い頃の映像も、年齢があれで少し離れていた可能性もあるにはある。
      • DRでの発言によるとゼアノートの方が年上らしい。

外見からは厳かな印象を受けるが(実際、弟子達に対しても厳しかった様子)、心優しい人物で弟子たちからも慕われていた。


マスターキーパーというキーブレードを使う。
金色の光を走らせ、螺旋状の光の帯とブロックの塊のようなものを放出しながらキーブレードを呼び出す。光が消える時は、光の泡粒も出ている。
キーブレードを両手で持ち、前方に向ける剣士のような構えをする。

  • 所謂「正眼」と呼ばれる形であり、剣道でも基本形とされるもの。
    • χ・Uχの時代のキーブレード使い達も同じく正眼の構えを取っている。エラクゥスの系譜を考えればやはりこれが正統派として扱われてきたということだろうか。

画像公開当初、その容姿が株式会社スクウェア(現在のスクウェア・エニックス元企業のひとつ)に所属していた坂口博信氏に似ていると話題になった。
坂口氏はファイナルファンタジーシリーズの生みの親で、KHIのエグゼクティブプロデューサーとしても関わりのあった人物。
名前のエラクゥス(ERAQUS)をアナグラムするとスクウェア(SQUARE)になり、株式会社スクウェアを代表するゲームクリエイターの坂口氏を暗に示している可能性が高い。


BbS

当初はテラ、アクアの両者ともマスターに任命しようと考えていたが、その知らせを受けたマスター・ゼアノートの「テラの心には闇が潜んでいる。試験を行い、自分の目でもう一度見極めよ」とのアドバイスを受け、マスター承認試験を執り行うことを決める。
結果、試験中にテラが闇の力を発現させてしまったため、アクアのみを合格とする。
 
直後、旧友イェン・シッドからの知らせを受けて、アンヴァース討伐並びにマスター・ゼアノート捜索の任務を二人に下した際、テラに任務の出来次第ではマスター承認を再考すると伝える。
自分はテラを実の息子のように思っており、本音としては今すぐにでもマスターとして承認したいと胸の内を明かし、力にこだわりすぎて敗北を恐れる悪癖を直すようにとアドバイスする。
また、アクアに最優先任務(というか個人の頼み)として、テラが闇に堕ちそうになったら連れて帰ってくるようにと頼む。

  • これは三人のうち誰一人として闇に奪われたくないという彼の愛情からきたものであり、決してテラを疑ってのことではない。

その後、ヴェントゥスが無断で旅立ちの地を飛び出したのを目撃し、血相を変えて彼を連れ戻すようにとアクアに命じる。


物語の終盤、ゼアノートが未だにχブレード完成の野望を諦めていなかったと知り、その野望を阻止するためにヴェントゥスを封印しようとするが、それを止めようとしたテラと戦うこととなる。

  • ゼアノートがヴェンを預けた際に彼についてどういう説明をしたのかは不明だが、エラクゥスはヴェンの本質についてきちんと知っていたようだ。
    ヴェンが他の二人と違って旅立つことを許されなかったのは、彼がまだ未熟だからという理由以外にも、彼を監視するためという側面もあったことは否定出来ない。
  • テラがヴェンの為に闇の力を発現させたことも戦いになった一因である。

その後双方冷静さを取り戻して互いに謝罪するものの、直後に背後からマスター・ゼアノートにとどめを刺され、光に包まれるように消滅してしまった。


ラストエピソードでは、マスターに代々受け継がれる旅立ちの地の秘密をアクアに伝えていたことが判明する。
自身に何かがあった場合、そして闇の勢力から身を守る必要がきた場合には、マスターキーパーで旅立ちの地を閉じるように命じてあった。
アクアはそれを受けて旅立ちの地を封印し、眠ったヴェンをそこに残してテラを探す旅に出た。


シークレットムービーにおいて、マスター・ゼアノートは「テラは既に他者の心を宿している」と指摘していたが、エラクゥスはその最有力候補である。
その根拠としては、彼が消えた時の演出が、KHIにおいてカイリの心がソラの心に隠れた時と酷似していること、身体の消失のエフェクトがソラやゼアノートが心を解放した時のものと同じであること(またエラクゥスの最期の場面には重要な意味があると野村氏もBbSアルティマニアで語っている)、ゼアノートがエラクゥスを「やりおる」と評していたことが挙げられる。

  • というかその他に候補がいないような気も…。

もし本当にテラの心に匿われているとすれば、ノーバディが誕生しているのではないか、という疑問が浮かぶ。
3Dのレポートによると、カイリの心がソラの心へ匿われた瞬間、ノーバディであるナミネが生まれたと書かれている(正確にはノーバディが生まれる条件を満たし、ナミネの土台ができたという意味だが)。セブンプリンセスであるカイリの場合は特殊で、その後カイリの心を宿したソラがハートレス化したことで改めてナミネの存在が発生することになったが、光絶対主義とはいえプリンセスでは断じてないマスター・エラクゥスの場合、心を解放した時点でノーバディは生まれているはず。

  • マスター・ゼアノートのように秘術で自らの心を取り出し、移した描写もない。
    単純に、マスター・ゼアノートが使った秘術とは別の秘術で心を移動させただけだからノーバディが生まれなかった、という可能性もあるが。
  • ソラがヴェンとカイリの心を宿したまま、人の心のキーブレードでハートレス化した際も、純粋な光のカイリでさえノーバディナミネがソラの身体を介して生まれたのに、同じ純粋な光のヴェンのノーバディはソラの身体を介して生まれることはなかった。
    その際、カイリの心はカイリの身体へ還ったのに、ヴェンの心はヴェンの身体へは還らなかった。これはヴェンの心が眠りの状態であったからであると考えられる。
    同じ純粋な光の心であるのに、眠った心ではノーバディも生まれず、自分の身体に還ることもない。
    これと同じことをマスター・エラクゥスもやったから、ノーバディ化せずにいるのでは?
    つまり、マスター・エラクゥスの心は眠った状態でテラに移され、その後も少なくともテラ=ゼアノートがハートレス化するときも眠ったままだった。
    • これに関しては、後にヴェンの心が目覚めの力でないと外に出ない状態であったことが明かされ、エラクゥスは目覚めの力を必要としていないため、関係ないと思われる。
  • 本来ノーバディの誕生はハートレスの誕生に伴うものであり、単純にカイリの場合は特殊なだけで、エラクゥスの場合はハートレス化したわけではないのでノーバディも誕生しない、ということも考えられる。
  • そもそも、これに関してはマスター・ゼアノートがテラの体に移った時にノーバディが誕生しているのか、ゼアノートのハートレスとノーバディが誕生した時にテラ自身のハートレスやノーバディは生まれないのか、という問題が発生する。
    • 忘れられがちだが、そもそもノーバディ自体元の人間の心が強かったとしても必ず生まれるわけでもない(勿論エラクゥスほどの人間なら生まれていてもおかしくないが)。

いずれにしろ、仮に生まれていたならば、マスター・エラクゥスほどの人物の記憶と身体を有するノーバディは何かしら行動を起こしているだろう。


光を絶対のものと考えている、平たく言えば光原理主義のような思想の持ち主。
そのため光と闇の均衡こそが世界のあるべき姿だと主張し、そのような世界の実現のためにχブレードを求めたマスター・ゼアノートと袂を分かつ。顔の傷はこの時ゼアノートを止めようとした際に彼に付けられたもの。
しかし、後にヴェントゥスを預かって欲しいとゼアノートから頼まれ、エラクゥスは快く引き受けたことから、関係は時間と共に修復された様子。
また、エラクゥスの光を絶対視する思想が、テラの心に闇を宿らせてしまった一因だと考えられる。

  • エラクゥス自身は普通に良い人だが、闇を完全に否定し「闇=悪」だと決めつけている思想が、後のイベントでの悲劇へと繋がってしまう。
    • しかもそのような原理主義的な思想を持つエラクゥスが正統後継者に選ばれていることから、当時はキーブレード使いの間ではそのような思想が一般的だったと推察される。
    • ちなみに彼の思想は当時ですら「光で闇を消し去ろうとするのは危険」とフェアリー・ゴッドマザーに批判され、のちの時代ではCOMの王様やリク、KHIIのソラが「光も闇も必要」という答えに行きつくなど明確に否定されている。発売順で言えばBbSはこれらの作品よりも後のため、あまりに極端なエラクゥスの思想にツッコミを入れたくなった過去作の経験者も多かったのでは無いだろうか。
    • 一応フォローしておくが「光を絶対視する」というのはあくまでゼアノートから見たエラクゥスの評価であり、エラクゥス自身は極めて人格者である。試験で闇を発現してしまったテラが未熟なのは間違いない事だし、エラクゥスもそれを頭ごなしに叱るわけではなく「本当は今すぐ承認してやりたい」「アンヴァース退治で成果を出せばマスター承認を再考する」とフォローしている。テラ戦後、自らの非を認めて謝罪しているのもその一端と言えるだろう。
      何より、闇を探求する為に飛び出して行ったゼアノート(しかもエラクゥスはこの時顔を負傷して痕が残っている)をあっさり許して迎え入れている。光を重視しつつも人の心が闇に傾倒する可能性がある事をしっかり理解している人物だと言える。むしろゼアノートを疑う事無く許してしまったせいで彼は破滅する事になる。テラもゼアノートが色々吹き込まなければ自分の弱さを克服してマスターになれていた可能性が高い。
  • エラクゥスの思想が、テラの心の闇の一因とすると、マスター・ゼアノートが光の心を育てるのに適した場所としてヴェンを預けたのは(実際は大丈夫だったが)適切な判断なのだろうかと思わなくもない。
  • エラクゥス本人が人格者であるのは確かだろうが、光絶対主義であることなども含めて頭の固い人間であることや、それが今作に於いて彼の一門に不幸を呼び込んでしまったというのも間違いないだろう。

光の力を使い、光弾を打ち出したり、瞬間的に詰めよって切り上げたり、突進攻撃を行う。BbSではガードカウンターでハメができたが、FMで強化された。それでもある程度はカウンターハメが可能。
また、キーブレードから光の鎖を伸ばして相手を拘束したり封印する攻撃を行うなど、光の使い方は実に多彩。

  • マスター・エラクゥスの周囲に光の剣を出現させる技があるが、この技が発動するときにテラがスーパーアーマー状態になる技を使用していると一瞬でHPを削られてゲームオーバーになってしまう。要注意。
  • 「きぇーい!」と叫びながらソニックレイヴさながらの突進攻撃をしてくるのが印象的。ガード可能なので見た目ほど怖くはない。

彼の一門のマークはハートと十字架を組み合わせた形をしている。
KHIIに登場するノーバディのマークと酷似しているが、物語の時系列から考えるとゼムナスがエラクゥス一門のマークを参考にしたのだろう。
エンブレムのハートレスのマークも、エラクゥス一門のマークと似ている。

  • テラとしての意識がそうさせたのか、あるいは根底に似通った理念や目的があるのか……。

また、これと似たマークがχの予知書および予知書の力より生まれたカードに描かれている。

BbSFM

アリーナモードで、鎧をまとった本気の師匠と戦える。
その強さは本編と別格。流石は師匠といったところか。

χ

キャラクターとしては未登場だが、カードで出演。
アップライトカード(光側勢力のカード)として採用されている。

やはりキャラクターとしては当然ながら未登場。
しかしKHIIIにおいて、この時代のユニオンリーダーの一人がのちに初代キーブレードマスターとなり、エラクゥスはその血を引いていることが明らかになっている。

  • この初代キーブレードマスターが誰なのかはまだ明らかになっていないが、KHIIIの項目でも述べられている通りブレインの素顔が若い頃のエラクゥスと似ているのでは?という声が上がっている。

最終話にて、スカラ・アド・カエルムを造った初代キーブレードマスターはエフェメラであったこと、ブレインから譲渡されたマスターキーパーを使用していたことが判明した。

  • 前述のように、エラクゥスの風貌はブレインと似ているが特に関係はなかったのだろうか。
    • 後の時代にブレインもスカラ・アド・カエルムに辿り着いている為、エフェメラの子孫とブレイン(あるいはブレインの血族の者)が結婚した可能性はあるかもしれない。

メダルとしては通常のものと、アーマーオブザマスターのメダルが存在。前者はパワー、後者はスピード属性となっている。
また、「白い服の少年」として、KHIIIで登場した若い頃の姿のメダルも登場した。こちらもパワー属性メダルとなっている。
種類は当然ながらすべてアップライト。

KHIII

ゲーム冒頭や終盤で、チェスのようなゲーム(アルバ&アーテル)をしながらキーブレード戦争についてヤング・ゼアノートと語り合う若き日のエラクゥスが見られる。
「この世界の結末は決まっている」と言い放つゼアノートに対し、「そんな結末は俺が書き換える」「光は闇と違って目に見えるものだけではないから最後まで解らない」と豪語した。

  • ゲーム自体はボロ負けしているように見える。下手だったのかもしれない。
    • 実際、ゼアノートもあまり負けないと言っていた。この時も、チェックメイトを宣言された後1つだけ残ったキングと思われる駒を中央からいきなり自陣に引き戻し、駒を7つ召喚するというルール的にどうなのかよく分からない勝ち方をしている。
      • 我々の知るチェスと大いにルールが異なる可能性はあるが、それでもゲーム的に成り立っているのか気になるところではある。
  • 冒頭の会話そのものはE3 2014でのKH2.5のPVで公開されていたが、映像はなく誰の会話なのかは明かされていなかった(とはいえ分かりやすいが)が、E3 2015のKHIIIのPVにて二人の容姿が明らかになると共に青年時代のゼアノートとエラクゥスであると判明した。
    • KHIIIのキャラクター事典では「少年」と表記されている。確かに青年というよりソラ達と同い年くらいに見える。

二人のシーンの会話を見る限り、若い頃はまだ今のように光を絶対視していなかった様子。『光は目に見えるものだけではない』というのがどこかこの2人と似ている。

  • 彼がこのような極端な思想になったのは、恐らく兄弟子と問答した後に袂を分かったからであろう。
    • しかし、BbSで描かれたゼアノートとの決別イベント(それもかなり年がいっている時)のみであそこまで極端な光原理主義的に傾くのかは少々疑問。あれ以前にも彼らの間に何らかの確執が起きた可能性はあるかもしれない。
  • 実際には後にDRで描写されたように、この時点で闇への嫌悪感は相当あったようだ。上記の「光は闇と違って目に見えるものだけではない」という発言も闇は目に見えるものだけだと主張していることになる。

また、この時点で次期マスター候補であったことが分かる。

  • 文脈からすると、「次期(正統)マスター(後継者)候補」と言ったところだろうか。
  • 実際にはこの後マスターになるまで7年かかっていたことがDRで判明するのだが。

最終盤、ゼアノートとの戦いを制したソラの元へ仲間が駆けつける中、テラの中からゼアノートの前に姿を現す。
フラフラになりながらも立ち上がるゼアノートに対しチェックメイトを宣言し、ゼアノートは遂に敗北を認めた。

  • 皆が現れる前、ゼアノートはソラを「我が友に似ている」と評している。実際、上記の過去のエラクゥスの性格は、ソラと雰囲気が似ている。
    冒頭の「そんな結末は俺が書き換える」の「俺」は、「過去のエラクゥスに似ているソラ」を暗示しているのかもしれない。

泣きながら抱きすがるアクアとヴェントゥスに辛い思いをさせたことを詫び、2人を守るようテラに託し、ゼアノートと共に昇天した。

  • (一応その直前に謝罪したとはいえ)テラには二人を託す以外に何も言うことないのかよ…という声もある。
    • 結局テラをマスターとして認めていってはくれなかったし…。
      • というか、マスター承認は師がするものであるのなら、承認される前に師が没してしまったテラとヴェントゥスは今後誰に承認してもらうのだろうか。やはりイェン・シッドになるのだろうか。

エンディングではマスターキーパーを墓標代わりに彼の墓参りをする弟子達の姿が描かれる。


今作のシークレットレポート及びアルティマニアのインタビューにより、初代キーブレードマスターの血を引いていることが明らかとなった。

  • ヴェントゥスとラーリアムはソラ達の時代に存在するため除外され、見た目が何となく似ている、思想が似通っているなどの理由から、KHIII時点ではこの「初代キーブレードマスター」とはブレインであるという説が少し有力気味だった。

前述のように、Uχ最終話にて初代キーブレードマスターはエフェメラだと判明している。


服装はBbS時と比べると、微妙に差異がある(テラのものと同じ袴を着用している、靴が灰色を基調としたロングブーツなど)。

DR

スカラ・アド・カエルムで仲間と共にキーブレード使いとして修業している。
少年時代の彼はBbSの厳格な性格とは異なり、お調子者のような振る舞いをしており、遅刻と逃げ足が専売特許であると自他共に認めている。「行き当たりばったり」が信条。
最終的な結果を考えて行動し、考えていることをすぐには言わないゼアノートと良くも悪くも対照的で、感情を表に出すことが多く、その場の感情を優先し、こうと決めたら一直線な節がある。しかし案外それがうまくはまったのか結構ゼアノートと仲が良いようで、下記のようにDR内でもほとんどの行動を共にしているが、一連の事件をきっかけに意見の相違が目立つようになっていく。

  • ビーストキャッスルでの会話から怖がりであることが示唆されていたり、アグラバーでタイガーヘッドの忠告を破りそうな人物として真っ先に名前が挙がったり(実際宝物に触れようとしていたが)、同級生にネタにされがち。
  • 級友達から「それ(逃げるの)はエラクゥスだろ」とツッコまれたりしている。いくらサラブレッド的存在とはいえ、KHIIIで明かされた、当時のゼアノート視点からみた「エラクゥス>ゼアノート」の構図は一体何なのか…。
    • 本人視点では劣等感を感じていたということなのだろうか。KHIIでリクが「ソラのことをうらやましく思っていた」と吐露したのと、近いものを感じる。
      • ちなみにゼアノートより先輩だが、歳上であり彼の背中を追いかけているという理由で「兄弟子」と呼んでいる。ゼアノートにはツッコまれているが、後に彼も自分で「兄弟子」を自称している。
  • どうもハートレスの脅威を軽視している節があり、またこの逃げ足の速さへの自負があるためか、強い敵が現れても逃げればいいと楽観視していた。

その一方で鋭い洞察力も持っており、外の世界を訪れる危険性について語るゼアノートの意図に気付いたり、上級クラスのメンバーの行方不明の原因がハートレスだけだとは考えづらいと指摘したりしている。

  • 後者の根拠としては、上級クラスのメンバーは単独行動をしており、強敵に直面した時のスタンスも個人差があるはずで、それらを鑑みると全員がハートレスのせいで行方不明になるとは考えづらいとのこと。実は上級メンバーは単独で世界を回っていなかったようなのだが、その推測は当たらずとも遠からずという感じであった。
  • ただし、KHIIIでも描写されたゲームではやはりゼアノートになかなか勝てない様子。どうも思っていることが顔に出やすいタイプらしい。本人は驚いていたが、確かにこの性格ではポーカーフェイスは難しそうである。

ワンダーランドチシャ猫に初めて会った時は登場に毎回驚き、少々苦手意識を持った模様。

  • その後再び出会った時は(タイミングもよかったためか)喜んでいる。

ハートの女王による裁判の様子を見た際はキーブレードを出して殴り込みに行こうとした。

  • 当然住人にキーブレードを向けるのは御法度なので引き止められた。

引き続き強いハートレスについては楽観視しているものの、人の心に潜む闇については危険視し、上級メンバーの失踪の原因はハートレスではなく人の心の闇ではないかと推測する。しかし、同時に人の心の光を信じたいとも発言している。

  • ちなみにこの時、Uχでブレインが言った「闇は姿を隠す……人にさえ」をゼアノートと同時に口にするのだが、実際に(記憶で)見て知っているゼアノートはともかくエラクゥスはどこでこの言葉を知ったのだろうか?ゼアノートの反応的に授業で習ったとかでもなさそうだし、先祖代々語り継いできたとかだろうか。

その後、ゼアノートと2人でワンダーランドに残ろうとするがヴェルに詮索され、やむなくこれまで通り1人加えた3人メンバーで行動することになる。
トゥイードルダムとトゥイードルディーの話は気に入った様子。

  • 調べると分かるがこの双子の話は結構えげつなく、他の2人は普通に引いている。
  • 3人が聞いたのは「セイウチと大工の話」だった様子。その後別れたようだが、「ウィリアムおやじの話」も聞きたかったようだ。

この頃から「闇=悪」「キーブレード使いは闇を倒す光の守護者」という強い信念を持っていたらしく、ゼアノートが「光が正しく、闇が過ち」という概念が必ずしも通用しないこともあること、さらに上級クラスのメンバーが闇に傾倒した可能性に言及した時は本気で怒りかけている。

上級メンバーが旅に出る直前の回想でのバルドルとの会話では、祖父が闇に討たれたらしいことがわかる。また、遺伝子レベルで闇を嫌悪しているのかもしれないと話す。

別の回想で、教室にてヴェルにキーブレードマスターになりたい理由を聞かれた時は、最初は血筋の義務感を感じていたものの、今は闇を倒すためにキーブレードマスターになりたいと思っていることを話す。

マジックミラーに上級メンバーの行方を尋ねる流れで、彼は真っ先に駆け寄りゲームの必勝法を聞こうとした

  • エラクゥス「ゲームの必勝法を教えて!」
    ゼアノート&ヴェル「エラクゥス…」
    • エラクゥス「アルバ&アーテルっていう白と黒の駒があっ(ゼアノート「その質問には答えなくていい。」

ヴェルがヴィーザルに連れられて行った後、ヴェルを止められなかったことを後悔するとともに、ヴェルの捜索より任務を優先すべきとするゼアノートと意見が対立。ブラギとともに行動することになる。

ただ、アグラバーでゼアノート達と再会した時にはもういつもの調子に戻っている。
ヴィーザルに闇を倒すためアグラバーの「秩序の要」である魔法のランプを動かし光を探すよう依頼される。それまでは闇を倒すためなら犠牲も厭わないつもりだったエラクゥスだが、秩序を揺るがすことによる犠牲と闇を倒す信念の間で葛藤した末断念した。

  • なお、その後あからさまに怪しいジャファーのことを無視して直接帰ろうとする下級メンバー達の中で1人だけジャファーのことを気にしていた。

オリンポスコロシアムで、消滅した上級メンバー達と話した時は人の心の闇だけを見極めて倒すと決意を新たにし、ヘイムダルに激励される。

バルドルが闇に堕ちたことを知った後、そのこと自体へのショックとその事実を自分だけが知らなかったこと、そしてそれを止められなかった上級メンバー達への怒りに囚われて彼らを攻撃し、一時はゼアノートにすら刃を向けた。なんとか正気を取り戻したものの、バルドルがヴェルを狙っていることを知り彼女がいる試練の塔へと急ぐ。

バルドルからを引き離すよう最後までゼアノートを説得していたが、ゼアノートは闇ごとバルドルを消滅させた。

バルドルには、バルドルの姉のヘズと同じく「心に闇を持たない光の者」と称されている。また、上記の「人の心の光を信じたい」発言はヘズもしていたものである。

  • さすがにこの人達のような「純粋な光の心の持ち主」ではないだろうが、人の心の闇に敏感なバルドルが挙げたのはヘズとエラクゥスだけだったので相当強い光の心の持ち主だったのだろう。

一連の事件はエラクゥス(というか関係者全員にだが)に大きな傷を残し、事件から1か月後ゼアノートと会話した時は努めて明るく振舞っているが、ゼアノートによれば1か月経った時点でも夜になると隣室から彼の泣く声が聞こえてくるほどだったという。
また、事件から4年後、承認試験の前に世界を巡る旅に出るゼアノートを見送る際もあまり外の世界に出ることに前向きではなかった。
元からあった闇への嫌悪感、仲間を守れず、そして人の心の闇だけを倒すと豪語したにもかかわらずバルドルをその闇から救えなかった無力感が、BbSでのマスター・エラクゥスをああも頑なにさせたのかもしれない。

  • ちなみにこの時例のボードゲームについて「117勝312敗8分け(ゼアノートによれば「107勝323敗7分け」)」と言及している。他に娯楽ないんだろうか。

しかし事件から2年後の時系列(この時も2人は世界を回ってきたらしい)では「光でありたい」「(ゼアノートのように)闇に迷い込んで深みにはまるような者を迎えに行ってやる」と発言しており、これがKHIII最後の展開に繋がるのだろう。

そして事件から7年後(この時には2人ともマスターになって1年経っているらしい)、キングダムハーツを開放しようとするゼアノートと刃を混じえることになる。


マスター・エラクゥスとしても少し登場する。
具体的には事件の54年後、やはりキングダムハーツを開放しようとするマスター・ゼアノートを止めようとして顔に傷を負うシーンと、事件から65年後、マスター・ゼアノートがヴェントゥスを連れてくるシーンである。
後者の際の会話からテラとアクアが最初の弟子であり、前者のシーンより後に弟子を取ったこともわかるため、マスターになってから弟子を取るまでに実に48年~59年かかっていることがわかる。

  • 師匠の例があるので怖かったのかもしれない。マスター・エラクゥスの台詞からしても、そろそろ弟子を取らないとキーブレード使いが絶えてしまうのでやむなく、といった感じである。
  • エラクゥスがどのような経緯でテラやアクアと出会い、自身の弟子にしたのかは不明。

作中では時折、ソラやヴェントゥスと似た頭の後ろで手を組むポーズをとっている。

  • KHIIIでゼアノートはソラとエラクゥスの考え方が似ていると評していたが、それ以外にも似ているところはあったようだ。

上記のゼアノートとの意見の対立が起こった後アグラバーで合流するまでの間を除き、戦闘において、他の級友と違い彼だけ固定メンバーの扱いである。

  • スタイルは[アタックアップ]。
    戦闘開始後1ターン目には必ずアタックアップを発動し、ゼアノートの攻撃力を10秒間+2してくれる。
    本人の攻撃力もパーティーメンバーの中ではヘルモーズと並びトップクラスだが、ポーションによる回復は行ってくれない。